税理士法人千葉会計

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株式・投資

2025年10月20日 (月)

金融庁 2025年度の行政方針を公表 企業価値担保権の活用を支援

 金融庁はこのほど、2025事務年度の金融行政方針を公表した。

 今回示された新方針では、「金融の力を通じて経済の持続的成長と国民生活の安定を図ること」が柱とされ、中小企業経営や資産家に関わる施策が数多く含まれている。

中小企業に向けては、地域金融機関の役割を強化する「地域金融力強化プラン」の策定が打ち出された。

人口減少や後継者不足、原材料費や人件費の高騰といった課題に直面する中小企業を支えるため、金融機関がM&Aや事業承継、デジタル化支援を推進し、外部プレイヤーとも連携する体制が整備される。

さらに、2026年に導入される「企業価値担保権」を活用した融資や、経営者保証に依存しない資金調達の拡大も進められる。

一方で、資産家や投資家に向けた施策としては「資産運用立国」の推進が目立つ。

企業のガバナンス改革を通じた企業価値の向上や、スタートアップなどへのリスクマネー供給強化により、投資を通じた価値創造の循環を築くことを目指す。

併せて、NISAや確定拠出年金の制度改善、学校や職場での金融教育の拡充などが打ち出されており、幅広い世代に資産形成の機会を広げることとされた。

また、暗号資産やステーブルコインの制度整備、AI活用支援など新しい金融技術に関する政策も示され、資産家にとって投資機会の拡大と利用者保護の両立が図られている。 

2025年10月15日 (水)

金融庁 NISA制度の効果を検証 「長期・積立・分散」の定着を確認

 金融庁の「NISAに関する有識者会議」はこのほど中間とりまとめを公表した。

これは、2024年に抜本的に拡充されたNISA(少額投資非課税制度)の効果を検証し、家計の安定的な資産形成促進という政策目的が実現されているか、その利用実態に基づき検討するもの。

 文書によると、NISA口座の開設数や買付額は大幅に増加し、特に若年層の利用が拡大しており、さらに、日本証券業協会の調査では年収500万円未満の層が利用者の約7割を占め、中間層を中心とする幅広い層に浸透していることが確認された。

また、非売却率や継続保有率が高水準にあることから、長期的な資産形成を志向する姿勢が一定程度根付いていると評価された。

もっとも、制度開始から1年余りであり、効果を断定するのは時期尚早であるとされ、今後も世代や所得階層ごとの利用動向や、利用しない層の理由などを継続的に検証する必要があると整理された。

 制度の改善点については、つみたて投資枠の対象株式指数の選定基準を精緻化することが提示された。

従来の「マーケット全体を広くカバーし、既に市場関係者に浸透している指数」を基本としつつ、セクター分散や透明性・算出継続性の確保を重視する方針が明確化されている。

さらに、地域別指数の単独利用や、株式に比べリスクが低く安定的なキャッシュフローが期待できる資産を対象とする商品の導入など、多様な投資ニーズへの対応も検討課題として提示された。

2025年8月22日 (金)

2023年度の民間企業投資額 過去最高の56.6兆円 製造業が約4割占

 内閣府経済社会総合研究所は、2024(令和6)年度民間企業投資・除却調査(2023(令和5)年度計数)の結果を公表した。

それによると、資本金3,000万円以上の民間企業における2023年度の有形固定資産取得額(投資額計)は56兆6,009億円となり、前年度の49兆3,750億円から増加した。

投資区分別では、新設取得額が47兆6,992億円で全体の84.3%を占め、中古品取得額及び土地取得費が9.4%、大規模修繕・改修費用等が6.4%だった。

資産項目別では、「機械及び装置」が24.3%と最も高く、「建物」12.4%、「工具・器具及び備品」10.1%が続いた。

産業別では「製造業」が38.7%と最大で、「卸売・小売業」11.3%、「不動産・物品賃貸業」10.4%が上位を占めた。

 資本金階級別では「50億円以上」の企業が48.2%と約半分を占め、「1億円以上10億円未満」が21.1%で続く。

なお、ファイナンスリースのみなし取得価額は2兆7,041億円で、主に「工具・器具及び備品」35.5%、「機械及び装置」32.9%、「車両及び運搬具」15.9%が占めた。

 有形固定資産の除却に関しては、同一企業で使用後廃棄された資産の平均使用年数や平均除却額が算出され、例えば工場は平均約30年、事務所は約28年で除却される傾向が示された。

売却された資産の残価率では、旅館・ホテルが高い水準を示すなど、資産の種類による差も明らかになった。

2025年7月30日 (水)

バーチャルオンリー株主総会が法制化へ 会社法改正に向けた議論が本格化

 政府が、バーチャル株主総会の法整備に向けた議論を本格的にスタートさせた。

令和7年4月以降、法制審議会の「会社法制(株式・株主総会等関係)部会」では3回にわたり会議が開かれ、バーチャル株主総会、とくにインターネットのみで開催される「バーチャルオンリー株主総会」に関する規律の創設が大きな論点となっている。

現行の会社法では、株主総会には「場所」の設定が必要とされ、物理的な会場なしで開催することは認められていない。

一方、産業競争力強化法により、一定の条件下で上場企業のみがバーチャルオンリー総会を実施できる特例が設けられている。

今回の議論は、そのような例外的措置を一般化し、会社法上の制度として明文化することを目指すものだ。

具体的には、定款での定めを前提に、通信障害への対応、情報の双方向・即時性の確保、デジタル機器の利用が難しい株主への配慮などが制度要件として挙げられている。

また、通信障害による決議取消のリスクに備え、「故意または重大な過失」がない限り取消しを認めないとする“セーフハーバー”規定の導入も検討されている。

さらに、議事録や通信履歴の保存義務、議長による総会の延期・続行決定の容認といった実務面の整備も議論されており、制度の実効性確保に向けた包括的な検討が進む。

バーチャル化の流れを受けた企業統治のあり方が、いま大きく変わろうとしている。

2025年1月14日 (火)

暗号資産取引に対する課税 分離課税の“対象入り”は暗礁に!?

 暗号資産の譲渡による所得は、現行制度では原則として雑所得に該当し、他の金融商品が20%の申告分離課税の対象となる一方、暗号資産取引は申告分離課税の対象から除外されている。

こうした課税方法について、暗号資産交換業者等の業界団体である日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)や日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)では、以前より「20%の申告分離課税の対象とすること」「損失については翌年以降3年間、暗号資産に係る所得金額から繰越控除ができること」などを要望してきた(暗号資産デリバティブ取引も含む)。

 こうした業界団体による活発な動きを受けて、令和6年度税制改正では、発行者以外の第三者が継続保有する暗号資産について、一定の要件の下、期末時価評価課税の対象外とする見直しが行われたばかり。

 こうした流れもあり、いよいよ本丸である「申告分離課税の対象入りが実現するか」と話題になっていたが、石破総理は12月3日に行われた代表質問の中で「投資家保護規制が整備されている株式や投資信託のように暗号資産への投資を国が推奨することが妥当なのか、申告分離課税を適用することに国民の理解が得られるのか、などの課題があり、丁寧な検討が必要である」と答弁し、慎重な姿勢を示している。

令和7年度税制改正で申告分離課税の対象となる道はほぼ途絶えたと言える状況だが、引き続き動向を見守りたい。

2025年1月10日 (金)

中堅・中小企業の拠点投資が活発化 およそ5割が新設・拡張を計画

 日本商工会議所が行った「地域経済を牽引する中堅・中小企業における投資動向調査」の結果によると、過去5年間で、およそ6割(56.7%)の中堅・中小企業が拠点新設等の投資を実施していることが分かった。

 また、今後5年間で拠点の新設や拡張・移転を計画している企業の割合は約5割(計画している:23.5%、検討中:23.6%

)にのぼり、中堅・中小企業は高い投資意欲を有していることが推察される。

 投資額について見ていくと、投資額が10億円を超える企業の割合は、過去5年間が24.6%だったのに対し、今後5年間では30.3%と増加する見通し。

従業員数300人超の企業に限ると、今後5年間で10億円超の投資を行う企業が5割を超えており、会社の規模が大きくなるほど大型投資の割合が増加する傾向が顕著に表れている。

 拠点投資を行った背景については、「需要増への対応」が56.6%、「既存拠点の老朽化への対応」が36.2%、「新たな産業分野等への進出・事業拡大」が35.1%だった。

このうち、「新たな産業分野等への進出・事業拡大」の具体的な投資分野を見てみると、「自動車・船舶関連(自動運転、EVPHV)」が19.9%、「AIチップ・半導体関連」が19.1%、「医療・ヘルスケア・バイオ」が18.4%、「ロボット関連」が16.2%と、成長分野への投資が活発であることがわかる。

また、インバウンドを含む観光需要の拡大に伴い、観光関連(12.5%)の投資も活発であるようだ。

2025年1月 6日 (月)

会計検査院が「特定検査」で指摘 類似業種比準方式は「低すぎる」

 会計検査院は11月6日、令和5年度決算検査報告の「特定検査対象に関する検査状況」の中で、「相続等により取得した財産のうち取引相場のない株式の評価について」とする検査結果を公表。

「類似業種比準方式による評価額が、純資産価額方式による評価額に比べて相当程度低く算定される傾向」にあることを指摘している。

 類似業種比準価額は、昭和41年から平成29年にかけて計算式、対象とする評価会社の範囲の拡大、選択できる類似業種の範囲の拡大など、数度にわたって評価額を引き下げる改正が行われてきた経緯がある。

その結果、中小企業では自社株を類似業種比準方式で評価できるよう組織再編を実行したり、資産を組み替えたりするなどの節税手法が一般的に行われるようになった。

実際、いま主流となっている株価対策は、類似業種比準方式を使ったものがほとんどである。

 今回の会計検査院の指摘に対し、会計事務所業界ではすでに話題騒然となっている。

「いつ改正されるのか」といった声も聞こえてくるが、国税庁が本当に改正に取り組むのか、どのような通達改正を行うのか全く未知数の状況だ。

仮に類似業種比準方式による評価額が大きく引き上げられるようであれば、“駆け込み”の対策が実行されることは必至。

また、世にある株価対策の多くが意味を為さなくなる可能性もあり、適用期限が近づいている特例事業承継税制の存在価値が増すことにもなるだろう。

2024年11月12日 (火)

与野党の意見が一致し改正が現実味 「富裕層に対する金融所得課税強化」

 わが国の所得税は累進税率を採用しており、4千万円超の所得には最大45%(地方税と合わせて55%)の税率がかかる一方、金融所得の税率は一律15.315%(地方税と合わせて20.315%)とされており、金融所得がどれだけ高くても税率が変わることはない。

課税の公平性の観点からいえば、所得が増えるにつれて負担率が上昇することが通常と考えられるものの、実態は大きく異なっているのである。

 財務省の調査によると、年間の総所得が250万円以下の人の所得税負担率は2.6%、500万円以下4.6%、1,000万円以下10.6%と、所得の増加に合わせて徐々に上昇し、1億円以下では27.9%となっている。

ここまでは順調に負担率が伸びているものの、その先は所得が増えても負担率が下がる一方。

そのため、負担率が逆転する総所得1億円のラインは「1億円の壁」と呼ばれている。

 昨年の税制改正の議論では、専門家からこの「1億円の壁」の是正を求める声が相次いだものの、実現には至らなかった。

だが、石破茂総理と立憲民主党の野田佳彦代表はいずれも「富裕層に対する金融所得課税の強化」に意欲を見せていることから、今年こそ改正が現実味を帯びてきている。

ただし、衆院選後に新政権が樹立すると、年内は残り2ヶ月ほど。明らかな「増税」で各方面からバッシングを受ける可能性もあるだけに「短期間で決め切れるか」という疑問も残る。

2024年10月18日 (金)

金融庁、2025年度税制改正要望 NISAの利便性向上を中心に

 金融庁は、2025年度税制改正に向けて、政府の目指す「資産所得倍増プラン」及び「資産運用立国」の実現のため、NISAの利便性向上等を中心とした改正要望を掲げた。

2024年1月から新しいNISAが開始され、2024年3月末時点でNISA口座数が約2323万口座、買付額は約41兆円となるなど、NISAは国民の安定的な資産形成の手段の一つとして受け入れられつつある。

国民の安定的な資産形成を引き続き支援していくため、NISAに関する手続きの更なる簡素化・合理化や対象商品(ETF)の要件の見直しなどに取り組み、利便性の向上を図る必要がある。

ETF(上場株式投資信託)は、投資信託よりも信託報酬が安い商品が多いほか、近年は銘柄数の増加や商品の多様化が進んでいる。

一方で、NISAにおける利用実績は極めて少ない状況にある。

そこで、つみたて投資枠に指数に連動しないアクティブ型のETFを対象に含め、更なる利用拡大を図る考えだ。

東証の規則改正により、2023年6月以降、インデックスへの連動を必要としないアクティブETFの上場が可能になった。

つみたて投資枠においてもアクティブETFが利用可能となるよう、要件を整備することを求める。

同時に、つみたて投資枠におけるETFの最低取引単位の見直しも要望した。

最低取引単位を見直すことで、ETFの取扱いのハードルが下がるため、多様な商品を提供可能になる。

2024年7月23日 (火)

日証協、ネット取引会員は35.6% ネット取引口座数は4546万口座

 日本証券業協会が発表した「インターネット取引に関する調査」結果によると、調査対象会員267社のうち、インターネット取引を行っている会員数は、3月末時点で95社(35.6%)と、2023年9月末の前回調査の93社と比べ2社の増加となった。

インターネット取引の口座数は、4546万口座と前回調査時から、339万口座(8.1%)増加。

このうち、有残高口座数は2771万口座と総口座数の61.0%(前回調査時61.3%)となっている。

 また、信用取引口座数も297万口座と、前回調査時から、35万口座(13.4%)増加している。このうち、有残高信用取引口座数は、信用取引口座数の51.3%に当たる152万口座だった。

 個人のインターネット取引の年代別口座数は、50歳代が951万口座(21.0%)と最多。

次いで40歳代の950万口座(21.0%)だった。

このうち、年代別有残高口座数は、50歳代が577万口座(20.9%)と最も多かった。

2023年10月から2024年3月までの6ヵ月間におけるインターネットを経由した株式等現物取引(上場投資信託(ETF)及び不動産投資信託(REIT)等を含む)の売買代金は、212兆9582億円、信用取引(同)の売買代金は、273兆579億円であり、合計で486兆161億円(前回調査比71.1%増)と大きく伸びた。

また、全会員の株式等委託取引の売買代金1367兆7442億円に占めるインターネット取引の売買代金の割合は、35.5%だった。

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