2015年9月23日 (水)

自転車に対する規制強化への対応

 飲酒運転や信号無視などの危険な行為を繰り返す自転車の利用者に「自転車運転者講習」を義務づけるなどの規制を盛り込んだ改正道路交通法が施行されました。
 今回の改正を機に、社内規定の見直しを検討してみましょう。
 
 

 

1.悪質な利用者に講習を義務づけ

 改正法では、一定の危険行為をして、3年以内に2回以上違反があった悪質自転車運転者には、講習の受講が義務づけられました。

受講時間は3時間で、手数料は5,700円です。この講習を受けないと5万円以下の罰金刑になります。
 

 

 

2.社内規定を見直しましょう

 今回の道路交通法の改正により、講習につながる「14項目の危険行為」が定められています。

 自動車と異なり、自転車については、車両使用に関する社内規定の整備や、安全管理指導がきちんとなされていないのが実情といえます。一方で、従業員が業務中に自転車事故等を起こした場合、会社の責任が問われることも予想されます。

 就業規則においては、これらの項目をもとに自転車運転時の禁止事項を定めるとよいでしょう

 また、自転車通勤を認める場合は、必ず許可制にし、「自転車通勤許可申請書兼誓約書」等の書面の提出を求めるようにしましょう。
 

 

3.講習につながる自転車の「危険行為」14項目

①信号無視

②通行禁止違反(歩行者天国の走行など)

③歩道における車両の義務違反(徐行違反)

④通行区分違反(車道の右側通行など)

⑤路側帯通行時の歩行者の通行妨害

⑥遮断踏切(警報機の鳴っている踏切)立ち入り

⑦交差点安全進行義務違反等(交差点を通行するときの他車の進路妨害など)

⑧交差点優先車妨害等(交差点で右折するときの直進車の進路妨害など)

⑨環状交差点安全進行義務違反等

⑩指定場所一時不停止等(止まれ)の無視など

⑪歩道通行時の通行方法違反

⑫制動装置(ブレーキ)不良自転車運転

⑬酒酔い運転

⑭安全運転義務違反(携帯電話、傘の使用など)
 

4.就業規則の例

第〇条(自転車運転での禁止事項)

自転車に乗車する場合は、道路交通安全に関する法令に従って運転を行うとともに、以下の各号に定める運転をしてはならない。

①酒酔い(飲酒)運転

②心身が著しく疲労しているなど、正常な運転が困難な状態での運転

③携帯電話を使用しながらの運転

④傘をさしながら等危険な姿勢での運転

⑤ブレーキの不良その他整備不良状態での運転

⑥天災地変、その他道路事情が安全運転に困難と予想されるときの運転

⑦その他、道路交通法令(改正道路交通法)(平成27年6月1日施工)等が禁止している事
項に該当する運転

売掛金管理の徹底(黒字化・資金繰り改善)

 黒字化や資金繰り改善のためには、何から着手すればよいでしょうか。月次決算の一つひとつの勘定科目の数値をよく吟味することで、そのヒントが見えてきます。
 例えば、それほど売上が伸びていないのに、売掛金が急増している場合は、その中味をよく吟味しましょう。

 

1.請求書は、毎月確実に発行していますか?

 売掛金の回収漏れがないように、請求書は決まった様式で毎月一定日(毎月20日締め、月末締めなど)に必ず発行していますか。
 請求書の発行が遅れたり、請求内容(価格・数量、送料負担等)に誤りがあると、クレームにもつながり、それが原因で得意先の支払が遅れることにもなりかねません。
 売上、返品や値引きがあれば、すぐに売上の計上や修正が行われるよう、営業と経理の連絡を密にして、売上の計上漏れや請求ミスをなくしましょう。
 また、値引きは、売上や利益の減少にもつながりますので、注意が必要です。

<<売掛金管理のポイント>>

①売上や返品・値引きの情報が営業から経理へきちんと伝達され、漏れなく処理されている。

②請求書は、決まった様式で毎月一定日に必ず発行している。

③送料の負担(自社か相手先か)明確になっている。

④得意先ごとの売掛金残高を確認し、回収漏れがあれば、すぐに対応している。
 

 

2.得意先ごとの売掛金残高を確認していますか?

 売上が伸びているときは売掛金の残高も大きくなりがちですが、売上が伸びていないにも関わらず、売掛金が増えているような場合があります。これは、売上があっても代金回収が進んでいないということですから、それだけ資金繰りは苦しいはずです。

 得意先ごとに売掛金残高を確認し、回収遅れがないか確認します。そして、回収が遅れている得意先については、「なぜ、遅れているのか」その原因と責任者をはっきりさせ、いつ、どのように回収するか、対応策まできちんと決めましょう。

 回収遅れの原因が自社にあるような場合は、早急に手を打ちましょう。また、未回収の長期売掛金は、金融機関から不良債権とみなされる可能性もあるため、注意しましょう。

<<自社に原因がある例>>

①回収遅れに対する責任やルール等が不明確なため、対応が遅れている。

②営業担当者が、成績(売上)アップのため、支払のよくない取引先にも販売している。

③自社のクレーム対応等が不十分なため、取引先から支払を見合わされている。

④返品・値引きなどの漏れや請求金額の誤りがあり、取引先から支払を見合わされている。

⑤営業担当者への業績評価が売上のみで回収が評価の対象になっていないため、回収が疎かになっている

会社と社長の金銭取引

 中小企業では、社長の個人資金を会社に貸したり、反対に社長が会社から資金を借り入れることがしばしば見受けられます。こうした会社と社長との取引について、きちんと処理していないと様々な問題が生じます。

 
1.長期未精算の仮払金は貸付金等とみなされることも !。

 本来、仮払金は長くまた多く残る性格のものではありません。特に社長への仮払金は、早期に精算してもらいましょう。

 また精算できていないものはきちんと説明できるようにしておきましょう。
 なお、仮払金は月末までに精算を行い、翌月に繰り越さないことが基本です。
 

 

2.社長との金銭の貸し借りの常態化は公私混同と見られる ?!

 中小企業では、社長と会社との金銭の貸し借りはよくあることですが、適正に処理されていないと次のような問題が出てきます。

(1)会社が社長から金銭を借り入れた場合の問題点
 例えば、会社の資金繰りが苦しいとき、社長個人から金銭を借り入れることがあります。その際には、社長個人の資金の出所を明確にしておきましょう。税務調査があった場合、確認事項の一つとなります。

(2)会社が社長に金銭を貸し付けた場合の問題点
 会社から社長への貸付金は、決算書上は会社の資産となりますが、こうした貸付が常態化していたり、残高が前期と同じなどの場合は、金融機関から「現金化できない不良債権」あるいは「社長の公私混同」とみなして評価が下げられ、融資を受ける際にマイナスとなる可能性があります。

(3)役員との金銭等の貸し借りに際してはきちんと契約書を交わす
 役員から金銭を借りる場合、あるいは役員に貸し付ける場合、その理由や期間、利息、返済予定表等について株主総会や取締役会の承認決議を得て、議事録に残すとともに、第三者との貸し借りと同様にきちんと契約書(金銭消費貸借契約書)を取り交わしておきましょう。
 金銭消費貸借契約書には、「貸借金額」「貸借期間」「利率(利息)」「返済条件」「弁済期日」などの事項を具体的に明らかにしておきます。
 

 

3.会社と役員との貸し借りの際の税務上の取り扱い
 会社と役員との金銭の貸し借りについて、税務上の注意点は次のとおりです。

(1)会社が役員から借り入れる場合

・無利息であっても原則的には問題はない。
・役員が利息を受け取った場合、所得税の申告が必要になる。(会社は利息分を損金として処理できる)
・利率(利息)が高すぎると高すぎる部分がその役員の給与となる。
・役員の貸付金は相続財産になる。
 *国税タックスアンサー「No.4105 相続税がかかる財産

(2)会社が役員に貸し付ける場合

・借りた役員は会社に利息を支払う必要がある。
・利率は、1.8%(平成27年現在)以上とする。なお利率を1.8%未満とすると1.8%との差額が役員の給与として課税される。
 *国税タックスアンサー「No.2606 金銭を低い利率で貸し付けたとき

 

2015年9月13日 (日)

「通知カード」と「個人番号カード交付申請書」が届きます。

 いよいよ今年10月から、国民一人ひとりに、マイナンバーを通知する「通知カード」が簡易書留で届きます。「個人番号カード」の交付申請書も同封されていますので、申請しましょう。
                        

1.簡易書留でマイナンバーが通知されます
  10月以降に、国民一人ひとり(世帯ごと)に、マイナンバーの通知が簡易書留で郵送され、次の3つが封入されています。
 ①マイナンバーの「通知カード」
 ②個人番号カード交付申請書と返信用封筒
 ③説明書 
※東日本大震災の被災者、DV等の被害者などやむを得ない理由により住民票の住所地で受け取れない方は、住民票のある市区町村に「居所情報登録申請書」を提出します(8/24~9/25)
※「居所情報登録申請書」は、お近くの市区町村、総務省のホームページなどで入手またはダウンロードすることができます。
                         

2.「個人番号カード」を申請しよう!
 「通知カード」が届いたら、「個人番号カード」を申請しましょう(申請は任意です。)
 「個人番号カード」とは、マイナンバーを記載した書類の提出や、様々な本人確認の場面で利用できるカードです。
 カードに表示された氏名等の情報は、ICチップにも記録されますが、所得情報やプライバシー性の高い個人情報は記録されません。
                        
■個人番号カード
「個人番号カード」は、表面に氏名、住所等とともに顔写真が表示され、裏面にマイナンバーが記載されたICチップ付きのプラスチック製のカードです。
                        
                         
3.「個人番号カード」の申請と受取方法
(1)郵送による申請
「通知カード」に同封される個人番号カード交付申請書(通知カードの下部分を切り取る形式になっている)に記入の上、顔写真を添付して、同封の返信用封筒で郵送します。
(2}オンラインで申請
個人番号カード交付申請書に記載されたQRコードを、スマートフォンで読み取り、顔写真を撮影し、オンラインで申請します。
(3)「個人番号カード」の受取
「個人番号カード」を申請したら平成28年1月以降、市区町村から「交付通知書(はがき)」が届きますので、市区町村の窓口にて、「個人番号カード」を受け取ることができます(交付手数料は無料です。)

●受取時に必要なもの
①「交付通知書(はがき)」
②「通知カード」(返納します)
③運転免許証の本人確認種類
※住基カードを持っている場合は、カードを返却します。
                        
                         
4.「個人番号カード」のメリット
 来年1月のマイナンバー制度開始後は、税や社会保障の手続きに際して、マイナンバーを記載した書類を提出する際、「個人番号カード」があれば、顔写真もついているため、法律上義務づけられているマイナンバーの確認と本人確認が、このカード1枚で完了します
 「通知カード」でも、マイナンバーの確認は可能ですが、成りすましの防止のため運転免許証やパスポートなど、本人であることを証明する書類(本人確認書類)が必要になります。
 また、「個人番号カード」で様々なサービスが利用できるようになります。
                        
●個人番号カードのメリット
①マイナンバーを証明する書類になる。
②本人確認ができる公的な身分証明書になる。
③行政手続きのオンライン申請が利用できる。
④印鑑登録証、図書館カード、健康保険証として利用できる。
⑤民間のオンライン取引や口座開設に利用できる。
⑥コンビニで各種証明書を取得できる。
⑦ICチップに記録される電子証明書を用いて、e-Taxなどの電子申請を行える。 など
※検討中のものを含みます。
                        
●将来的に検討されているサービス
①オンラインバンキングをはじめ、各種民間のオンライン取引への利用
②行政機関への各種届出に加え、電気、ガス、水道などの民間サービスへの届出のワンストップ化
                        
                         
5.企業(法人)には法人番号が届きます。
 企業(法人)マイナンバー制度では、国民一人ひとりに付けられるマイナンバー(個人番号/12桁)のほか、すべての法人に付けられる「法人番号」(13桁)があります(注2)利用や取得等に厳しい制限のあるマイナンバーと違い、その利用について制約がありません。法人番号は、平成27年10月から11月下旬にかけて、国税庁より全法人企業に通知され(注3)平成28年1月以降に開始する事業年度の法人税申告などの際に記載が必要になります。
(注2)一法人に一番号のみ。法人の支店・事業所等や個人事業者には法人番号は付されません。
(注3)登記上の本店所在地に通知書を郵送します。

                        
                        

参考hp:
1.マイナンバー 社会保障・税番号制度(内閣官房)

2.社会保障・税番号制度<マイナンバー>について(国税庁)

3.国税の番号制度に関する情報(国税庁)

4.特定個人情報の適正な取扱に関するガイドライン(特定個人情報保護委員会)

5.民間事業者における取扱に関するQ&A(内閣官房)

6.ガイドライン(事業社編)に関するQ&A(特定個人情報保護委員会)

7.番号法(マイナンバー法)等の改正履歴
(内閣官房)

8.政府公報オンライン・マイナンバー特集ページ(内閣府大臣官房政府広報室)

9.マイナちゃん市長表敬訪問(2015年7月17日)(塩竈市)

2015年8月19日 (水)

「マイナンバー取扱い」の社内への通知と準備

 10月以降、マイナンバーが国民一人ひとりに通知されます。その前(9月中)に、社内に周知し、また来年(平成28年1月)施行前に準備しておきたい事項があります。


1.9月中に全従業員に伝えること
 マイナンバーの通知が開始される10月までに、全従業員(パート.アルバイト等を含む)に次のことを伝えてる必要があります。

①平成27年10月以降、住民票記載の住所にマイナンバーが記載された「通知カード」が簡易書留で届くこと。
※同封されているもの
  ・マイナンバーの「通知カード」
    ・「個人番号カード」の申請書と返信用封筒
    ・マイナンバーの説明書類
②源泉徴収や社会保険関係の事務のために、会社から従業員にマイナンバーの提供を求めること。

③「通知書カード」や「個人番号カード」は、家族の分を含め、紛失しないよう大切に保管すること

④自分や家族のマイナンバーを法令で必要となる事務以外で他人に知らせないこと。


2.自社のマイナンバールールを決める

 企業は、税や社会保険の事務手続きにおいてマイナンバーを取り扱うことになります。
マイナンバーへの対応について、情報漏えいや不正利用を防止するため、社内での取り扱いルールを決め、従業員に周知しましょう。具体的には、次のような対応が必要になります。

①マイナンバーの取扱担当者(総務・経理担当等)を決定し、管理責任者(社長等)に報告する体制を整えます。

②マイナンバーを取り扱う業務を把握しマイナンバーの取得方法などを決めます。

③マイナンバーが、記載された書面や入力された給与システムなどには、取扱担当者以外が、触れることのないようにします(業務に関係のない従業員の眼に触れないこと)

④マイナンバーを書面で収集した場合には、施錠可能なキャビネットに保管します(鍵の管理者を決めること)

⑤法令で定められた目的以外で「通知カード」「個人番号カード」のコピーやマイナンバーのメモをとらないこと(マイナンバーを法令で定められた事務以外で取得することはできません)

⑥マイナンバーが記載された書面を机の上に放置したり(置き忘れ)、ゴミ箱に捨てたりしないこと(ルールに基づいて廃棄する)

⑦給与計算システムなどの業務システムは、利用権限(ユーザIDやパスワード)を設定します。

⑧インターネットに繋がっているパソコンで作業を行う場合は、ウィルス対策ソフトを導入し、自動更新機能を活用し、常に最新状態にしておきます。

⑨マイナンバーの入力作業などを行うパソコンについて、情報漏えい(のぞき見)の防止のために設置場所などを工夫します。
・人の出入りが少ない場所で使用する。
・作業場所を間仕切り等で区分する。

⑩マイナンバーは、法令で定められた利用目的以外で保管しないこと(マイナンバーの記載が必要な書類には、法定保存期間があるものがあります。
(税)扶養控除(異動)申告書→提出期限の属する年の翌年の1月10日の翌日から7年間
(税)退職所得の受給に関する申告書→提出期限の属する年の翌年の1月10日の翌日から7年間
(社保)雇用保険関係書類→退職した日から4年間
(社保)労災保険関係書類→退職した日から3年間
(社保)健康保険・厚生年金保険に関する書類→退職した日から2年間

⑪マイナンバーが記載された書面、入力されたデータの廃棄方法を決めておきます。
・パソコン等で入力されたものは、その情報を削除する。
・書面に記載されたものは、読み取れないようにマスキングしたり、シュレッダー等で断裁する。
・廃棄(断裁)した事実の記録、データ削除時の操作ログを残す。

 以上のようなルールを、業務マニュアル社内規定に盛り込み、従業員に周知してください。

最初から、いきなり高度な取扱いルールを作ることは難しいので、実際に運用しながら、少しずつ内容を充実・強化させていくとよいでしょう。


3.マイナンバー対応点検チェックリスト
自社のマイナンバー制度対応のため、準備の状況を点検してみましょう。

□①マイナンバー事務取扱担当者・責任者を決めましたか?

□②マイナンバーを取り扱う業務(源泉徴収票作成、健康保険、厚生年金保険届出等)を把握できていますか?

□③業務こどに、マイナンバーを取得する時期や方法、本人確認の方法を決めましたか?

□④マイナンバーが記載された書類の保管方法(施錠可能なキャビネット等)を決めましたか?

□⑤マイナンバーが記載された書類の廃棄方法を決めましたか?

□⑥マイナンバーの利用目的や禁止事項を全従業員(パート、アルバイト等を含む)に説明し、周知しましたか?

□⑦利用している計算ソフトが、マイナンバーを暗号化して保存する機能があるなど、安全管理に対応しているか確認しましたか?


4.マイナンバーに関する法律の規制等
   マイナンバーは他の個人情報よりも厳重な取り扱いが番号法(行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)等で求められてします。主な規制内容は下図の通りです。

(1)番号法で定められた規制の内容(事業者の規模の大小を問わず、これらの規制が課されます)

①利用の規制(番号法9条)
 番号法に定められた利用目的以外で、マイナンバーを利用することを禁止。

②提供の制限(番号法19条)
 番号法に定められた利用目的以外で、マイナンバーを他者に提供することを禁止。

③収集、保管の制限(番号法20条・28条)
 番号法に定められた利用目的以外で、マイナンバーを収集・保管することを禁止。番号法で定められた業務を処理するための必要な限度を超えて特定個人情報ファイル(マイナンバーを含んだ個人情報のデータベースなど)を作成することも禁止。

④安全管理措置(番号法12条)
 マイナンバーの漏えい、滅失または毀損の防止その他の適切な管理のために必要な措置をとることが必要。

(2)特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)
 民間事業者が番号法に適切に準拠して特定個人情報(マイナンバーを含む個人情報)を取り扱うための指針や、安全管理措置の実施方法を示したガイドラインです。「特定個人情報保護委員会」という国の機関が告示。ガイドラインの具体的な内容や、ガイドラインの内容を理解するための関連資料は、特定個人情報保護委員会ウェブサイト(http://www.ppc.go.jp)で公表されています。


5.廃棄の方法
  マイナンバーは、法令で定められた用途で利用する場合に限り、保管が認められてします。このため、マイナンバーを使用する業務が終了したら、可能な限り速やかに(随時もしくは定期的に)、復元不可能な方法で廃棄する必要があります。

(1)廃棄すべき時期
・法令で保管期限が定められた書類:その保管期限後
・報酬等の支払先などからマイナンバーを書面で取得した場合:法定調書の提出後

(2):継続的に法定調書等を作成・提出する支払先等の場合
   不動産の使用料など、支払が複数年にわたり継続的に法定調書を作成する支払先については、契約が継続している間は、マイナンバーを保管することができると解されます。



参考hp:
1.マイナンバー 社会保障・税番号制度(内閣官房)

2.社会保障・税番号制度<マイナンバー>について(国税庁)

3.国税の番号制度に関する情報(国税庁)

4.特定個人情報の適正な取扱に関するガイドライン(特定個人情報保護委員会)

5.民間事業者における取扱に関するQ&A(内閣官房)

6.ガイドライン(事業社編)に関するQ&A(特定個人情報保護委員会)

7.番号法(マイナンバー法)等の改正履歴
(内閣官房)

8.政府公報オンライン・マイナンバー特集ページ(内閣府大臣官房政府広報室)

9.マイナちゃん市長表敬訪問(2015年7月17日)(塩竈市)

2015年7月20日 (月)

オーナー社長のための自社株評価と事業承継

 日本の社長の平均年齢は59.0歳(2015年全国社長分析:帝国データバンク)となっていますが、中小企業の中には70代、80代になっても現役として頑張っている社長が数多くいます。

しかし、事業の承継について明確な方向付けを決めている中小企業経営者は決して多くありません。

事業承継を考える入り口として、まず自社の株価を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

1.自社株の相続を考える

中小企業の多くは、経営者と株主がほぼ一つであり、事業承継を考える場合には、「経営の承継」と「財産の承継」の2つの面から考えなければなりません。

1)経営の承継

「企業の経営者」として、いかに会社の経営を絶えることなく承継させていくか、を考えることが課題になります。

2)財産の承継

「会社の株主(オーナー)として、自社株を「いつ、誰に」承継させていくか、を考えることが課題になります。

2.なぜ、自社株評価が必要なのか?

 財産の承継を考える場合、一般に主な選択肢として、次のような方法があります。

・主な財産承継の選択肢
 ・親族に承継する  ・従業員に承継する
 ・第三者に承継する ・自分の代で会社を閉じる

以上の選択肢のどの場合においても自社の株価の問題が生じます。

 自社の株価が高いと、オーナーの相続が発生した場合、思った以上に相続税の負担が増えてしまう場合があります。

3.株価が高い場合の問題点

 自社株を親族以外の第三者に売却するのであれば、オーナーとしては、株価が高いほど得られる金銭が多くなる可能性が高くなるため、株価が高い方が有利といえます。

 しかし、親族に承継する場合や会社を閉じる場合は、一般的に、オーナーとしては得られる金銭がないことから、自社の株価が低いほど税額が小さくなるため、株価が低い方が有利であることが多くなります。

4.株価が高くなる理由(要因)

1)業績の累計で算定

 自社株の算定は、単年度の損益で金額が決まるわけではなく、創業以来の業績の累計で計算することになります。

 そのため、「最近、赤字続きだから…」といって、自社の株価が低いとは限りません。

2)含み益の存在

 また、企業が保有している資産の中に土地等がある場合は、その含み益も考慮しなければなりません。地価の低い時代に取得した土地をそのまま保有している企業については、株価が思いのほか高くなる場合があります。

3)簿外処理した保険など

 そのほかにも、節税のために簿外処理した生命保険などがあると、株価を押し上げる要因になります。

5.株価を引き下げるための対策

株価の引き下げ策として、一般的には「利益を圧縮する」手法がとられます。

 代表的な手法は役員退職金の計上です。代表取締役を何十年も務めた社長が引退する場合などは、退職金の金額は億単位になることもあります。役員退職金は特別損失に計上されるため,その期は赤字に転落することも考えられます。

 その他、含み損のある資産を売却して損失を計上する方法もあります。

6.自社株の評価が必要かチェックしてみましょう!

以下のチェックリストに、一つでも該当すれば、自社株の評価を行うことをお勧めします。

□社長(会長)が会社の株の大半を保有している。

□決算書の純資産の部合計が1億円を超えている。

□会社で保有している土地があり、その土地の含み益がある。

□ここ数年間で一度も自社株の算定を行っていない。

当事務所でも、自社株評価を承っております。

 

マイナンバーの「収集・取得」から「利用・提供」「保管・廃棄」まで

 来年(平成28年)1月から順次、マイナンバーの利用が始まります。従業員(パート、アルバイトを含む)を雇用する企業(個人事業者を含む)は、税や社会保険の手続きにおいて、マイナンバーを取り扱うことになります。マイナンバーの取り扱いにおける「取得」「利用、提供」「保管、廃業」までの流れを理解しておきましょう。

1.従業員等からマイナンバーを取得する(取得)

1)全従業員とその扶養家族が対象

 企業は、従業員等のマイナンバーを記載した税や社会保険の書類を行政機関等に提出するため、全従業員(雇用形態は関係なし)と役員からマイナンバーを取得しなければなりません。

 また、日本に居住する外国人にもマイナンバーが付与されるため、外国人従業員からも取得する必要があります。

 派遣社員は、派遣元企業が取得するため、派遣先企業が取得する必要はありません。

 マイナンバーは、扶養控除手続きなどにおいて、従業員本人だけでなく、その扶養家族のマイナンバーも取得する必要があります。

 正社員が少なくても、パート、アルバイト等が多い企業の場合、取り扱うマイナンバーが多くなるため、特に注意が必要です。

※マイナンバーの取得が必要な従業員等
・正社員
・契約社員、嘱託社員
・パート、アルバイト(高校生や大学生も必要)
・外国人従業員
・役員
(上記従業員等の扶養家族も取得が必要)

2)報酬等や不動産関係の支払先も対象

 報酬、料金、契約金等の支払調書や不動産関係の支払調書にもマイナンバーの記載が必要になるため、その支払先からもマイナンバーを取得しなければなりません。

※マイナンバーを記載する書類の例

【税分野】・給与所得の源泉徴収票、給与支払報告書
     ・退職所得の源泉徴収票、特別徴収票
     ・扶養控除等(異動)申告書
     ・報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
     ・不動産使用料の支払調書等

【社会保障分野】
     ・被保険者資格取得・喪失届
     ・報酬月額算定基礎届
     ・健康保険被扶養者(異動)届
     ・国民年金第3号被保険者関係届 等

3)利用目的を通知、公表する

 マイナンバーは、法律で定められた税と社会保険の手続きに使用する以外の目的(自社の顧客管理など)で取得することはできません。

 マイナンバーの取得の際には、あらかじめ従業員等や外部者に対して、その利用目的を特定して、通知または公表する必要があります。

※利用目的の特定の例

・「健康保険.厚生年金保険届出事務」のため
・「源泉徴収票作成事務」のため 等

※利用目的の通知、公表の例

・社員へのメール等での通知
・社内掲示板への掲示
・イントラネットへの公表 等

4)厳格な本人確認が必要

 マイナンバーを取得する際には、他人のなりすまし等を防止するため、厳格な本人確認を行う必要があります。本人確認には、番号確認と身元確認が必要です。

 従業員の本人確認については、雇用関係にあることなどから、本人に相違ないことが明らかである場合は、身元確認は必要ありません。

5)本人確認の方法

・番号確認(記載されたマイナンバーが正しい番号であることの確認)の方法 →通知カード、マイナンバー記載の住民票、個人番号カード(1枚で番号確認、身元確認が可能)等による
・身元確認(そのマイナンバーの正しい持ち主であることの確認)の方法 →運転免許証、パスポート 等、個人番号カード 等による

6)従業員や報酬の支払先からマイナンバーの提供を受けられない(取得できない)とき

 まず、マイナンバーの提供は法律上の義務であることを伝え、従業員等に提供を求めます。

 それでもなお、提供を受けられないのであれば、提供を求めた経過等の記録、保存を行い、単なる(企業側の)義務違反でないことを明確にしておきます。

 マイナンバーの提供を受けられないからといって、安易にマイナンバーの記載のないまま法定調書等を作成しないようにしなければなりません。

2.利用目的以外の利用・提供はできない(利用・提供)

 マイナンバーは、法律で定められた目的以外の利用や提供はできません。たとえ、社員や顧客の同意があってもマイナンバーを社員番号や顧客管理番号などに利用することはできません。

 「個人番号カード」の裏面に記載されたマイナンバーは、法令で認められた場合以外で、書き写しやコピーはできません。

3.必要がある場合のみ保管、必要がなくなれば廃棄(保管・廃棄)

 マイナンバーを含む個人情報(マイナンバーが記載された書類等)の保管は、必要がある場合(継続的な雇用があるなど)や保管義務期間が決まっている場合のみ認められています。

 マイナンバーを保管する必要がなくなった場合は、廃棄、削除しなければなりません。廃棄を確実に行うため、該当書類を事業年度ごとにファイリングするなどして、廃棄すべき時期がわかりやすいようにしておきましょう。

・保管が認められる場合

 ・翌年度以降も継続的に雇用契約が認められる場合
 ・法令で一定期間保存が義務づけられている場合

・廃棄、削除しなければならない場合

 ・税や社会保険の手続きで使う必要がなくなった場合
 ・法令で定められた保存期間を経過した場合 等

4.セキュリテイー対策

 マイナンバー制度は、国や行政など複数の機関に存在する各個人のさまざまな情報を紐付ることで、より効率的・効果的な行政サービスの提供と国民の利便性向上を図るための社会基盤(インフラ)をつくることが目的です。

 一方で、「国による個人情報の一元管理が行われるのではないかは?」「不正利用による被害や情報漏えいの危険性はないのか?」といった国民各層からの懸念や不安の声もないわけではありません。

 マイナンバー制度では、マイナンバーを含む個人情報の漏えい・悪用を防ぐため、制度とシステムの両面から厳格な情報セキュリティー対策がとられています。

1)利用の制限

 マイナンバーは、法令で定められた事務(社会保険、税、災害)以外の目的(顧客リストの作成など)で、マイナンバーを収集、利用、保管等をすることは禁止されています。

2)なりすましの防止

 行政手続きの際、マイナンバーみのでの本人確認は行いません。(運転免許証など本人確認できる身分証明書類が必要です)。

3)第三者機関による監視・監督

 マイナンバーが適切に管理・取扱いがなされているかを第三者機関である特定個人情報保護委員会が監視・監督します。

4)アクセスの記録の確認

 自宅のパソコンから、自分の個人情報にアクセスした行政機関の記録を確認することができます(平成29年1月からの「マイナポータル」の稼働開始により可能)。

5)罰則の強化

 マイナンバーに関する不正行為に対して、厳格に対処するために、マイナンバー法では、個人情報保護法や住民基本台帳法などよりも罰則が強化されています。

 例えば、行政機関の職員が個人情報ファイルを漏えいした場合、行政機関等個人情報保護法では「2年以下の懲役または100万円以下の罰金」ですが、番号法では「4年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方」を科すことができると規定されています。

6)個人情報の分散管理

 マイナンバーによって、各行政機関が持っている情報を一か所の機関にまとめる一元管理は行われません。従来通り、年金情報は日本年金機構、税情報は国税庁といったように分散管理が行われます。

例えば、先日の日本年金機構による情報流出事件のような場合、日本年金機構の持つ情報だけが流出し、芋づる式の情報漏えいが起こらないしくみにしています。

7)システムへの接続制限

 行政機関同士の間で情報をやりとりするときも、マイナンバーを直接使わないようにしたり、システムにアクセスできる人を制限したり、通信する場合は暗号化を行います。

参考hp:
1.マイナンバー 社会保障・税番号制度(内閣官房)

2.社会保障・税番号制度<マイナンバー>について(国税庁)

3.国税の番号制度に関する情報(国税庁)

4.特定個人情報の適正な取扱に関するガイドライン(特定個人情報保護委員会)

5.民間事業者における取扱に関するQ&A(内閣官房)

6.ガイドライン(事業社編)に関するQ&A(特定個人情報保護委員会)

7.番号法(マイナンバー法)等の改正履歴
(内閣官房)

8.政府公報オンライン・マイナンバー特集ページ(内閣府大臣官房政府広報室)

9.マイナちゃん市長表敬訪問(2015年7月17日)(塩竈市)

 

 

マイナンバー制度の目的と個人の利便性

 マイナンバー制度は平成28年1月から開始されますが、制度の目的など基本的なことが、まだ国民各層によく浸透していないようです。しかし、従業員からマイナンバーを提供してもらうことになるため、一人ひとりの従業員にもマイナンバーの目的を理解してもらう必要があります。

1.今なぜ、マイナンバーなのか?

 わが国では、年金や健康保険、税金、住民票、雇用保険などに付された個人を特定する情報や番号等は、それを管轄する機関ごとにバラバラに付番、管理されているため、一つの情報の変更や修正が行われても、その他の機関に反映されないなどの不備があり、また過去には「消えた年金記録」のような不祥事も発生しました。

 このような問題が起きないよう、社会保障と税に関する同一の個人情報を結びつける社会基盤(インフラ)としてマイナンバー制度が導入されます。

2.国民にとってのどのような利便性があるのか?

 マイナンバーによって、国や自治体等は、年金や健康保険、税金に関する個人情報の名寄せなどの効率化が可能になり、国民にとっても利便性の向上が図られます。

(1)社会保障、税などの手続きを簡素化

 マイナンバーを活用することで、各行政機関同士、あるいは行政機関内部においての情報連携が正確.迅速に行われるため、各種の申請に必要な所得証明書や住民票等の添付書類等が省略できるようになります(平成29年以降順次)

(2)社会保障・税などの適正・公平化を図る

 年金などの給付漏れや誤り、不正受給、社会保険の加入漏れや保険料の徴収漏れ、所得の過少申告、税の不正還付等の防止が図られます。

 また、各人に制度改定や各種給付の案内なとが直接届くようになります。

(3)災害時の行政支援への活用

 災害時における、被災者台帳、要援護者リスト等の作成や、銀行預金の引き出し、保険会社の保険金支払い等の本人確認にも活用されます。

3.マイナンバー制度のスケジュール

(1)平成27年10月から

 日本在住の全国民(赤ちゃんからお年寄りまで)にマイナンバーが割り当てられ、市区町村から簡易書留で世帯ごと(4人家族なら4人分)に通知カードが送られます。紛失などに注意しましょう(マイナンバーは原則として一生変わりません)

(2)平成28年1月から

 平成28年1月から、社会保障(年金、健康保険・介護保険、労働保険等)と税(国税・地方税 )の分野でマイナンバーの利用が始まります。

 民間企業は、源泉徴収票や社会保険の届出書類の作成にあたり、従業員等からマイナンバーの提供を受ける必要があります。

 国民は、市区町村へ申請すれば、「個人番号カード」(顔写真付きICカード)を受け取ることができます。

※個人番号カードの機能
 ・身分証明書になる
 ・健康保険証などの機能(検討中)
 ・図書館カードや印鑑登録証に利用
 ・各証明書をコンビニで交付 など

(3)平成29年1月から

 ネット上に個人用サイト「マイナポータル」が開設され、自宅用のパソコンから、行政機関が持つ自分の個人情報の内容や自分の年金や社会保険給付の状況などを確認することが可能になります。

 また、マイナポータルを通じて、引っ越しなどの手続きを一度で済ませられるなどのサービスも検討されています。

 さらに、平成30年以降をめどに、医療情報、戸籍、預金口座への活用が検討されています。

4.制度開始までに企業が対応すべきこととは

 各企業は、規模の大小に関わらず、健康保険や厚生年金、源泉徴収の手続きや法定調書の提出にあたり、従業員等のマイナンバーを使うことになります。

 マイナンバーは、その取扱いにあたり、関係者以外の閲覧禁止や流失防止などの安全管理に厳しい規制があるため、制度開始までに、人事給与計算システムのチェックや対応が必要になります

補足1.制度の概要

 マイナンバーの利用にあたっての社内体制、システム対応、規程作成などの具体的な対応についての情報はもちろん必要ですが、広く世間一般から見ると、そもそも「何のための制度なのか?」「国民の暮らしや社会がどう変わるのか?」といった点への理解が浸透していないようです。

 また、マイナンバーのような番号制度は、過去にも何度か導入が検討されましたが、プライバシーへの不安などから国民の反対に遭い、実現に至らなかったという歴史があります。そのため、年配の経営者や従業員の間には、マイナンバー制度への不安をお持ちの方も少なくないと思われます。

 企業は、社会保険や税の事務手続きにおいて、従業員からマイナンバーを提供してもらう必要があり、その事務をスムーズに進めるためにも、経営者や経理担当者だけでなく広く従業員に制度そのものの目的などを正しく理解してもらうことも必要になってきます。

補足2.制度の導入までの経緯

 1960年代後半(昭和40年頃)には、コンピュータ化の進展に伴い、各省庁、各手続こどにバラバラに付番、管理されていたコードを統一化して、行政の効率化を図るための「国民総背番号制度」が検討されました。

 1980年(昭和55年)には、少額貯蓄非課税制度(マル優)の不正利用を防止するために、利用者に納税者番号を付した「グリーンカード」の取得を義務付ける方法が考えられました。

 しかし、いずれも、国家による個人のプライバシー侵害などをおそれる国民の強い反対などもあって実現には至りませんでした。

 2003年(平成15年)には、行政サービスの向上と行政事務の合理化を目的に、住民基本台帳をもとに本人確認ができる全国共通のシステムとして、「住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)」が稼働しました。

これは、住民一人ひとりに特定の番号(住民票コード)を付して、本人確認を容易にしようとするものです。

しかし、過去の「国民総背番号制度」「グリーンカード」の反省から、その利用場面が限定されてしまい、広く社会で使われる番号制度にはなりませんでした。

 このように、過去、国民から反発のあった番号制度ですが、2007年(平成19年)記憶にも新しい「消えた年金記録問題」が転機になります。

この件により、年金納付や社会保険関係の給付の記録は、各人こどに唯一のコード番号によって管理しない限り、現在の戸籍制度、漢字表記では確実なマッチングができないことが明確になりました。

 また、2008年(平成20年)に最高裁において、住基ネットは「プライバシーを侵害するものではない」との合憲判決が出されたことも制度導入の追い風になりました。

補足3.導入の目的とねらい

(1)行政側のメリット

 国民および企業等が、社会保障、税に関する各種手続きに本人及び従業員等のマイナンバーを記載することで、行政機関等が保有、管理する各種の個人情報にマイナンバーが付番されることになります。

 これにより、行政機関等が保有、管理する個人情報同士を、マイナンバーを使って検索したり、紐付したりすることが可能になります。

(2)国民のメリット

 行政機関等への各種手当の申請や、所得税等の確定申告にあたり、他の行政機関等が発行した証明書(住民票の写し、所得証明書等)を添付書類として提出することがよくあります。

マイナンバーが導入されると、ネットワーク経由で、行政機関同士が情報を要求、提供することができるようになり、このような証明書の提出(添付)が不要になります。

 例えば、平成27年度税制改正において、所得税確定申告で住宅ローン減税を適用する場合に、従来は「住民票の写し」を添付する必要がありましたが、平成29年1月以降の申告から廃止されます。

 

参考hp:
1.マイナンバー 社会保障・税番号制度(内閣官房)

2.社会保障・税番号制度<マイナンバー>について(国税庁)

3.国税の番号制度に関する情報(国税庁)

4.特定個人情報の適正な取扱に関するガイドライン(特定個人情報保護委員会)

5.民間事業者における取扱に関するQ&A(内閣官房)

6.ガイドライン(事業社編)に関するQ&A(特定個人情報保護委員会)

7.番号法(マイナンバー法)等の改正履歴
(内閣官房)

8.政府公報オンライン・マイナンバー特集ページ(内閣府大臣官房政府広報室)

9.マイナちゃん市長表敬訪問(2015年7月17日)(塩竈市)

 

 

2015年7月12日 (日)

現物給与の源泉所得税に注意!

企業(事業者)は、従業員の給与から毎月、所得税の源泉徴収を行っています。課税対象となる給与は、金銭だけではありません。自社の商品、製品の支給や値引販売、食事や社宅等の貸与なども現物給与として課税対象になる場合があります。


1.徴収もれに注意!

従業員への通勤定期券、自社の商品、製品の値引販売、食事、社宅の提供などは現物支給になります。ただし、現物給与には3.のように非課税とされるものもあります。

 このように現物給与は、実務的にも複雑で、誤解や誤りも多く、源泉徴収を対象にした税務調査でもよくチェックされるところです。

源泉徴収漏れを指摘されると、従業員から源泉徴収の不足分を改めて徴収しなければなりません。

 

2.社会保険料算定の際も現物給与を合算

 厚生年金保険および健康保険の保険料算定の基礎となる標準報酬月額を求める際、現物給与と金銭によるものの合算が必要な場合があるので注意しましょう。

 この場合の現物給与の価額は、食事や住宅については厚生労働大臣の定める金額になり、自社の商品・製品については、原則として時価で換算します。


3.主な現物給与で非課税になるもの

1)通勤定期券 …1か月あたり10万円まで

2)永年勤続者への記念品 …おおむね10年以上の勤続者を対象にしたもので、2回以上表彰を受ける人は概ね5年以上の間隔が開いていること

3)創業記念品等 …その処分見込額が10,000円以下であること

4)食事の支給 …従業員が食事価格の1/2以上を負担し、負担額が月額3,500円以下

5)残業、宿日直時の食事 …通常の勤務時間外における残業、宿日直者に対して支給する食事

6)深夜勤務者の夜食代補助 …深夜勤務者の夜食代(金銭)で勤務1回につき300円以下のもの

7)祝いの金品、見舞金等 …社会通念上相当なもの

8)商品、製品の値引販売 …取得価額以上で、かつ、通常り販売価額の概ね70%以上の価額

9)宿日直料 …勤務1回につき4,000円(食事が支給される場合はその価格を控除した残額)

10)貸与住宅 …家賃相当額で一定の要件に該当するもの

11)災害等による生活資金の無利子貸付け …災害等により従業員へ臨時に多額の生活資金を無利子で貸し付けた場合、その利息相当額

12)レクリエーション費用の負担 …社会通念上一般に行われるレクリェーション費用(任意の不参加者への金銭支給や役員だけを対象とする場合を除きます)

参考hp:
No.2508 給与所得となるもの(国税庁タックスアンサー)
No.2603 従業員レクリエーション旅行や研修旅行
No.2594 食事を支給したとき

2015年7月11日 (土)

空家対策特別措置法が施行(固定資産税の特例が適用されない可能性も)

全国で深刻になっている老朽化した空家の減少と有効活用を目指した「空家対策特別措置法」(空家等対策の推進に関する特別措置法)が5月26日に全面施行されました。今後、倒壊の危険や衛生的な問題がある空家に対して、地方自治体による指導・勧告・行政代執行などが可能になるとともに、土地の固定資産税の特例措置が適用されない可能性もあります。

1.全国で空家問題が深刻化

 子供が都会に出てしまい、地方にある実家が空家になっている例は少なくありません。

総務省の調査では、全国の総住宅数6,063万戸のうち空家は820万戸(13.5%)に上ります(平成25年10月時点)。

 空家が増加する背景として、住宅が建っていれば、その土地の固定資産税評価額が更地の6分の1(住宅面積200㎡まで)になる住宅用地の特例があるため、解体費用をかけて更地にするよりも、空家のままのほうが良いという事情もあります。

 しかし、管理が不十分なまま長期間放置された空家が火災の発生や倒壊の危険性、衛生面や景観の悪化など地域の生活環境に影響を及ぼす問題が全国的に深刻になっています。

2.自治体が「危険な空家」を認定できる

 「空家対策特別措置法」では、自治体の権限が強化され、倒壊の危険や衛生上の問題がある空家を、自治体が「特定空家等」に認定し、所有者に対して、除却、修繕、立木竹の伐採等の助言・指導・勧告・命令ができるようになり、さらに行政代執行(強制執行)による撤去も可能になります。

所有者が助言、指導に応じず、勧告に至ると固定資産税の住宅用地の特例が適用されなくなります。

 その一方、自治体に対して、空家の情報収集やデータベースを整備し、空家や跡地の活用促進を求めています。

 今後、空家の所有者には定期的なメンテナンスが求められます。(住宅業者による空家管理サービスなども増えています)

*「特定空き家等」に認定する主な判断の目安(特定空家等に対する措置についてのガイドラインより)
1)建物の傾きが20分の1を超える(高さ3mなら屋根のズレが横に15cmを超える状態)。
2)トタン屋根が落ちそう、ベランダが傾いている、などが見てわかる。
3)多数の窓ガラスが割れたまま放置されている。
4)立木が建物を覆うほど茂っている。
5)ゴミの放置や投棄で多数のネズミやハエが発生し、近隣住民の日常生活に支障がある。
6)土台にシロアリの被害がある。

3.空家と特定空家

 空家対策特別措置法(空家等対策の推進に関する特別措置法)において、「空家等」とは建築物またはこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされないことが常態であるもの、およびその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいいます。ただし、国の 地方公共団体が所有、管理しているものは除かれます。(法第2条①)

 「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態または著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態、その他の周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいいます。(法第2条②)

【参考】空家対策特別措置法による自治体の対応例
①「特定空家等」に該当するかどうかの判断
②特定空家等の所有者に対し、問題個所の改善を助言または指導(所有者が応じない場合③へ)
③改善を勧告(固定資産税の住宅用地の特例の適用を除外される/所有者が応じない場合④へ)
④改善の命令(違反者に過料/所有者が応じない場合⑤へ)
⑤行政代執行

4.固定資産税の住宅用地の特例措置

 住宅用地については、その税負担を軽減する目的から、課税標準の特例措置が設けられています。

 住宅用地の特例措置を適用した額(本則課税標準額)は、住宅用地の区分、固定資産税および都市計画税に応じて以下のように算出されます。

 小規模住宅用地(住宅用地で住宅1戸につき200㎡までの部分)
   → 固定資産税(価格×1/6)    都市計画税(価格×1/3)
 一般住宅用地(小規模住宅用地以外の住宅用地)
       →  固定資産税(価格×1/3)    都市計画税(価格×2/3)
 *価格は地価公示価格の7割が目途。

固定資産税の住宅用地特例が適用されない場合の税額は、課税標準額の上限を価格の7割とするなどの負担調整措置及び各市町村による条例減額制度に基づき決定されることになります。

そのため、固定資産税額は、単純に6倍にはならず、負担調整措置の適用がある場合、3~4倍程度になります。

参考:
空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報(国土交通省)
空家等対策の推進に関する特別措置法の概要

2015年6月30日 (火)

税務・社会保険のマイナンバーの事務

平成28年1月から、マイナンバー制度が始まります。マイナンバー制度は、住民票を有するすべての人(個人)に対して、一つのマイナンバーを付し企業等に対しては法人番号を付して共通の社会基盤として番号を活用することにより、「公平・公正な社会の実現」「国民の利便性の向上」「行政の効率化」を目的として導入されます。

具体的には、平成27年10月から、住民票の住所宛に、マイナンバーが記載された「通知カード」が郵送されます。

(1)民間企業もマイナンバーを扱います
 会社は、従業員の健康保険・厚生年金の加入手続きを行ったり、従業員の給料から源泉徴収を行って税金を納めたりしています。
また、外部の方に講演や原稿の執筆を依頼し、報酬を支払う場合、報酬から税金の源泉徴収を行い、支払調書を作成しています。
マイナンバー制度が開始されると、会社は、これらの書類にマイナンバーを記載する必要があります。そのため、会社では、次のような対応が必要になります。

(2)従業員等からマイナンバーの提供を受ける
 従業員(その扶養家族を含む)から、マイナンバーを記載した扶養控除等(異動)申告書を提出してもらうなど、マイナンバーを提示してもらい、本人確認を行う必要があります。同様に、外部の方からも支払調書などの作成のためにマイナンバーを提示してもらい、本人確認を行います。
 なお、従業員には、正社員だけでなく、パート・アルバイトも含まれます。

(3)マイナンバーを記載、提供する
 会社は、源泉徴収票や支払調書、社会保険の資格届などの作成にあたり、従業員等から提供されたマイナンバーを記載します。
 会計事務所などに源泉徴収票等の作成・提出を委託している場合は、マイナンバーを提供します。

(4)マイナンバーの保管管理を徹底する
 従業員等から提供されたマイナンバーは、書類作成に備え、書面やデータ等により収集.保管することができます。ただし、マイナンバーを利用する目的以外の収集.保管はできません。
 保管期間が過ぎたなど、利用する可能性がなくなったマイナンバーは廃棄します。マイナンバーの漏えい、滅失.毀損等には罰則規定がありますので、厳重な管理が求められます。

(5)制度開始までに準備が必要なこと
 マイナンバー制度が始まるまでに、各企業では、次のような準備が必要になります。
 ①人事・給与などのシステムの導入や改修
 ②従業員への研修や社内規定の作成
 ③個人情報の安全管理措置の検討

(6)従業員に周知しておくこと
①㍻27年10月から、マイナンバーが記載された「通知カード」が簡易書留で届くこと
 「通知カード」は、住所宛(住民票に記載の住所)に簡易書留で届きます。住所変更をしている場合は、必ず新住所を市町村に届け出ておいてください。
②届いた「通知書カード」を絶対に紛失しないこと
 「通知書カード」は、勤務先等へのマイナンバーの提供時の本人確認のために必要なものであり、また「個人番号カード」の交付を受けるために必要なものですから、絶対に紛失しないように管理してください。「個人番号カード」は、㍻28年1月以降、各市町村で申請手続きをして発行してもらうことができます。
③マイナンバーは他人に教えないこと
 社会保障や税の手続きで行政機関や勤務先に提示する以外は、「通知カード」に記載されたマイナンバーを絶対に他人に教えないでください。
④「扶養控除等(異動)申告書」などの提出の際、マイナンバーの記載が必要になること
 平成28年1月以降、税務や社会保険関係の書類を会社に提出する際には、従業員本人とその扶養家族のマイナンバーを記載する必要があります。
 
(7)通知カードと個人番号カードの違い
①平成27年10月から、全国民に簡易書留で郵送されます。顔写真ではなく、身分証明書としては使用できません。
「個人番号カード」を受けるまでの間、行政機関等の窓口で、マイナンバーの提供を求められた際に、他の本人確認書類とともに利用可能です。
②表面に氏名、住所等とともに顔写真が表示され、マイナンバーは裏面に記載されます。これらの情報はICチップに記録されます。平成28年1月以降、希望者に発行されます(その際、通知カード、住民基本台帳カードを返納します)。
身分証明書として使用することができます。

参考HP:
社会保障・税番号制度<マイナンバー>(国税庁)

2015年6月29日 (月)

小規模宅地等の特例とは?(相続税)

 相続税の基礎控除額が6割に縮小されたことによって、相続財産で大きな割合を占める自宅に高額な相続税がかかり、「自宅を売らなければならないのでは?」と心配な人も多いようです。そういったことがないよう税法では、宅地の相続税課税価格を大幅に減額する「小規模宅地等の特例」があります。

では、自宅(家屋.土地)の相続税評価額はだいたいどれくらい(概算額)なのでしょう?

(1)家屋の概算額(固定資産税評価額と同じ)
 自宅の家屋(建物)の相続税評価額は、固定資産税評価額と同じです。毎年、市区町村等から送られてくる「固定資産税.都市計画税の納税通知書」に同封される「課税証明書」(地方自治体によって名称が異なる)に記載された家屋の「価格」または「評価額」が相続税評価額になります。

(2)宅地の概算額
相続税を計算するときの宅地(自宅の土地)の評価方法には、路線価方式と倍率方式があります。一般的に市街地は「路線価」(その宅地に面する道路に付けられた価格)が決まっているのでほとんどの宅地は路線価方式と考えてよいでしょう。
国税庁が公表する「路線価図」に1㎡あたりの価格が示されてしますので、これに宅地の面積(㎡)を掛ければ、土地の評価額の概算がわかります(図表1)
なお、路線価が定められていない土地は、固定資産税評価額に地域ごとに定められた「倍率」(注)を掛けて評価額を計算します。
(注)「倍率」は国税庁ホームページの「財産評価基準書 路線価図.評価倍率表」でみる事ができます。
 
(3)マンションの場合
マンションの場合は、建物と土地の評価額にそれぞれ持分割合を掛けて計算します。持分割合は、契約書や登記簿謄本に記載されています。

宅地の課税価格を80%減額できる小規模宅地等の特例

(1)小規模宅地等の特例とは
 亡くなった人(相続人)と一緒に住んでいた家族(親族)が自宅を相続しても、重い相続税がかからないように、宅地の課税価格を80%減額する「小規模宅地等の特例」という制度があります。
 この特例を使えば、例えば、評価額3,000万円の土地であれば、600万円(3,000万円×20%)に減額することができます。
 ㍻27年1月1日以後の相続から、この特例が受けられる居住用宅地の限度面積が拡大(240㎡→330㎡) されています。
(2)この特例を使えるのは、次のような人が自宅を相続する場合です。
①被相続人の配偶者
②被相続人と同居していた親族
③被相続人と別居していた親族(持ち家の有無など一定の条件あり)

③の別居していた親族というのは、①②に該当する人がいない場合に、持ち家の有無など一定の条件を満たす相続人(いわゆる「家なき子」)が相続するのであれば、「小規模宅地等の特例」を使えるというものです。

(3)事業用の宅地にも適用できる
 被相続人の自営の店舗や工場などの事業用(不動産貸付業、駐車場等を除く)の宅地についても、小規模宅地等の特例を使うことができます。
 この場合は、限度面積400㎡までについて80%の減額を受けることができます。ただし、被相続人の事業を承継した親族が、その宅地を相続した場合など一定の条件を満たす必要があります。
 また、㍻27年1月1日以後の相続から、自宅と事業用の宅地について、それぞれの限度面積まで適用を受けられるになり、最大730㎡(330㎡+400㎡)まで適用できるようになりました。

(平成25年度税制改正)

 

2015年2月15日 (日)

確定申告に必要な資料

 確定申告をする場合に必要な資料を以下に挙げてみました。なお、全部が必要というわけではありません。各資料とも、対象になる方のみ必要となります。それ以外のものは不要です。

1.税務署から送付された申告書等(昨年書面で申告した方)
                        
2.源泉徴収票(給与所得・年金・退職所得等)
                        
3.配当金の支払調書・支払通知書・配当金計算書等
                        
4.報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
                        
5.保険の満期返戻金・解約金などの計算書
                        
6.配偶者及び家族の源泉徴収票(扶養の可否などの確認に使用、収入がゼロなど明らかに扶養と判断できる場合は不要)
                        
7.国民健康保険の領収書、国民年金・年金基金の控除証明書
                        
8、小規模企業共済等掛金の払込証明書・領収書
                        
9、生命保険料の控除証明書(介護医療・個人年金保険料を含む)

10、地震保険料の控除証明書(旧長期損害保険料を含む)
                        
11、医療費の領収書(生計を一にしている家族であればまとめて申告できます)
                        
12、寄附金の受領証(領収書)・証明書(税額控除の証明書など)
                        
13、住宅ローンの年末残高証明書(入居初年度のみ確定申告が必要となり登記事項証明書や工事請負契約書なども必要となります。、以後の年は年末調整で行います。)
                        
14、増改築等と行った場合の増改築等工事証明書
                        
15、市区町村・都道府県から発行された住宅耐震改修証明書
                        
16、不動産(事業)関連の申告資料
①賃貸収入の明細書・契約書、帳簿等
②固定資産税通知書(固定資産税証明書)
③借入金・支払利子の明細(借入金の返済予定表)
④賃貸物件(事業)の(火災)保険の領収書
⑤賃貸物件に係る修繕費の請求書・領収書
⑥地代その他経費と思われる領収書等
⑦事業関連の請求書・領収書・帳簿等
                        
17、不動産(土地・建物等)の売却(又は買換え)や、株式等の売却があった場合に必要な資料
①登記事項証明書(不動産)
②売買契約書(不動産)
③株式等売買の証明書(特定口座の場合は原則として申告は不要ですが、確定申告をすることで他の控除を差引き所得税・住民税の還付が受けられる場合があります。また、損失は3年繰り越すことができるため確定申告することで次年以降の株式等の譲渡所得を減らすことができる場合があります。)
                        
18、金銭その他の贈与を受けた場合の契約書、振込証明書等→贈与申告
                        
19、災害や盗難などにより損害を受けた場合の証明書等→雑損控除(確定申告)
                        
20、年末時点で国外に5,000万円を超える財産(不動産、預貯金、有価証券など)を有する場合申告が必要

 

 

 

2015年2月 3日 (火)

確定申告で医療費控除を受けるには

1.医療費控除を受けるには確定申告が必要です。

  医療費控除を受けるには確定申告をしなければなりません。(年末調整では控除は受けられません。)
昨年1年間の医療費の領収書等を集計して、翌年の確定申告書提出時期(通常2/16~3/15:曜日の関係で前後します)に提出しなければなりません。
                        
                        
2.医療費控除とは?

  医療費控除とは、本人や家族(生計をとものする配偶者やその他の親族)のために支払った1年間の医療費が一定の金額を越えた場合に、確定申告することで税金の還付もしくは軽減を受けることができる制度です。
  その年の所得から、支払った一年間の医療費の額をそのまま差し引くのではなく、一年間の医療費から保険などの補てん金(ある場合)と10万円(総所得金額が200万円未満の人は所得の5%)を差引いた金額を医療費控除額として総所得金額から差し引きます。
 *保険などの補てん金には次のようなものがあります
  …生命保険等の入院給付金、健康保険の高額療養費、出産育児一時金
  *なお、補てん金を差引く場合はその対象となった疾病等の治療費から差引くのみで、差引き残が出てもほかの治療費から差引く必要はありません
                        
                        
3.医療費控除の対象となる医療費とは?

  医療費控除の対象となる医療費とは、支払った医療費のうち治療などのために使った通常必要となるものが対象となります。(その病状に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額(消費税等が含まれる場合は含んだ金額)でその年に支払われたものとされます。所基通73-3~7他)
                        
                        
【医療費控除の対象となる医療費の例】
                        
①医師、歯科医師に支払った医療費
                        
②治療、療養に必要な医療費の購入費用
                        
③病気やケガなどで病院等に運ばれた際の費用
                        
④通院等のために通常必要な交通費
 (電車やバス等は対象となりますが、自家用車で通院する場合のガソリン代・駐車場の料金等は含まれません)
                        
⑤保健師や看護師、付添婦などに支払った療養上の世話を受けるための費用
                        
⑥助産師による分べんの介助料
                        
⑦介護保険制度の下で提供された一定のサービスの自己負担額
                        
⑧治療のために按摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師などに支払った施術費
                        
⑨入院の際の部屋代や食事代、治療等に直接必要な医療用器具等(コルセット等)の購入費
 (ただし、入院のための日常生活用品の購入費用は含まれません)
                        
⑩6ヶ月以上寝たきりの場合などのおむつ代(原則医師の証明書が必要) 
                        
⑪医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、義歯、補聴器などの購入費用 など
                        
                        
4.医療費控除の対象になるもの(一例)

①生計を一にする社会人の子供のために支払った医療費も対象になる
 「生計を一にする」とは、扶養や同居が要件となるのではなく、同じ生活共同体で日常生活の糧をともにしていることです。
生計を一にしていれば次のような場合も、その医療費を支払った人が医療費控除を受けられます。
 1)共働きの夫婦で夫が配偶者控除の対象とならない妻の医療費を支払った。
 2)父親が社会人の子供の医療費を支払った。

②レーシック手術の費用は対象になる
   眼科医による視力回復のためのレーシック手術(視力回復レーザー手術)や角膜矯正療法(オルソケラトロジー治療)の費用は医療費控除の対象になります。(角膜矯正療法による、特殊なコンタクトレンズの購入費用も医療費控除の対象となります。) (所令207、所基通73-3)
                        
                        
5.医療費控除の対象にならないもの(一例:医師の指示によるものなど条件によって対象になるものもあります)

①メガネの購入費用
  近視や遠視などのために日常生活の必要性に基づき購入されるものは、視力を回復させる治療の対価ではないので、医療費控除の対象とはなりません。しかし、斜視、白内障、緑内障などで手術後の機能回復のために短期間装用するものや、幼児の未発達視力を向上させるために装着を要するための眼鏡などで、治療のために必要な眼鏡として医師の指示で装用するものは、医師による治療の一環として直接必要な費用なので、医療費控除の対象となります。

②人間ドック・健康診断の費用
 人間ドックや健康診断の費用は、疾病の治療を行うものではないので、原則として医療費控除の対象とはなりません。
   しかしその診断の結果、疾病等が発見されて引き続き治療を行った場合は、その健康診断等は治療に先立って行われる診察と同様に考えることができるので、その健康診断等のための費用も医療費控除の対象になります。(所基通73-4)

③インフルエンザ予防接種の費用は対象にならない
  インフルエンザの予防接種は、病気の治療ではなく、あくまでも予防であるため医療費控除の対象にはなりません。 (インフルエンザに感染した場合の医療機関での診察費用は医療費控除の対象になります)

④自家用車による通院のためのガソリン代等は対象にならない
   通院のための交通費(電車やバス等)は医療費控除の対象になりますが、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金などは対象にはなりません。

⑤健康サプリメントや栄養ドリンクの購入費用は対象にならない
   健康サプリメントや栄養ドリンク、ビタミン剤などの病気予防や健康増進のための医薬品の購入代金は、治療目的ではないので医療費控除の対象にはなりません。

⑥美容目的のための歯列矯正は、医療費控除の対象にはなりません。ただし発育段階にある子供の成長を阻害しないために行う不正咬合の歯列矯正の費用は対象になります。
                        
                        
6.その他
                        
①以前に医療費を支払っていて申告を忘れていたという場合、医療費控除は5年前までさかのぼって申告することができます。(更正の請求)

②12月に治療を受けたが、支払や口座引き落とし、クレジットの決済が1月になったという場合は、1月の年の医療費控除として申告することになります。

③領収書は確定申告書に添付するか、提出の際に提示する必要があります。この場合は5年間保存しなければなりません。
   電子申告で“第三者作成書類の添付省略”をする場合も同様で5年間保存です。
                        
e-Taxを利用して所得税の確定申告書を提出する場合の「源泉徴収票」や「医療費の領収書」などの第三者作成書類の添付省略の制度

(参考)
所得控除(国税庁→税について調べる→質疑応答事例→所得税)
所得税確定申告書作成コーナー(平成26年分)
申告書に添付・提示する書類

 

2015年1月 5日 (月)

役員・個人事業主の退職金(小規模企業共済)

 小規模企業共済制度は、小規模企業の役員が退職したり、個人事業をやめたりした場合などに備えてその生活資金等をあらかじめ積み立てておく、経営者等のための退職金積立制度です
 

1.加入対象は一定の従業員数以下の個人事業主及びその共同経営者、会社等の役員
 加入できるのは、常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業(宿泊業、娯楽業を除く)は5人以下)の個人事業主やその経営に携わる共同経営者、会社等の役員です。
 

2.掛金全額を所得控除することができる
 掛金月額は1,000円から70,000円までの範囲で自由に選ぶことができます(500円刻み)。この掛金は税法上、掛金全額を契約者個人の所得から控除でき節税できます。
・一括して受け取られる共済金は退職所得扱い
・10年または15年で受け取られる分割共済金は公的年金などと同様の雑所得扱い
・掛金月額は一定の手続きで増額・減額が可能
 

3.掛金は前納でき割引がある
 掛金は前納できます。そして前納月数が12か月以内であれば、掛金全額を前納した年分の所得控除額とすることができます。
 また掛金を前納した場合には割引があり、前納掛金に対して一定割合の前納減額金を受け取ることができます。
 

4.その他
 共済金の受取は、「一括受取」・「分割受取」及び「一括受取と分割受取の併用」(分割受取を利用の場合一定の要件あり)が可能です。
 また、加入者には低利の貸付制度(担保、保証人不要)があります。
 

(参考)
小規模企業共済 (独立行政法人 中小企業基盤整備機構)
 

 

 

2014年12月 1日 (月)

年末調整(準備事項と添付書類)

 年末調整では、以下の2種類の申告書の記入と添付資料の準備が必要となります。記載や添付のもれがないか確認しましょう。
                        
                        
1.平成26年分扶養控除等(異動)申告書
              
① 本人の住所・氏名・生年月日の記載。および本人印を確認。給与の支払者受付印の押印。
② 本人が勤労学生の場合は、各種学校等の生徒である旨の証明書類の添付。
③ 配偶者の有無の確認。控除対象配偶者がいる場合は、配偶者の氏名、生年月日、住所、年間所得見積額の記載の確認。
④扶養親族がいる場合、家族の氏名・続柄・生年月日・住所・年間所得見積額の記載の確認。
⑤「障害者」欄に記載がある場合、「身体障害者手帳」等で確認。
⑥中途入社した社員に前職がある場合、前職分の「源泉徴収票」を添付。
                        
                        
2.平成26年分保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書
                                                          
①本人の住所・氏名の記載。および本人印を確認。給与の支払者受付印の押印。
②生命保険料控除がある場合、控除証明書類が添付されているか確認。および新・旧の保険料、介護保険料、新・旧の個人年金の金額が正しく記載されているか確認。
③地震保険料控除がある場合、控除証明書類が添付されているか確認。および地震保険料・旧長期損害保険料の金額が正しく記載されているか確認。
④社会保険料控除がある場合、国民年金・年金基金の控除を受ける場合は、国民年金保険料控除証明書が添付されているか確認。および金額が正しく記載されているか確認。
⑤小規模企業共済等の支払がある場合は、中小企業基盤整備機構等が発行した証明書類等が添付されているか確認。および金額が正しく記載されているか確認。
⑥配偶者特別控除の対象となる場合、本人の合計所得金額の見積額と配偶者の氏名・合計所得金額の見積額、配偶者特別控除額が正しく記載されていることを確認。
                        
                        

3.平成26年分給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書・住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書

①本人の住所・氏名・生年月日の記載。および本人印を確認。給与の支払者受付印の押印。
②「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」が平成26年分申告書であることを確認。

                         
                        

2014年10月24日 (金)

不動産を購入した時の税務上の扱い

 不動産を購入した時には売買代金以外にさまざまな費用が発生します。その中には取得原価(資産計上)にしなければいけないものや、経費にしてもよいものなどがあります。以下にまとめてみました。

区分 個人の場合 法人の場合
①登録免許税・不動産取得税 経費or取得価額 経費or取得価額
②司法書士報酬 経費or取得価額 経費or取得価額
③印紙税 経費 経費
④仲介手数料 取得価額 取得価額
⑤立ち退き料 取得価額 取得価額
⑥固定資産税 取得価額 取得価額
⑦土地とともに取得した建物の取り壊し費用 土地の取得価額 土地の取得価額

2014年9月 2日 (火)

現金の取扱いについて(現金管理の基本)

 小売業などの現金商売では、日々、レジ現金の出し入れが頻繁に行われるため、つい現金の取扱いがルーズになりがちです。レジの現金管理の基本が守られているか確認しましょう。

1.レジの現金は売上代金と釣り銭の支払いに限定する

  レジの現金は、お客様からいただく代金の入金とお客様への釣り銭の支払いに限定し、それ以外はレジから出し入れしないようにします。少額の経費の精算などは、レジのお金ではなく金庫内の小口現金で行います。

2.毎日の開店前は、釣り銭だけを入れておくようにする

  開店前は、レジの中にはあらかじめ金額・金種を設定した釣り銭だけを入れておき、余分なお金は入れないようにします。

3.毎日の閉店後は入金額を確認する

  閉店後は、実際の現金残高とレジの入金額が合っているか確認します。合っていない場合は、原因を解明します。

4.売上代金は、専用の預金口座をつくって全額預け入れる

  閉店後のレジ内の現金は、翌日の釣り銭を残し、原則、毎日ATMや夜間金庫で預金口座に預け入れるようにします。
  
  なおこの場合の預金口座を売上代金の預入専用にしておくと営業日ごとの売上が通帳等でも把握できます

5.レジの現金管理のチエックリスト

 □①レジの中の現金は金種ごとに分けて、常に整理しているか。

 □②早番と遅番が引継を行うときは、双方の立会の下でレジの現金を確認しているか。

 □③閉店後などにレジの金額を確認するときは2人以上で行っているか。

 □④特に現金売上が多額な場合、2人以上で預け入れに行くようにしているか。

 □⑤社長(または店長など)は定期的にレジの現金管理をチエックし、ルーズな部分があれば厳しく指導しているか。

 □⑥自社独自の管理方法が実施されているかチエックしたか。

6.金庫内の小口現金管理の基本

 (1)経費や仕入代金などの支払いは少額の取引に限定し金庫の小口現金で行う
  金庫の小口現金で支払うものは、例えば新聞代や玄関マットのレンタル料など毎月継続的に発生する少額取引や社員が立替払いした少額費用の精算(※)などに限定します。
  また、1件当たりの支払限度額(例:5,000円)も事前に決めておき、多額の支払いは、原則として銀行振込にします。
  公共料金(電気・ガス・水道)は自動振替に、仕入代金は原則的に銀行振込にします。
  (※)社員が立替払いした費用等の精算は、毎日ではなく1週間あるいは1か月ごとに行うようにしましょう。

 (2)金庫の小口現金の上限額を定め超過した分は即日預け入れる
  例えば、金庫内の現金の出納締め後の残高を10万円と決めておき、予定外の入金等があり残高上限の10万円を超えるときは、超過分をその日のうちに預金に預け入れます。

 (3)レジの現金で金庫内の小口現金の不足分の補充を行わない
  原則的には、金庫内の現金の不足分の補充をレジの現金で行わないようにします。

 

2014年8月 1日 (金)

復興特別法人税の1年前倒し廃止(26年税制改正)

 平成26年3月31日に公布された所得税法等の一部を改正する法律(以下「平成26年改正法」)により復興特別法人税制度が改正されました。

 平成26年改正法により、復興特別法人税の課税の対象となる事業年度(以下「課税事業年度」)は、「平成24年4月1日から平成26年3月31日(改正前:平成27年3月31日)までの期間(指定期間)内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後2年(改正前:3年)を経過する日までの期間内の日の属する事業年度」とされました。これにより、復興特別法人税の課税期間が1年短縮されました。

したがって、平成26年4月1日以後に開始する事業年度については、原則として、課税事業年度にはなりません。

(注)1 平成26年4月1日以後に開始する事業年度であっても、事業年度変更などにより、その事業年度に、指定期間内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後2年を経過する日までの期間内の日が含まれることとなる場合には、課税事業年度となります。

 

復興特別法人税の改正の概要(国税庁)

2014年6月21日 (土)

不動産所得の収入計上時期

 不動産を賃貸したことにより収受する家賃、地代、更新料などは、その金額を不動産所得の総収入金額に算入することとなりますが、その収入に計上すべき時期は、原則として次のとおりです。

 1 地代・家賃、共益費などは、その支払方法についての契約内容により原則として次のようになります。

(1) 契約や慣習などにより支払日が定められている場合は、その定められた支払日

(2) 支払日が定められていない場合は、実際に支払を受けた日
 ただし、請求があったときに支払うべきものと定められているものは、その請求の日

(3) 賃貸借契約の存否の係争等(未払賃貸料の請求に関する係争を除きます。)に係る判決、和解等により不動産の所有者等が受け取ることになった係争期間中の賃貸料相当額については、その判決、和解等のあった日

(注) 賃貸料の額に関する係争がある場合に、賃貸料の弁済のために供託された金額については、(1)又は(2)に掲げる日

 2 上記以外のもの

 家屋又は土地を賃貸することにより一時に受け取る権利金や礼金は、貸し付ける資産の引渡しを必要とするものは引渡しのあった日、引渡しを必要としないものについては、契約の効力発生の日の収入に計上します。
 このほか、名義書換料、承諾料、頭金などの名目で受け取るものについても同様です。
 また、敷金や保証金は本来は預り金ですから、受け取っても収入にはなりませんが、返還を要しないものは、返還を要しないことが確定した日にその金額を収入に計上する必要があります。

(所法36、所基通36-5~7)

国税庁タックスアンサー

No.1376 不動産所得の収入計上時期

 

 

2014年5月 6日 (火)

入社時の社会保険・雇用保険の事務手続き

 社員が入社すると、健康保険・厚生年金保険や雇用保険の手続きが必要です。以下の届出書類を作成し、所轄の「年金事務所」「ハローワーク」に提出しましょう。

①健康保険・厚生年金の手続き →年金事務所

提出書類】
 1.健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
 2.健康保険被扶養者(異動)届 (注1)被扶養者がいる場合
 3.国民年金第3号被保険者資格取得届(被扶養者が配偶者の場合)(注1)被扶養者がいる場合

【必要な書類等】
 1.年金手帳
 2.在学証明書、住民税の非課税証明書など(被扶養者が配偶者以外の場合)

【提出期限】
 1.入社日(資格取得日)から5日以内(第3号被保険者資格取得届は14日以内)

【提出先】
 1.会社所在地を管轄する年金事務所(または加入している健康保険組合、厚生年金基金)

(注1)社員の配偶者等が被扶養者になれる収入要件は、同居で次の①、②いづれにも該当する場合
(1)配偶者等の年間収入が130万円未満(60歳以上75歳未満の人や一定の障害者は180万円未満)
(2)被保険者(社員本人)の年間収入の2分の1未満



②雇用保険の手続き →ハローワーク

【提出書類】
 1.雇用保険被保険者資格取得届

【必要な書類等】
 1.前職の雇用保険被保険者証

【提出期限】
 1.入社日(資格取得日)の属する月の翌月10日まで

【提出先】
 1.会社所在地を管轄するハローワーク

(注)65歳以上の人で、新たに採用される人等は対象になりません。

 

 

 

誤りやすい消費税の処理

 消費税率は、平成26年4月1日(以下「施行日」)から「8%」に引き上げられましたが、施行日以後の消費税の処理において、様々な誤解があることから、国税庁は平成26年1月にQ&Aを発表して特に誤りやすい事項について具体的に注意しています。

1.仕入先(出荷基準)が施行日前に出荷した商品を施行日以後に検収いると旧税率になる

 A社はB社から商品を仕入れています。A社は、仕入れて納品された商品を検収した日に仕入れを計上(検収基準)していますが、B社は商品を出荷した時点で売上を計上(出荷基準)しています。

例えば、A社の発注商品を、B社が平成26年3月28日に出荷し、A社で同年4月2日に検収基準で仕入計上する場合、A社は検収基準のため、新税率(8%)を適用して処理することになるのでしょうか?

 この場合、B社がA社に対して施行日前に資産の譲渡等を行ったことになり、出荷基準のB社からの請求書は旧税率(5%)になります

 したがってA社でも旧税率の5%で仕入税額控除の計算を行うことになります。

 

 

2.月ごとに完了する保守サービスで施行日をまたいで終了する分は新税率を適用

 C社は、コピー機の保守サービスを年間契約(月額△△円)でD社に依頼しています。D社は、保守サービスについて、月ごと(20日締め)に作業報告書を作成し、保守料金をC社に請求しています。

 この場合、施行日をまたぐ平成26年3月21日から同年4月20日までの保守サービスについては、適用される消費税率はどうなりますか?

 この場合の保守サービスの契約は、サービス提供が月ごとに完了するものと考えられます。

    したがって、平成26年3月21日から同年4月20日までの保守サービスの提供については、そのサービス提供が完了した日である4月20日時点の税率8%が適用されることになります。

 

 

3.「4月分」の前家賃には新税率を適用(経過措置が適用される賃貸借契約を除く)

 E社は、ビルの一室を借りています。賃借料とともに消費税も支払っていますが、施行日以後の消費税率はどうなるのでしょうか。

 賃借料は翌月分を当月末に支払う「前家賃」となっています。

 下記の経過措置適用の要件を満たしている場合以外は、平成26年4月分、すなわち施行日以後の資産の貸付の対価として支払うものなので、前月の3月に支払っても新税率(8%)が適用されます。

 ただし当月分を翌月末に支払う「後家賃」については、平成26年3月分、すなわち施行日前の資産の貸付の対価ですので、その支払日が施行日以後の4月であっても旧税率(5%)が適用されます。

【賃貸借で施行日以後も旧税率でもよい条件(経過措置の適用要件)】
<平成8年10月1日~同25年9月30日>の間に結んだ賃貸借契約に基づいて、施行日前から同日以後引き続き賃貸を行っている場合で、次の要件の①と②、または①と③を満たす必要があります。

①賃貸期間とその期間中の賃貸料の額が定められていること(額が決まっている
②賃貸料の変更を求めることができる旨の定めがないこと(額を変更できない
③解約の申し入れをすることができる旨の定めがなく、契約期間中の賃貸料の合計額がその建物の取得に要した費用の額等の90%以上であること(解約できない

国税庁消費税関連HP

 消費税法改正等のお知らせ(平成25年11月)(PDF/239KB)

 「消費税率引上げに伴う資産の譲渡等の適用税率に関するQ&A」(平成26年1月)(PDF/175KB)

 「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A」(平成25年4月)(PDF/615KB)

 

 

4月1日以後でも税率5%が継続適用される取引

 現行の消費税率5%が、平成26年4月1日(以下「施工日」)から「8%」に引き上げられますが、リース契約や賃貸料などの場合、施行日以降も旧税率5%が継続適用される取引があるので、注意しましょう。

1.平成26年3月以前からのリースは施行日以後も「5%」  

 コピー機などをリースしている場合、そのほとんどがファイナンス・リース契約と思われますが、その場合、原則的には「売買取引」とされ、リース資産の引渡し時点の消費税率が適用されます。

例えば、平成26年1月15日に契約し同年2月1日にリース資産の引渡しを受けている場合、施行日以後に支払うリース料の消費税率は5%で処理することになります。

 なお特例で認められている、支払の都度、リース料を費用計上する場合もリース資産の引渡し時点の税率が適用されます。念のため自社のリース契約の内容について、リース会社に確認しましょう。

  注)オペレーティング・リース契約(残価査定額がリース料から差し引かれているなど、ファイナンス・リース以外のリース取引)は、資産の貸付とされます。

この契約では、平成25年9月30日までに契約締結するなど一定の条件を満たすものに限り旧税率5%が適用されます。

2.事務所や駐車場などの賃貸料で一定のものは施行日以後も「5%」

 不動産の賃貸料のうち、事業用として契約している事務所、工場、倉庫、駐車場などの賃貸料には消費税がかかります(居住用として契約したアパート、マンションの賃貸料には消費税がかかりません。)

  不動産の賃貸料について、平成25年9月30日までに契約し、同26年3月31日までに賃貸を開始して施行日以後も引き続き賃貸を行っている場合、次のような要件のうちいくつかを満たしていれば、経過措置で施行日以後も旧税率5%が継続適用されます。

【要件】
 ①賃貸の期間とその期間中の賃貸料の額が定められていること
 ②賃貸料の変更を求めることができる旨の定めがないこと
 ③契約期間中「いつでも解約の申し入れ」ができる旨の定めがないことなど

注1)現実には、「家賃の改定協議可能」を旨とする文言が契約書に記載されているケースが多く、その場合は、上記の要件を満たさず、施行日以後は新税率8%が適用されることになります。

注2)この経過措置の適用にあたっては、契約の相手方に対して、「この取引は経過措置により旧税率の適用を受けた」旨を署名(契約書、請求書等)で通知することが義務付けられます。

3.請負契約で平成25年9月30日以前に契約したものは施行日以後の引渡しでも「5%」

 商品等の販売と同様、請負契約においても引渡しが施行日以後になった場合は、原則として、新税率8%が適用されます。その場合、施行日前に支払った着手金や中間金も含めた請負金額の全額に8%が適用されることになります。

  ただし経過措置により、特定の取引については、平成25年9月30日までに請負契約を結んだ場合、引渡しが施行日以後であっても旧税率5%が継続適用されます。

【対象となる特定の取引】
 ・工事の請負に係る契約
 ・製造の請負に係る契約
 ・一定の要件を満たす測量、設計及びソフトウエア開発などに係る契約

注)この経過措置の適用にあたっては、契約の相手方に対して「この取引は経過措置により旧税率の適用を受けた」旨を書面(契約書、請求書等)で通知することが義務づけられます。

 

 

 

国税庁消費税関連HP

 消費税法改正等のお知らせ(平成25年11月)(PDF/239KB)

 「消費税率引上げに伴う資産の譲渡等の適用税率に関するQ&A」(平成26年1月)(PDF/175KB)

 「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A」(平成25年4月)(PDF/615KB)

 

 

役員報酬(定期同額給与)改定時の注意点

 会社の業績が変化すると、期中であっても、毎月支払う役員報酬の改定(増額・減額)を検討する可能性がありますが、改定の理由によっては、税務上、その一部が損金として認められない場合があります。
 
1.損金算入ができる定期同額給与とは?
 法人税法では、役員報酬や役員賞与を「役員給与」といいますが、毎月、一定額を支給する役員報酬については、次の要件を満たせば、定期同額給与として損金算入が認められています。(税務署長への届出は不要です。)

[定期同額給与の要件]
 ①支給期間が一ヶ月以下の一定の期間ごとであること(実務上は月払いが一般的)
 ②その各支給時期における支給額が事業年度を通じて原則同額であること
2.定時株主総会での役員報酬の改定
 上記のように定期同額給与の要件は、月々の支給額が事業年度を通じて原則同額であることであり、事業年度の途中に増額や減額をすると、原則としてその一部が損金として認められません。

;ただし、決算終了後の定時株主総会など、毎年所定の時期に行われる改定(通常改定)で、次の要件を満たす場合、定期同額給与とみなされ、全額を損金にすることができます。

[通常改定で定期同額給与とみなされる要件]
①期首から原則3ヶ月以内(3月決算法人なら6月末まで)に行う改定であること
②事業年度内において、改定前の毎月の支給額が同額であること
③事業年度内において、改定後の毎月の支給額が同額であること

  例えば、役員報酬の支給日を毎月末とする3月決算法人が、5月25日開催の定時株主総会において、報酬額を60万円から70万円に 増額する決議を行い、総会直後の5月31日または翌月の6月30日から支給する場合は、増額後の70万円全額が損金として認められます。
3.業績悪化を理由に役員報酬を減額する場合
 業績や資金繰りが悪化したことで、事業年度の途中に、役員報酬(定期同額給与)の減額を検討することもあると思います。このような場 合、減額の理由として、やむを得ず役員報酬を減額せざるを得ない事情があれば、減額後も全額が損金として認められます。

[やむを得ず減額せざるを得ない事情とは?]
   ①財務諸表の数値が相当程度悪化した
   ②倒産の危機に瀕している
   ③経営悪化により、第三者である利害関係者(株主、債権者、取引先等)との関係上、役員給与を減額しなければならなくなった

※一時的な資金繰りの都合、あるいは単に予算を達成できなかったといった理由は、やむを得ない事情には含まれません。
4.業績悪化による減額としては、次のような場合が考えられます。
  例1)銀行との間で借入金の返済期限延長や条件緩和(リスケジュール)をするため、役員報酬を減額しなければならなくなった。
   銀行との交渉時に作成した返済計画、資金繰り表などで減額の理由を明らかにしておきます。
                        
  例2)業績や財務状況、資金繰りが悪化したため、取引先等からの信用を維持・確保するために、役員報酬の減額を盛り込んだ経営改善計画を策定した。
   減額する金額や期間、減額による効果など、取引先等が納得する経営改善計画であることが必要です。
 
5.その他の業績悪化による改定
 次のようなケースも業績悪化改定事由に該当すると考えられますが、あくまでも客観的な状況によって判断します。客観的な状況がない単なる将来の見込みにより役員給与を減額した場合は該当しません。
  例1)売上の大半を占める主要得意先の経営悪化により、その事業規模を縮小せざるを得ない状況にあることが判明し、数か月後には当社の売り上げが激減することが避けられない状況が生じた場合において、
   現状では売上などの数値的指標が悪化しているとは言えないが役員給与の減額などの経営改善策を講じなければ客観的な状況から今後著しく悪化することが不可避である場合。
  例2)主力製品に瑕疵があることが判明して、今後多額の損害賠償金やリコール費用の支出が避けられない場合。
 
6.役員給与減額の際の注意
①経営上の数値的指標が著しく悪化した
 役員給与の減額にあたり、会社経営上の数値的指標の著しい悪化が不可避と判断される客観的な状況としてどのような事情があったのか、経営改善策を講じなかった場合の指標を改善するために具体的にどのような計画を策定したのか、といったことを説明できるようにする必要があります。
②役員が病気等により職務の執行が一部できなくなった
 役員が病気で入院したことにより当初予定されていた職務の執行が一部できなくなった場合に、役員給与の額を減額することは臨時改定事由による改定と認められます。
   また、従前と同様の職務の執行が可能となったことにより、取締役会の決議を経て入院前の給与と同額の給与を支給する改定についても、「役員の職務の内容の重大な変更その他これに類するやむを得ない事情」として臨時改定事由による改定と認められます。
                        
国税庁「役員給与に関するQ&A
 
         

2014年5月 5日 (月)

「不動産譲渡契約書」「建設工事請負契約書」の印紙税の延長・拡充

 これまでも軽減されていた「不動産譲渡契約書」「建設工事請負契約書」の印紙税が延長・拡充されています。

 平成26年4月1日以降作成される「不動産譲渡契約書」は10万円超から、「建設工事請負契約書」は100万円超から軽減措置が適用され、印紙税額も引き下げられます(平成30年3月31日まで)

 各契約書の金額と対応する印紙税額は以下の通りです。

不動産譲渡契約書(契約額) 印紙税額
平成26年3月31日まで 平成26年4月1日~平成30年3月31日まで
10万円超~50万円以下 400円 200円
50万円超~100万円以下 1,000円 500円
100万円超~500万円以下 2,000円 1,000円

建設工事請負契約書(契約額) 印紙税額
平成26年3月31日まで 平成26年4月1日~平成30年3月31日まで
100万円超~200万円以下 400円 200円
200万円超~300万円以下 1,000円 500円
300万円超~500万円以下 2,000円 1,000円


不動産譲渡契約書・建設工事請負契約書(契約額)

印紙税額
平成26年3月31日まで 平成26年4月1日~平成30年3月31日まで
500万円超 ~1,000万円以下 1万円 5,000円
1,000万円超~5,000万円以下 1万5千円 1万円
5,000万円超~1億円以下 4万5千円 3万円
1億円超~5億円以下 8万円 6万円
5億円超~10億円以下 18万円 16万円
10億円超~50億円以下 36万円 32万円
50億円超~ 54万円 48万円


 



2014年1月 8日 (水)

確定申告に必要な書類

今年も確定申告が近づいてきています。
 
 個人事業者や不動産オーナーのほか、会社からの給与が2,000万円超、2社以上から給与をもらっている人、医療費控除などを受ける人、臨時収入などを含めて給与以外の収入があった人は確定申告が必要です。

 事業の帳簿等以外では下表のような資料が必要となります。事前に確認しておきましょう。

給与をもらっている人 給与の源泉徴収票
医療費が10万円以上の人 病院・薬局・薬品等の領収書
保険金の受取(注1) 保険会社等から送られてきた計算明細書など金額がわかる資料
年金の受取り 年金等の源泉徴収票(注2)
同族会社の貸付金利子や
家賃収入
平成25年中に取得した貸付金利子や家賃年額の明細がわかるもの
配当金 配当金の支払通知書
FX・外貨預金等の
為替差損益
取引報告書など差損益の明細がわかる書類
不動産の売却 取引資産、譲渡資産のそれぞれの売買契約書
登記事項証明書
譲渡資産の取得価額や譲渡資産がわかる資料(注3)
株式の売却
(申告が不要な場合あり)
(上場株式)特定口座年間取引報告書他
(非上場株式)売買契約書、譲渡株式の取得価額のわかる資料
住宅借入金等特別控除
(住宅ローン控除)
住宅ローンの年末残高証明書
売買契約書、請負契約書の写し
住民票
登記事項証明書
雑損控除 消防署の罹災証明など損害を受けたことの証明書
損失額の証明書(自身で作成)
災害の後片付け費用などの領収書
医療費控除 医療費の領収書
保険金などで補てんされた金額のわかるもの
寄附金控除 寄附金(ふるさと納税を含む)の領収書、証明書等


(注1)満期保険金を受領せず、受領を据置いた場合でも、満期支払期日の属する年度の所得として課税されます。病気やけがにより保険金を支払われる損害保険、いわゆる所得補償保険の保険金は非課税です。

(注2)年金等の源泉徴収票を紛失した場合、ねんきんダイヤルを通じて郵送で再送付を受けるか、近くの年金事務所に基礎年金番号のわかる書類を用意して再交付を受けてください。

(注3)譲渡資産の取得価額のわかる資料等がない場合、原則として概算取得費(譲渡価額の50%)によることになります。
ただし、契約書・領収書等以外で実際の購入価額を証明できるものがある場合には、実額によって計算することができます。
 

 

税務署への提出が必要な法定調書(支払調書)の範囲

一般に、1月31日までに提出しなければならない法定調書は、下表の6種類です。

 法定調書は、すべてを提出する必要はなく、支払金額や年末調整の有無などによって提出する範囲が決められています。

 提出の判断にあたっては、消費税及び地方消費税の額を含めた金額で判定します。


*消費税及び地方消費税の額が明確に区分されている場合には、その額を含めずに判断しても差し支えありません。

*給与支払報告書、退職所得の特別徴収票は、住民税の計算のため、その支払先(社員など)の住所地の市区町村に提出します。

法定調書の種類 支払先・内容 提出範囲
1.
給与所得
年末調整を
した人
法人の役員(顧問、相談役等を含む)
*平成25年中に退任した役員を含む
150万円超
弁護士・司法書士・税理士 250万円超
上記以外の人 500万円超
年末調整を
しなかった人
扶養控除等
申告書を提出した人
退職した人や災害により被害を受けたため給与所得に対する所得税の源泉徴収の猶予を受けた人                250万円超
※法人役員は50万円超
給与等の金額が2,000万円を超えるため、年末調整をしなかった人 全部
扶養控除等申告書を提出しなかった人
※源泉徴収税額表の月額表または日額表の乙欄もしくは丙欄の適用者等
50万円超
2.
退職所得
退職した法人の役員 全部
3.
報酬、料金、契約金及び賞金
外交員、集金人、電力量計の検針人、プロボクサー等の報酬、料金 50万円超
バー、キャバレー、等のホステス、バンケットホステス、コンパニオン等の報酬料金
広告宣伝のための賞金
税理士、社会保険労務士、弁護士等への報酬 5万円超
講演料、原稿料、著作権、工業所有権の使用料
4.不動産の使用料 個人に支払った不動産の地代、家賃、権利金、礼金、更新料等 15万円超
法人に支払った不動産の権利金、礼金、更新料等
5.不動産の譲受け 不動産等の取得(購入)の対価 100万円超
6.あっせん手数料 不動産の売買または貸付のあっせん手数料 15万円超

 

「消費税 経過措置・転嫁対策 の チェック項目」

【価格転嫁・価格表示関連】
□価格転嫁できない場合の自社の影響をシミユレーションしてみたか
□自社の売上計上基準を把握し、それに伴った消費税率による請求が行われるように徹底されているか
□商品等の価格表示方法を総額表示(税込価格)によるか、総額表示と消費税額の併記によるかなどを、顧客の目線で検討したか
□レジに税率の予約変更機能があるかについて確認したか
□見積書や契約書等の記載金額の消費税表示を確認し、問題があれば平成26年4月1日以後の消費税率を加味した取引金額について取引先と交渉したか
□平成26年4月1日以後に消費税率が8%になることに伴う顧客への説明などの対応方針を社員に周知徹底したか

【運転資金関連】
□増加する納税資金を試算し、対策を検討したか
□増加する運転資金を試算し、対策を検討したか
□消費税の納税用の預金口座を作るなど納税資金確保のための対策を講じたか
□任意の中間申告制度の導入を踏まえ納税時期の分散を検討したか
□コストの見直しなど運転資金の改善施策を検討したか

【経理実務関連】
□自社の会計処理、課税方式を再確認し、その妥当性を検討したか
  ※「税抜処理」か「税込処理」、「本則課税」か「簡易課税」、「課税事業者」か「免税事業者」の確認
□請求書の発行システム等の税率変更への対応が可能であることを確認したか
□売掛金や買掛金について、返品や値引等の処理をする際、取引時の税率が旧税率か新税率かを確認できるようになっているか
□平成26年4月1日をまたぎ同年4月30日までに確定する電気、ガス、水道、電話等の料金については5%が適用されるので、請求書については消費税率を確認してから処理するように注意を促したか

【増税直前】
□増税後の販売価格(価格転嫁)等について、お客様や顧客に十分説明をしたか
□請求書発行システム等やレジの税率変更、値札の付け替え、ウェブページ・商品カタログ・チラシ・メニュー等の価格変更などについて、スケジュールどおり進めているか
□原材料や商品等について増税前の仕入を検討したか
  (免税事業者や簡易課税を選択している場合など)
□増税後に予定している設備投資や修繕などについて前倒しを検討したか
  (免税事業者や簡易課税を選択している場合など)
□駆け込み需要の取り込みを狙った販売促進策を講じているか

2013年11月25日 (月)

ホームページの製作費用

 インターネット上に自社をPRするためのホームページやブログはたくさんあります。

さて、このホームページの製作費用は一時損金となるのか、または減価償却資産となるのか考えるところです。

 通常の場合は、頻繁に更新され効果が1年以上に及ばないということで、原則として一時の損金と扱われるようです。

ただし注意が必要です。

作りっぱなしで更新しない場合は、その使用期間に応じて償却。

プログラムの製作費用が含まれる場合は、その製作費用に相当する場合は無形減価償却資産(ソフトウェア)として耐用年数5年で償却することとなります。

 

国税庁タックスアンサーNo.5461 ソフトウェアの取得価額と耐用年数

 

2013年11月 7日 (木)

「消費税転嫁対策特別措置法」重要ポイントQ&A

 「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」(消費税転嫁対策特別措置法)が平成25年10月1日より施行されました。

以下にQ&A形式の重要ポイントを掲載します。(中小企業庁HPより抜粋)

①消費税をめぐる状況

Q. 消費税率はいつから引き上げられますか?
A. 平成26年4月から8%に引き上げられます。

Q. 消費税率の引上げに伴う経過措置があることを知っていますか?
A. 消費税率引上げ以後に行われる資産の譲渡等のうち、一定のものについては改正前の税率を適用する経過措置があります。

②消費税の転嫁拒否等の行為の禁止

Q. 自分の会社、あるいは取引先は、消費税転嫁対策特別措置法上の消費税の転嫁拒否等が禁止される「特定事業者」(買い手)に該当しますか?
A. 消費税の転嫁拒否等の行為は、大手スーパーなどだけではなく、中小企業等も取締りを受ける場合があります。

Q. 特定事業者(買い手)のどのような行為が違反行為として取締りを受けますか?
A. すでに取り決められた価格について、合理的な理由がないにもかかわらず、特定事業者(買い手)が後になって取引価格を下げる「減額」を行うことなどが禁止されます。

Q. 消費税の転嫁拒否等の行為に対して、国はどのような措置を講じますか?
A. 事業者への立入検査を行い、違反行為を行う特定事業者(買い手)に指導・助言、是正の勧告などを行います。

③宣伝や広告、価格表示等に関する新しいルール

Q.「 消費税は転嫁しません」という宣伝文句はなぜNGなのですか?
A. 消費者に「消費税を支払っていない」と誤認させないようにすることや、納入業者に対する買いたたきなど、消費税の転嫁を阻害することを防ぐことが目的です。

Q. 値札の価格表示のルールはどう変わりますか?
A. お客様に税込価格であると誤認されない表示であれば、税抜の価格表示も認められます。

Q. 転嫁カルテルや表示カルテルの内容はわかりましたか?
A. 消費税の転嫁方法や表示方法について事業者団体などの共同行為が認められます。

 

中小企業・小規模事業者のための消費税の手引き(中小企業庁)

総額表示義務の特例措置に関する事例集(税抜価格のみを表示する場合などの具体的事例)(PDF/585KB)

消費税法改正のお知らせ(社会保障と税の一体改革関係)(平成25年4月)

 

 

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ちば会計

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