黒字化支援は会計人の役割
赤字申告割合が70%もあると言われてどのくらいの月日がたつのでしょう。一部の大企業が空前の利益を上げている時も、全国の赤字割合は70%と言われてきました。今空前の原油高、それに伴う資材高騰、あらゆる物価の高騰しかも円高の猛襲で、もはや大企業にも減益の嵐が吹き荒れています。ますます企業を取り巻く環境は厳しいものになってきています。この環境の下での、我々の早急な課題は、地元の関与先企業さんへの黒字化支援以外にありません。しかし、我々も黒字にする方法を教える術はもちあわせていません。
それはどんな優秀なコンサルタントでもおなじでしょう。黒字にするには、社長自らが考え、実行していく以外方法はありません。誰も黒字化の方法を教えてくれる人はいないのです。
しかし、我々は仕事柄、赤字企業の経営者の特徴はよく知っています。まずはその特徴を教え、気づかせることで、それを反面教師に黒字化の道を探ることができるのではないでしょうか?
まず、赤字企業の社長は数字を読みません。読めません。勉強しません。せっかくの情報の宝庫の月次試算表を見ません。見ても考えません。さらに目標を持たないので、場当たり的対応が多いようです。私の知っている社長は借り入れすることだけに一生懸命で返済方法を考えません。借りてしまえば何とかなるだろうということでいつも返済に苦しんでいます。信じられない話ですが本当です。
それからPDCAを実行しません。すなわちP・・プランを立てる。D・・実行する。C・・チェックする。A・・アクションを起こす。実行する。このサイクルがないのです。まずは5ヵ年計画を立て(当事務所の将軍の日を是非活用して下さい。事務所に取りましてはコスト割れのサービス商品ですが、社長さんに取りましては得な商品になっていますので・・。)
次に単年度計画を立てます。それを実現するために、具体的なアクションプランを立て、実行します。毎月実行できたかをチェックをし、その結果数字が予定通り上がったかチェックします。できていなかったら翌月その分をどうフォローするか考えます。討議します。
皆で目標に向かって実行していきます。このサイクルが赤字会社のほとんどにはないのです。
又、赤字会社の特徴は数字を見ていないので、売り上げが減少してきていることに気づくのも遅くなります。気づいて慌てて仕入先や外注先と交渉してもすでに時遅く、その年度は赤字決算を余儀なくされるのです。もし、数字が早く把握できれば、タイミングを失うことなく、仕入先や外注先とも交渉でき、粗利の低下を最小限で抑えられたはずです。
赤字企業の社長さん方今が踏ん張りどこです。まずは赤字癖を会社から追い出す努力をしましょう。応援してます。
2008年7月26日(土) 文責 千 葉 和 彦
(千葉会計事務所:千葉経営企画㈱:千葉和彦税理士事務所)
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