ちば会計

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その他税制

2022年6月 8日 (水)

中古資産の耐用年数の見積もり 多くは「簡便法」の算定を選択

 中古資産を取得して事業の用に供した場合には、その資産の耐用年数は、法定耐用年数ではなく、その事業の用に供した時以後の使用可能期間として見積もられる年数によることができる。

ただし、その中古資産を事業の用に供するために支出した資本的支出の金額がその中古資産の再取得価額の50パーセントに相当する金額を超える場合には、耐用年数の見積りをすることはできず、法定耐用年数を適用することになる。

 上記の「再取得価額」とは、中古資産と同じ新品のものを取得する場合のその取得価額をいう。

また、使用可能期間の見積りが困難であるときは、「簡便法」により算定した年数によることができる。

ただし、その中古資産を事業の用に供するために支出した資本的支出の金額がその中古資産の取得価額の50パーセントに相当する金額を超える場合には、簡便法により使用可能期間を算出することはできない。

 簡便法による計算方法は、(1)法定耐用年数の全部を経過した資産は「その法定耐用年数の20パーセントに相当する年数」、(2)法定耐用年数の一部を経過した資産は「その法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に経過年数の20パーセントに相当する年数を加えた年数」となる。

 中古資産の耐用年数は、原則、法定耐用年数だが、以後の使用可能期間として合理的に見積もられる年数を使え、この見積りが困難な場合「簡便法」で計算でき、多くの場合は簡便法を選択している。

 

 

 

2022年6月 3日 (金)

相続財産譲渡での取得費加算特例 特例の適用を受けるための要件は

 相続財産を何らかの理由で手放すことは少なくないが、この時に発生した譲渡益には所得税がかかり、負担となってしまう。
そこで、相続または遺贈により取得した土地、建物、株式などの財産を、一定期間内に譲渡した場合に、相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算できる「取得費加算の特例」がある。

この特例は譲渡所得のみに適用がある特例なので、株式等の譲渡による事業所得及び雑所得については、適用できない。

 特例の適用を受ければ譲渡所得から差し引ける金額が増えることになるので、所得税の節税につながる。

特例の適用を受けるための要件は、(1)相続や遺贈により財産を取得した者であること、(2)その財産を取得した人に相続税が課税されていること、(3)その財産を、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していることで、これらの要件の全てを満たす必要がある。

 取得費に加算する相続税額は、「その者の相続税額×その者の相続税の課税価格の計算の基礎とされたその譲渡した財産の価額÷(その者の相続税の課税価格+その者の債務控除額)」の算式で計算した金額。

ただし、その金額がこの特例を適用しないで計算した譲渡益(土地、建物、株式などを売った金額から取得費、譲渡費用を差し引いて計算する)の金額を超える場合は、その譲渡益相当額となる。

譲渡した財産ごとに計算する。

 

2022年5月27日 (金)

土地建物を売却したときの特例 保証債務履行のためは非課税

 通常、不動産売却を行った場合は、原則として、譲渡所得税が課税される。

保証人が保証履行のために土地建物などの不動産を売却した場合であっても、課税を受けることになるのだが、保証債務を履行するために土地建物などを売った場合には、所得がなかったものとする特例がある。

 保証債務の履行とは、本来の債務者が債務を弁済しないときに保証人などが肩代りをして、その債務を弁済することをいう。 

 保証債務の履行に当てはまる主なものには、(1)保証人、連帯保証人として債務を弁済した場合、(2)連帯債務者として他の連帯債務者の債務を弁済した場合、(3)身元保証人として債務を弁済した場合、(4)他人の債務を担保するために、抵当権などを設定した人がその債務を弁済したり、抵当権などを実行された場合、などがある。

例えば、自分が経営する会社の「保証債務」であっても、「譲渡所得税」は非課税になる。

 この特例を受けるには、(1)本来の債務者が既に債務を弁済できない状態であるときに、債務の保証をしたものでないこと、(2)保証債務を履行するために土地建物などを売っていること、(3)履行をした債務の全額又は一部の金額が、本来の債務者から回収できなくなったこと、の3要件すべてに当てはまることが必要だ。

この回収できなくなったこととは、本来の債務者が債務の弁済能力がないため、将来的にも回収できない場合をいう。

 

2022年5月16日 (月)

消費貸借契約書の印紙税の非課税 来年3月31日までに作成が対象

 国税庁はこのほど、HP上に「消費貸借契約書に係る印紙税の非課税措置」と題した記事を掲載し、特定事業者に対して行う一定の金銭の貸付けに係る消費貸借契約書のうち、2023年3月31日までに作成されるものについて、印紙税が非課税となることの周知を図っている。

 特定事業者とは、新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置によりその経営に影響を受けた事業者をいう。

 非課税措置の対象となる消費貸借契約書とは、特定事業者に対して、公的貸付機関等(地方公共団体、政府系金融機関等)又は金融機関(銀行、信用金庫、信用協同組合等の民間金融機関)が他の金銭の貸付けの条件に比べ特別に有利な条件で行う金銭の貸付けに際して、次の(1)から(4)までのすべての要件を満たす金銭の貸付けに関して作成される消費貸借契約書で、2023年3月31日までに作成されるものをいう。

 その要件とは、(1)金銭の貸付けを受ける者が新型コロナウイルス感染症等により経営に影響を受けた事業者であること、(2)金銭の貸付けを行う者が、公的貸付機関等、金融機関であること、(3)新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置によりその経営に影響を受けたことを条件として行う金銭の貸付けであること、(4)他の金銭の貸付けの条件に比し特別に有利な条件で行う金銭の貸付けであること。

2022年5月 9日 (月)

知ってますか?お酒の地理的表示 2月現在、全国の22地域が指定

 お酒の地理的表示(GI)を知っているだろうか。例えば「シャンパーニュ」と名乗るためには、特定の地域内かつ、一定の基準や品質を満たして生産される必要がある。

このように、お酒について、「正しい産地」であることと、「一定の基準」を満たして生産されたことを示すのが「地理的表示(GI)」である。

 酒類の地理的表示制度とは、地域の共有財産である「産地名」の適切な使用を促進する制度。

お酒にその産地ならではの特性が確立されており、産地からの申立てに基づき、国税庁長官の指定を受けて産地名を独占的に名乗ることができる。

産地にとっては、地域ブランドの確立による「他の酒類との差別化」、消費者にとっては、一定の品質が確保されていることによる「信頼性の向上」という効果がある。

同制度は、ヨーロッパを中心に、古くから国際貿易の主要品として取引されてきたワインの「原産地呼称制度」が起源。

1995年のWTO(世界貿易機関)の発足に際し、ぶどう酒と蒸留酒の地理的表示の保護が加盟国の義務とされた。

わが国でもWTOの設立が合意された1994年に国税庁が制度を制定、2015年に見直しを行い、すべての酒類が制度の対象となっている。

酒類の地理的表示の指定状況は、2022年2月現在で北海道から沖縄まで22産地。

酒類区分別にみると、「清酒」が12産地、「ぶどう酒」が5産地、「蒸留酒(焼酎・泡盛)」が4産地、「その他の酒類(リキュール)」が1産地となっている。

 

2022年5月 2日 (月)

4月から成年年齢18歳へ引下げ 相続税や贈与税などへ与える影響

 4月1日から改正民法が施行され、成年(成人)年齢が18歳に引き下げられた。

これに伴い、成年年齢の18歳への引下げは生活の面において様々な影響があるが、税務面でも少なからぬ影響がある

 代表的なところでは、相続税の未成年者控除、贈与税申告の特例税率の適用などが、既に税制改正等で見直されている。

 相続税の未成年者控除は、相続人の中に未成年者がいる場合、成年年齢から相続日時点の未成年者の満年齢の差額に10万円を乗じた金額が相続税から控除されるので相続税においては増税となる。

 一方で、贈与税申告の特例税率の適用はメリットがある。

最も一般的な暦年贈与では、20歳以上の子や孫が父母又は祖父母(直系尊属)から贈与を受けた場合には、贈与金額によっては特例税率が設けられている。

例えば、暦年贈与では、110万円の基礎控除後の贈与の金額が300万円超400万円以下の場合、特例税率では15%、それ以外の一般税率では20%の課税となる。

この受贈者の年齢要件が、4月以後は18歳以上となる。

 また、原則60歳以上の父母又は祖父母から、20歳以上の子又は孫に対し、財産を贈与した場合において選択できる贈与税の相続時精算課税制度の受贈者の年齢要件も18歳以上となる。

そのほか、直系尊属から住宅取得等資金の贈与や、結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度の受贈者の年齢なども同様に18歳以上となる。

 

 

2022年4月15日 (金)

2022年度税制改正法が可決成立 賃上げに係る税制措置の拡充等

 2022年度税制改正法である国税の所得税法等一部改正法と地方税法等一部改正法は、ともに3月22日に開かれた参議院本会議で可決、成立した。

 主な改正をみると、国税関係では、控除率を0.7%(改正前1%)、適用対象者の所得要件を2000万円(改正前3000万円)以下にする等の見直しを行った上で、住宅ローン控除制度の適用期限を2025年末まで4年延長する。

住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置は、非課税限度額を最大1000万円(改正前1500万円)に引き下げた上で2023年末まで2年延長する。

 賃上げ税制を拡充し、大企業等では継続雇用者(改正前:新規雇用者)の給与総額を一定割合以上増加させた企業に対して、雇用者全体の給与総額の対前年度増加額の最大30%(改正前:最大20%)を税額控除できる制度(2年間の時限措置)にし、中小企業では雇用者全体の給与総額を一定割合以上増加させた企業に対して、控除率を最大40%(改正前:最大25%)に引き上げた上で、適用期限を2024年3月末まで1年延長する。

 所得税及び法人税の税務調査で証拠書類を提示せずに簿外経費を主張する納税者等への対応策として、必要経費不算入・損金不算入の措置が講じられる。

 一方、地方税関係では、土地に係る固定資産税等の負担調整措置について、2022年度に限り、商業地等に係る課税標準額の上昇幅を評価額の2.5%(改正前5%)とする。

2022年4月 4日 (月)

個人住民税の公的年金控除額算定 2022年度分以後は退職手当含めず

 2022年度税制改正では、個人住民税における合計所得金額に係る規定が整備される。

 これは、2018年度税制改正で創設された公的年金等控除を合計所得金額に応じて判定する仕組みで、合計所得金額の範囲が所得税法と地方税法との違いから生じる混乱を是正する狙いがある。

2018年度改正では、公的年金等収入が一定額を超える場合の控除額に上限を設定し、年金以外に特に高額な副収入がある年金受給者の控除額が引き下げられた。

 具体的には、控除額を一律10万円(公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る合計所得金額が1000万円超2000万円以下は20万円、2000万円超は30万円)引き下げるとともに、公的年金等の収入金額が1000万円を超える場合の控除額については195万5000円の上限が設けられた。

これによって、個人住民税においても、公的年金等控除の算定のため、合計所得金額を把握する必要が生じている。

 しかし、総所得金額の範囲は、所得税法上は退職所得を含むのに対し、地方税法上は分離課税の対象(源泉徴収の対象)となる退職所得は含まれないとされている。

ところが、市区町村が退職所得の有無を把握するには相当の事務負担が必要との意見があった。

2022年度改正では、公的年金等控除額の算定における合計所得金額には、個人住民税における他の所得控除等と同様に、退職手当等を含まない合計所得金額を用いることとされる。

この改正は、2022年度分以後の個人住民税について適用される。

 

2022年3月23日 (水)

国民負担率は46.5%となる見通し 租税負担率27.8%、2年ぶり低下

 財務省は、国民負担率が、2022年度予算では21年度実績見込みから1.5ポイント減の46.5%と7年ぶりに低下する見通しと発表した。

国民負担率とは、国民所得に対する税金や社会保険料(年金・医療費などの保険料)の負担割合。

22年度見通しの内訳は、国税17.3%、地方税10.5%で租税負担率が27.8%、社会保障負担率は18.7%。

国民所得の伸びが大きく、社会保障負担などの増加を上回る見通しで、国民負担率を引き下げた。

 2021年度実績見込みに比べ、租税負担率は0.9ポイント減(国税:0.6ポイント減、地方税:0.3ポイント減)と2年ぶりに低下、社会保障負担率も0.6ポイント減と3年連続で低下した。

 真の負担率は、財政赤字という形で将来世代へ先送りしている負担額を加える必要がある。

財務省によると、2022年度の国民所得(21年度に比べ20万3千円増の403万8千円の見通し)に対する財政赤字の割合は、前年度から2.4ポイント減の10.3%となる見通し。

この結果、22年度の国民負担率に財政赤字を加えた「潜在的な国民負担率」は、21年度実績見込みからは3.8ポイント減の56.9%だが、過去3番目に高い見通し。

 なお、租税負担率は、戦後は40年代半ばの混乱期を除いて20%前後で推移。

しかし80年台前半以降、次第に上昇し始めその後はほぼ20%台前半から半ばで推移、21年度実績見込みでは過去最高の28.7%を記録、22年度は過去3番目に高い。

2022年2月22日 (火)

租税特別措置の適用実態調査結果 81項目で適用件数は約209万件

 2020年度の法人税関係租税特別措置の適用実態調査結果をまとめた報告書が、1月25日、2022年度の国税関係の税制改正法案である所得税法等一部改正法案とともに国会に提出されている。

この報告書は、租税特別措置の適用実態を把握することにより、適用状況の透明化を図るとともに税制の適切な見直しを行うことが目的。

法人税関係特別措置のうち税額又は所得の金額を減少させる規定等を適用する場合には、法人税申告書に「適用額明細書」を添付し、税務署に提出する必要がある。

適用額明細書に記載された租税特別措置の適用額等を集計することで租税特別措置の適用状況が明らかとなる。

 2020年度報告書は、2020年4月1日から2021年3月31日までの間に終了した事業年度に適用を受けた法人税関係特別措置の適用実態調査結果を取りまとめた。

 2020年度に適用額明細書を提出した法人数は、136万9793法人で適用件数は法人税関係の租税特別措置81項目について延べ209万758件。

 適用件数が最も多かったのは、所得800万円以下の部分について税率を15%(本則19%)に軽減する「中小企業者等の法人税率の特例」の99万2154件で、適用額は3兆9175億円。

次に多かったのが取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合に300万円を限度に全額損金算入できる「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」の64万3069件で、適用額は3607億円だった。

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