ちば会計

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株式・投資

2019年6月17日 (月)

三井住友トラストとUBSが資本・業務提携 不動産へシフトする富裕層ビジネスの現在地

 三井住友トラストHDと三井住友信託銀行は、スイスの金融大手UBS傘下のUBS証券との資本・業務提携を発表した。


UBS証券のウェルス・マネジメント事業を切り出し、今年末までに合弁会社を、2021年中に新たな証券会社を設立する。


 三井住友トラストは、両者の強みを有機的に組み合わせ、富裕層に最適なソリューションを提供する「トータル・ウェルス・マネジメント」を目指すとしている。


これを額面通りに受け取れば、富裕層向けビジネスが活況ということになる。だが、三井住友トラストとUBSを取り巻く環境を分析すると、富裕層向けビジネスはむしろ過渡期にあると思わざるを得ない。


三井住友トラストは、2015年に買収した「ダイナース」が大失敗。今年3月期の連結決算で約120億円を減算処理している。


一方のUBSは、今年1月に今後の減収見通しを示し、2018年10~12月期に顧客が約1兆4,000億円を引き上げていたことを公表。


つまり、両者とも厳しい状況に直面しており、その原因である富裕層向けビジネスを切り離すのが今回の資本・業務提携の目的と捉えられなくもないのだ。


ただし、UBSがなぜ三井住友トラストをパートナーに選んだかという点を踏まえれば、不動産投資が持つ可能性を再確認できた意義は大きい。


とりわけ、長期金利の低下や不安定な国際情勢を受け、リスク回避先として海外投資家から資金が流入しているJ-REITの動きには注目すべきタイミングではないだろうか。


 


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2019年5月24日 (金)

過熱する米中貿易摩擦が資産運用に及ぼす影響 生保は続々とオルタナティブ投資へとシフト

 米中貿易摩擦が激しさを増している。

 

トランプ大統領の言動は、来年11月の大統領選挙を踏まえた事前運動と見ることもできる。

そして、米中貿易協議の決裂をやむなしとした中国側としては、天安門事件30周年を迎えることもあり、国内のガバナンス強化のためにもアメリカの要求をそのまま呑むわけにはいかなかったのだろう。

 

 とはいえ、株価にはすでに影響が出ており、超低金利が続くこともあって、株式投資でリターンを狙うのが厳しくなっているのは間違いない。安全な運用を求められている生保各社がオルタナティブ投資へ続々とシフトしているのが象徴的だ。

 

日本生命は、運用計画説明会で不動産などの資産の残高を拡大していくと表明。住友生命は道路や鉄道といったインフラ事業への投資を本格化させている。

 

 このなかでも、一般投資家が注目したいのは不動産投資の動向。不動産業界は、不自然なほどデジタル化が進んでいないからだ。

 

この点に注目し、不動産管理会社向けに資産運用・管理プラットフォームを提供しているスタートアップ企業もあり(WealthPark社)、この4月にSBIインベストメント、日本郵政キャピタル、みずほキャピタルの3社から5億4,000万円の資金調達に成功している。

 

今後、ますます重要性を増すと考えられるオルタナティブ投資。では、具体的にどのような投資を行うべきかと考えたとき、こうしたスタートアップの動きにもぜひ目配りをしておきたい。

 

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2019年3月22日 (金)

インパクト投資など社会的リターンを求める動きが加速 不動産セクターでカギを握る「GRESB」とは?

 環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に対する企業の取り組みを重視し銘柄を選定する「ESG投資」。
 
経済産業省がESG投資を促すインセンティブ制度創設を提言するなど日本でも浸透しており、昨年8月にQUICKが実施したアンケート調査(上場企業361社が回答)では、47%がESGに取り組んでいると回答した。
 
 そこで今、注目したいのが不動産セクターだ。今年2月には国土交通省が、不動産会社やファンドが投資する不動産のESG領域における貢献度を数値で開示するためのガイドラインを策定する方針を示した。
 
また、最近では社会的リターンの生成を意図した「インパクト投資」も増えており、経済的リターンのみを求める投資からの転換を表している。
 
この投資手法はリターンを犠牲にする可能性もあるが、不動産セクターで投資判断する際に75社以上が活用しているのがGRESBだ。
 
 GRESBのパートナーであるCSRデザイン環境投資顧問(株)の社長で、国交省の「ESG不動産投資のあり方検討会」委員も務める堀江隆一氏は、GRESB参加のメリットとして「ポートフォリオの経済的リターンを確保しつつ環境や社会へのインパクトを計測できる」
 
「サステナビリティに関する取り組みを同業他社と比較し、改善計画を策定できる」「投資家やステークホルダーに対し、サステナビリティの成果を伝えられる」を挙げた。不動産投資のトレンドを掴みたいなら、その動きをチェックして損はない。
 

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2019年2月23日 (土)

「100億円あげちゃうキャンペーン」の牽引層は? マーケティング効果調査の結果から見えた傾向

 昨年12月、QRコード決済サービス「PayPay」が「100億円あげちゃうキャンペーン」を開催。支払額の20%がポイントでキャッシュバックされ、さらに上限10万円で全額キャッシュバックされるチャンスもあり話題を集めた。
 
注目度の高さは5カ月間実施する予定のキャンペーンが、わずか10日間で終了となったことからも窺える。
 
 インターネット行動ログ分析サービス「eMark+」を運営する株式会社ヴァリューズの調査によると、キャンペーン前の10月からキャンペーン後の12月にかけてアプリ決済の利用者数が増加したのは50代と60代。
 
50代は10.1%から15.4%、60代は4.4%から12.5%とポイントを伸ばしている。20~40代は元々利用者が20%超と多く、利用者の大幅な増加は見られなかった。
 
つまり、お得なキャンペーンにシニア層は敏感に反応、20~40代はあまり反応しなかったのだ。
 
 これだけでもマーケティング事例として参考になるが、同キャンペーンに関してはインターネット上で気になる話も盛り上がっていた。
 
キャンペーンと同時に商品の大幅値上げを行っていた量販店があったというのだ。つまり、事前に適切な購買行動かどうか確認せず、お得と聞くだけで購入する層が存在することを表している。
 
そこを狙うのか逆張りの発想で慎重な層へのアプローチをするかは企業の戦略および製品の性格にもよるが、マーケティング戦略を練るうえで把握しておくべき内容だろう。
 

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 「航空マイル」で投資が可能に! ANAがおつり投資アプリ「トラノコ」と連携

 飛行機の搭乗距離や買い物額に応じて「マイル」と称するポイントが付与されるマイレージサービス。無料航空券への交換や、座席のグレードアップができるため広く普及している。
 
 一方で、マイルには有効期限があるため失効してしまうことも少なくない。無料航空券などのサービスを受けるには、まとまった量のマイルが必要となるため、それに満たないマイルの場合「失効しても仕方ない」と諦める人もいるだろう。
 
 そんな人に朗報なニュースが、「おつり投資」アプリ・トラノコがANAと提携したサービス「マイルで投資」の開始だ。トラノコは、クレジットカードや電子マネーなどの買い物で出た端数を投資できるアプリ。
 
3つのファンドから1つを選ぶだけで、世界中の株式や債券に対して5円から1円刻みでの分散投資が可能。「マイルで投資」では毎月1,000マイルで500円の投資ができる。
 
 1,000マイルはANAマイレージクラブの入会キャンペーンでも付与されるレベル。資産と呼べる金額の形成は期待できないが、他の投資商品に比べて投資へのハードルが低いことは間違いない。
 
トラノコでは、すでにポイントサービスとの連携も実施しているが、つみたてNISAのように投資初心者が取り組みやすく、今後さらに他のサービスとの連携が増えていく可能性は高い。こうしたローリスク・ローリターン型のモデルが台頭してきたことで、ゆり戻しとしてハイリスク型へのニーズが高まることも予想できるのではないか。
 

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2018年12月20日 (木)

190社が出展する「資産運用EXPO」が1月に開催 投資商品のトレンドを把握する絶好の機会!

 投資・資産運用に欠かせないのは上質な情報。能動的なアプローチが必要かつ情報量も多いので、質を見極め、整理する能力も求められる。
 
より詳しい情報を体系的に入手できる機会としてはセミナーやイベントがあるものの、やはり自分が関心を持つものに偏ってしまう。
 
 偏りなく多くの商品を比較検討したい。そんなニーズに応えてくれるのが、東京ビッグサイトで来年1月24日(木)から26日(土)にかけて開催される「資産運用EXPO」だ。
 
「日本最大級」と謳うだけあり、不動産、株式、保険、金など多様な投資商品が出展される見本市で、第2回となる今年は昨年第1回の130社を大幅に上回る190社が出展。これだけの数を1カ所で比較検討できる機会はまずないだけに、注目に値する。
 
 投資信託やETF、FXなどの「金融資産フェア」、相続コンサルティングなども出展される「不動産投資フェア」、金、プラチナ、美術品などの「現物資産フェア」、保険やローン、家計相談サービスなどの「家計の見直しフェア」と、ジャンル別の4つのフェアで構成されているのも、比較検討するには大きなメリット。
 
会場内では96本のセミナーを同時開催。業界著名人によるプログラムも充実しており、セミナーを受けるだけでも参加する価値はある。
 
入場料は5,000円だが、Webからの事前登録で無料招待券も入手可能。投資家のみならず、関連業界に携わるならばチェックしておいて損はない。
 

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2018年10月22日 (月)

頻発する自然災害が注目度アップの背景に? 今後主流になる可能性が高い「ESG投資」とは 

 日本経済新聞が実施する日経企業年金実態調査によれば、環境や社会貢献を重視する「ESG投資」に意欲を示す企業年金が昨年より倍増したという。
 
「ESG投資」とは、環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)に配慮している企業を重視する投資。2006年に国連が責任投資原則(PRI)を打ち出したことをきっかけに、新たな評価項目として関心を集めている。
 
 日本の署名機関数はまだ62社だが、昨年、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が日本株運用にESG指数を選定したことは大きい。
 
前述の日経調査によれば、意欲を示している企業年金は全体の23%、実際に取り組んでいるのは5%にとどまるが、この数値が伸びていく可能性は高い。
 
 しかし、なぜ財務情報ではないESG要素が注目されているのか。
 
大きく影響しているのは、昨今頻発している自然災害だ。予測が成り立たず、しかも社会の大きく変化させてしまう自然災害は、ビジネスにとって多大なリスクとなる。
 
一方で、千載一遇のビジネスチャンスとなる可能性もあるため、ESG対策の有無が企業価値を左右するというわけだ。今はまだ新たなトレンドとして捉えられているが、近い将来「ESG投資はメインストリームになる」と予測する専門家が多いのもうなずける。
 
事業電力を100%再生可能エネルギーでまかなうことを推進する国際ビジネスイニシアティブ「RE100」に加盟する企業が増え続けているのも、その表れといえよう。
 

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2018年10月10日 (水)

コーポレート・ガバナンスのガイドラインを改訂 経産省、「後継者計画」の明文化の必要性を提示

 経済産業省は9月末、「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」(CGSガイドライン)を改訂した。
 
着目したい点は「社長・CEOの指名と後継者計画」に関する部分が全面的に見直されたこと。言語化・文書化の必要性を明示し、後継者計画に客観性・透明性の確保を求めている。
 
 後継者計画はサクセッションプランとも呼ばれ、リスク回避やビジネスチャンスを活かすための人材アセスメント対策として重要視されてきている。
 
だが、経産省が上場企業に対して実施したアンケートによれば、文書化していると回答した企業はわずか1割程度。未だに社長や会長主導による後継者指名が一般的であることの証左ともいえる。
 
 しかし、経営人事は投資家や他のステークホルダー(利害関係者)にとっても大きな関心事。そのプロセスが不透明であることによるメリットは少ない。
 
CGSガイドラインは、文書化された後継者計画の対外公表は不要としているが、投資家対策として開示している企業も増えつつある。
 
また、パロマが創業家以外から社長を誕生させることも話題となっているように、同族経営から脱却を図る流れが今後加速することも予想されよう。
 
 中小企業にとっても、今回のガイドライン改訂によって学ぶべきポイントは多い。すでに長期間にわたって実績を積んできた企業だけでなく、スタートアップ企業にも後継者問題は常につきまとうからだ。
 
その解決策を明示したサクセッションプランを策定・開示することこそ、社会からサステナブルな企業と認知される――そんな時代がすぐそこまでやってきているのではないか。
 

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2018年9月28日 (金)

残高8兆円超と成長を続ける「ラップ口座」 割高な手数料でも人気を集める理由は?

 金融機関に運用を一任する「ラップ口座」の契約数が増え続けている。
 
日本投資顧問業協会によれば、今年6月末時点で残高は初めて8兆円を超えた。契約件数も右肩上がりに伸びており、約76万件と過去最高を更新している。
 
運用を一任するという性格上、「ラップ口座」の手数料は割高だ。運用成績の如何にかかわらず、一定のコストがかかる。
 
たとえば三井住友銀行や野村證券などでは年間に約30万円程度必要であり、金融機関側にとっては“おいしい”商品だといえる。
 
 それでも売れているのは、投資にかかわる面倒な手続きや分析を敬遠する層が、高齢者を中心に存在しているからだ。
 
そこに着目した金融機関側は、相続対策を組み込んだラップサービスを急激に展開している。
 
たとえば大和証券は、運用資産から生前贈与できる仕組みを導入。野村證券は、相続時に換金する必要のない信託の仕組みを組み込んだ「ラップ信託」の提供を開始している。
 
信託のまま相続すれば、そのまま相続人が運用を継続することも見込めるというわけだ。
 
 見落としがちだが、日本の個人金融資産の大半を所有しているのは高齢者である。
 
60歳以上世帯の平均貯蓄額は2,000万円以上といわれており、「塩漬けにするよりは、多少手数料がかかっても増やしたい」と考える人もいるだろう。
 
ただ老後資金として堅実な資産運用を目指すならば、「金融機関任せ」のサービスへの依存は危険ではないだろうか。その点で投資家教育も今後の課題だ。
 

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2018年8月27日 (月)

「手数料無料」の投資信託がついに登場! アクティブ投資の価値がさらに高まる可能性も

 米国の大手資産運用会社フィディリティが、信託報酬0.00%の投資信託を設定した。パッシブ投資が進む中で、信託報酬の引き下げ競争が活発化していたが、「0.00%」は次元が異なる。
 
運用がうまくいかなければ、システムの運用・保守などにかかるコストで赤字になる恐れもある。
 
 さらに、フィディリティは既存のパッシブ投資商品21本の信託報酬を大幅に引き下げることも発表。より安価な手数料を求める投資家をかき集める「囲い込み」戦略であることは明らかだ。
 
 このニュースは資産運用業界に大きな衝撃をもたらしている。米国のライバル社であるバンガードのCIO(最高投資責任者)が「投資家は何か落とし穴がないか自問すべき」とコメントしたことも、一つの影響といえよう。
 
ただ、投資家が着目すべきなのは、このフィディリティの決断によって生じる影響かもしれない。額面どおりならば、パッシブ投資への資金流入が推測できる。
 
 逆に、フィディリティが完全無料の投資信託を設定したということは、「パッシブ投資に旨味がないと判断した結果」とも考えられる。今回の投信を「客寄せ」として活用し、アクティブ投資への誘導を強めていく可能性だ。
 
富裕層が拡大傾向にあるといわれている今、アクティブ投資に資金を出す顧客を重視した中長期的な戦略を立てたとしても不思議はない。
 
「ノー・フリーランチ(タダ飯はない)」という経済学の格言があるが、その意味を熟考するべき時かもしれない。
 

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