黒字決算は経営者の使命
先週から今週にかけて慌しい日が続いた。まずは先週15日のリーマンブラザーズの破綻。
僕は出張から帰るタクシーの中で知った。僅かに聞こえるラジオの音の中に、このニュースが漏れていて、思わず耳を疑い、タクシーの運転手さんに「ラジオの音もっと高くしてもらえませんか?」と声をかけたほどだった。
リーマンブラザーズといえばライブドアで大儲けし、転んでもただでは起きない「青い目をしたハゲタカ」というイメージ。
又それと同時に160年の歴史を誇るアメリカ屈指の名門企業であり、決して破綻することなどないと考えられていた大企業だ。
負債総額は日本の国家予算の80%の64兆円。文字通り世界中に支店を持つ大企業のためその世界に対する影響は計り知れない。その影響はこれからじわりじわりとでてくるのだ。
日本も例外なく株式市場が暴落し、その余波は日本中に広がりつつある。「ワーもっと景気悪くなるのかよ。いい加減にしてくれ。」という断末魔に近い叫びがあちこちで聞かれる。
あと20年は景気が下がり続けるという人もいれば、来年夏が底で、そこからは2~3年で回復するという人もいる。いずれにしても、しばらく我慢の時期が続くのは間違いないようだ。
このような時に我々中小企業は何をすべきなのでしょうか。どのようにしてこの時期を乗り切ればいいのだろうか?
会社経営を続ける以上、まずは何が何でも黒字決算を死守しなければならない。
世の中の環境がどのような状態になろうと、それが社長、経営者の使命だ。泣き言はいっていられない。そのためにはまずは何といっても「売上高」の継続的な実現と、しっかりした「業績管理体制の確立」の仕組みを自社内に作ることだ。
業績管理体制とは、先行管理の管理会計を実践することだ。すなわち年間計画をしっかり立て、毎月実績と予算をチェックしていく管理体制のことだ。
「俺の会社だけが赤字ではない。」と開き直っている社長もいるが、その考えは倒産への坂道を加速をつけて転がっていくようなものだ。
あらゆる手を講じて、赤字を避けなければならない。役員報酬のカットはもとより、保険の解約、資産の売却、社長借り入れの免除、社員の給与の引き下げ等々です。しかし何度も言うようだが、固定費の削減には限界がある。もう乾いた雑巾を絞るところまできている企業の何と多いことか・・・。
最低限確保しなければならない売上げ・・その売り上げを何としてもまずは死守するために、毎月何をすべきかを皆で考えていかなければならない。
それがいわゆる「業績管理体制」の仕組みである。そして何と言ってもトップ営業マンは社長だ。社長自ら顧客開拓に先陣をきろう。
それが間違いなく売り上げアップに繋がるはずだ。この厳しい我慢の時期を共に乗り切ろうではありませんか。
2008年9月25日 文 責 千葉 和彦
(千葉会計事務所:千葉経営企画㈱:千葉和彦税理士事務所)
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