ちば会計

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税制改正

2021年2月17日 (水)

19年度租特、適用件数206万件 最も多いのは「法人税率の特例」

 財務省が今通常国会に提出した「2019年度租税特別措置の適用実態調査結果報告書」によると、2019年度(2019年4月~2020年3月)に終了した事業年度又は連結事業年度において、適用額明細書の提出があった法人数は約132万法人(2018年度約127万法人)で前年度から3.7%増加、

 

適用件数は法人税関係の租税特別措置83項目(同86項目)について約206万件(同約198万件)と同3.9%増加していることが分かった。

 

 租税特別措置の主な種類ごとにみると、中小企業へ軽減税率(資本金1億円以下の中小企業には年800万円以下の所得に特例で15%(本則の軽減税率は19%)の税率)を適用する「法人税率の特例」(2措置)が、適用件数が98.9万件(2018年度比3.0%増)、適用額が3兆9589億円(同3.9%増)と最も多い。

 

 次いで、「税額控除」(18措置)は、適用件数が18.1万件(2018年度比▲0.7%減)、適用額が8356億円(同▲17.8%減)だった。「税額控除」では、「給与等の引上げ及び設備投資を行った場合等の法人税額の特別控除」が適用件数13万件、適用額2289億円と最も多い。

 

 そのほか、「特別償却」(30措置)が適用件数4.7万件(2018年度比▲5.0%減)、適用額9356億円(同▲4.1%減)だった。また、「準備金等」(15措置)は、適用件数が1.3万件(2018年度比▲0.4%減)、適用額が9573億円(同2.1%増)となっている。

 

 

2020年12月26日 (土)

住宅ローン減税の特例措置延長 40~50㎡の小規模物件も対象に

 2021年度税制改正では新型コロナウイルス感染症で経済が落ち込む中で、個人や企業を支援するための減税措置が多くあるが、その一つに住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)について要件の緩和等の改正がある。

 

2021年度の与党税制改正大綱によると、昨年10月からの消費税率10%への引上げに伴う反動減対策の上乗せとして、控除期間を通常の10年から13年とした特例措置が2022年12月末まで延長される。

 

 この適用にあたっては、一定期間内(新築の場合は2020年10月から2021年9月末まで、それ以外は2020年12月から2021年11月末まで)に契約し、2022年12月末までに入居する必要がある。

 

また、住宅ローン控除の適用要件である床面積が、現行制度の50平方メートル以上から40平方メートル以上に緩和される特例措置が講じられる。新たに床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の小規模物件も適用対象とされる。

 

 ただし、この小規模物件については、納税者の所得制限が3000万円以下から1000万円以下に引き下げられるため、対象者はある程度絞られそうだ。

 

この特例措置は今回の延長期間に限られている。現行制度の床面積50平方メートル以上(所得制限3000万円以下)の規定はそのままで、床面積40平方メートル以上については所得制限が1000万円以下と厳しくなるものの、住宅ローン減税の恩恵を受けることができるようになる。

 

 

 

2020年11月26日 (木)

先行取得土地の特例、譲渡期限 12月決算法人は2020年12月末

 先行取得土地等の特例とは、個人や法人が2009年1月1日から2010年12月31日までの期間内に土地等を先行取得し、その取得の日を含む事業年度終了の日後10年以内に、所有する他の土地等の譲渡をしたときは、

 

その先行取得土地等について圧縮限度額の範囲内で帳簿価額を損金経理により減額するなどの一定の方法で経理したときは、その減額した金額を損金の額に算入する圧縮記帳の適用を受けることができるというもの。

 

 圧縮限度額は、「譲渡する先行取得土地等以外の土地等に係る譲渡利益金額 × 80/100(2010年中のみの場合には60/100)」で計算した金額。

 

譲渡利益金額とは、先行取得土地等以外の土地等の譲渡に係る対価の額からその土地等の譲渡直前の帳簿価額に譲渡経費の額を加算した金額を控除した金額。

 

そこで、2010年中に土地等を先行取得した場合の圧縮限度額は、他の土地等の譲渡利益金額に係る「60%」を適用できる。

 

 この他の土地等の譲渡利益金額に係る「60%」の圧縮割合を適用できるのは、2010年中の取得日を含む事業年度終了後10年以内に、その法人等が有する他の土地等を譲渡したときという要件がある。

 

つまり、12月決算法人や個人事業者の場合は、譲渡期限が2020年12月末となり、譲渡期限が迫っているので注意が必要だ。3月決算法人の場合は、2021年3月31日までに他の土地等の譲渡期限を迎えることになる。

 

 

 

2020年10月29日 (木)

国税関係書類の押印不要を検討 2021年度税制改正で成立目指す

 来年の通常国会で審議される2021年度税制改正に向け、国税関係書類の押印不要の検討が進められている。

 

麻生財務大臣は10月20日の閣議後の記者会見で、実印と印鑑証明書を必要としない税務書類の手続きについて、原則として押印廃止の方向を示した。

 

押印を規定する国税通則法の改正は、2021年度の与党税制改正大綱に盛り込み、早期の実現を目指す。

 

 国税通則法124条2項では、税務書類(国税に関する申告書、申請書、届出書、調書その他の書類)を提出する者が、

 

(1)法人である場合は、その法人の代表者、(2)納税管理人又は代理人の場合は、その納税管理人又は代理人、

 

(3)不服申立人が総代を通じて提出する場合は、その総代、(4)それ以外の場合は、税務書類を提出する者、が押印しなければならないと規定されている。

 

 例えば、国税関係書類で提出枚数が多い確定申告書にも押印欄がある。

 

国税庁によると、2019年分所得税等の確定申告書の提出人員は2204万人にのぼり、押印廃止は多くの納税者に関係する。

 

 ただし、国会での税制改正審議は例年2月半ば頃から始まり改正法が成立するのは3月末頃のため、

 

2021年度税制改正で国税関係書類の押印廃止に必要な法改正が行われても、来年の2020年分所得税等の確定申告が始まる2月16日までには間に合わないことから、再来年の確定申告から押印廃止が適用されることになるものと思われる。

 

 

 

2020年4月14日 (火)

20年度税制改正が3月27日成立 未婚のひとり親への税制措置など

 2020年度税制改正法について「所得税法等・地方税法等の一部改正法案」が3月27日に国会で成立した。

 

国税関係をみると、個人所得課税では、未婚のひとり親に対する税制上の措置及び寡婦(寡夫)控除を見直し、婚姻歴の有無や性別にかかわらず、生計を一にする子(総所得金額等が48万円以下)を有する単身者について、同一の控除(控除額35万円)を適用する。

 

また、NISA制度の見直し・延長では、つみたてNISAを5年延長し、一般NISAは、積立・分散投資を促進する観点から見直しを行った上で、5年延長する。

 

 法人課税では、(1)オープンイノベーションの促進に係る税制の創設、(2)大企業の研究開発税制等の租税特別措置の不適用措置等の見直し、

 

(3)5G導入促進税制を創設し、ローカル5Gの整備に係る一定の設備投資に対する税額控除又は特別償却、(4)連結納税制度について、企業グループ内の各法人を納税単位としつつ、損益通算等の調整を行う仕組み(グループ通算制度)に移行する。

 

 地方税関係では、未婚のひとり親について寡婦(夫)控除を適用する(控除額30万円)ほか、所有者不明土地等に係る固定資産税の課題へ対応する。

 

現に所有している者(相続人等)の申告の制度化と使用者を所有者とみなす制度を拡大する。調査を尽くしてもなお固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合、使用者を所有者とみなして、固定資産税を課すことができることとする。

 

 

 

 

2020年2月28日 (金)

少額減価償却資産特例2年延長 適用従業員数要件500人以下に

 現在国会で審議中の2020年度税制改正法案における中小企業関係の見直しでは、交際費等の損金不算入制度について中小法人に係る損金算入の特例の適用期限の2年延長などがあるが、

 

その一つに、この3月31日に適用期限を迎える少額減価償却資産の特例(中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例)の見直しと適用期限の2年延長(2021年度末まで)が含まれている。

 

 少額減価償却資産の特例は、青色申告法人である中小企業者又は農業協同組合等が取得価額30万円未満の減価償却資産を取得し事業の用に供した場合、

 

一定の要件の下でその減価償却資産の年間取得額の合計額300万円を限度に全額を即時償却できる制度で、2006年4月に創設されたもの。

 

 今回の改正では、中小企業者における償却資産の管理や申告手続きなどの事務負担の軽減、少額資産の取得促進による事務処理能力・事業効率の向上を図るため、対象法人から連結法人が除外される。

 

 また、4年前の2016年度税制改正において1000人以下とされた対象法人の要件の一つである常時使用する従業員の数についても、今回さらに500人以下に引き下げられる。

 

 なお、この特例の適用を受ける資産は、租税特別措置法上の特別償却、税額控除、圧縮記帳と重複適用はできず、取得価額が10万円未満のもの又は一括償却資産の損金算入制度の適用を受けるものについてもこの特例の適用はない。

 

 

 

 

2020年2月 7日 (金)

消費税還付スキームを封じ込め 居住用賃貸建物の仕入税額控除

 居住用賃貸建物の課税仕入れについては、消費税の仕入税額控除が認められなくなる。

 

2020年度税制改正で仕入税額控除制度を見直し、本年10月1日以後の居住用賃貸建物の仕入れから適用する。ただし、本年3月31日までに締結した契約に基づき本年10月1日以後に居住用賃貸建物の仕入れを行った場合には適用しない。

 

 住宅の貸付けの用に供しないことが明らかな建物以外の建物であって、高額特定資産に該当するものが適用対象。
居住用賃貸建物のうち、住宅の貸付けの用に供しないことが明らかな部分については、引き続き仕入税額控除制度の対象とする。

 

高額特定資産とは、棚卸資産または調整対象固定資産(棚卸資産以外の資産で税抜価額100万円以上)で、税抜価額1,000万円以上のもの。

 

 消費税法では、住宅の貸付けは非課税であるため、その仕入れに係る税額は控除できないが、仕入控除税額の計算方法に、課税売上割合が95%以上である場合は、課税売上げに係る消費税額から課税仕入れに係る消費税額の全額を控除できる規定がある。

 

 改正は、これを利用して、本業とは関係のない金地金など投資商品の売買(課税売上)を繰り返し行い、意図的に課税売上割合を引き上げて、

 

本業である住宅の貸付け以外の課税売上げの割合を95%以上とし、居住用賃貸建物の課税仕入れに係る消費税額を控除して、不当に消費税の還付を受ける節税策を封じるもの。

 

 

 

 

2019年10月 8日 (火)

わずか9カ月間の実施で景気対策効果には疑問符「キャッシュレス・消費者還元事業」の真の狙いは?

 10月1日に消費税率が10%へ引き上げられた。増税による景気後退を防ぐ名目で実施されるのが、「キャッシュレス・消費者還元事業」。

 

キャッシュレス決済を利用すると、購入価格の2%もしくは5%分のポイントが還元される仕組みだ。

 

一見、消費者にも事業者にもメリットがあるようだが、その効果は疑わしい。

 

なぜなら、実施期間がわずか9カ月間と短く、利用しやすい大手店舗の還元率は2%で増税前と変わらないため、購買意欲を煽ることにつながるとは思えないからだ。

 

でも、「キャッシュレス・消費者還元事業」登録店舗への優遇措置は手厚く見える。決済端末導入費用を無料とし、期間中は国が手数料の3分の1を補助。実質2.17%以下となるため、クレジットカードの手数料が4~7%程度であることを踏まえれば大盤振る舞いだ。実際、政府はこの事業に2,789億円もの予算を投じている。

 

 そこまでキャッシュレス化を推進したい理由とは?考えられるのは、店舗の省人化だ。キャッシュレス決済が根付けば、人手不足に悩む小売業にとって追い風だ。

 

不透明な現金流通を抑制することもできるだろう。税収向上につながる他、50兆円ともされるタンス預金の解消も期待できる。

 

マイナンバーを活用して25%分のポイントを還元する「マイナポイント」の創設も決まっていることからも、国民の資産透明化が大きな狙いであることがわかる。

 

よく練られたシナリオだが、政府の思惑どおりにキャッシュレス化は進むのか。この先数カ月の小売業の動向にぜひ着目していきたい。

 

 

 

2019年8月29日 (木)

ふるさと納税、寄附額は過去最高 控除額は1.33倍の約3265億円に

 ふるさと納税は、寄附者が多く住む自治体ほど減収額が大きくなるわけだが、総務省が公表した「ふるさと納税に関する現況調査」では、2019年度課税における住民税控除額が前年度の約1.33倍にのぼることが明らかになった。

 

 調査は、昨年1月から12月までの1年間に行われたふるさと納税について、2019年度課税で控除対象となる額や寄附者数をとりまとめたもの。

 

 ふるさと納税の寄附額は前年度の約3653億円から約5127億円へと約1.4倍に増え、過去最高を更新した。増加は6年連続。

 

控除額は同約2448億円から約3265億円へと約1.33倍に、寄附者数は同約296万人から約395万人へと約1.34倍になり、いずれも大きな伸びを示している。

 

 ふるさと納税に係る控除の適用状況を都道府県別にみると、「東京都」が断然トップ。東京都の住民の寄附者数は約84万人でそのふるさと納税額(寄附金額)約1241億円に対し控除額は約868億円にのぼる。

 

次いで、「神奈川県」が寄附者数約42万人でふるさと納税額約473億円、控除額は約342億円、「大阪府」が寄附者数約37万人でふるさと納税額約389億円、控除額は約282億円と続いており、

 

 大都市部から地方部への税流出という傾向が裏付けられるものとなっている。

 

 都市部の住民が地方に寄附すると地方財政は潤うが、一方で本来徴収できたはずの住民税が減る都市財政は苦しくなり不満が高まっている。

 

 

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2019年7月24日 (水)

じわじわと浸透するキャッシュレス決済 「スマホ決済」「クレカなし」が今後の軸に?

 2019年7月1日にリリースされたセブン-イレブン・ジャパンのスマホ決済サービス「セブンペイ」が、相次ぐ不正アクセス・利用で新規登録停止へ追い込まれた。

 

セキュリティの甘さや危険性を指摘する声もあり、キャッシュレス化の動きが鈍くなることが懸念されているが、杞憂のようだ。

 

 いま、大きく存在感を増しているのがスマホ決済だ。マーケティングリサーチ大手のマクロミルが今年4月に発表した調査結果によれば、2018年10月には11.8%だったスマホ決済の利用率は半年で19.4%まで増え、決済方法で最も大きな伸びを見せた。

 

また、これまではスマホを専用端末にかざす「タッチ式」が多かったが、高額な端末を必要としない「QRコード式」が急増。「利用したことがある」と回答した人は34.7%から67.0%と大幅に増加した。

 

 一方、従来の主流だったクレジットカードが軽視される傾向にある。

 

コンビニ後払い決済サービスを展開するネットプロテクションズの調査は、セキュリティへの不安から「クレジットカードを持っていても情報登録に抵抗がある層」からの需要の高まりを受け、クレジットカードなしで利用できるサービスが増えていると指摘する。

 

いうまでもなく、「誰が」「いつ」「どこで」「何を」購入したのかデータが残るスマホ決済は、マーケティング情報の宝庫だ。多数のサービスが乱立する競争時代、何が受け入れられ、淘汰されていくのか、目を光らせる必要があるだろう。

 

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