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2009年12月 8日 (火)

これからの10年・・・経営承継ラッシュ!

 これからの10年間は「経営承継ラッシュ」といわれている。日本における経営者の平均年齢は、約60歳であり、丁度この10年間で世代交代の時期にさしかかるからだ。

企業の中ですでに後継者が「決まっている」と答えた経営者は、約40%で、そのうち、充分に「事業承継の準備をしている」と答えた経営者は、20%に過ぎない。
今現在も毎年約7万社が「後継者不在」を理由に廃業に追い込まれ、そこで働く従業員の雇用も25万~35万人失われている。「経営承継」はまさに、日本の大きな社会問題にもなってきている。

 経営承継対策が積極的になされない理由は、いろいろあるが、毎日の業務に追われ、そのうち、そのうちと先送りの状況になっていることと、身近に相談できる人がいない、またはいても適切なアドバイスが受けられないことである。
アンケート結果では、相談相手として税理士が圧倒的に多いようだ。我々税理士が常に適切なアドバイスをしてきたのか、あるいはしているか・・大いに反省すべきかもしれない。

 最近「次期社長は決まっているが、経営についてどのように勉強したらよいかわからない。」とか「先代の後は継いだものの、決算書の見方も今ひとつわからない。銀行交渉の仕方もわからない。どこか教えてくれるところはないだろうか」との嘆きがあちこちで、聞かれるようになった。私は会計事務所の役割として、企業の存続、発展のために「後継者塾」を開催する使命があり、悩んでおられる後継者や経営者の皆様のお役に立たなければと思った。

 企業は生身の人間と異なり、時代の流れに上手に乗ることで永遠に近い命を吹き込むことも夢ではない。実際に100年、200年さらに1000年以上存続し続けている企業がある。
しかし、多くの企業は、かつて話題になった「企業の寿命30年説」に従い、消えてしまっている。はっきりした統計は出ていないが、創業100年以上の企業は約5万社から15万社あると言われている。これは日本の法人数からみると1~2%の承継率だ。
創業200年以上となるとわずか3100社で0.1%の承継率になる。いかに企業が存続し続けていくことが難しいのか理解できる。
従って、この10年間で上手に経営承継できた企業は、さらに存続、発展を続け、できなかった企業は、その寿命を生身の肉体を持った人間と同じように終えることになることが予測される。

 老舗企業…その秘訣は…いずれも上手な経営承継にあった。さらに「経営理念」という先代からの「思い」を後継者がしっかりと引き継いでいることにあった。
老舗企業の秘訣をしっかり学びながら、今回の経営者塾は、100年以上の老舗企業に残れる後継者の育成を目的としたい。この「後継者塾」から一社でも多く「老舗企業」がでれば、主宰者冥利に尽きる。

経営者の皆さん厳しい経営環境続きますが、足元をしっかり見てがんばってください。応援しています。
       
       2009年11月30日  著 者  千 葉 和 彦 

 
(千葉会計事務所:千葉経営企画㈱:千葉和彦税理士事務所)
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