新規学卒就職者の3年以内離職率 大学卒が32%、高校卒が37%に
2020年3月に卒業した大学卒業者の32.3%(前年比+0.8ポイント)、高校卒業者の37.0%(同+1.1ポイント)がそれぞれ就職後3年以内に離職していることが、厚生労働省がこのほど公表した新規学卒就職者の離職状況で明らかになった。
大学卒業者は11年連続で離職率が30%台で推移、高校卒業者は6年連続で離職率が40%を割ったものの、厚労省では「依然として不本意な就職をした人が多数いる」とみている。
大学・高校以外の新規学卒者の卒業後3年以内の離職率をみると、短大卒業者は42.6%(前年比+0.7ポイント)、中学卒業者は52.9%(同▲4.9ポイント)となっており、新規学卒就職者の離職率は中卒者を除けば上昇している。
また、新規学卒者の卒業後1年以内の離職率は、「中学」32.1%、「高校」15.1%、「短大等」16.3%、「大学」10.6%と、卒業して就職後、1年以内に離職する人が多いことがうかがえる。
新規大学卒業者の就職後3年以内の離職率を事業所規模別にみると、「5人未満」の54.1%から「1000人以上」の26.1%まで、規模が大きいほど低くなっている。
産業別にみると、「宿泊業、飲食サービス業」(51.4%)、「生活関連サービス業、娯楽業」(48.0%)、「教育、学習支援業」(46.0%)で高く、一方、「電気・ガス・熱供給・水道業」(10.5%)、「鉱業・採石業・砂利採取業」(13.5%)で低くなっている。