ちば会計

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税務調査、査察他

2018年7月 2日 (月)

審判所への「直接審査請求」が増加 29年度審査請求のうち68.4%が直接請求

 納税者が国税当局の処分に不満がある場合、税務署などに対する再調査の請求や国税不服審判所に対する審査請求という行政上の救済制度と、訴訟を起こして裁判所に処分の是正を求める司法上の制度があるが、
 
行政上の救済制度のうち、税務署への再調査請求を経ずに、第三者機関である国税不服審判所に直接審査請求するケースが増えていることがわかった。
 
 国税庁が先日発表した2017年度における審査請求の概要によると、17年度の審査請求2953件のうち税務署への再調査の請求(異議申立て)を経ずに直接、国税不服審判所に審査請求があった件数は全体の68.4%を占める2020件、前年度比37.1%増となった。
 
今回の発表結果では、審査請求全体の約7割が直接請求となり、国税不服審判所がより身近になっていることがうかがえる。
 
 審査請求は、税務署や国税局などの処分に不服がある場合、その処分の取消しや変更を求めて国税不服審判所へ不服を申し立てる制度。
 
かつては青色申告にかかる更正処分以外については、税務署への再調査の請求(異議申立て)を経なければ審査請求ができなかったが、不服申立制度の改正により、2016年4月1日以後は青色申告でなくても直接、国税不服審判所に審査請求できるようになっている。
 
 なお、審査請求は、原則1年以内に裁決するよう努めており、審査請求の1年以内の処理件数割合は99.2%となっている。
 
 

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2018年5月19日 (土)

架空人件費の計上はダブルで追徴課税 納税していた源泉徴収額は還付?

 脱税の手口でポピュラーなのは経費の架空計上だが、特に中小企業にみられる手法に、実際には支払っていない給料やアルバイト代などの人件費の架空計上がある。
 
 架空人件費の計上には、まったく架空の従業員をねつ造する強引な手口もあるが、多いのは勤務実態のない家族などを「社員」にして人件費を過大計上する手口だ。
 
さらには、架空計上がばれないように、この架空人件費に対する源泉所得税を、ご丁寧に納税しているケースもみられる。きちんと源泉徴収しておけば、架空計上は調査されないと考えるのだろうが、税務調査はそんなに甘くはない。
 
 このような所得の圧縮が税務調査などで判明した場合は、損金となっていた架空人件費が役員賞与とみなされて損金算入が否認され、増えた所得に対して法人税が追徴されるだけでなく、役員賞与として追徴課税される。
 
つまりは、法人税と所得税で「ダブル追徴課税」されることになるわけだ。
 
 ところで、上記の架空人件費に対して納税していた源泉徴収額については、実際には支給されていない給与に対するものであることから、還付の対象となる。
 
第三者からみれば、税金をごまかしたペナルティーとして没収してもいいように思えるが、税法にはそのような罰則規定はない。納税の意図はともかく、間違って納めたものは返してくれる。
 
 ともあれ、結局余分な税金を納めるはめにならないように、適正な申告を心がけたいものだ。
 
 

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2017年12月25日 (月)

調査日数は1日か2日で終了が64% 調査結果は「修正申告」が75.0%

 東京税理士会がまとめた2017年度「税務調査アンケート」結果(有効回答数1716会員)によると、2017年6月までの1年間に2495件の税務調査があり、このうち「納税者のみに通知があった」件数は245件(9.8%)で、前年より4.4ポイント増加した。
 
通知がなかった無予告調査件数は99件(4.0%)で、このうち「事前通知はなかったが、税務調査が速やかに開始されたもの」が77件(77.8%)だった。
 
 回答のあった調査件数2445件の調査内容は、「帳簿・証憑」が2058件(84.2%)で大半を占めているが、
 
他の調査内容については、(1)「現金・預金」(28.5%)、(2)「机・書庫・金庫」(10.5%)、(3) 「パソコン等」(8.2%)などの順に多くなっている。
 
調査日数については、2445件中、「1日」で終了したものが486件で20.5%(前年比0.2ポイント減)を占め、「2日」が1038件で43.9%(同5.8ポイント%減)と、1〜2日で終了したものが全体の64.4%を占めた。
 
また、「3〜4日」は392件で16.6%(同1.6ポイント減)のほか、「5日以上」が449件で19.0%(同7.7ポイント増)となり、特に5日以上の件数の増加が著しく、かつてない高い割合となっている。
 
調査結果については、回答のあった2021件のうち、「申告是認」が458件(22.7%)、「修正申告」が1515件(75.0%)、「更正」が48件(2.4%)。修正申告・更正1563件のうち、「重加算税処分」となったものは、279件(21.2%)だった。
 
 

2017年12月 8日 (金)

消費税不正還付申告法人への実地調査 追徴税額128億円と前事務年度の4倍

 虚偽の申告により不正に消費税の還付金を得るケースが見受けられる。国税庁は、こうした不正還付等を行っていると認められる法人については、的確に選定し、厳正な調査を実施している。
 
 今年6月までの1年間(2016事務年度)においては、消費税還付申告法人6867件(前年対比8.1%減)に対し実地調査を実施し、消費税296億1500万円(同94.6%増)を追徴課税したことが明らかになった。
 
 実地調査した6867件のうちの約12%に当たる802件(前年対比5.0%増)は不正に還付金額の水増しなどを行っていたとして、127億9900万円と前事務年度(約30億円)の4倍の追徴課税をしている。
 
消費税還付申告法人に対する追徴課税の推移をみると、2014事務年度は約77億円(不正に係る追徴税額11億円)、2015事務年度は約152億円(同約30億円)、そして2016事務年度は約296億円(同約128億円)と大幅に伸びている。
 
 調査事例をみると、多額の還付申告に着目し、不正還付を解明したものがある。大阪国税局管内で特殊器具の加工・製造を営むA社は、消費税の還付申告内容に不審点があったため調査を実施。
 
その結果、A社は、国内取引を輸出取引に仮装する手口で、不正に消費税の還付を得ようとしていることが判明した。A社に対しては、3年間分の消費税について追徴税額1900万円(加算税込み、重加算税有)が課されている。
 
 

2017年11月28日 (火)

2016事務年度の法人税等の調査事績 7.2万件から申告漏れ総額8267億円

 国税庁が公表した今年6月までの1年間(2016事務年度)における法人税等の調査事績によると、大口・悪質な不正計算が想定されるなど調査必要度の高い9万7千法人を実地調査した結果、
 
うち約74%に当たる7万2千件から総額8267億円の申告漏れを見つけた。追徴税額は1732億円。調査1件当たりの申告漏れ所得は853万円となる。
 
 調査した20.6%(不正発見割合)に当たる2万件が故意に所得を仮装・隠ぺいするなどの不正を行っており、その不正脱漏所得は前年度比7.2%増の2543億円で2年ぶりに増加。1件当たりでは同0.2%増の1286万円となった。
 
 また、法人消費税については、法人税との同時調査で9万3千件の実地調査を実施。うち、5万5千件に非違があり、税額785億円を追徴した。
 
 不正を業種別(調査件数350件以上)にみると、不正発見割合の高い10業種では、「バー・クラブ」が62.5%で15年連続のワースト1位。「バー・クラブ」は、近年25年間で24回1位(唯一2001年度がワースト2位)という不名誉な記録を持つワースト業種の常連。
 
以下、「外国料理」(45.3%)、「大衆酒場、小料理」(37.7%)、「廃棄物処理」(30.5%)、「自動車修理」(28.9%)の順で続く。
 
 また、1件当たりの不正所得金額が大きい10業種では、「水運」が6442万円1位に、次いで「民生用電気機械器具電球製造」(4272万円)、「精密機械器具卸」(3097万円)と続く。
 
 

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2017年11月14日 (火)

所得税調査、申告漏れ額8884億円 1割の実地調査で申告漏れの6割把握

 国税庁によると、個人に対する今年6月までの1年間(2016事務年度)の所得税調査は64万7千件行われ、約62%にあたる40万件から8884億円の申告漏れ所得を見つけた。
 
その追徴税額は1112億円。1件平均137万円の申告漏れに対し17万円を追徴した。
 
 実地調査における特別調査・一般調査(高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象に行う深度ある調査)は、4万9千件を実施、うち約88%にあたる4万3千件から総額4499億円の申告漏れ所得を見つけ、753億円を追徴。
 
件数では全体の7.6%に過ぎないが、申告漏れ所得金額は全体の50.6%を占めた。調査1件あたりの申告漏れは918万円と、全体の平均137万円を大きく上回る。
 
 また、実地調査に含まれる着眼調査(資料情報や事業実態の解明を通じて行う短期間の調査)は2万1千件行われ、うち1万6千件から860億円の申告漏れを見つけ、66億円を追徴。
 
1件あたり平均申告漏れは405万円。一方、簡易な接触は57万7千件行われ、うち34万2千件から3525億円の申告漏れを見つけ293億円を追徴。1件あたりの平均申告漏れは61万円だった。
 
 実地調査トータルでは、7万件の調査を行い、うち5万8千件から5359億円の申告漏れを見つけ、819億円を追徴。
 
つまり、実地調査件数は全体の10.8%と1割に過ぎないが、申告漏れ所得全体の約6割(60.3%)を把握している。
 
 

2017年8月29日 (火)

国税の滞納残高は18年連続減少 前年度に比べ8.2%減の8971億円

 今年3月末時点での法人税や消費税など国税の滞納残高が1999年度以降18年連続で減少したことが、国税庁が発表した2016年度租税滞納状況で明らかになった。

 

 新規発生滞納額は前年度に比べ9.5%減の6221億円と3年ぶりに減少した上、整理済額が7024億円(前年度比9.3%減)と新規発生滞納額を大きく上回ったため、今年3月末時点での滞納残高も8.2%減の8971億円と18年連続で減少した。

 

 今年3月までの1年間(2016年度)に発生した新規滞納額は、最も新規滞納発生額の多かった1992年度(1兆8903億円)の約33%まで減少。

 

また、2016年度の滞納発生割合(新規発生滞納額/徴収決定済額(57兆6516億円))は1.1%となり、2004年度以降、13年連続で2%を下回って、国税庁発足以来、最も低い割合となっている。

 

 この結果、滞納残高はピークの1998年度(2兆8149億円)の約32%まで減少した。

 

 税目別にみると、消費税は、新規発生滞納額が前年度比14.5%減の3758億円と3年ぶりに減少したが、税目別では12年連続で最多、全体の約60%を占める。

 

一方で、整理済額が3997億円と上回ったため、滞納残高は7.2%減の3100億円と、17年連続で減少した。

 

法人税は、新規発生滞納額が同3.7%減の611億円と3年連続で減少し、整理済額が698億円と上回ったため、滞納残高も8.2%減の981億円と9年連続で減少した。

 

 

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2017年7月18日 (火)

国税庁が税務行政の将来像を公表 AI活用した税務相談・調査など

 国税庁は、約10年後の「税務行政の将来像」を公表した。これは、ICT・AIの活用による納税者の利便性の向上と税務行政のスマート化を図ることが目的。
 
その実現に向けては、e-Taxの使い勝手向上等を通じた申告・納付のデジタル化の推進により、納税者の利便性向上とともに、データ基盤の充実を図り、AI技術等を取り入れながら、税務行政のスマート化に段階的に取り組んでいくとしている。
 
 納税者の利便性の向上では、
 
(1)マイナポータルを通じて、納税者個々のニーズに合った「カスタマイズ型の税情報の配信」、
 
(2)メールやチャットなどによる相談・回答、AIを活用した相談内容の分析と最適な回答を自動表示する「税務相談の自動化」、
 
(3)確定申告や年末調整に係る情報のマイナポータルへの表示による手続きの電子化、国と地方への電子的提出のワンストップ化、電子納税等の推進など「申告・納付のデジタル化」を目指す。
 
 また、課税・徴収の効率化・高度化では、
 
(1)「申告内容と財産所有情報との自動チェック」による申告漏れ等の迅速な把握、
 
(2)是正が必要な誤り事項等を納税者に自動連絡するなど、納税者等に電子メール等により接触を図る「軽微な誤りのオフサイト処理」、
 
(3)AIを活用したシステムによる、精緻な調査必要度判定や納税者への最適な接触方法と要調査項目、優先着手滞納事案の選定等の提示など「調査・徴収でのAI活用」を進める。
 
 

2017年7月 3日 (月)

16年度査察、積極的に132件告発 脱税総額は193件から約161億円

 いわゆるマルサと呼ばれる査察は、脱税でも特に大口・悪質なものが強制調査され検察当局に告発されて刑事罰の対象となる。
 
国税庁がこのほど公表した2016年度査察白書によると、査察で摘発した脱税事件は前年度より12件多い193件、脱税総額は前年度を16.4%上回る約161億円だった。
 
 今年3月までの1年間(2016年度)に、全国の国税局が査察に着手した件数は178件と、前年度(189件)を11件下回った。
 
 継続事案を含む193件(前年度181件)を処理(検察庁への告発の可否を最終的に判断)し、うち68.4%に当たる132件(前年度比17件増)を検察庁に告発した。この告発率68.4%は前年度を4.9ポイント上回った。
 
 2016年度は、消費税の輸出免税制度を利用した大口の不正還付などの消費税事案(23件告発)や、国外取引を利用した不正を行って得た資金を国外で留保していた国際事案(21件告発)など、多数の事案を告発している。
 
 近年、査察における大型事案は減少傾向にあり、2016年度の脱税総額161億600万円は、ピークの1988年度(714億円)の約23%にまで減少している。
 
1件当たり平均の脱税額は8300万円(前年度7600万円)で、ここ4年は1億円を下回っている。
 
告発分の脱税総額は前年度を14億8800万円上回る126億9200万円、1件当たり平均の脱税額は9600万円(同9700万円)となっている。
 
 

2016年11月22日 (火)

所得税の申告漏れは8785億円 重点的・集中的な実地調査を実施

 国税庁によると、個人に対する今年6月までの1年間(2015事務年度)の所得税調査は、65万件行われ、そのうち39万6千件8785億円の申告漏れ所得を見つけた。その追徴税額は1074億円、1件平均135万円の申告漏れに対し17万円を追徴した。

 

 実地調査における特別調査・一般調査(高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象に行う深度ある調査)は4万8千件を実施、うち4万2千件から総額4522億円の申告漏れ所得を見つけ、746億円を追徴。件数では7.4%に過ぎないが、申告漏れ全体の51.2%を占めた。

 

調査1件あたりの申告漏れは941万円と、全体の平均135万円を大きく上回る。また、実地調査に含まれる着眼調査(資料情報や事業実態の解明を通じて行う短期間の調査)は1万8千件行われ、うち1万3千件から722億円の申告漏れを見つけ、52億円を追徴。

 

1件あたり平均申告漏れは402万円。一方、簡易な接触は58万4千件行われ、うち34万1千件から3542億円の申告漏れを見つけ277億円を追徴。1件あたりの平均申告漏れは61万円だった。

 

 実地調査トータルでは、6万6千件の調査を行い、5243億円の申告漏れを見つけ、798億円を追徴。つまり、実地調査件数は全体の10.2%に過ぎないが、申告漏れ所得全体の約6割を把握しており、高額・悪質な事案を優先して調査を的確に実施する一方、短期間で申告漏れ所得等の把握を行う効率的・効果的な所得税調査が実施されている。

 

 

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