経営戦略その2
今月も一週間研修のため出張した。先月に引き続き経営戦略についての研修だ。それにしても一週間出張し、帰ってくると日常の書類が山積みで、その処理に追われ厳しい。
しかし、私は、関与先さんが「経営目標」達成のための仕組みを社内に作れるよう支援していかなければ、企業の存続が危ういという危機感を持っている。そのため、情報の仕入れに手を抜くことはできない。
そして、当社自身が、一刻も早く社内で、監査担当者一人一人がその「支援」ができるような体制を作る必要がある。
「所長、日常業務でさえ手一杯なのにまた新しいことを持ってきて・・・。」と、一部の監査担当者の中から拒否反応ともいえるものを感じた。
私の友人の先生は、この業務に取り組むに当たり、半分のスタッフに辞められたと話していた。「今まで一緒に頑張ってきた仲間に離れられることは、身を裂かれる思いがあるが、乗り越えなければならないと思い、今回、経営戦略のソフトも作りだした。」それは「戦略参謀」というソフトだ。早速購入することにした。
どこの会社でもトップの方針や経営理念に賛同できないスタッフは違う道を歩まざるを得ないでしょう。とにかく全員が同じ方向を向いて力を出し合わないと、ただでさえ、人、物、金に劣る中小零細企業は目標を達成できない。今厳しくとも「覚悟」を決め継続してチャレンジし続けなければならい。それは当社に与えられた「使命」と考えている。
中期5カ年計画を作成する教室の「将軍の日」をすでに50回実施してきた。参加された社長は200名に及ぶ。参加された社長は5年後の「夢」や「目標」を掲げて目を輝かせて帰られる。
しかし、会社に戻ると日常の目の前の業務に追われ、いつしかその「目標」を「絵に描いた餅」で終わらせている。目標達成の為には、どうしても、そのための「仕組」が社内に必要だ。
その「仕組み」構築のお手伝いができるのは我々しかいないと考えている。日本には知名度の高いコンサルタント会社がいくつかあるが、現実に、その報酬を支払い続けることは、地場の中小零細企業では難しい。
中小零細企業が支払える範囲の報酬で、お手伝いできるのは我々会計事務所しかないと考える。しかも我々会計事務所は、中央の資本と異なり、地元に密着し、最後まで逃げることはできない。そのため、必死でサポートせざるを得ないのも事実だ。
しかし、問題は企業自身がその重要性に気づいていないことだ。自らのニーズに気づいていないため、過去の経験則に従って、同じ戦略を繰り返し、「前はうまくいったのに」と途方に暮れている。今やすでに時代は、過去の経験則が通じない時代に突入している。
従って、常に仮説を立て、実践し、検証していく以外に方法はない。いわゆるPDCAサイクルを循環させる体制を社内に作っていくこと以外に、自社の存続、発展の道はない。
是非、お手伝いさせてもらえれば、全力で支援させていただきます。社長、いまこそ決断の時ですよ。
2011/1/30 著 者 千 葉 和 彦
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