ちば会計

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法律

2024年5月 2日 (木)

2024年度税制改正法案が成立!所得税の定額減税の実施など

 2024年度税制改正における所得税法等の一部改正法案及び地方税法等の一部改正法案が3月28日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。

両法律案は、一部を除き、2024年4月1日から施行する。

所得税法等の一部を改正する法律案は、賃金上昇が物価高に追いついていない国民の負担を緩和し、物価上昇を上回る持続的な賃上げが行われる経済の実現を目指す観点から、所得税の定額減税の実施や、賃上げ促進税制の強化等を行う。

 個人所得課税では、所得税の定額減税がある。

居住者の2024年分の所得税額から、居住者並びに配偶者及び扶養親族1人につき3万円を控除するが、合計所得金額1805万円以下の場合のみ対象となる。

ストックオプション税制の利便性向上を図り、スタートアップが付与したものについて、年間権利行使価額の限度額を最大3600万円に引き上げる。

住宅ローン控除を拡充する(2024年分につき子育て世帯の借入限度額上乗せ等)。

 法人課税では、賃上げ促進税制を強化する。

従来の大企業向けの措置について、税額控除率の上乗せ措置等を見直し、適用期限を3年延長。

中堅企業向けの新たな措置を創設。

中小企業向けの措置について、5年間の繰越控除制度を創設し、適用期限を3年延長。

教育訓練費に係る税額控除率の上乗せ措置についての適用要件を緩和。

子育てとの両立支援や女性活躍支援に積極的な企業への税額控除率の上乗せ措置を創設する。

2024年2月22日 (木)

法人版事業承継税制等の見直し 承継計画の提出期限を2年延長

 2024年度税制改正では、法人版事業承継税制における特例承継計画の提出期限が2026年3月末まで2年間、また、個人版事業承継税制における個人事業承継計画の提出期限についても2年間それぞれ延長される。

 法人版事業承継税制は、2018年度税制改正において、2018年1月から10年間の特例措置として、2024年3月末までに特例承継計画の提出がなされた事業承継について抜本的拡充を行われている。

 具体的には、10年間の措置として、納税猶予の対象となる非上場株式等の制限(総株式数の3分の2まで)の撤廃や、納税猶予割合の引上げ(80%から100%)等がされた特例措置が創設された。

 2024年度税制改正では、この特例措置について、コロナの影響が長期化したことを踏まえ、会社の後継者や承継時までの経営見通し等を記載した「特例承継計画」の提出期限が2026年3月末まで2年延長される。

 この特例措置は、日本経済の基盤である中小企業の円滑な世代交代を通じた生産性向上が待ったなしの課題であるために事業承継を集中的に進める観点の下、贈与・相続時の税負担が生じない制度とするなど、極めて異例の時限措置としていることを踏まえ、2027年12 月末までの適用期限については今後とも延長を行わない。

あわせて、個人版事業承継税制における個人事業承継計画の提出期限についても2年延長される。

2024年1月22日 (月)

24年度税制改正大綱を公表 平年度で4兆円近い減収見込み

 政府は昨年12月22日、所得税等の定額減税や賃上げ税制の強化などを中心とした税制措置を盛り込んだ2024年度の税制改正大綱を閣議決定した。

今年召集予定の通常国会に税制改正法案を提出し、今年度中の成立を目指す。

閣議決定された税制改正大綱によると、2024年度税制改正による増減収見込額は、平年度で国税が2兆9010億円の減収、地方税が9733億円の減収となり、平年度で合計3兆8743億円と4兆円近い減収を見込んでいる。

 国税関係での平年度の減収項目は、個人所得課税での「定額減税」の▲2兆3020億円を始め、「住宅ローン控除の拡充」▲290億円、法人課税での「賃上げ促進税制の強化」▲3460億円、「戦略分野国内生産促進税制の創設」▲2190億円、「イノベーションボックス税制の創設」▲230億円など減収項目が並ぶ一方で、増収項目は、「研究開発税制の見直し」(230億円の増収)など少なく、平年度では差し引き▲2兆9010億円の減収となる見込み。

 地方税関係では、個人住民税の「定額減税」の▲9337億円(道府県税3288億円、市町村税6049億円)を始め、国税の税制改正に伴う「個人住民税」▲85億円、「法人住民税」▲247億円、「法人事業税」▲70億円の計▲403億円など減税項目がほとんどを占め、平年度では差し引き9733億円の減収を見込む。

このほか、国税の税制改正に伴う特別法人事業譲与税の減収額は平年度▲48億円、初年度▲1億円と見込まれている。

2023年12月 5日 (火)

令和6年度税制改正の議論が大詰め 中小企業への影響は?

 自民党の税制調査会が税制改正大綱の策定に向け本格的な議論に入った。

相続・贈与税制の大改正が盛り込まれた前年度と比べると小粒な改正になると予想されるものの、意外と中小企業に影響しそうな改正もありそうなので注意しておきたい。

一番の目玉となるのは、岸田首相肝入りの「所得税の定額減税」だろう。

「来年6月に一人当たり4万円(所得税3万円、住民税1万円)を差し引く」とのことだが、現時点で制度設計は不明。

「6月の給与支給時に所得税・住民税から4万円を差し引く」とすれば、金額によっては“引ききれない”という可能性もある。

過去に定額減税を行ったケースがあるためそれに準ずる形になると予想されるが、どのような制度になるか注目しておきたい。

16〜18歳の扶養親族を持つ人が受けられる38万円の控除については、政府が今年6月にまとめた「こども未来戦略方針」で児童手当の対象を16〜18歳に拡大することをすでに決定しているため、制度間の整合性の観点から廃止は既定路線だ。

それから「外形標準課税の適用拡大」。

外形標準課税は資本金が1億円を超える企業が対象だが、資本金を資本剰余金に振り替えることで課税対象から逃れる動きがあり、政府としてはこれに対応する狙いがある。

「資本金1億円超」の適用要件を「資本金と資本剰余金の合計額」に改める案が有力視されてきたが、これでは一部の中小企業への影響が懸念されることから、「資本金と資本剰余金の合計額が50兆円超」という案が浮上している。

2023年11月27日 (月)

22年度税金のムダ遣い580億円 税金の徴収漏れ約2億4千万円

 会計検査院がこのほど公表した2022年度決算検査報告によると、各省庁や政府関係機関などの税金のムダ遣いや不正支出、経理処理の不適切などを指摘したのは344件、580億2214万円(327件分)だった。

前年度に比べ、指摘件数は34件増加。前年度に引き続き、新型コロナ感染防止への対応として、検査官による実地検査が検査対象機関に配慮する中で、指摘件数は増加し、指摘金額では前年度の約455億円を大幅に上回った。

 財務省に対しては、法令違反に当たる不当事項として、税金の徴収額の過不足2億4085万円(うち過大300万円)が指摘された。

検査の結果、55税務署において、納税者84人から税金を徴収するに当たり、徴収不足が85事項、2億3785万円、徴収過大が1事項、300万円。前年度は、46署において徴収不足が72事項、1億6062万円だったので、徴収不足は約8000万円増加したことになる。昨年度、徴収過大は154万円だった。

徴収が過不足だった86事項を税目別にみると、「法人税」が46事項で徴収不足が1億3627万円と最も多く、以下、「申告所得税」22事項、同7100万円、「消費税」13事項(うち過大1事項)、同2377万円、「相続・贈与税」3事項、同415万円、「源泉所得税」1事項、同194万円などだった。

これらの徴収過不足額については、会計検査院の指摘後、全て徴収決定・支払決定の処置がとられている。

 



2023年9月 1日 (金)

タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正

 国税庁は、マンションの相続税評価額が実勢価格の平均4割程度にとどまることから、その評価額の低さを利用したマンション節税、いわゆる「タワマン節税」を抑止するため、評価額の算定ルールを見直す通達案を公表した。

新たな算定ルールは、2024年1月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した財産の評価に適用する。

通達案は、まず、一室の区分所有権等に係る敷地利用権の価額は、「自用地としての価額」に、一定の補正率を乗じて計算した価額を、その「自用地としての価額」とみなして評価することとする。

 具体的には、「築年数」、「総階数指数」、「所在階」、「敷地持分狭小度」の4指数に基づいて評価乖離率を求め、1を乖離率で除した評価水準が0.6未満の場合、従来の評価額に評価乖離率と0.6を掛けて補正し、評価水準が1を超える場合、従来の評価額に評価乖離率のみを掛けて補正する。

区分所有者が、一棟の区分所有建物に存する全ての専有部分、一棟の区分所有建物の敷地のいずれも単独で所有している場合は、「補正率」は1を下限とする。

 次に、一室の区分所有権等に係る区分所有権の価額については、「自用家屋としての価額」に、上記と同様の補正率を乗じて計算した価額をその「自用家屋としての価額」とみなして評価する。

 なお、国税庁では、これらの居住用の区分所有財産の評価について、納税者が簡易に計算するためのツールを用意する予定としている。

2023年3月22日 (水)

税制改正法案は衆院から参院へ 可決後、7項目の附帯決議付す

 2023年度税制改正法案である「所得税法等の一部改正法案」及び「地方税法等の一部改正法案」の両案が2月28日、衆議院の財務金融委員会及び総務委員会での可決後、本会議に上程され、ともに自民・公明などの賛成多数で原案どおり可決されて参議院に送られている。

 今後両案は、参議院の財政金融委員会及び総務委員会で審議が行われ、3月31日の年度末までには可決・成立する見込み。

 国税関係の「所得税法等の一部改正法案」は、NISAの抜本的拡充・恒久化、資産移転の時期の選択により中立的な税制の構築、インボイス制度(適格請求書等保存方式)の円滑な実施に向けて課税事業者となる事業者の負担を軽減する緩和措置などが盛り込まれ、2月3日に閣議決定後、衆議院に送付。

その後、財務金融委員会で2月10日から28日までの間に4日間審議が行われた。

 委員会では法案の可決後、「NISA制度の抜本的拡充に当たっては、制度の適切な広報・周知により利用の促進を図るとともに、長期的かつ小規模な投資による資産所得の形成支援という趣旨を逸脱した利用、例えば、短期の回転売買などを抑制するための対策を講ずること」や、「インボイス制度実施に当たっては、同制度に対してなお慎重な意見があることを踏まえ、免税事業者の取引からの排除や廃業という深刻な事態が生じないよう最大限の配慮を行うこと」など7項目の附帯決議が付された。



2023年3月14日 (火)

2022年税関の輸入差止件数公表 3年連続2万6千件超の高水準

 2022年の税関における知的財産侵害物品の輸入差止件数は2万6942件で、前年比では▲4.7%減少したものの、3年連続で2万6千件を超え、高水準で推移していることを、財務省がこのほど公表した。

輸入差止点数は88万2647点で同7.7%増と増加した。

1日平均で73件、2418点の知的財産侵害物品の輸入を差し止めていることになる。

 輸入差止価額は、正規品であった場合の推計で約186億円にのぼる。

 仕出国(地域)別にみると、輸入差止件数は、「中国」を仕出しとするものが2万461件(構成比75.9%、前年比▲6.5%)で、引き続き高水準にある。

次いで、「ベトナム」が2135件(前年比▲29.6%)、「台湾」が1427件(同約7倍)、「韓国」が649件(同10.2%増)と続いた。

 輸入差止点数でも、「中国」が67万1133点(構成比76.0%、同9.0%増)と、件数、点数ともに中国を仕出しとするものの構成比が依然高い。

 知的財産別にみると、輸入差止件数は、偽ブランド品などの「商標権侵害物品」が2万5705件(構成比94.6%、前年比▲6.3%)と大半を占め、次いで、偽キャラクターグッズや音楽CDなどの「著作権侵害物品」が841件(前年比24.8%増)。

輸入差止点数についても、「商標権侵害物品」が54万8972点(同62.2%、同▲11.7%)と6割強を占め、次いで「著作権侵害物品」が16万2896点(同69.1%増)と大幅に増加した。

 



2023年2月20日 (月)

国外財産調書、約1.2万人が提出 前年比6.9%増で8年連続の増加

 国外財産の保有が増加傾向にあるなか、国外財産に係る所得税や相続税の課税の適正化が喫緊の課題となっていることから、納税者本人から国外財産の保有について申告を求める仕組みとして、2012年度税制改正において国外財産調書の提出制度が創設され、2014年1月から施行された(初回の調書は2013年分)。

国税庁はこのほど、国外財産調書制度創設後9年目となる2021年分の国外財産調書の提出状況を公表した。

 2021年分(2021年12月31日時点の国外財産の保有状況を記載した)国外財産調書は、昨年3月15日を期限に提出されているが(集計は2022年6月末まで)、提出件数は前年比6.9%増の1万2109件で8年連続増加、その総財産額は同35.9%増の5兆6364億円で2年ぶりの増加。

局別では、「東京局」7755件(構成比64.0%)、「大阪局」1737件(同14.3%)、「名古屋局」858件(同7.1%)の順に多く、この都市局3局で8割半ばを占めた。

 総財産額でみると、「東京局」は4兆2829億円にのぼり、全体の76.0%を占め、東京・大阪(12.5%)・名古屋(4.1%)の3局で9割強を占める。

また、財産の種類別総額では、「有価証券」が63.3%を占める3兆5695億円で最多、「預貯金」7591億円(構成比13.5%)、「建物」4474億円(同7.9%)、「貸付金」1576億円(同2.8%)、「土地」1482億円(同2.6%)のほか、「それ以外の財産」が5545億円(同9.8%)となっている。

 

2022年11月 2日 (水)

時間外労働の割増賃金率を引上げ 来年4月から月60時間超は50%

 厚生労働省は、2023年4月1日から月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられることから、中小企業の事業主に対して注意を呼びかけている。

 現在、2023年3月31日までは、月60時間超の残業割増賃金率は、大企業が50%(2010年4月から適用)、中小企業は25%(2023年4月1日から)だが、来年4月からは月60時間超の残業割増賃金率が大企業、中小企業ともに50%に引き上げられる。

 月60時間を超える法定時間外労働に対しては、使用者は50%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないが、
深夜労働との関係では、月60時間を超える時間外労働を深夜(22:00~5:00)の時間帯に行わせる場合、「深夜割増賃金率25%+時間外割増賃金率50%=75%」となる。

月60時間の時間外労働時間の算定には、法定休日に行った労働時間は含まれないが、それ以外の休日に行った労働時間は含まれる。

 代替休暇については、月60時間を超える法定時間外労働を行った労働者の健康を確保するため、引上げ分の割増賃金の支払の代わりに有給の休暇(代替休暇 )を付与することができる。

 また、割増賃金率の引上げに合わせて就業規則の変更が必要となる場合がある。

例えば、就業規則に「時間外労働に対する割増賃金は、時間外労働60時間以下……25%、時間外労働60時間超……50%」と定めることになる。

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