ちば会計

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法人税

2022年9月23日 (金)

金融庁、2023年度税制改正要望 NISAの抜本的拡充等が中心

 金融庁は、2023年度税制改正要望において、岸田政権が掲げる「資産所得倍増プラン」を促す改正要望として、少額投資非課税制度(NISA)の恒久化や非課税保有期間の無期限化、年間投資枠の拡大などの抜本的拡充を中心に、資産形成促進に関する費用に係る法人税の税額控除の導入などを盛り込んだ。

 NISAの抜本的拡充では、制度の恒久化とともに、非課税保有期間(現行:一般NISA5年間、つみたてNISA20年間)の無期限化、年間投資枠(同120万円、40万円)を拡大し、弾力的な積立を可能にすること、非課税限度額(同600万円、800万円)の拡大(簿価残高に限度額を設定)、長期・積立・分散投資によるつみたてNISAを基本としつつ、一般NISAの機能を引き継ぐ「成長投資枠(仮称)」の導入を求めた。

また、つみたてNISAの対象年齢(現行20歳以上、2023年以降は18歳以上)を未成年者まで拡大することを要望した。

 資産形成促進に関する費用に係る法人税の税額控除の導入は、今後、企業による従業員の資産形成に関する取組みを促進していくことが重要として、その取組みを促す観点から、資産形成促進に関する費用(例えば、企業が行う金融経済教育に関する費用)の一定割合について、法人税の税額控除を導入することや、職場つみたてNISA奨励金が「賃上げ促進税制」の対象となる旨を明確化することなどを求めている。

2022年9月 9日 (金)

21年度の滞納残高は2年連続増加 消費税の新規発生が17年連続最多

 国税庁がこのほど公表した2021年度租税滞納状況によると、今年3月末時点での法人税や消費税など国税の滞納残高が22年ぶりに増加した昨年度に引き続き増加したことが明らかになった。

これは、新型コロナウイルス感染症の経済対策で特例猶予制度が適用され、滞納の新規発生が抑えられていた分が、猶予期限を過ぎて上積みされたことなどが要因。

新規発生滞納額は前年度に比べ27.2%増の7527億円と2年連続で増加した。

 その上、整理済額が6956億円(前年度比34.2%増)と新規発生滞納額を下回ったため、今年3月末時点での滞納残高は6.9%増の8857億円と2年連続で増加した。

ただし、今年3月までの1年間(2021年度)に発生した新規滞納額は、最も新規滞納発生額の多かった1992年度(1兆8903億円)の約40%まで減少。

 また、2021年度の滞納発生割合(新規発生滞納額/徴収決定済額)は前年度比0.2ポイント増の1.1%と低水準で推移。

滞納発生割合は、前年度の2020年度は国税庁発足以来、最も低い割合の0.9%だった。

 この結果、滞納残高はピークの1998年度(2兆8149億円)の約31%まで減少している。

税目別にみると、消費税は、新規発生滞納額が前年度比15.7%増の3997億円と2年連続で増加し、税目別では17年連続で最多、全体の約53%を占める。

一方で、整理済額が3692億円と下回ったため、滞納残高は9.4%増の3551億円と、2年連続で増加した。

2022年9月 1日 (木)

e-Tax利用件数は順調に増加 申告では5.6%増加の約454万件

 2021年度のe-Taxの利用合計件数は約4243万件で前年度に比べて6.9%増加したことが、国税庁が公表した2021年度におけるe-Tax(国税電子申告・納税システム)の利用状況で分かった。このうち、申告におけるe-Taxの利用件数は約454万件で同5.6%増加した。

 項目別の申告関係の利用件数は、「所得税」1529万1265件(前年対比7.5%増)、「法人税」256万8391件(同5.9%増)、「消費税(法人)」183万7153件(同5.0%増)、「消費税(個人)」92万3382件(同2.9%増)、「印紙税」9万3839件(同5.7%増)、「酒税」4万165件(同6.0%増)と、e-Tax利用率は順調に増加。また、2019年10月からe-Taxがスタートし、利用件数の公表が今回で2回目となる相続税は4万4,035件(前年対比92.7%増)でほぼ倍増となった。

この結果、申告関係全体では、前年度に比べて5.6%増の453万9548件となった。

 申告関係以外の主要手続きでは、「給与所得の源泉徴収票等(6手続き)」が264万6971件(前年対比6.4%増)と増加したが、「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」436万8892件(同▲28.4%)などが減少し、これらの合計では前年度に比べて▲18.2%の723万9438件となった。

そのほか、上記以外の「申請・届出等手続き」は前年度から26.3%増の1439万4790件と大幅に伸びた。

以上の結果、全体でのe-Taxの利用件数の合計は同6.9%増の4243万2458件と順調に増加している。

2022年8月23日 (火)

電話相談センターの相談557万件 うち所得税が最多の281.8万件

 国税庁では、国税に関する制度や法令等の解釈・適用についての質問・相談を、全国の国税局に設置する「電話相談センター」で受け付けるとともに、ホームページ上でよくある税の質問に対する一般的な回答を掲載した「タックスアンサー」による情報提供を行っている。

 このうち今年3月までの1年間(2021年度)に「電話相談センター」で受け付けた相談件数は、557万件と前年度に比べて4.3%減少していることが分かった。

 税目別の相談件数をみると、「所得税」が281.8万件(前年度303.0万件)と全体の半数以上を占めて最も多く、次いで、「資産税」103.1万件(同93.0万件)、「消費税等」27.8万件(同31.7万件)、「法人税」22.6万件(同20.6万件)、「その他」122.3万件(133.3万件)となっている。

前年度と比べると所得税が7.3%減と減少しているが、逆に資産税は10.9%増加して100万件を超えた。

 一方、タックスアンサーの利用件数は、8908万件で前年度の7875万件から13.1%増と二ケタの伸びを示した。

項目別の上位5位をみると、「所得税の税率」が多も多い293.8万件で、「医療費を支払ったとき(医療費控除)」251.7万件、「印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで」209.2万件、「給与所得控除」191.8万件、「直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税」164.2万件が続いた。

2022年8月 8日 (月)

帳簿の提出がない場合等の整備 過少申告加算税等の加重措置

 2022年度税制改正では、納税環境の整備の一環として、帳簿の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重措置が整備されている。
 
 過少申告加算税制度及び無申告加算税制度について、一定の帳簿の提出がない場合又は記載すべき事項のうち収入金額の記載が不十分である場合には、申告漏れ等に係る法人税等の5%又は10%に相当する金額が加算される。適用時期は2024年1月1日以後に法定申告期限等が到来する国税からとなる。
 
 納税者が、一定の帳簿に記載すべき事項に関し所得税や法人税、消費税に係る修正申告書や期限後申告書の提出、更正や決定があった時前に、国税庁等の職員から帳簿の提示又は提出を求められ、かつ、(1)帳簿を提示等しなかった場合や収入金額等の記載が「著しく」不十分な場合、(2)収入金額等の記載が不十分な場合には、過少申告加算税又は無申告加算税について法人税等の5%又は10%に相当する金額が加算される。
 
 具体的には、国税職員から帳簿の提示等をもとめられ、かつ(1)か(2)の場合のいずれかに該当するときは、その帳簿に記載すべき事項に関し生じた申告漏れ等に課される過少申告加算税の額又は無申告加算税の額については、通常課される過少申告加算税の額又は無申告加算税の額にその申告漏れ等に係る所得税や法人税、消費税の10%((2)に掲げる場合に該当する場合には、5%)に相当する金額を加算した金額とするとされている。

2022年4月15日 (金)

2022年度税制改正法が可決成立 賃上げに係る税制措置の拡充等

 2022年度税制改正法である国税の所得税法等一部改正法と地方税法等一部改正法は、ともに3月22日に開かれた参議院本会議で可決、成立した。

 主な改正をみると、国税関係では、控除率を0.7%(改正前1%)、適用対象者の所得要件を2000万円(改正前3000万円)以下にする等の見直しを行った上で、住宅ローン控除制度の適用期限を2025年末まで4年延長する。

住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置は、非課税限度額を最大1000万円(改正前1500万円)に引き下げた上で2023年末まで2年延長する。

 賃上げ税制を拡充し、大企業等では継続雇用者(改正前:新規雇用者)の給与総額を一定割合以上増加させた企業に対して、雇用者全体の給与総額の対前年度増加額の最大30%(改正前:最大20%)を税額控除できる制度(2年間の時限措置)にし、中小企業では雇用者全体の給与総額を一定割合以上増加させた企業に対して、控除率を最大40%(改正前:最大25%)に引き上げた上で、適用期限を2024年3月末まで1年延長する。

 所得税及び法人税の税務調査で証拠書類を提示せずに簿外経費を主張する納税者等への対応策として、必要経費不算入・損金不算入の措置が講じられる。

 一方、地方税関係では、土地に係る固定資産税等の負担調整措置について、2022年度に限り、商業地等に係る課税標準額の上昇幅を評価額の2.5%(改正前5%)とする。

2022年2月22日 (火)

租税特別措置の適用実態調査結果 81項目で適用件数は約209万件

 2020年度の法人税関係租税特別措置の適用実態調査結果をまとめた報告書が、1月25日、2022年度の国税関係の税制改正法案である所得税法等一部改正法案とともに国会に提出されている。

この報告書は、租税特別措置の適用実態を把握することにより、適用状況の透明化を図るとともに税制の適切な見直しを行うことが目的。

法人税関係特別措置のうち税額又は所得の金額を減少させる規定等を適用する場合には、法人税申告書に「適用額明細書」を添付し、税務署に提出する必要がある。

適用額明細書に記載された租税特別措置の適用額等を集計することで租税特別措置の適用状況が明らかとなる。

 2020年度報告書は、2020年4月1日から2021年3月31日までの間に終了した事業年度に適用を受けた法人税関係特別措置の適用実態調査結果を取りまとめた。

 2020年度に適用額明細書を提出した法人数は、136万9793法人で適用件数は法人税関係の租税特別措置81項目について延べ209万758件。

 適用件数が最も多かったのは、所得800万円以下の部分について税率を15%(本則19%)に軽減する「中小企業者等の法人税率の特例」の99万2154件で、適用額は3兆9175億円。

次に多かったのが取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合に300万円を限度に全額損金算入できる「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」の64万3069件で、適用額は3607億円だった。

2022年2月16日 (水)

不適切な会計・経理の開示企業 開示社数は7年連続50件以上

 東京商工リサーチがこのほど発表した「不適切な会計・経理の開示をした企業の実態調査」結果によると、2021年に「不適切な会計・経理」を開示した上場企業は、51社(前年比▲15.0%)だった。

集計を開始した2008年以降、2019年に過去最多の70社を記録したが、その後は2年連続で減少、2021年は約3割(▲27.1%)下回った。
だが、開示社数は2015年から7年連続で50件以上を維持している。

 2021年も新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が3回発令され、企業だけでなく業績や財務内容などの適正をチェックする監査法人、公認会計士も在宅勤務を強いられた。

2021年は不適切会計の開示社数は減少したが、コンプライアンス(法令順守)、コーポレートガバナンス(企業統治)の観点から、不適切会計のチェックに向けた業務フローの確認の必要性は変わらない。

 内容別では、最多は経理や会計処理ミスなどの「誤り」で24件(構成比47.1%)。
次いで、「架空売上の計上」や「水増し発注」などの「粉飾」が15件(同29.4%)だった。
また、子会社・関係会社の役員、従業員の「着服横領」は12件(同23.5%)だった。

 発生当事者別では、最多は「会社」と「子会社・関係会社」の20社(構成比39.2%)だった。

「会社」では会計処理手続きなどの誤りが目立ち、「子会社・関係会社」では売上原価の過少計上や架空取引など、見せかけの売上増や利益捻出のための不正経理が目立った。

2022年2月14日 (月)

少額減価資産の取得価額の特例 対象資産から貸付資産を除外

 少額減価資産の取得価額の損金算入制度は多くの企業が適用する特例の一つだが、2022年度税制改正において見直される。

減価償却資産は、通常、法定耐用年数に基づいて計算した減価償却費を損金算入することとなるが、使用期間が1年未満又は取得価額が10万円未満の少額の減価償却資産は、事業の用に供した年度に取得価額の全額を損金算入することができる。

 税制改正大綱には、「少額の減価償却資産の取得価額の損金算入制度について、対象資産から、取得価額が 10 万円未満の減価償却資産のうち貸付け(主要な事業として行われるものを除く)の用に供したものを除外する(所得税についても同様となる)」との見直しが明記された。

改正後は、貸付けの用に供したものは、取得価額の全額を損金算入することができなくなり、通常の減価償却により損金算入することとなる。

 見直しの背景には、1単位当たり10万円未満で購入可能な工事現場などで使用される足場材料やドローン、LED照明などを大量購入し、それらの資産を貸付けの用に供することで投下資金を数年かけて回収し、実質的に課税の繰延べを図る節税対策が近年増加傾向にあることがある。

 一括償却資産の損金算入制度(減価償却資産の取得価額20万円未満)や中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(同30万円未満)についても同様の取扱いとなる。

2022年1月24日 (月)

企業への賃上げ促進税制の見直し中小企業の税額控除率は最大40%

 2022年度税制改正の目玉の一つは企業の積極的な賃上げを促すための措置。
  
今回の税制改正では、雇用者全体の給与総額の増額分を法人税額から差し引く控除率が、大企業で最大30%(現行20%)、中小企業で最大40%(同25%)に引き上げられる。
  
大企業の人材確保促進税制は、前年度からの継続雇用者の給与総額で判断する。
  
前年度から3%以上増やせば、継続雇用者給与等支給増加額の15%を法人税額から差し引く。
  
増加割合が4%以上のときは10%上乗せし25%。さらに、教育訓練費を前年度から20%以上増やせば、税額控除率に5%加算し、この結果、大企業の控除率は最大30%となる。
  
ただし、控除税額は当期の法人税額の20%が上限となる。
  
中小企業における所得拡大促進税制は、青色申告書を提出している中小企業者等が、一定の要件を満たした上で、前年度より給与等の支給額を1.5%以上増加させた場合、その増加額の15%を法人税(個人事業主は所得税)から税額控除できる制度。
  
中小企業は、継続雇用者だけでなく新規雇用者も含む雇用者全体の給与総額が前年度より2.5%以上の場合は、税額控除率に15%を加算し30%。
  
さらに、教育訓練費を10%以上増やすと、控除率に10%が加算され、中小企業の控除率は最大40%となる。
  
なお、教育訓練費の上乗せ措置の適用を受ける場合には、大企業と同様、教育訓練費の明細を記載した書類の保存(現行:確定申告書等への添付)が必要とされる。
  

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