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2017年1月26日 (木)

十勝バスの野村社長をお招きして

   昨年より楽しみにしていた十勝バスの野村文吾社長を招いての「新春講演会」がとうとう今月実現した。

昨年8月1日、当社の朝礼で輪読した「職場の教養」に十勝バスさんが取り上げられていたのを見て、その日、直接十勝バス本社へ当社の部長が講演の依頼の電話をしたのがきっかけだった。

するとすぐに気持ち良く講師を引き受けてもらい今回はるばる帯広からおいでいただくことになった。参加者は約150名と会場は熱気に包まれた。

文吾社長の飾らない謙虚な人柄がにじみ出る講演で講演後のアンケートでは「ほんとに参加して良かった」という感想がほとんどだった。

大正15年創業で老舗企業といわれる創業100年企業に残すところ9年とリーチがかかっている。野村社長にお会いしてこの人なら必ずやこの偉業は達成できると感じた。

   創業100年以上の企業は全国に約5万社~10万社しかなく400万事業者(法人、個人含めて)を分母にすると1~2%ということになるが、この分母の事業者も毎年10万社以上創業される中で生き残ってきた事業者なので、実際には創業された事業者の中で0.2~0.3%が老舗企業だと言える。

老舗企業になっている会社の共通項は、経営の基本を素直に実行しているところだ。

それはまず①経営理念をきちんと作り、それに基づいて②5年後から10年後の目標を設定し③その目標実現に向けて行動計画を地道に実施することだ。

このことは、経営者ならだれでも知っていることと思うが、実際に実行している会社は少ない。(当社では「将軍の日」と名付けて経営者に一日缶詰になってもらい自社の5か年計画作成のサポートをさせていただいている。まずは5か年計画を立ててみることが大事だ。経営計画を立てるだけでも自社の強み、弱みを見直すことができ、とても参考になる。今年も4月から順次年5回開催していく予定なので、気軽に参加していただきたい。)

 今月はある関与先さんの社員総会に参加させていただく機会があった。経営計画を立てる会社も相当少ないが、会社あげての社員総会で、経営計画を発表する会社はさらに少ない。

この会社では毎年講師を招いて社員教育も行っている。今年は、一代で年商100億円にした社長の話を聞くことができたが、やはり経営の基本を地道に実行している印象を強く受けた。

見た感じは正に、今注目されている「ヤンキーの虎」という感じの社長だが、自分の経営は5年後~10年後の自社の姿を社員に示すビジョナリー経営だと話していたのが印象に残った。

とはいうものの、「目標の設定」はなかなか難しい。有名なケネデイ大統領の「アポロ計画」は10年以内に人類が月に着陸し、無事帰還するということを唱えたものだった。そしてこの計画は見事成功した。

しかし、もしケネデイ大統領がその期限を3年以内とか5年以内に実現するとしていたらこの成功はありえただろうか?難しかったのではないだろうか。

努力すれば何とか達成できる目標こそがじょうずな目標設定といえるのだ。忘れ去られる目標、曖昧な目標、サイズ違いの目標、ずれた目標はかえって会社を混乱させるので注意しなければならない。

経営者の皆さんこれらのことを念頭においてじっくりと目標を考えてください。応援しています。
  
2017年1月23日(月)  著 者  千葉 和彦  

2017年1月 5日 (木)

自らの強みを知る!

   新年おめでとうございます。昨年からお伝えしてきましたように、今年の新春セミナーは、十勝バスの野村文吾社長からご講演いただく予定です。

不況業種の路線バス業界にあって40年ぶりに増収増益を果たしたその秘訣を是非お聞きしたいものだと、同じ不況に苦しむ地方都市の地元経営者の皆さんの関心も高まっているようです。

「ドラッカーを読んだら会社が変わった!」という本の筆頭に十勝バスさんの話がでてきており、私もドラッカーを読み直したいと思い、氏の著作を読み始めました。その中に「自らの強みを知る。」という教えがでてきます。

ドラッカー教授は「強みを知る方法は一つしかない。フィードバック分析である。何かをすることを決めたなら何を期待するかをただちに書きとめておく。9ヶ月後、一年後に、その期待と実際の結果を照合する。私自身、これを50年以上続けている。そのたびに驚かされている。これを行うならば、誰もが同じように驚かされる。こうして2、3年のうちに、自らの強みが明らかになる。自らについて知りうることのうち、この強みこそもっとも重要である。」と話している。

またこうも言っている。「努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わないことである。強みに集中すべきである。」と。

つまり、フィードバックにより明らかになった強みに集中することが大事であり、その強みをさらに伸ばすことが大事だと強調しているのだ。

 新年号の事務所通信では、自己の強みを必死で考えた元巨人軍の桑田選手のエピソードをご紹介しています。

桑田選手は、投手としては身長も低い、剛速球も変化球も投げられない。投手として飛び抜けた力はひとつもない。

しかし、自分は野球の基本である守る、打つ、走るなどの力はあるし、頭を使ってピンチを乗り切る力もある。そして何よりも成長したいという強い祈りがあると思った。

そして、これらを総合力として活かせないだろうかと考え、その総合力の中で特に投手として考える力を磨こうと考え実践し、23年の選手生命を全うすることができたのでした。

桑田選手がドラッカーを読んでいたかどうかは定かではないが、まさしく彼はドラッカー式成功法を自ら体現してきたのではないだろうかと思った。

   でもドラッカー教授の方法では、時間がかかり、そんなに待ちきれないよという方はいませんか?そんな方に早く強みを知る方法を伝えます。

まずは、①気楽に目標をいくつか具体的に立てて(せいぜい一か月のスパンにする。)必ず書き出し見えるところにおく。②一か月後に振り返る。③全体を俯瞰してみる。④もう一度目標を立て直す。

この繰り返しで、自ずと自分の強みが見えてきます。自分ではできると思っていても苦手なことは明白になります。その反面「強み」も見えてきます。そうすることで自社の「強み」を発見することができれば、今後の経営方針が自ずと見えてくるのではないでしょうか?

まずは自分、わが社の「強み」です。そのわが社の強みを評価してくださるお客様に提供していきましょう。それがいわゆる「経営戦略」というものです。応援しています。

2017年1月3日(火) 著者 税理士  千葉 和彦

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