ちば会計

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株式・投資

2020年4月 3日 (金)

コロナショックなのに金価格が乱高下! 歴史的な需給逼迫で「安全資産」としての価値は?

 新型コロナウイルスのパンデミックは、金融市場を混乱に陥れた。こうした事態になると注目されるのが安全資産だ。

 

とりわけ金は、株価下落時に価格上昇しやすい。実際、新型コロナウイルスの脅威が大きくなり始めた2月末時点で、1グラム6,000円近くまで上昇。しかし、パンデミックの様相を呈してからは下落し、5,000円を割り込む瞬間も。不安心理が高まり現金化の流れが強まったことが要因と考えられる。

 

それが如実に表れているのが、恐怖指数とも呼ばれるVIX。20以上で「不安が高まった」とされるが、金価格が5,000円を割り込んだ3月18日には85.47をマーク。

 

リーマン・ショックに連鎖して起こった2008年10月の世界金融危機のときが89.53で、それ以外でもっとも高かったのは50台だから、まさにパニック状態だったことがわかる。

 

 一方、世界各国が出入国や移動制限を実施する中で、金を取り巻く状況は変わってきた。航空便が大幅に減少したことで、国際的な現物取引のルートがなくなり金の精製施設が閉鎖されてしまったのだ。

 

BMOキャピタル・マーケッツの金属デリバティブ取引責任者は「過去数十年、戦争や金融危機、自然災害でもなかった事態」とコメントしている。

 

 金の精製がストップすれば、自ずと金価格も上昇する。投資と考えれば買わない手はないが、裏を返せば高リスクな商品になってしまったことを意味する。

 

結局、「安全が保証される資産」はないということなのだ。「卵は一つのかごに盛るな」という投資の格言は、一層重みを増すことになるだろう。

 

 

 

 

2020年3月26日 (木)

テレワーク時代の社内コミュニケーションに役立つ! 人事マネジメントにも活用できる「社内通貨」

 暗号資産と聞けば、投機の対象と思いがち。しかし、その基礎技術であるブロックチェーンは、人事マネジメントにも役立てることができる。最近、さまざまな企業で導入している「社内通貨」がそれだ。

 

 たとえば、半導体製造装置メーカーのディスコは、社内通貨で仕事の対価を定量化。あらゆる業務や備品などの社内サービスを社内通貨で値付けすることで、モチベーション向上やスキルアップを促している。

 

さらに、各自の人件費相当額を支出として計上する仕組みとしているため、時短勤務のしやすさや残業抑制の推進にもつながっているという。

 

 社内コミュニケーションを円滑化する手段として活用しているのが、クラウドソリューションやマーケティング支援を展開するオロ。

 

面と向かって言いにくい感謝の気持ちを伝える手段として社内通貨を社内で流通させている。貯まった通貨はMacBook Airなどのアイテムに交換できる仕組みだ。オロの取り組みが興味深いのは、誰が誰に送ったのかわからないこと。

 

しかし、コメントは添えなければならない。つまり、忖度や遠慮のない“むきだしの思い”が伝えられるというわけである。喜びとやりがいが積み上がるとともに、「感謝される仕事」をするモチベーションにもなるだろう。

 

 テレワークで対面が少なくなっても社内コミュニケーションが深められるばかりか、人事マネジメントの深化も見込める社内通貨。多少のコストが必要なのはデメリットだが、組織力の向上を目指すならば、検討する価値はあるのではないか。

 

 

 

 

2020年3月 5日 (木)

野村證券が国内初の「信託報酬ゼロ」投信を設定! 収益度外視の商品を打ち出した理由とは?

 野村證券は、2月25日に「野村スリーゼロ先進国株式投信」の取扱いを開始する。

 

少額投資非課税制度の長期積立枠「つみたてNISA」の専用商品で、申込はインターネット限定。

 

「スリーゼロ」は、委託会社報酬率、販売会社報酬率、受託会社報酬率の3つが0%という意味。つまり、信託報酬ゼロであり、費用をかけずに投資ができるというわけだ。

 

 なぜこのような収益度外視の商品を開発したのか。

 

同商品を設定する野村アセットマネジメントの執行役員は、日本経済新聞に対し「積立投資を行う中心世代である20、30、40代を応援する。

 

証券人口を増やすプロジェクトだ」としたうえで「(20年の)期間中に投信や株式売買を始める顧客が増えるとか、(野村の)ローンのビジネスが拡大するなど、グループ全体で効果が見込める」とコメント。囲い込みを狙っての戦略であることをにじませた。

 

 若年層の取り込みは、証券業界にとって大きな課題のひとつ。

 

2019年12月末時点で約188万口座と順調に伸ばしてはいるものの、浸透しているとは言い難い。裏を返せば、未開拓市場が広がっているということ。

 

人口減少社会に突入していることを踏まえれば、収益ゼロであっても、顧客を獲得することが、企業の持続可能性を高めるともいえる。また、「ゼロコスト」というキャッチーな売り文句を最大限に活かせるのが先行者。

 

他社が手を拱いている今こそ、“撒き餌”としての効果を最大限に発揮できる。そんな思惑もあったのではないだろうか。若年層の取り込み競争が白熱化するきっかけになりそうだ。

 

 

 

 

2020年1月24日 (金)

NISAは新制度に移行し5年延長 年20万円と102万円の2階建てに

 2020年度税制改正において、NISA(少額投資非課税)制度が見直される。2014年からスタートしたNISAは、現在、(1)一般NISA、(2)つみたてNISA、(3)ジュニアNISAに区分される。

 

 このうち、ジュニアNISAについては、利用実績が乏しいことから延長せず、新規の口座開設を2023年までとし、その終了に合わせ、2024年1月以後は、口座内の上場株式等や金銭の全額を源泉徴収せずに払い出すことができることとする。

 

 一般NISAは、年間120万円を投資限度額として5年間、金融商品に投資した売却益や受け取った配当などの運用益が非課税となる。

 

その投資期限である2023年末に近づいてきたため、2024年からは、低リスクの投資信託などに対象を絞った年20万円の積立枠(1階)と、上場株式などにも投資できる年102万円の枠(2階)の2階建てに見直した上で、口座開設可能期間を2028年まで5年延長する。

 

 新しく創設されるNISAの1階部分の積立枠は、安定資産への中長期的な投資・運用を重視し、つみたてNISAと同様に、低リスクの投資信託に限定される。

 

2階部分は、整理銘柄などのリスクの高い商品は除外されるものの、従来通り上場株式等に投資できる設計になる。

 

 この結果、新NISAの年間の投資限度額は、1階が20万円、2階が102万円の総額122万円となり、5年で最大610万円が非課税で運用できるようになる。

 

 

 

2019年12月25日 (水)

20年度の与党税制改正大綱決定 一般NISAは2階建てに見直し

 自民・公明両党は12日、2020年度の税制改正大綱を決定し公表した。主な内容は以下の通り。

 

 NISAについては、非課税期間5年間の一般NISAを、2024年から、低リスクの投資信託などに対象を絞った年20万円の積立枠と、上場株式などにも投資できる年102万円の枠の2階建てに見直した上で、口座開設可能期間を5年延長。

 

また、非課税期間20年間の現行つみたてNISAは5年延長し、ジュニアNISAは、利用実績が乏しいことから延長せず、新規の口座開設を2023年までとする。

 

 未婚のひとり親に対しては、2020年分以後の所得税から、既存の寡婦(夫)控除を適用する。また寡婦(夫)控除について、寡婦に寡夫と同じ所得制限(所得500万円(年収678万円))を設ける。

 

併せて、住民票の続柄に「夫(未届)」、「妻(未届)」の記載がある場合には、控除の対象外とする。さらに、子ありの寡夫の控除額(現行所得税27万円、住民税26万円)について、子ありの寡婦(所得税35万円、住民税30万円)と同額とする。

 

 所有者不明土地については、登記簿等に所有者として登記等がされている場合、相続人等に対し、「現に所有している者」として、氏名、住所その他固定資産税の賦課徴収に必要な事項を申告させることができる制度を創設する。

 

また、固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合、その使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、固定資産税を課すことができることとする。

 

 

 

2019年10月30日 (水)

フェイスブック主導の仮想通貨「リブラ」が発行中止 G20の規制合意、米規制機関のGFIN参加が示す意味

 フェイスブックは10月23日、仮想通貨「リブラ」の発行延期を発表した。同社が主導するリブラ・アソシエーションにはクレジットカード会社やPayPal、ウーバーなど名だたる企業が多数参画していたが、なぜ計画は頓挫したのか。

 

 リブラ最大の特徴は、価格が不安定な仮想通貨と異なり、その価値が現実の資産で担保される点。米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円等との連動が予定されていた。

 

また、仮想通貨は送金や決済が安くスムーズに行えるため、クレジットカード各社やEC取引を行う企業は、リブラの発行により巨大なブルーオーシャンへリーチできる。

 

一方、そこまで利便性の高い仮想通貨が普及すれば、米ドルやユーロが築いてきた経済圏がリブラに代わりかねない。そして、銀行口座経由での送金が必要なくなるため、従来の経済制裁が無効化する恐れもある。

 

政界・金融界の大物が相次いで批判したのも納得できよう。

 

 結果、10月18日のG20財務相・中央銀行総裁会議で「リブラなどのグローバルな『ステーブルコイン』は厳格な規制なしで発行を許可すべきではない」と合意。さらに、アメリカ証券取引委員会(SEC)などの米4政府機関が、英金融行為規制機構(FCA)主導の世界的な金融イノベーションネットワーク「GFIN」に加入。

 

リブラなど「ステーブルコイン」に対する規制の方向性を定めることになりそうだ。ただし、FCAは仮想通貨自体には友好的。現在の政界・金融界の思惑と「ステーブルコイン」の公益性との折り合いをどのようにつけるのか注目される。

 

 

2019年8月29日 (木)

ロボアドバイザーの市場規模が拡大予想 資産運用業界でのポジションはどうなる?

 日本能率協会総合研究所は、投資一任型の資産運用ロボットアドバイザー(ロボアド)市場が2020年度までに約110万口座、2023年度には約260万口座へ達するとの推計結果を発表した。

 

市場規模拡大の理由として、最低投資金額の引き下げやネット銀行・証券との連携など利便性の向上、年金制度への不安などによる若年層の資産運用への関心の高まり、TVCMなどのプロモーション展開による認知の広がりと利用者の増加が挙げられている。

 昨今は、社会保障への不安だけでなく、低金利政策で預貯金による資産形成が期待できず、資産運用に向かわざるを得ない「貯金から投資」の時代。

それゆえに資産運用商品が乱立し、投資初心者が適切なものを見つけるのは困難。そんな中、投資対象の選定や資金配分、売買まですべて自動である投資一任型ロボアドの需要が増えるのは必然だ。

しかし、推計どおり市場が260万口座に到達しても、資産運用の市場全体から見ればまだまだ規模は小さい。ネット証券最大手のSBI証券の総合口座数は約463万。単純比較はできないが、投資一任型ロボアドの全体利用者数はその6割にも満たないうえ、サービスの性質上、投資金額の大幅拡大も望めない。

 とはいえ、個人金融資産の5割以上が現預金であることを踏まえると伸びしろは十分。成長のカギは投資初心者の動向であり、その関心を集める材料をいかに提示するかが重要だ。

とりわけ、手数料収入アップのためロボアドの導入を進めている地域金融機関の底力が問われることになりそうだ。
 

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2019年6月17日 (月)

三井住友トラストとUBSが資本・業務提携 不動産へシフトする富裕層ビジネスの現在地

 三井住友トラストHDと三井住友信託銀行は、スイスの金融大手UBS傘下のUBS証券との資本・業務提携を発表した。


UBS証券のウェルス・マネジメント事業を切り出し、今年末までに合弁会社を、2021年中に新たな証券会社を設立する。


 三井住友トラストは、両者の強みを有機的に組み合わせ、富裕層に最適なソリューションを提供する「トータル・ウェルス・マネジメント」を目指すとしている。


これを額面通りに受け取れば、富裕層向けビジネスが活況ということになる。だが、三井住友トラストとUBSを取り巻く環境を分析すると、富裕層向けビジネスはむしろ過渡期にあると思わざるを得ない。


三井住友トラストは、2015年に買収した「ダイナース」が大失敗。今年3月期の連結決算で約120億円を減算処理している。


一方のUBSは、今年1月に今後の減収見通しを示し、2018年10~12月期に顧客が約1兆4,000億円を引き上げていたことを公表。


つまり、両者とも厳しい状況に直面しており、その原因である富裕層向けビジネスを切り離すのが今回の資本・業務提携の目的と捉えられなくもないのだ。


ただし、UBSがなぜ三井住友トラストをパートナーに選んだかという点を踏まえれば、不動産投資が持つ可能性を再確認できた意義は大きい。


とりわけ、長期金利の低下や不安定な国際情勢を受け、リスク回避先として海外投資家から資金が流入しているJ-REITの動きには注目すべきタイミングではないだろうか。


 


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2019年5月24日 (金)

過熱する米中貿易摩擦が資産運用に及ぼす影響 生保は続々とオルタナティブ投資へとシフト

 米中貿易摩擦が激しさを増している。

 

トランプ大統領の言動は、来年11月の大統領選挙を踏まえた事前運動と見ることもできる。

そして、米中貿易協議の決裂をやむなしとした中国側としては、天安門事件30周年を迎えることもあり、国内のガバナンス強化のためにもアメリカの要求をそのまま呑むわけにはいかなかったのだろう。

 

 とはいえ、株価にはすでに影響が出ており、超低金利が続くこともあって、株式投資でリターンを狙うのが厳しくなっているのは間違いない。安全な運用を求められている生保各社がオルタナティブ投資へ続々とシフトしているのが象徴的だ。

 

日本生命は、運用計画説明会で不動産などの資産の残高を拡大していくと表明。住友生命は道路や鉄道といったインフラ事業への投資を本格化させている。

 

 このなかでも、一般投資家が注目したいのは不動産投資の動向。不動産業界は、不自然なほどデジタル化が進んでいないからだ。

 

この点に注目し、不動産管理会社向けに資産運用・管理プラットフォームを提供しているスタートアップ企業もあり(WealthPark社)、この4月にSBIインベストメント、日本郵政キャピタル、みずほキャピタルの3社から5億4,000万円の資金調達に成功している。

 

今後、ますます重要性を増すと考えられるオルタナティブ投資。では、具体的にどのような投資を行うべきかと考えたとき、こうしたスタートアップの動きにもぜひ目配りをしておきたい。

 

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2019年3月22日 (金)

インパクト投資など社会的リターンを求める動きが加速 不動産セクターでカギを握る「GRESB」とは?

 環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に対する企業の取り組みを重視し銘柄を選定する「ESG投資」。
 
経済産業省がESG投資を促すインセンティブ制度創設を提言するなど日本でも浸透しており、昨年8月にQUICKが実施したアンケート調査(上場企業361社が回答)では、47%がESGに取り組んでいると回答した。
 
 そこで今、注目したいのが不動産セクターだ。今年2月には国土交通省が、不動産会社やファンドが投資する不動産のESG領域における貢献度を数値で開示するためのガイドラインを策定する方針を示した。
 
また、最近では社会的リターンの生成を意図した「インパクト投資」も増えており、経済的リターンのみを求める投資からの転換を表している。
 
この投資手法はリターンを犠牲にする可能性もあるが、不動産セクターで投資判断する際に75社以上が活用しているのがGRESBだ。
 
 GRESBのパートナーであるCSRデザイン環境投資顧問(株)の社長で、国交省の「ESG不動産投資のあり方検討会」委員も務める堀江隆一氏は、GRESB参加のメリットとして「ポートフォリオの経済的リターンを確保しつつ環境や社会へのインパクトを計測できる」
 
「サステナビリティに関する取り組みを同業他社と比較し、改善計画を策定できる」「投資家やステークホルダーに対し、サステナビリティの成果を伝えられる」を挙げた。不動産投資のトレンドを掴みたいなら、その動きをチェックして損はない。
 

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