ちば会計

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中小企業

2021年12月22日 (水)

特例事業承継税制 令和9年12月末で終了へ

 事業承継の際の贈与税・相続税の納税を猶予する「事業承継税制」は、平成30年度税制改正で抜本的に拡充され「特例事業承継税制」として生まれ変わった。

これにより、同税制の適用の前提となる認定申請の件数は、拡充前は年間400件程度だったところ、拡充後は年間約6,000件まで増加。

中小企業の事業承継対策のスタンダードとなりそうな勢いだが、先日公表された令和4年度税制改正大綱の中で、制度が一部見直されることが明らかになっている。

 この特例事業承継税制の適用を受けるには、事前に「特例承継計画」を策定し、令和5年3月31日までに都道府県へ提出しておく必要があるが、この提出期限が令和6年3月31日まで1年間延長される。

この機会に中小企業の事業承継を押し進めたいということだろう。

 ただ大綱には、特例事業承継税制について「令和9年12月末までの適用期限については今後とも延長を行わない」ことも併せて明記された。

すなわち、令和10年以降は、通常の事業承継税制しか使えなくなるというわけだ。

 特例事業承継税制は、中小企業が発行したすべての株式について、その承継に係る相続税・贈与税の100%が納税猶予される制度。

一方、通常の事業承継税制では、対象となる株式は「総株式数の3分の2まで」で、猶予されるのは税額の「80%」。

つまり、無税で株式を承継することができなくなる。

そのため、事業承継を検討している中小企業では、早期に事業承継への取り組みをスタートし、本税制の活用について検討を行う必要があるだろう。

2021年12月20日 (月)

令和4年度税制改正大綱が公表 今年も節税スキームにメス

  12月10日に令和4年度の税制改正大綱が公表された。

事前に報道されていた通り「賃上げ税制の拡充」や「住宅ローン減税の控除率引き下げ」などが盛り込まれたが、その影でひとつの節税スキームにメスが入ったことが話題となっている。

「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」に関する見直しがそれだ。

  近年、建設用の足場やドローン等を購入し少額減価償却資産として一括償却しつつ、それをリースに出すことでリース料収入を得る節税手法が一部で活用されている。

  例えば建設用足場の場合、多くは購入価格が一口100万円で、契約期間終了までの間にこれを上回るよう契約期間やリース料が設定されている。

このとき、当然ながらリース料収入には法人税が課税され、契約終了後に足場を売却すれば、その売却収入にも課税があるがトータルとして手元のキャッシュが増加する仕組みになっている。

建設用足場やドローン等の販売会社が、こうした手法を“決算対策”として営業活動を行い、結果として広く活用されてきたことがこの改正に繋がったと推測される。

 気になる改正の内容だが、税制改正大綱の中には「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例について、対象資産から貸付け(主要な事業として行われるものを除く。)の用に供した資産を除外した上、その適用期限を2年延長する」と記載されている。

同特例の対象から「貸付けの用に供した資産」が除外されるため、この手法は完全に終焉を迎えたと言えるだろう。

2021年12月17日 (金)

法人税、コロナ禍で調査大幅減も 1件当たり追徴税額は大幅増加

 国税庁がこのほど公表した2020事務年度の法人税等の調査事績によると、今年6月までの1年間(2020事務年度)においては、あらゆる資料情報と提出された申告書等の分析・検討を行った結果、大口・悪質な不正計算等が想定される法人など、調査必要度の高い法人2万5千件について実地調査を実施した。

その結果、申告漏れ所得金額は5286億円、追徴税額(法人税・消費税)は1936億円となっている。

 コロナ禍の影響で実地調査件数等が大幅に減少するなか、“簡易な接触”を活用し、自発的な申告内容等の見直し要請を6万8千件(前事務年度比56.5%増)実施。

その結果、申告漏れ所得金額は76億円(同79.2%増)、追徴税額は62億円(同128.7%増)。

簡易な接触とは、税務署において書面や電話による連絡や来署依頼による面接により、納税者に対して自発的な申告内容の見直しなどを要請するもの。

 以上、法人税等の調査は、新型コロナの影響から調査件数等は減少したが、実地調査1件当たりの追徴税額は780万6千円と、前年度(313万5千円)から約2.5倍に増加している。

 不正を業種別にみると、不正発見割合の高い10業種では、「バー・クラブ」が53.7%で19年連続のワースト1位。
「バー・クラブ」は、近年25年間で24回1位という不名誉な記録を持つ。
以下、「外国料理」(52.0%)、「美容」(37.5%)の順で続く。

2021年12月14日 (火)

事業再構築補助金 第3次は9021件が採択 早くも令和4年度の継続が決定的

11月30日、事業再構築補助金の第3回公募における採択結果が公表された。

応募総数は20,307件で、そのうち採択されたのは9,021件。採択率は約44%だった。

業種別の採択件数は、製造業(21.8%)、宿泊業・飲食サービス業(17.8%)、卸売業・小売業(17.7%)、建設業(9.3%)が頭ひとつ抜けているものの、これ以外は満遍なく採択されている状況だ。

 また、第3次公募より新たに「最低賃金枠」が設けられ、375件が採択されている。

今年の10月1日より最低賃金が時給930円へと引き上げられたが、この最低賃金枠は、最低賃金引上げが困難な中小企業等の事業再構築を支援する、いわば特別枠だ。

 ところで、同補助金のこれまでの応募総数は延べ46,288件で、採択件数は21,223件。
事実上、ものづくり補助金を超える大型補助金となった(令和元年度補正、令和2年度補正におけるものづくり補助金の総採択件数は17,978件)。採択率は約46%で、ものづくり補助金と、こちらはほぼ同水準である。

 一躍人気の補助金となった事業再構築補助金だが、11月26日に令和3年度補正予算案が閣議決定され、令和4年度も引き続き継続される予定だ。

原油をはじめ世界的な原料高が続く中、多くの中小企業が苦境に立たされており、さらなる制度の拡充を期待したいところ。

 同補助金の今後のスケジュールだが、年内は12月21日まで第4次公募の申請受付が行われており、第5回公募は令和4年1月中に開始される予定。

2021年12月 8日 (水)

政府 金融機関に柔軟な資金繰り対応を要請 企業はアフターコロナを意識し抜本的な対応を

 11月19日に「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」が閣議決定された。

これに伴い経済産業省では、金融機関に対して「現下の決算状況・借入状況や条件変更の有無等の事象のみで機械的・硬直的に判断せず、丁寧かつ親身に対応すること」「返済期間・据置期間の長期の延長等を積極的に提案するなど、既往債務の条件変更や借換等について、事業者の実情に応じた迅速かつ柔軟な対応を継続すること」を改めて要請している。

 

ただ、当の金融機関の状況は厳しく、特に地銀に至っては、いわゆる「ゼロゼロ融資」をほぼ無審査に近い状態で行ってきたため、不良債権予備軍とも言われる「要注意先」がコロナ禍で大幅に増加している。

当面は政府の要請もあり柔軟に対応すると見られるが、アフターコロナでは、これらの要注意先に対し一気に厳しい対応を迫る可能性が高いだろう。

 では、企業はどのような対応が必要だろうか。
まず資金繰りについてだが、安易なリスケジュールは避け、先に追加融資や借り換えを検討する必要がある。
貸出条件の緩和は自社の格付けにも影響するためだ。

 

 それから、アフターコロナに向けた事業計画・経営改善計画を立てるべきだろう。
アフターコロナにおける経営環境を分析し、経営課題を抽出。解決策を、スケジュールやリソースも明らかにしながら具体化する。


また、これらの施策を落とし込んだ予想財務諸表も作成すると良い。
企業が独自に策定できなければ、顧問税理士や、近隣の「認定支援機関」に頼るのもひとつの手だ。

 

 また、事業計画策定の段階で新規事業のヒントを得ることもあるだろう。
このような場合には「事業再構築補助金」や、設備投資を伴う場合には「小規模事業者持続化給付金」「IT導入補助金」などの活用も検討したい。

2021年11月24日 (水)

適格請求書発行事業者の申請開始 初月10月の登録数は4万6496件

 国税庁はこのほど、ホームページ上の「インボイス制度 適格請求書発行事業者公表サイト」に、登録申請初月となる10月分の登録適格請求書発行事業者を掲載し、申請状況を公表した。

  
 インボイス制度とは「適格請求書等保存方式」のこと。
複数税率に対応した仕入税額控除の方式として導入されるもので、仕入税額控除の要件として、原則、適格請求書発行事業者から交付を受けた適格請求書(インボイス)の保存が必要になる。

   
 消費税の適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)の適用開始日は約2年後の2023年10月1日からとなっているが、適用を受けるためには事前に国税庁へ適格請求書発行事業者の登録申請を納税地の税務署長に行い、税務署による審査を経て「適格請求書発行事業者登録簿」に氏名又は名称、登録番号等が登録される必要があり、この登録申請が先月10月1日から開始された。

  

 申請手続きを行った事業者については、必要な審査を経て、適格請求書発行事業者として登録され次第公表サイトに掲載される。
国税庁の軽減税率・インボイス制度対応室によると、10月1日から10月末現在(8月決算法人の申告期限である11月1日提出分まで集計)の登録申請件数は約10万3千件と10万件を超えている。
一方、審査の結果、登録された件数は4万6496件となっている。
 

 今後の登録事業者の掲載について国税庁では、月末時点の登録件数を翌月に掲載する。

「金融所得への課税強化」は先送り 令和4年度税制改正の展望は?

11月も後半に差し掛かり、そろそろ税制改正の話題が聞こえてくる時期。
令和4年度税制改正では、どのような改正が行われることになるだろうか。

    
 岸田文雄首相が自民党代表選挙の公約にも掲げた「金融所得への課税強化」は、自民党税制調査会での議論を経て、令和4年度改正では正式に見送られることがすでに決まっている。

     

 また、新しい資本主義の実現に向けた政策の柱とされている「賃上げ税制」だが、すでに大企業向けには、一定以上の賃上げや設備投資、教育訓練費を増額した場合に、給与増加額の最大20%が税額控除される制度があり、中小企業向けには、給与総額が前年度より1.5以上増加した場合に、最大で給与増加額の25%が税額控除される(25%控除には、前年比2.5%以上の賃上げが要件)制度がある。

    
ただ、企業の黒字申告割合(=法人税を納めている企業の割合)が全体の30%台と低調ないま、賃上げの効果を疑問視する声は根強い。

また、黒字企業は中小企業よりも大企業に多いことから、相対的に大企業優遇の税制であることも指摘されており、どのような改正が行われるのか注目される。
    

 昨年の税制改正論議の中で注目を集めたのが、「相続税・贈与税の課税方式の見直し」だ。
土壇場で当時の甘利政調会長が“ぶち上げた”テーマで、資産家や税理士業界や金融業界で話題を呼んだ。
相続発生前の一定期間に贈与された金額を相続財産に加算する方式が有力と見られているが、そもそも手直しが入るのかも不明。
党税調、政府税調のいずれも、これについて議論をしている様子は見えてこない。

2021年11月15日 (月)

黒字申告割合が10年ぶりに下落 黒字・赤字法人の“二極化”進む

 今年6月末現在の法人数は前年から1.7%増の322万法人で、うち2020年度内に決算期を迎え今年7月末までに申告した法人は、同2.0%増の301万法人だったことが、国税庁がこのほど発表した2020事務年度の法人税等の申告事績で分かった。
その申告所得金額は同7.9%増の70兆1301億円、申告税額の総額も同4.9%増の12兆1220億円とともに2年ぶりに増加した。

   

 法人の黒字申告件数は105万3千件(前年対比1.0%増)で、黒字申告割合は前年度を0.3ポイント下回る35.0%で、10年ぶりに下落に転じたが、2014年度以降7年連続で30%台となった。
もっとも、法人の黒字申告割合は、過去最高だった1973年度(65.4%)の半分前後の低い数字が1993年度から28年も続いており、法人の黒字申告割合は低水準が続いている。
黒字法人の申告1件あたりの所得金額は前年度比6.8%増の6662万8千円だった。

   

 一方で、申告欠損金額は同60.1%増の23兆7219億円、赤字申告1件あたりの欠損金額も同56.1%増の1212万1千円と、ともに大幅増加した。
ちなみに、申告欠損金額のピークは1999年度の33兆2791億円だったので、2020年度は約71%まで減少している。

  

 申告所得金額が増加する一方、欠損金額も増加したのは、新型コロナ感染拡大の影響により、黒字企業と赤字企業の“二極化”が進んだ結果とみられている。

 

2021年11月 8日 (月)

原材料の不足、価格高騰でサプライチェーンの多様化、分散化の必要性が浮き彫りに

 アフターコロナに向かって経済再開の動きが加速する中、原材料の不足や価格高騰が生じて多方面に悪影響を及ぼしている。

半導体は、昨年後半に感染防止のため生産工場の多くが閉鎖したほか、コロナ禍で企業のデジタル投資が加速したことによる需要増の影響を受け、今年の上半期頃から大きく不足。

9月にはトヨタが自動車の生産台数を減産するほどまでに影響が広まっている。

また、木材や鉄鉱石、アルミニウム等の建材についても、先行して経済が回復したアメリカや中国で需要が大きく拡大したことから深刻な不足、価格高騰に陥っている。

 

 こうした原材料不足や価格の高騰は、中小企業ほど影響が大きいのは言うまでもない。

原材料の供給がストップすれば生産ができないし、下請け企業であれば、価格上昇分を商品に転嫁できず経営状況を圧迫してしまいかねない。

今こそ、サプライチェーンの多様化、分散化を進めていく必要があるだろう。

 

 政府もこうした問題の解決に向けて「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」、いわゆる「サプライチェーン補助金」の事業を行っている。この補助金は、企業が生産拠点の集中度が高い製品(=半導体関連、航空機関連、車載用電池関連、レアメタル関連、ディスプレイなど)の供給途絶リスクを解消するため、新たな生産・物流拠点を整備した場合に最大で費用の3分の2(中小企業の場合。大企業の場合は最大2分の1まで。補助上限100億円)の補助を受けられるというもの。

同補助金には、半導体等の生産に必要な「部品」を手がける中小企業を支援する「中小企業特例」もあるが、こちらは補助上限5億円で、補助率は3分の2以内だ。

 

 同補助金はすでに第2次公募が終了しているが、今後も公募が行われると予想される(スケジュールは未定)。

サプライチェーンの多様化については、JETROなどでも費用助成を行っているので、何らかの対策を考えている企業では各種補助金の動向にも注意しておきたい。

2021年8月 3日 (火)

コロナ禍でも資金繰りが劇的に改善!?いま、保険の見直しを検討すべき理由

新型コロナ禍で厳しい経営を迫られている中小企業にとって、経費削減は経営上の一大テーマ。

  

今年に入って、社用携帯の料金プランを見直したり、水道光熱費やりょい交通費などの削減に取り組んだ企業は少なくないことだろう。

 

また、こうした企業の動きに追随するかのように、地代家賃、システム保守、警備料、広告宣伝費、清掃費、支払手数料、備品消耗品費、コピー代などを総点検し、見直しプランを設計してくれるサービスも登場するなど、「経費削減」をテーマとするビジネスが活況だ。

    

経費削減を考える上で、中小企業経営者にいちどぜひ精査してもらいたいのが「生命保険」。

      

世の中にある多くの経費削減は「支払う料金を下げる」というだけのものだが、保険の場合には、見直すことにより保険料が削減されるだけでなく、「お金(=返戻金)が降ってくる可能性」がある。

  
資金繰りで困っていた会社が一転してキャッシュリッチになれるかもしれないのだ。

   

このような可能性のある経費削減項目は生命保険しかなく、あらゆる経費削減の中でも、見直しのパフォーマンスはナンバーワンである。ただし、大きな手間がかかるのがネック。

     

すでに加入している保険をすべて整理して一覧化し、不必要なものを削っていくだけでなく、新たに加入する保険も決めなければならないからだ。

   

また、保険料が安く予定利率が高い、いわゆる「お宝保険」を解約すると損をしてしまうため、解約すべき保険を見極めるにも知識が要る。

  

企業経営者やドクターの中には、20本以上の保険に加入し、年間数百万円もの保険料を支払っているケースが、実は珍しくない。いちど顧問税理士や付き合いのあるFPに相談してみてはいかがだろうか。

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