会社を良くするアドバイスのできる事務所を目指して
会社の社長と話していると、我々が税理士ということで、経営のアドバイスを求められることが多い。しかし、税理士と経営者は異なるので、返答に戸惑うことが多いのは事実である。我々は税金のプロであって経営のプロでは決してないからである。しかし、実際に社長から聞かれることは税金に関することより経営に関することが圧倒的に多いように思う。それだけ中小企業の社長は周りに相談者がいないのだと思う。
会社に良くなってもらうことが、我々の成長の道でもあるため、何とか期待に応えようとスタッフと一緒に努力してきた。事務所の規模を拡大し、中小企業の一隅にでもなれば経営者の悩みを身をもって知ることが出来るのではないかとも考えた。少人数の事務所で税のプロとして徹するのも一方だが、私は少しでも自分の事務所が会社に近づく努力をし、スタッフ数23名で頑張っているのはその意図があったからだ。
また会社を良くするために参考になればと思い、いろいろな経営学の本を読んだが、なかなかしっくりこない。それもそのはずで、巷で出版されている経営学に関する書物は、規模の大きな企業を対象に書かれているものがほとんどだからだ。我々の関与先の多くは年商5億円以下の中小零細企業なので、経営課題もどこかすれ違う。しかしここで皆さんに再認識いただきたいのは、日本では年商5億円以下の企業が95%を占めているということだ。このクラスの企業の顔は何といってもトップである社長である。トップの社長で決まると言っても過言ではない。会社、日本を良くするには、さらに年商5億円以下に役立つ経営アドバイスが重要なのだ。
そこで会社を良くする方法を思いつくままに下記に羅列して見た。
① 経営計画
長期経営計画、単年度計画、予実対比、行動計画
② 工場合理化
作業改善、能率アップ、動作分析、コストダウン、工程管理、物流管理
③ 経営分析による課題抽出
④ 人事管理
賃金体系、組織づくり、持株制度、社員教育、幹部教育
⑤ 経理の合理化
事務改善、合理的なOA化へのアドバイス
⑥ 販売
広告戦略、販路対策、販売促進、商品陳列
上記のことにすべて精通は難しいので、少しでも他の事務所より多く提供できる事務所になることが目指すところである。そして関与先さん、地元企業さんに良くなってもらうことで日本が良くなることにつながると信じている。経営者の皆さん、応援しています。
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