ちば会計

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その他税制

2024年6月24日 (月)

中小企業倒産防止共済制度を見直し 節税目的の不適切な利用を抑制

 中小企業倒産防止共済制度は、取引先企業が倒産した場合、積み立てた掛金総額の10倍の範囲内(最高8000万円)で回収困難な売掛債権等の額以内の共済金の「貸付け」が受けられ、その掛金は損金(必要経費)算入できるものだが、短期間で解約・再加入を繰り返す節税目的の利用が多いことから、2024年度税制改正において、本年10月以後、一定の場合には掛金の損金算入ができないこととする見直しが行われている。

 同共済制度の掛金は会社等の法人の場合は税法上の損金、個人事業の場合は事業所得の必要経費に算入できる。

この特例が、2024年10月1日以降に共済契約を解約し、再度共済契約を締結(再加入)する場合には、解除の日から同日以降2年を経過する日までの間に支出する掛金については、損金(法人)、必要経費(個人)算入できないことにされた。

改正の背景には、中小企業倒産防止共済制度の不適切な利用がある。

 中小企業庁によると、2011年10月に掛金積立限度額を増額(320万円→800万円)して以降、共済金貸付の発生は減少傾向にあるにもかかわらず、加入が急増。

解約手当金の支給率が100%となる、加入後3年目、4年目に解約が多くなるが、近年その傾向が特に顕著になっているという。

加入者へのアンケートによると、約2割~3割が節税目的による加入と推定されるとして、中企庁は制度の不適切な利用への対応を求めていた。

2024年6月17日 (月)

6月から実施される定額減税 給与明細に減税額明記を義務付け

 2024年度税制改正の柱の一つである所得税・個人住民税の定額減税は6月から実施されるが、政府は企業に所得税の減税額を給与明細に明記することを義務付ける。

手取り額が増えたことを実感してもらう狙いがある。

給与を支払う企業や地方自治体にとっては一定の負担が生じるが、政府は理解と協力を求めている。減税額明記の義務付けは、関連する法律の施行規則を3月に改正済み。

 定額減税は、納税者(合計所得金額1805万円超(給与収入のみの場合、給与収入2000万円超に相当)の高額所得者については対象外とする)及び配偶者を含めた扶養家族1人につき、2024年分の所得税3万円、2024年度分の個人住民税1万円の減税を行うこととし、2024年6月以降の源泉徴収・特別徴収等、実務上できる限り速やかに実施する。

例えば、夫婦と子供2人の4人世帯であれば計16万円が減税される。

 会社員などの給与所得者であれば、2024年6月1日以降最初に支払いを受ける給与等(賞与を含む)から、源泉徴収されるべき所得税の額から特別控除相当額を控除するが、控除しきれない分は翌月以降に繰り越して順次控除する。

個人住民税は、2024年6月分は特別徴収をせず、特別控除の額を控除した後の個人住民税の額の11分の1の額を7月から2025年5月まで11ヵ月間、均等に減税分を引いた税額を毎月徴収する。

2024年5月10日 (金)

一般会計予算成立で財政報告公表 24年度予算規模112兆5717億円

 財務省は、2024年度予算が3月28日に成立したことを受けて、2024年度財政法第46条に基づく国民への財政報告を公表した。

それによると、2024年度一般会計予算の規模は、2023年度当初予算額に対して1兆8095億円(1.6%)減の112兆5717億円となる。

うち一般歳出の規模は、2023年度当初予算額に対して4兆9554億円(6.8%)減の67兆7764億円となっている。

また、2024年度経済見通しによる国民総生産(名目)は、2023年度実績見込みに比べて3.0%程度増の615.3兆円となる。

 一般会計歳出予算の主要経費別内訳をみると、「社会保障関係費」が37兆7193億円(伸び率2.3%増)で全体の33.5%を占めて最も多く、次いで、「国債費」27兆90億円(同7.0%増、構成比24.0%)、「地方交付税交付金等」17兆7863億円(同8.5%増、同15.8%)、防衛力強化資金繰入(3兆3806億円)を除く「防衛関係費」7兆9172億円(同16.6%増、同7.0%)などが続いている。

 一方、一般会計歳入予算は、租税及び印紙収入が、税制改正前による場合、2023年度補正後予算額に対して2兆3570億円増の71兆9680億円と見込まれるが、個人所得課税(▲2兆3600億円)や法人課税(▲2兆3050億円)などの税制改正を行うこととしている結果、2023年度補正後予算額に対して30億円減の69兆6080億円になる見込み。

また、その他収入は、同1兆8035億円(19.4%)減の7兆5147億円になると見込まれている。

2024年4月11日 (木)

「再生支援の総合的対策」の策定 コロナ資金繰り支援6月末に延長

 経済産業省は、民間ゼロゼロ融資の返済が4月に本格化することに加え、保証付融資の増大や再生支援のニーズの高まりを踏まえ、中小企業支援を一層強化すべく、金融庁・財務省とも連携の上、「再生支援の総合的対策」を策定した。

民間ゼロゼロ融資の返済開始の最後のピーク(2024年4月)の資金繰りに万全を期すため、3月末までだったコロナ資金繰り支援を6月末まで延長する。

具体的には、(1)コロナセーフティネット保証4号(100%保証、借換目的のみ)、コロナ借換保証(100%保証の融資は100%保証で借換)を本年6月末まで延長、(2)日本政策金融公庫等のコロナ特別貸付については、現行制度を6月末まで延長し、7月以降は、災害貸付金利を適用(特例金利(▲0.5%)を廃止)し、特別貸付制度は継続(期限あり)、(3)日本政策金融公庫等のコロナ資本性劣後ローンを6月末まで延長する。

また、保証付融資の増大や再生支援等のニーズの高まりを踏まえて支援を強化する。

なお、本年7月以降は、例えば、日本政策金融公庫等のコロナ特別貸付の金利引下げ幅を縮減するなど、コロナ前の支援水準に戻しつつ、経営改善・再生支援に重点を置いた資金繰り支援を基本とする。

 信用保証協会においては、信用保証協会向けの総合的監督指針を改正するとともに、中小企業活性化協議会、事業承継・引継ぎ支援センターとの連携推進等により、信用保証協会による支援を強化する。

2024年4月 1日 (月)

事業承継特例に関する実態調査 「利用・検討した」企業は26.4%

 東京商工会議所が発表した「中小企業の事業承継に関する実態調査」結果(有効回答数1661社)によると、中小企業の事業承継の現状は、後継者(候補含む)がいる企業は約5割(53.5%)だったが、これらの企業の26.4%が法人版事業承継税制特例措置を「利用・検討したことがある」ことが分かった。

内訳は、「事業承継税制の適用を受けている」が3.1%、「特例承認計画を提出したが、猶予はまだ受けていない」が4.4%など。

 一方で、「事業承継税制を知らない」と回答した企業が4割(39.6%)あった。

これらの企業の事業承継の課題(複数回答)は、「借入金・債務保証の引継ぎ」が39.9%で最も多く、次いで「後継者への株式の移転」(34.7%)、「自社株の評価額の高さ」(16.1%)などが続いた。

自社株評価の実施状況をみると、「事業承継税制を知らない」企業の42.8%が「評価したことがない」と回答している。

また、後継者(候補含む)がいて、特例承認計画の提出を検討中の企業(11.7%)においても、「特例承認計画を提出する目途がついていない」企業が55.2%と半数を超えた。

 これらの企業が税制を検討する中での制度上の障壁(複数回答)は、「適用期限(2027年12月)までに事業承継が完了できない」が30.2%、自社の障壁では、「後継者候補はいるが、経営者としての人材育成が終わっていない」が53.5%でともに最多だった。

2024年3月26日 (火)

インボイス制度の対応は概ね完了 課題は「業務負荷の増加」が最多

 大同生命が全国の中小企業経営者を対象に1月に実施した「インボイス制度への対応調査」結果(有効回答数7581社)によると、インボイス制度に「対応できている」と回答した企業は88%となり、対応は概ね完了していることが分かった。

インボイス制度導入による課題(複数回答)としては、「業務負担の増加」が51%と最も多く、次いで「経営者や担当者の理解・連携不足」(19%)が続いた。

「特に課題はない」は32%だった。

 インボイス発行事業者として登録していない取引に「登録を依頼する」と回答した企業は27%、「検討中」は25%。

「登録を依頼しない」企業は23%、「該当なし」は25%だった。

 インボイス制度に関する相談相手(複数回答)としては、「顧問税理士」が85%と突出して最も多く、次いで「経営者仲間」、「税務署」、「商工会・商工会議所」、「インターネット」と回答した企業が7%、「金融機関」が5%で続いた。

 また、本年1月から「電子取引の電子データの保存」が完全義務化されたが、その認知度は、「内容を知っている」と回答した企業は65%、「義務化されたことは知っているが、内容は知らない」が29%だった。

電子帳簿保存法に対応しない罰則については、「内容を知っている」は27%にとどまる一方、「罰則があることを知らなかった」企業が33%となり、電子データ保存の義務化を知っている企業でも22%となった。

2024年3月19日 (火)

少額減価償却資産特例を2年延長 常時使用従業員数300人超を除外

 2024年度税制改正においては、中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例について、対象法人から電子情報処理組織を使用する方法(e-Tax)により法人税の確定申告書等に記載すべきものとされる事項を提供しなければならない法人のうち、常時使用する従業員の数が300人を超えるものを除外した上、その適用期限が2年延長される(適用期限の延長は、所得税についても同様)。

 中小企業者等が、取得価額が30万円未満である「少額減価償却資産」を取得などして事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を全額損金の額に算入(即時償却)することができる。

この特例の対象となる法人は中小企業者または農業協同組合等で、青色申告法人のうち、常時使用する従業員の数が300人以下の法人(「中小企業者等」)に限られる。

 この特例の対象となる資産は、取得価額が30万円未満の減価償却資産だが、適用を受ける事業年度における少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円(事業年度が1年に満たない場合には300万円を12で除し、これにその事業年度の月数を掛けた金額)を超えるときは、その取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの少額減価償却資産の取得価額の合計額が限度となる。

 特例の適用を受ける資産は、租税特別措置法上の特別償却、税額控除、圧縮記帳と重複適用はできない。

2024年3月12日 (火)

国民負担率は45.1%となる見通し 租税負担率26.7%で2年連続低下

 財務省は、国民負担率が、2024年度予算では23年度実績見込みから1.0ポイント減の45.1%と3年連続低下する見通しと発表した。

国民負担率とは、国民所得に対する税金や社会保障(年金・健康保険などの保険料)の負担割合。

24年度見通しの内訳は、国税16.9%、地方税9.9%で租税負担率が26.7%、社会保障負担率は18.4%。国民所得の伸びが大きく、社会保障負担も微減する見通しで、国民負担率を引き下げた。

 2023年度実績見込みに比べ、租税負担率は0.8ポイント減(国税:0.4ポイント減、地方税:0.3ポイント減)と2年連続で低下、社会保障負担率も0.2ポイント減の微減で4年連続で低下した。

国民負担率を諸外国の2021年実績で比べた場合、日本(2021年度48.1%)は、米国(33.9%)や英国(47.6%)よりは高いが、フランス(68.0%)、スウェーデン(55.0%)、ドイツ(54.9%)よりは低い。

 真の負担率は、財政赤字という形で将来世代へ先送りしている負担額を加える必要がある。

財務省によると、2024年度の国民所得(23年度に比べ11万8千円増の443万4千円の見通し)に対する財政赤字の割合は、前年度から2.7ポイント減の5.8%となる見通し。

 この結果、24年度の国民負担率に財政赤字を加えた「潜在的な国民負担率」は、23年度実績見込みからは3.7ポイント減の50.9%だが、過去5番目に高い見通し。

2024年3月 4日 (月)

国外財産調書、1.2万件、5.7兆円 提出件数・総財産額とも過去最多

 国外財産の保有が増加傾向にあるなか、国外財産に係る所得税や相続税の課税の適正化が喫緊の課題となっていることから、納税者本人から国外財産の保有について申告を求める仕組みとして、2012年度税制改正において国外財産調書の提出制度が創設され、2014年1月から施行された(初回の調書は2013年分)。

国税庁はこのほど、国外財産調書制度創設後10年目となる2022年分の国外財産調書の提出状況を公表した。

 2022年分(2022年12月31日時点の国外財産の保有状況を記載した)国外財産調書は、昨年6月30日を期限に提出されているが、提出件数は前年比3.2%増の1万2494件で9年連続増加、その総財産額は同1.5%増の5兆7222億円で、提出件数・総財産額とも過去最多となった。

局別では、「東京局」7900件(構成比63.2%)、「大阪局」1867件(同14.9%)、「名古屋局」861件(同6.9%)の順に多く、この都市局3局で8割半ばを占めた。

 総財産額でみると、「東京局」は4兆3549億円にのぼり、全体の76.1%を占め、東京・大阪(12.2%)・名古屋(3.9%)の3局で9割強を占める。

また、財産の種類別総額では、「有価証券」が60.4%を占める3兆4569億円で最多、「預貯金」7775億円(構成比13.6%)、「建物」4842億円(同8.5%)、「貸付金」1754億円(同3.1%)、「土地」1568億円(同2.7%)のほか、「それ以外の財産」が6713億円(同11.7%)となっている。

2024年2月22日 (木)

法人版事業承継税制等の見直し 承継計画の提出期限を2年延長

 2024年度税制改正では、法人版事業承継税制における特例承継計画の提出期限が2026年3月末まで2年間、また、個人版事業承継税制における個人事業承継計画の提出期限についても2年間それぞれ延長される。

 法人版事業承継税制は、2018年度税制改正において、2018年1月から10年間の特例措置として、2024年3月末までに特例承継計画の提出がなされた事業承継について抜本的拡充を行われている。

 具体的には、10年間の措置として、納税猶予の対象となる非上場株式等の制限(総株式数の3分の2まで)の撤廃や、納税猶予割合の引上げ(80%から100%)等がされた特例措置が創設された。

 2024年度税制改正では、この特例措置について、コロナの影響が長期化したことを踏まえ、会社の後継者や承継時までの経営見通し等を記載した「特例承継計画」の提出期限が2026年3月末まで2年延長される。

 この特例措置は、日本経済の基盤である中小企業の円滑な世代交代を通じた生産性向上が待ったなしの課題であるために事業承継を集中的に進める観点の下、贈与・相続時の税負担が生じない制度とするなど、極めて異例の時限措置としていることを踏まえ、2027年12 月末までの適用期限については今後とも延長を行わない。

あわせて、個人版事業承継税制における個人事業承継計画の提出期限についても2年延長される。

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