会社の社会保険料は減らせるか!
中小企業は相変わらず厳しい経営環境の中におかれ、その資金繰りもぎりぎりのところで、毎月、毎月乗り切っているというのが現実です。
そのような中で月末になると社長の頭を悩ませるものに「社会保険料の引落し」があります。
その金額は支払った給与の2割を超えるものですから小さな金額ではありません。
約半分は社員から預かったものというものの、半分以上は会社での負担になります。
少子高齢化が叫ばれる今後は健康保険料や厚生年金保険料は更なる引き上げが予想されます。
厚生年金保険料については2017年に18.3%まで引き上げられることが決まっています。
そうしますと数年後には支払い給与の3割が社会保険料として引き落とされることになり、益々会社の資金繰りを厳しいものにしていきます。
「社会保険料を何とか減らせないものだろうか?」という相談が多く寄せられ、私も頭を悩ませていましたが、「選択制確定拠出年金(以下、選択制401K)と呼びます」という方法があることを知り、早速当社で取り入れました。関与先さんに知らせるためには、まず自社で試してみるというのが、私のやり方だからです。
この選択制401kは、世間一般で考えられている「確定拠出年金」とは異なります。
主なメリットとしては、
①会社、社員双方の社会保険料の削減ができる。(会社が拠出する企業型確定拠出年金の掛金は、社員の給与所得に算入されず、最初から給与としては支給されなかったものとして取り扱われるため、この掛金には厚生年金保険料、健康保険料、介護保険料、労働保険料、雇用保険料、所得税、住民税がかかりません。)
②福利厚生制度として社員のハッピーリタイアの後押しを実現(ただし、一度掛けたら最低3000円はかけ続けなければならず、しかも60歳まで解約できません。)
③運営管理機関との協業によるきめ細やかなサービスと低コスト(当社と運営管理機関でフォローします。実際導入の際は事前にコストの見積もりもださせていただきます。会社負担はこのコストだけですが、多くの場合社会保険料減額分よりかなり低いコストになります。)
を実現しました。会社の負担を増やさず社員の福利厚生も実現するという素晴らしい仕組みだと思います。
しかも社員は希望者だけがやることができ、投資や運用が嫌いな人は、元本割れしない定期預金でもOKです。
掛け金は3000円から51000円までの間で千円単位でかけます。
当然ですが途中で掛金の変更、投資商品の変更はいつでも可能です。
地元で加入している企業はまだまだ少ない・・と言うよりはこの制度を知らない会社が多いのが現実のようです。
是非この機会に導入を検討されることも選択肢の一つに入れられてはいかがでしょうか?
手続き等につきましては私どもに問い合わせください。詳しくご説明します。
ますます暑くなってきていますので、お体の方ご自愛ください。
2012年7月30日(月)著 者 千葉 和彦