ちば会計

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法人税

2020年6月16日 (火)

キャンセル料と消費税の区分 損害賠償金的なものは不課税に

 新型コロナウィルス感染は減少傾向を示してきたが、一時は旅行や飲食店のキャンセルが相次ぎ経営に打撃を与えた状況もあった。

 

事情が事情だけに、キャンセル料は取らなかった事業者も多いと思われるが、キャンセル料を受け取った場合には税務上の処理に戸惑う事業者もあっただろう。

 

キャンセル料も店(会社)の収益になり、所得税や法人税の課税対象になるが、消費税については納税額に影響してくるので取扱いは重要だ。

 

 いわゆるキャンセル料といわれるものの中には、解約に伴う「事務手数料」としての性格のものと、解約に伴い生じる「逸失利益に対する損害賠償金」としての性格のものとがある。

 

 事務手数料ということであれば、これは役務提供の対価となるので消費税の課税対象となる。

 

例えば、航空運賃のキャンセル料などで、払戻しの時期に関係なく一定額を受け取ることとされている部分の金額は、解約等に伴う事務手数料に該当し課税の対象になる。

 

 これに対して、逸失利益に対する損害賠償金としてのキャンセル料は、本来得ることができたであろう利益がなくなったことの補てん金だから、資産の譲渡等の対価に該当しないため課税の対象とならない。

 

例えば、航空運賃のキャンセル料などであっても、搭乗区間や取消時期などにより金額の異なるものは、逸失利益等に対する損害賠償金に該当するので課税の対象とならないとされている。

 

 

 

2020年6月10日 (水)

従業員等に対する見舞金の取扱い 非課税所得に該当する範囲を明示

 新型コロナウイルス感染拡大のなか、緊急事態宣言下でも事業継続を求められる医療機関や日常の食料品・日用品等を販売するなどの事業もあり、感染リスクの中で働かざるを得ない従業員等に事業者が見舞金を支給するケースも少なくない。

 

そこで国税庁は、新型コロナウイルス感染症に関連して、従業員等が事業者から支給を受ける見舞金について、所得税法の規定により非課税所得とされる見舞金に該当するものの範囲を明示した。

 

 それによると、非課税所得に該当する見舞金は、

 

(1)その見舞金が心身又は資産に加えられた損害につき支払を受けるものであること、

 

(2)その見舞金の支給額が社会通念上相当であること、

 

(3)その見舞金が役務の対価たる性質を有していないこと、の3つの条件を満たす場合としている。

 

ただし、緊急事態宣言が解除されてから相当期間経過して支給決定がされたものは、非課税所得とされる見舞金に該当しない場合があるので要注意だ。

 

 上記(1)の「心身又は資産に加えられた損害につき支払を受けるもの」とは、例えば、従業員等又はこれらの親族が新型コロナに感染したため支払を受けるものや、

 

緊急事態宣言の下において事業の継続を求められる事業者の従業員等で、多数の者との接触を余儀なくされる業務など新型コロナに感染する可能性が高い業務の従事者、緊急事態宣言前と比べて、相当程度心身に負担がかかっていると認められる者が支払を受けるものが該当するとしている。

 

 

 

2020年6月 4日 (木)

新型コロナの臨時特例法が成立 1年間納税を猶予する特例など

 「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律案」及び「地方税法等の一部を改正する法律案」が4月30日、国会で成立し、同日施行された。

 

 同臨時特例法の主な内容は、まず、新型コロナウイルス感染症の影響により2020年2月以降の収入に相当の減少があり、税金の納付が困難な事業者等に対し、無担保かつ延滞税なしで1年間納税を猶予する特例を設ける。

 

 次に、資本金1億円超10億円以下の法人の2020年2月1日から2022年1月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金額について、欠損金の繰戻しによる還付制度の適用を認める。

 

 また、政府の自粛要請を踏まえて文化芸術・スポーツに係る一定のイベント等を中止等した主催者に対して、観客等が入場料等の払戻請求権を放棄した場合、その放棄した金額(上限20万円)について寄附金控除を適用する。

 

さらに、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年12月31日までに居住の用に供することができなかった場合等も、期限内に居住の用に供したものと同様の住宅ローン控除が受けられるよう適用要件を弾力化する。

 

 そのほか、消費税の課税事業者選択届出書等の提出に係る特例として、新型コロナウイルス感染症の影響により2020年2月以降の収入が著しく減少した事業者に係る消費税の課税選択について、課税期間開始後における変更を可能とする。

 

 

 

 

2020年5月 2日 (土)

賃貸物件の賃料減額は原則寄附金 一定条件を満たせば損金算入可能

 新型コロナウイルスの影響で売上減少に苦しむ事業者が多いなか、賃料物件のオーナーが賃料の減額を行うケースもあるようだが、その賃料の減額分について、法人税の取扱上、寄附金として損金算入できないことになるのだろうか。

 

 国税庁によると、事業者が、賃貸借契約を締結している取引先等に対して賃料の減額を行った場合、その賃料を減額したことに合理的な理由がなければ、減額前の賃料の額と減額後の賃料の額との差額については、原則として、相手方に対して寄附金を支出したものとして税務上、取り扱われることになる。

 

しかし、賃料の減額が、例えば、以下の条件を満たすものであれば、実質的には取引先等との取引条件の変更と考えられるので、その減額した分の差額については、寄附金として取り扱われることはないと説明している。

 

 その条件とは、(1)取引先等において、新型コロナウイルスに関連して収入が減少し、事業継続が困難となったこと、又は困難となるおそれが明らかであること、

 

(2)不動産貸付業者が行う賃料の減額が、取引先等の復旧支援(営業継続や雇用確保など)を目的としたものであり、そのことが書面などにより確認できること、

 

(3)賃料の減額が、取引先等において被害が生じた後、相当の期間(通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間をいう)内に行われたものであること、を挙げて、これらを満たすものであれば、寄附金として取り扱われることはないとの見解を示している。

 

 

 

 

新型コロナ、法人の取扱いを案内 個別指定による期限延長手続き等

 国税庁は、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、「法人税や法人の消費税の申告・納付期限、源泉所得税の納付期限の個別指定による期限延長手続きに関するFAQ」を公表し、法人の取扱いを案内している。

 

 FAQによると、新型コロナウイルス感染症の影響により、法人がその期限までに申告・納付ができないやむを得ない理由がある場合には、申請することで期限の個別延長が認められる。

 

このやむを得ない理由については、例えば、法人の役員や従業員等が新型コロナウイルス感染症に感染したようなケースだけでなく、下記のような人々がいることにより、期限までに申告が困難なケースなども該当する。

 

 それは、体調不良により外出を控えている人や、平日の在宅勤務を要請している自治体に居住する人、感染拡大防止のため企業の勧奨により在宅勤務等をしている人、感染拡大防止のため外出を控えている人などがいること。

 

その影響で、通常の業務体制が維持できないことや、事業活動を縮小せざるを得ない、取引先や関係会社においても感染症による影響が生じている、などにより決算作業が間に合わず、期限までに申告が困難なケースだ。

 

また、上記のような理由以外であっても、感染症の影響を受けて申告・納付期限までに申告・納付が困難な場合には、申告・納付ができないやむを得ない理由がやんだ日から2ヵ月以内の日を指定して申告・納付期限が延長されることになる。

 

 

 

 

2020年4月 3日 (金)

20年の公示地価は5年連続上昇 全国的に広がる地価の回復傾向

 国土交通省が公表した2020年1月1日時点の地価公示によると、商業・工業・住宅の全用途(全国)で1.4%のプラス(前年1.2%上昇)と5年連続で上昇したことが分かった。

 

 住宅地は0.8%(同0.6%)、商業地は3.1%(同2.8%)上昇。地方圏の地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)以外のその他地域でも、全用途平均・商業地が1992年以来28年ぶりに上昇に転じ、全国的に地価の回復傾向が広がっている。

 

 地方圏は、住宅地が前年比0.5%上昇(前年0.2%上昇)で2年連続の上昇。商業地(1.5%上昇)・工業地(1.1%上昇)は3年連続の上昇となり、上昇基調を強めている。

 

地方圏のうち、地方四市では5.9%上昇と7年連続の上昇となり、上昇幅も6年連続で拡大。地方四市を除くその他の地域においても、全用途平均・商業地が28年ぶりに上昇に転じ、住宅地は0.0%と1996年から続いた下落から横ばいとなった。

 

 国交省では、地価上昇の背景として、景気回復、雇用・所得環境の改善、低金利環境の下で、(1)交通利便性等に優れた地域を中心に住宅需要が堅調、

 

(2)オフィス市場の活況、観光客増加による店舗・ホテル需要の高まりや再開発等の進展を背景に需要が堅調であること、を挙げた。

 

住宅地については、低金利環境の継続や住宅取得支援施策等による需要の下支え効果もあって、交通利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調としている。

 

 

 

 

2020年3月26日 (木)

新型コロナ、事業所の納税1年猶予 個別の事情がある場合にも納税猶予

 国税庁は、新型コロナウイルス感染症の影響により、国税を一時に納付することができない場合、税務署に申請すれば、法令の要件を満たすことで、原則として1年以内の期間に限り、納税を猶予すること、

 

また、新型コロナウイルス感染症に感染した場合など、個別の事情がある場合にも、納税の猶予が認められる場合もあることを明らかにしている。

 

上記の要件とは、(1)国税を一時に納付することにより、事業の継続又は生活の維持を困難にするおそれがあると認められること、(2)納税について誠実な意思を有すると認められること、

 

(3)換価の猶予を受けようとする国税以外の国税の滞納がないこと、(4)納付すべき 国税の納期限から6ヵ月以内に申請書が提出されていること、(5)原則として、担保の提供があること、の全てに該当することとしている。

 

 猶予が認められると、原則、1年間猶予が認められ、状況により更に1年間猶予される場合がある。猶予期間中の延滞税の一部が免除され、財産の差押えや換価(売却)が猶予される。

 

また、新型コロナウイルス感染症に納税者や家族が感染し医療費や治療費等がかかる場合を始め、事業所で社員が感染し、消毒作業で備品や棚卸資産を廃棄した場合や感染の影響で事業をやむを得ず休廃業した場合、

 

感染拡大で利益が減少等し、著しい損失を受けて国税を一時に納付できない場合など、新型コロナウイルス感染症に関連するようなケースに該当する場合は、納税の猶予が認められる。

 

 

 

 

2020年2月28日 (金)

少額減価償却資産特例2年延長 適用従業員数要件500人以下に

 現在国会で審議中の2020年度税制改正法案における中小企業関係の見直しでは、交際費等の損金不算入制度について中小法人に係る損金算入の特例の適用期限の2年延長などがあるが、

 

その一つに、この3月31日に適用期限を迎える少額減価償却資産の特例(中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例)の見直しと適用期限の2年延長(2021年度末まで)が含まれている。

 

 少額減価償却資産の特例は、青色申告法人である中小企業者又は農業協同組合等が取得価額30万円未満の減価償却資産を取得し事業の用に供した場合、

 

一定の要件の下でその減価償却資産の年間取得額の合計額300万円を限度に全額を即時償却できる制度で、2006年4月に創設されたもの。

 

 今回の改正では、中小企業者における償却資産の管理や申告手続きなどの事務負担の軽減、少額資産の取得促進による事務処理能力・事業効率の向上を図るため、対象法人から連結法人が除外される。

 

 また、4年前の2016年度税制改正において1000人以下とされた対象法人の要件の一つである常時使用する従業員の数についても、今回さらに500人以下に引き下げられる。

 

 なお、この特例の適用を受ける資産は、租税特別措置法上の特別償却、税額控除、圧縮記帳と重複適用はできず、取得価額が10万円未満のもの又は一括償却資産の損金算入制度の適用を受けるものについてもこの特例の適用はない。

 

 

 

 

2019年12月25日 (水)

20年度の与党税制改正大綱決定 一般NISAは2階建てに見直し

 自民・公明両党は12日、2020年度の税制改正大綱を決定し公表した。主な内容は以下の通り。

 

 NISAについては、非課税期間5年間の一般NISAを、2024年から、低リスクの投資信託などに対象を絞った年20万円の積立枠と、上場株式などにも投資できる年102万円の枠の2階建てに見直した上で、口座開設可能期間を5年延長。

 

また、非課税期間20年間の現行つみたてNISAは5年延長し、ジュニアNISAは、利用実績が乏しいことから延長せず、新規の口座開設を2023年までとする。

 

 未婚のひとり親に対しては、2020年分以後の所得税から、既存の寡婦(夫)控除を適用する。また寡婦(夫)控除について、寡婦に寡夫と同じ所得制限(所得500万円(年収678万円))を設ける。

 

併せて、住民票の続柄に「夫(未届)」、「妻(未届)」の記載がある場合には、控除の対象外とする。さらに、子ありの寡夫の控除額(現行所得税27万円、住民税26万円)について、子ありの寡婦(所得税35万円、住民税30万円)と同額とする。

 

 所有者不明土地については、登記簿等に所有者として登記等がされている場合、相続人等に対し、「現に所有している者」として、氏名、住所その他固定資産税の賦課徴収に必要な事項を申告させることができる制度を創設する。

 

また、固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合、その使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、固定資産税を課すことができることとする。

 

 

 

2019年12月18日 (水)

広告宣伝用資産の受贈益の取扱い 「専ら広告宣伝のみ」は特別規定

 製造業者等が、販売業者等に広告宣伝用資産を無償又は低価額で譲渡する場合がよく見受けられる。

 

原則として、法人が無償による資産の贈与を受けた場合には、その資産の時価が受贈益として益金の額に算入される。有償であっても、その譲受け価額が時価よりも低い場合には、時価と譲受け価額との差額が受贈益となる。
ところが、その資産がネオンや看板などを含む広告宣伝用資産については、その性質上特別の取扱いがある。

 

 それは、広告宣伝用の看板やネオンサインなどのように「専ら広告宣伝のみ」に使用される資産の贈与については、販売店側では受贈益はなかったものとされる税務上の取扱いだ。

 

製造業者側では、取得価額相当額を繰延資産として償却することになる。ただし、自動車や陳列棚、陳列ケース、冷蔵庫、展示用モデルハウスなどのように、「メーカーの広告宣伝+販売業者の便益」に使われる広告宣伝用資産の場合の処理は少々異なる。

 

 このような広告宣伝用資産の場合には、贈与者である製造業者等の取得価額の3分の2に相当する金額から受贈者側である販売業者等がその資産取得のために支出した金額を控除した金額を受贈益として計上することになる。

 

ただし、その受贈益相当額が30万円以下の場合には、受贈益はないものとして計上は不要となる。一方、製造業者側は、「専ら広告宣伝のみ」のケースと同様に、取得価額相当額を繰延資産として償却することになる。

 

 

 

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