ちば会計

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IT関連

2020年11月18日 (水)

いつの時代も絶えない社内不正を 抜本的に防止する方法とは?

 飲食大手のワタミが、社員への未払い残業代があったとして労働基準監督署から是正勧告を受けた。

 

同社は、2008年に新入社員が過労自殺した際、創業者の渡邉美樹氏が「労務管理ができていなかったとの認識はない」とTwitterで発信したこともあり「ブラック企業」の代表格とされてきた。

 

それから12年、ホワイト企業アピールを続けていたが、労務管理に無頓着な企業風土は変わらなかったようだ。何より「上司が労働時間を書き換えていた」と明らかにしたことに、問題の根深さがある。

 

 第一の問題は、人を死に追い込む労務管理をしておきながら、同様のリスクを招きかねない改ざんに手を染める組織風土。

 

そして、再発したら企業生命を危機に陥れかねないにも関わらず、不正防止策を打っていなかったことである。

 

 しかし、この一件に限らず、社内不正を完全に防ぐことは困難だ。

 

他責傾向が強い場合、自己正当化の行動として社内不正がなされることが多い。上司の圧力や周囲の同調圧力により、不本意ながら不正に手を染める人もいる。

 

ならば、抜本的に防ぐことを考えればいいのである。勤怠管理で、そのニーズに対応する仕組みとして続々と登場し始めているのが、ブロックチェーン技術を活用したサービスだ。

 

 ブロックチェーン技術は暗号資産(仮想通貨)のイメージが強いが、その本質的なバリューは優れた改ざん耐性にある。

 

スキルをデジタル証明する仕組みとしてIBMが取り入れたオープンバッジも、ブロックチェーン技術によるものであり、金融以外の分野での活用が広がっている。

 

副業を解禁する企業が増えたこともあり、うっかり二重勤務の記録をしてしまうことを防げるとあって、開発ベンダーが増加中だ。

 

労務管理を強化するだけでなく、残業時間の遵守をシステムとして実施しているとして、ホワイト企業をアピールする効果が期待できるのではないだろうか。

 

 

 

2020年10月29日 (木)

最大手の預かり資産は3,000億円を突破! 提携金融機関も急増する「ロボアド」の可能性

 ロボットアドバイザーを運用する国内最大手、ウェルスナビの預かり資産残高が3,000億円を突破した。日本経済新聞によれば、同社はすでに東京証券取引所へ株式上場を申請しており、企業価値は推定500~600億円。

 

資産運用を手がけるフィンテックが上場するのは初めてで、今年最大規模のIPO(株式公開)になると予想されている。

 

ちなみに2019年12月期の同社の最終損益は20億円の赤字。技術開発などの先行投資が嵩んでいるためとはいえ、「そのあたりを割り引いて考えても、ロボアドにそこまでの可能性があるか?」と疑問を抱く向きもいるかもしれない。

 

 結論からいえば、少なくとも現時点での伸びしろは、500~600億円という企業価値にはとどまらないと考えられる。

 

根拠のひとつは、提携金融機関の急増。預かり資産の約半数が金融機関経由で、8月にはメガバンクの一角である三菱UFJ銀行との提携を発表。

 

この構造はロボアド業界に共通しており、業界2番手のTHEOも、預かり資産約600億円の半数が提携先経由となっている。

 

もうひとつは、手数料の低さ。ウェルスナビ、THEOは預かり資産の年率1%、楽天証券のロボアドである楽ラップは最大年率0.65%となっている。10万円程度からと、小口で始められる敷居の低さも見逃せない。

 

 終身雇用制が崩壊し、トヨタ自動車が一律的な定期昇給を廃止するなど、賃金が上がる道筋が見えなくなっている昨今、「自助」での資産形成がどうしても必要となる。

 

そうした中で求められるのは、ローリスクで確実性の高い手法だ。「老後2,000万円問題」がクローズアップされたこともあり、今後はロボアド先進国であるアメリカと同様に「長期・分散型資産形成」の需要が高まっていくことを踏まえれば、低コストで手間いらずのロボアドの利用率は今後も上がっていくことは間違いない。

 

前述のように、メガバンクが提携金融機関に名を連ねるのもうなずけるというものだ。

 

 

 

2020年10月19日 (月)

オンラインで潜在ニーズをキャッチするには?HIS「来店型店舗」ビジネスの未来形を追求中

 モノからコトへ消費傾向が変わり、オンライン決済が普及する中で「来店型店舗」のビジネスは転換点を迎えている。

実店舗はショールームとし、訪れた顧客がスマホから購入すると自宅へ配送される中国・アリババのデジタル百貨店を例に出すまでもなく、販売と体験を同時に提供するリテールテイメントへシフトしつつある。

しかし、このスタイルがすべての商材に適用できるかといえば疑問だ。とりわけ、店舗でのコンサルティングから販売へつなげていた業種は当てはまりにくい。

 

たとえば旅行業界。顕在的なニーズだけでなく、潜在的なニーズも引き出して最適なプランを提示することが求められるからだ。

 

 そうした課題を解決するための施策を、旅行大手のHISが打ち出している。

 

チャットボットを開発・提供するZeals(ジールス)とコラボし、「接客DX」という仕組みの運用を開始した。

 

技術的に新しいものではなく、AIを活用したチャットボットや有人チャット、ビデオ接客の組み合わせである。画期的なのは、それぞれをシームレスにつなげた点。

 

まず、気軽に入力できるチャットボットで大まかな要望を伝えると、その内容に応じて有人チャットが対応。

 

より詳細な情報やコンサルティングを希望する場合は、ビデオ接客に進む。対応してくれるのは、旅行案内のプロだが、チャットボットや有人チャットのデータで潜在ニーズやインサイトが引き出されているため、より深みのあるコンサルティングが受けられる。

 

 また、チャットボットから徐々に段階を“上げて”いく仕組みも興味深い。

 

いきなり電話やビデオでの接客を受けるのは抵抗がある向きにも適しているうえ、顧客のスクリーニングもできるため、確度の高い見込み客の獲得と高効率なセールスが実現する。

 

来店型店舗で顧客を獲得してきた「おもてなし」をオンライン上で体験できるという点では、実店舗を必要とするリテールテイメントより高度かつ効果的なセールススタイルとなる可能性も秘めているのではないか。

 

 

2020年10月 2日 (金)

「DX銘柄」から見えた新・東証一部の方向性 デジタル技術活用よりも重視された評価軸と

 経済産業省と東京証券取引所は、8月下旬に「DX銘柄2020」35社、「DX注目企業2020」21社を発表したが、注目したいのは、その選定方法。

 

「一次評価」の基準を見ると、直近3年平均の「ROE(自己資本利益率)」のほか、「ビジョン・ビジネスモデル」「戦略」「組織・制度等」「デジタル技術の活用・情報システム」「成果と重要な成果指標の共有」「ガバナンス」の6項目の達成状況などが並ぶ。

 

いずれも企業を評価するうえで重要な項目だが、選定企業のスコアを見ると、興味深い偏りがある。

 

たとえば「デジタル技術の活用・情報システム」。DXと銘打っているだけに高いレベルが求めらえると思いきや、そうでもない。

 

頂点に立つ「DXグランプリ」(2社)の1社、小松製作所の達成状況は60%。つまり、デジタル化の達成率が「DX企業」の必須条件ではないことが分かる。

 

では、高い達成率が求められる項目は何か。最も高いのが「ビジョン・ビジネスモデル」。「DX銘柄2020」のうち、100%未達はわずか4社。次いで高いのは「ガバナンス」(95%)、「戦略」(93%)、「組織・制度等」(93%)。

 

これらをキーワードとして並べてみると、DXの本質が見えてくる。デジタル技術はあくまで手段で、新たなビジネスモデルを創出することが重要なのだ。

 

 新たな東証一部となる「プライム市場」は、事実上従来の一部企業がふるい落とされた構成になることが確実視される。

 

プライム市場のコンセプトは「より高いガバナンス水準」「持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業」など抽象的な表現に終始しているが、投資家の注目を集めるには特徴を明確に打ち出すべきなのは疑いようもない。

 

菅内閣の目玉政策であるデジタル庁と同じように、「DX銘柄」は東証の市場再編のイメージ戦略のひとつとして機能していくだろう。

 

 

2020年9月18日 (金)

「ドコモ口座」事件は何が問題なのか? 今の経営者に欠かせない資質が浮き彫りに

 NTTドコモの電子決済サービス「ドコモ口座」が、銀行預金の不正引き出しに悪用された。

 

9月10日時点で被害額は約1,800万円とされているが、1億2,000万口座を抱えるゆうちょ銀行でも被害が報告されており、今後さらに拡大する懸念もある。

 

 しかし、なぜこのような初歩的な問題が起こったのか。その土壌をつくったのは、テクノロジーリテラシーの低さと、大企業に対する根拠のない信頼感だろう。

 

NTTドコモのサービス設計が杜撰であることは間違いないが、それを確認もせず安易に提携し、銀行口座との接続を開放した銀行側の責任も重い。しかも、提携35行の中には、みずほ銀行、三井住友銀行のメガバンク2行も含まれている。

 

意思決定権を持つ経営層にテクノロジーリテラシーがあれば、「この問題点はクリアできているのか」という1点の確認だけで防げた大失態だけに、残念極まりない。

 

一方、メガバンクで唯一「ドコモ口座」と提携していない三菱UFJは、この4月にメガバンク初の理系トップを据えている。直接の因果関係はないだろうが、少なくとも世間的には、デジタルテクノロジーを推進している企業だからこそ“トラップ”に引っかからなかったと見る向きもあるだろう。

 

 日本はかつて「技術大国」と呼ばれた。しかし、もはやそれは昔日の栄光だ。

 

この30年間で世界時価総額ランキングがどう変わったかを見れば一目瞭然。1989年はトップのNTTを始め、上位50社中32社が日本企業だったが、2019年はたった1社。

 

そして、現在のトップ企業群を占めているのがGAFAやBATHなどの「ビッグ・テック」であることは、テクノロジーリテラシーが企業経営に不可欠な時代となっているとともに、日本でその意識が根付いていないことを示唆していよう。

 

 

2020年8月20日 (木)

効果測定の肝となる新たなデータビジネスをNTTドコモと電通が展開する意味

 効果測定は、マーケティングにおける永遠の課題。

 

目的がリードの獲得なのか、ブランド価値の向上なのかで測定方法や指標も変わるが、正確かつ多角的な分析が可能なデータが必要だということは共通している。

 

しかし、どういう経路でリードが獲得できたのか、実際の購買につながる契機はなんだったのかを解明するのは簡単ではない。

 

こうした顧客行動を可視化できれば、より有効なマーケティング施策を講じることができ、リソースも最適化できる。

 

その“解”のひとつを示したのが、NTTドコモと電通だ。

 

8月4日から提供を開始した「docomo data square」は、NTTドコモが持つ位置情報データやdポイント会員のデータと、電通が持つテレビCM、ウェブ広告、屋外デジタル広告への接触データを統合し、ID単位でデータ分析ができるようにしたのだ。

 

 位置情報と屋外広告接触データが紐付いているので、実店舗で買い物をした人が、どのような買い物履歴があって、どんな移動をしたかがわかる。

 

両社が「従来のマーケティングの課題だったオフラインデータとオンラインデータの統合が可能になった」と息巻くのも納得できるサービスで、携帯キャリアを軸としたデータビジネスのあり方を示しているともいえよう。

 

BtoC領域において、見込み顧客の行動を把握し、適切なマーケティング施策を講じるには、スマートフォンを軸としたデータの収集と分析が不可欠。

 

情報取得履歴と購買履歴の組み合わせを司る端末が、マーケティングのカギを握るということを、この取り組みは示唆している。

 

 

 

 

2020年7月28日 (火)

10月以降年末調整手続きの電子化 勤務先のメリットを挙げてPR

 年末調整手続きの電子化とは、年末調整の際に、(1)従業員が、保険会社等から控除証明書等をデータで取得し、(2)そのデータを「年調ソフト」等に取り込んで従業員が保険料控除申告書などをデータで作成、

 

(3)控除額が自動計算された保険料控除申告書等を勤務先にデータで提供し、(4)勤務先において、提供されたデータを基に年税額を自動計算し、提供されたデータを保管するもの。

 

 国税庁は、2020年10月以降、その年末調整手続きの電子化によるバックオフィス業務の簡便化をPRしている。

 

勤務先のメリットとして、保険料控除や配偶者控除の控除額の検算が不要、控除証明書等のチェックが不要(従業員が控除証明書等データを利用した場合)、従業員からの問合せの減少、年末調整関係書類の保管コストの削減などを掲げている。

 

例えば、従業員が、年調ソフトの控除額の自動計算機能を利用して保険料控除申告書や配偶者控除等申告書を作成することで、これまで給与担当者の負担となっていた、控除額の検算事務が不要となる。

 

また、従業員が保険料控除申告書の作成の際に控除証明書等データを利用すれば、給与担当者が毎年行っていた、従業員が提出した保険会社等の控除証明書等(書面)との突合作業が不要となる。

 

 さらに、年調ソフトの入力支援機能や、今後設置予定の「年末調整電子化ヘルプデスク(仮称)」を利用することで、従業員から給与担当者への問合せが減少することが見込まれるとしている。

 

 

国連がメンタルヘルス対策の必要性を提言 テレワークでの効果的なマネジメント方法を検証

 国連は5月に「COVID-19およびメンタルヘルス対策の必要性」と題した政策提言を発表。コロナ禍の影響により、メンタルヘルス上の問題の「数と深刻度」が長期的に増える可能性が高いと警告した。

 

 7月下旬現在、日本国内で再び新規感染者が多数出ていることを踏まえると、この国連の指摘は重い。毎日顔を合わせることで変化に気づくことができたが、テレワークではそれが困難になるからだ。

 

 では、どう対策すべきか。手っ取り早いのは、定期的にオンラインミーティングを行うこと。上司と部下が1対1で行う「1on1ミーティング」は、コミュニケーションを深められるものの、近すぎるというデメリットもある。

 

本音を引き出すならば、「2on1」や「2on2」など複数が参加するほうが、メンタルケアという点では適している。

 

 上司が判断するのではなく、客観的なデータを計測する方法もある。生体センサー事業を展開するWINフロンティアは、スマホのカメラで指先の皮膚の色変化から脈拍を計測し、感情やストレス、疲労、集中度を推測するアプリを開発。

 

音声感情解析AIを開発しているEmpathは、喜怒哀楽と気分の浮き沈みをリアルタイム判定するサービスを生み出した。

 

 こうした最先端技術が、メンタルケアにどれだけ貢献するかは未知数だ。しかし、少なくともテレワークの中で、従業員を放置せず常にフォローする姿勢を見せることにはつながる。

 

その姿勢を折に触れて社内外に見せていくことで、従業員のエンゲージメント向上に寄与するのは間違いない。

 

 

「ギグワーカー」の急増から見えるものは? コロナ後を見据えた人材確保の好機到来か

 インターネット経由で単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」が急増している。

 

コロナ禍に伴う雇用環境の悪化を背景に、主要4社を中心とする仲介サイトの上半期新規登録者は100万人に達する見込み。一方、決して「ギグワーカー」の賃金は高いとはいえない。

 

ウーバーイーツの配達員は、完全歩合制のため時給が最低賃金を下回ることも。それでいて事故のリスクもあり、休業補償もない。個人事業主として業務委託契約を締結した形なので当然だが、働き手にとってはリスキーな状況である。

 

 米カリフォルニア州では「ギグワーカー」を保護する法律が今年1月に施行され、一定基準をクリアすれば同州の最低賃金、残業代などが保証されるほか、病気休暇、失業手当などを受けられるように。

 

 一方、日本ではコロナ禍を機に議論が始まったものの、社会保障費の抑制が政府の命題となっている以上、劇的な改善は期待できない。

 

そもそも企業側から見れば、「ギグワーカー」は戦力ではあるが、社会保険料負担を増やしてまで、短時間のタスクへの見返りを用意するのは厳しい。

 

むしろ、正規雇用し、より大きな戦力とする方が相互にメリットがある。地方を始め人口減少の進むエリアでは、人材確保が企業の持続可能性を保つための最重要課題。

 

五輪メダリストですら「ギグワーカー」となっているいま、優秀な人材が働き場所を探している可能性が高い。コロナショックで「そんな余裕はない」と考える向きもあるが、そんな状況だからこそ想定以上の成果が得られる可能性は十分にある。

 

 

ニューノーマルの時代に注目されるOODAループ どんな状況でも迅速・適切な意思決定を促す思考法

 新型コロナ禍で急速に使われるようになった「ニューノーマルの時代」という言葉は、これまで重要視されてきた「PDCAサイクル」という手法に疑問符を突きつけている。

 

このPDCAサイクルは、とかく最初のPlan(計画)が重要で、ここで躓くと軌道修正が困難になる。

 

そこで注目されているのが「OODA(ウーダ)ループ」。Observe(観察)、Orient(仮説構築)、Decide(意思決定)、Act(実行)の4つを回していく手法で、米国の戦闘機パイロットだったジョン・ボイド氏が提唱。小さな判断の誤りが命取りになる戦場で、自身が積み上げた意思決定のノウハウをフレームワーク化したものだ。

 

まさに「ニューノーマルの時代」に適しているわけだが、導入時には意思決定のためのデータ収集・解析が別途必要。テレワークが働き方のひとつとなっている今、各従業員が持つ問題意識、その解決のためのアイデアを吸い上げたうえで意思決定をしないと、組織の持続可能性も低くなりかねないからだ。

 

 実は、こうした社会課題を敏感に捉えた意思決定サービス「WE.CAPTURE」が登場した。従業員の意見を解析、自動でマッピング・スコアリングし、重要度の高い課題と対応策を定量的に抽出できる仕組み。

 

注目すべきは「意思決定をテクノロジーの力で支援するサービス」を、広告最大手の電通が手がけていることだ。

 

予測がつかない不安定な状態がしばらく続くからこそ、企業における意思決定の重要度は今以上に高くなる。「WE.CAPTURE」の登場はそのことを示唆しているように思えてならない。

 

 

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