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2009年7月30日 (木)

全員営業でこの不況を乗り切ろう

 今後の日本経済は、多少の浮き沈みはあるものの、経済の右肩下がり現象は長期に及ぶことだけは間違いない。その大きな根拠は、日本の人口減少と少子高齢化だ。日本の人口は2005年の12700万人をピークに毎年60万人づつ減っており、厳しい見方では、50年後7000万人になると言っている専門家もいる。そしてその時、驚くことに2.5人に1人は、65歳以上という予測だ。

 現在、約400万社あるといわれている法人数も着実に減り続け、この10年間で半分になるだろうと予想をしている専門家もいる(確かに、過去20年間では110万社減っている)。今後ますます、時代の変化についていけない会社、そしてその結果、世の中にお役立ちができない会社、社会に貢献できない会社は自然淘汰されていくだろう。

まずトップの社長が真剣に経営に取組まなければ生き残りは不可能だろう。先日も社長が本業以外のことで忙しく、営業がおろそかになり、今期赤字が避けられないというお客様がいたが、まさに本末転倒とはこのことだ。
経営者は人を雇い、会社をしっかり黒字にして税金を払っていくことが最大の役割ではないだろうか。専務が「社長が一番現場を知らない。」と話していたが、思わず耳を疑った。社長が現場を見なくなったら、中小企業は終わりではないか。
社長が現場を見ていないということは、お客様と繋がっていないということだ。社長に常に現場から報告があがる仕組みを作っておくということが重要だ。

私の友人が、先日大変嘆いていた。東京から大事なお客様が来たので、あるレストランを予約したそうだ。その時、電話に出たのは、パートの女性のようだった。当日、約束の時間に行ったが、何の準備もされておらず、そのお客様から「随分接客の悪いレストランですね。」と云われ、せっかくの商談も気まずくなってしまったそうだ。
早速、友人は翌日、オーナーに電話した。すると電話口でパートの女性をしかる声が響いた。そして「パートではダメだから、今度から私に直接予約してください。」と言ったそうだ。
何故一言「私の責任です。今後気をつけますから、懲りずに贔屓にしてください。」といってくれなかったのかと友人は話していた。誰にでもミスはあるのですから、友人もミスを責める気はなかったのです。その後、彼は一度もそのレストランに行った事はないそうだ。

でもここで気づくことは、やはり商売は全員営業で向かわなければならないということです。それは、単に物を売ることではなく、全員がお客さまの方をしっかり向き、その持ち場でしっかり顧客満足の情報を収集しているかということである。どうしたら顧客に満足してもらえるかを考えながら行動することである。顧客の要求の中には多くの商材が隠されているのだ。商材を見落としていては、利益が出ないのは当然だ。従って、全員営業とは、総務、経理担当者、パートさんの全てを含むのだ。顧客の方をしっかり向いて、同じ方向に向かって仕事をしていれば、友人が体験したようなことも避けれたはずだ。

そのためにも、まずは社長が現場を離れず、しっかりとお客様と繋がる仕組みを社内に作っていくことが先決だ。社長がんばれ。応援しています。

 2009年7月27日    著 者  千 葉 和 彦 
 
(千葉会計事務所:千葉経営企画㈱:千葉和彦税理士事務所)
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