自らの強みを知る!
新年おめでとうございます。昨年からお伝えしてきましたように、今年の新春セミナーは、十勝バスの野村文吾社長からご講演いただく予定です。
不況業種の路線バス業界にあって40年ぶりに増収増益を果たしたその秘訣を是非お聞きしたいものだと、同じ不況に苦しむ地方都市の地元経営者の皆さんの関心も高まっているようです。
「ドラッカーを読んだら会社が変わった!」という本の筆頭に十勝バスさんの話がでてきており、私もドラッカーを読み直したいと思い、氏の著作を読み始めました。その中に「自らの強みを知る。」という教えがでてきます。
ドラッカー教授は「強みを知る方法は一つしかない。フィードバック分析である。何かをすることを決めたなら何を期待するかをただちに書きとめておく。9ヶ月後、一年後に、その期待と実際の結果を照合する。私自身、これを50年以上続けている。そのたびに驚かされている。これを行うならば、誰もが同じように驚かされる。こうして2、3年のうちに、自らの強みが明らかになる。自らについて知りうることのうち、この強みこそもっとも重要である。」と話している。
またこうも言っている。「努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わないことである。強みに集中すべきである。」と。
つまり、フィードバックにより明らかになった強みに集中することが大事であり、その強みをさらに伸ばすことが大事だと強調しているのだ。
新年号の事務所通信では、自己の強みを必死で考えた元巨人軍の桑田選手のエピソードをご紹介しています。
桑田選手は、投手としては身長も低い、剛速球も変化球も投げられない。投手として飛び抜けた力はひとつもない。
しかし、自分は野球の基本である守る、打つ、走るなどの力はあるし、頭を使ってピンチを乗り切る力もある。そして何よりも成長したいという強い祈りがあると思った。
そして、これらを総合力として活かせないだろうかと考え、その総合力の中で特に投手として考える力を磨こうと考え実践し、23年の選手生命を全うすることができたのでした。
桑田選手がドラッカーを読んでいたかどうかは定かではないが、まさしく彼はドラッカー式成功法を自ら体現してきたのではないだろうかと思った。
でもドラッカー教授の方法では、時間がかかり、そんなに待ちきれないよという方はいませんか?そんな方に早く強みを知る方法を伝えます。
まずは、①気楽に目標をいくつか具体的に立てて(せいぜい一か月のスパンにする。)必ず書き出し見えるところにおく。②一か月後に振り返る。③全体を俯瞰してみる。④もう一度目標を立て直す。
この繰り返しで、自ずと自分の強みが見えてきます。自分ではできると思っていても苦手なことは明白になります。その反面「強み」も見えてきます。そうすることで自社の「強み」を発見することができれば、今後の経営方針が自ずと見えてくるのではないでしょうか?
まずは自分、わが社の「強み」です。そのわが社の強みを評価してくださるお客様に提供していきましょう。それがいわゆる「経営戦略」というものです。応援しています。
2017年1月3日(火) 著者 税理士 千葉 和彦
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