税理士法人千葉会計

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2025年5月

2025年5月29日 (木)

価格交渉を拒めない時代へ 下請法・振興法が大幅改正

 「下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律」が成立した。

本改正は、サプライチェーン全体で適正な価格転嫁を定着させ、中小企業が持続的に賃上げを実現できる環境を整備するために行われたもの。

 本改正では、価格決定の際に協議を行わず一方的に決定する行為を新たに禁止対象とした。

これにより、中小受託事業者が正当な価格転嫁を主張できる法的基盤が整備される。

また、手形払いや一部の電子記録債権等、実質的に代金回収が遅れる支払手段が禁止され、現金受領の早期化が図られる。

さらに、発荷主から運送事業者への物品運送委託も新たに規制対象に追加され、物流分野における不公正な取引慣行にも対応する。

加えて、従来は資本金を基準としていた適用範囲に、従業員数による基準も導入され、実態として規模が大きいにも関わらず規制を免れていた企業にも網がかけられるようになった。

執行体制の強化としては、公正取引委員会や中小企業庁に加えて、各事業所管省庁の主務大臣にも指導・助言権限が付与され、報復措置の申告先にも追加されることで、中小企業の申告環境が整備された。

また、用語の見直しにより、「下請」や「親事業者」といった上下関係を示す語が、「中小受託事業者」「委託事業者」へと変更され、取引の対等性を意識した法体系となった。

これらの改正は、令和8年1月1日に全面施行され、一部の規定は公布日から施行される。

2025年5月22日 (木)

企業数・営業収入・法人税が過去最高 国税庁 令和5年度会社標本調査

 国税庁はこのほど、令和5年度分の会社標本調査結果を公表した。

これによると、国内の全法人数は295万6,717社で、前年度から4万7,000社増加(+1.6%)。

これは平成24年度以降、11年連続の増加で過去最多。

利益を計上した法人は115万3,514社(+1.9%)で3年連続の増加、こちらも過去最多を記録。

一方で欠損法人も180万3,203社(+1.5%)と4年連続で増加しており、欠損法人の割合は61.0%と、依然として高水準にある。

 企業の売上に相当する営業収入金額は、1,760兆1,788億円(+2.2%)と3年連続で増加し、過去最高を記録。

企業のもうけを示す所得金額も91兆7,696億円(+14.7%)と4年連続で増加し、こちらも過去最高だった。

業種別では、「機械工業」や「小売業」「建設業」などが所得金額の増加額で上位に並び、特に「食料品製造業」は前年比+30.1%と高い伸びを示した。

これらの動向を反映して、法人税額も大幅に増加した。

令和5年度の法人税額は16兆3,976億円となり、前年度比で2兆1,533億円増(+15.1%)と大きく伸長。

これは企業の増益基調を背景とした納税額の拡大を表している。

また、所得税額控除や外国税額控除などの各種控除にも変化が見られ、外国税額控除は前年比+47.0%と顕著な増加を示した。

企業数・収益・納税額のいずれも高水準に達し企業活動が活発であったことがうかがえる一方、欠損法人の多さが依然として課題であり、日本経済の底力と二極化の側面が浮き彫りとなった。

2025年5月20日 (火)

労働力調査 失業率改善・就業者増 女性と高齢者の就業が拡大

 総務省統計局はこのほど、「労働力調査(基本集計)2024年度(令和6年度)平均」を公表した。

これによると、2024年度の完全失業率は2.5%で、前年度より0.1ポイント改善。

男女別では、男性が2.6%で0.1ポイントの低下、女性は2.4%で前年度と同率だった。

完全失業者数は175万人で、前年度比3万人減少しており、男性は100万人で3万人減、女性は75万人で横ばいだった。

 就業者数は6,793万人で前年度から37万人の増加。

特に女性の増加が顕著で、女性が33万人の増加に対し、男性は4万人の増加にとどまった。

産業別では「医療・福祉」が13万人増、「宿泊業・飲食サービス業」が9万人増加するなど、サービス系産業を中心に雇用の拡大がみられた。

一方で、「製造業」は10万人減、「建設業」と「運輸業・郵便業」もそれぞれ6万人減少した。

 就業率は全体で61.8%となり、前年度比0.4ポイント上昇。

男性が69.7%(+0.2ポイント)、女性が54.4%(+0.7ポイント)と女性の上昇幅が大きい。

15~64歳の労働力に限ると、男性は84.5%、女性は74.4%で、いずれも前年度より上昇。

雇用形態別では、正規の従業員は3,662万人で、前年度比40万人の増加。

うち女性が32万人の増加と大きな伸びを示した。

一方、非正規の従業員は2,132万人で、前年度比2万人の増加となった。

非正規では男性が5万人減少したのに対し、女性は7万人の増加となっており、65歳以上の高齢層の非正規雇用が男女ともに拡大している。

2025年5月16日 (金)

中小企業新事業進出促進補助金 第1回の公募要領がいよいよ公開

 中小企業新事業進出促進補助金の第1回公募要領が公開された。

本補助金は、令和6年度補正予算により新設された制度で、中小企業が既存事業とは異なる新たな市場に向けた高付加価値事業への進出を図る取り組みを支援するもの。

生産性の向上および賃上げの実現を目的とし、意欲ある中小企業の挑戦を後押しする。

 申請期間は令和7年4月22日から同年7月10日18時までとされており、申請に際しては「次世代育成支援対策推進法」に基づく一般事業主行動計画の策定および公表が必要である。

補助対象企業は、国内に本社および補助事業実施場所を有する中小企業や特定の事業組合、または所定の条件を満たすリース会社等で、資本金や従業員数に関して一定の基準を満たす必要がある。

 補助金額は従業員数に応じて750万円から最大9,000万円で、補助率は2分の1。

なお、所定の賃上げ要件を満たす場合には、補助上限額の引上げが認められる特例も設けられている。

 また、補助対象事業は「製品等の新規性」「市場の新規性」「新たな売上高または付加価値の創出」などの要件を満たす必要がある。

さらに、事業計画期間(3~5年)において、付加価値額および賃金水準の年平均成長率に関する目標値を達成することが求められる。

これらの要件を満たさなかった場合には、補助金の返還義務が生じる可能性があるため、計画策定および実行に際しては慎重を期す必要があるだろう。

2025年5月14日 (水)

2025年版中小企業白書が公表 金利上昇の影響を試算したコラムが話題

 中小企業庁はこのほど、2025年度版の中小企業白書が4月25日を取りまとめ、4月25日に公表した。

その中で、政策金利の上昇が中小企業の企業収益にどのような影響を及ぼすかを分析しており、注目を集めている。

白書では、政策金利が段階的に2%まで引き上げられた場合と、据え置かれた場合の2通りのシナリオを比較し、中小企業の経常利益への影響を試算した。

結果、金利上昇ケースでは、2024年度から2027年度の4年間で中小企業の経常利益は累計約4.1%増加すると推計されている。

売上高の拡大による限界利益の増加が主な押し上げ要因となり、限界利益の寄与度は+10.1ポイント。

一方、賃金上昇に伴う人件費負担は−5.3ポイントの押し下げ要因となり、支払利息増加による影響も−0.5ポイント程度生じると見込まれている。

 企業規模別では、大企業の経常利益増加率が約4.4%、中規模企業が約4.0%、小規模企業が約3.7%と推計され、企業規模にかかわらず増益効果が期待できる結果となった。

ただし、これはあくまで「平均値」であり、個別企業では価格転嫁の遅れや資金繰り悪化により、マイナス影響が強く出る場合もあるとされる。

特に借入依存度の高い業種や、為替変動による輸入コスト上昇の影響を受けやすい業種は注意が必要だ。

 中小企業庁は、こうした分析を踏まえ、中小企業に対して「外部環境の変化を好機と捉え、積極的に行動を変えること」を呼びかけている。

2025年5月12日 (月)

業績回復には個人消費が鍵 人手不足・物価高が重荷に

 帝国データバンクはこのほど、「2025年度の業績見通しに関する企業の意識調査」の結果を公表した。

それによると、「増収増益」を見込む企業は全体の24.6%と、前回調査(2024年度見通し)から1.7ポイント減少、2年連続の低下となった。

一方で「減収減益」は21.2%と微増で、こちらも2年連続の増加。

2019年度の調査と似た傾向が見られ、企業先行きに対する慎重な姿勢が際立っている。

 業種別では、情報サービス(36.4%)、化学品製造(34.7%)、飲食店(33.6%)などが「増収増益」の上位に並んだ。

AIやデジタル投資の進展、農作物の高値などが追い風となっている。

他方、「減収減益」が最も多かったのは再生資源卸売(31.7%)で、鉄鋼・非鉄、機械製造、建設など卸売・製造業の厳しさが目立った。

背景には、米中貿易摩擦の再燃や資源価格の変動、供給網の不安定化があると見られる。

 上振れ要因では「個人消費の回復」が34.7%で最多となり、「所得の増加」「原油・素材価格の安定」などが続いた。

消費関連の項目が目立ち、国内市場の活性化が企業業績のカギとされる。

一方、下振れ要因では「人手不足の深刻化」(39.0%)が最多で、「物価の上昇(インフレ)」(35.1%)、「個人消費の低迷」(32.4%)が続いた。

「インフレ」は前回調査より10ポイント以上増加し、価格転嫁の難しさや節約志向が企業収益を圧迫している。

2025年5月 7日 (水)

コンプラ違反倒産が379件で過去最高 業種別では「サービス業」が最多

 帝国データバンクはこのほど、2024年度の「コンプライアンス違反倒産」の調査結果を公表した。

これによると、違反企業による倒産件数は全国で379件に上り、前年度比で27件(7.7%)増加、4年連続で増加を記録するとともに、過去最多を更新した。

コロナ禍以降の各種支援策により、粉飾などの違反が一時的に表面化しにくい状況が続いていたが、ゼロゼロ融資の返済開始時期を迎えたことをきっかけに表面化するケースが急増している。

業種別では「サービス業」が129件と最も多く、次いで「建設業」(69件)、「卸売業」(52件)、「小売業」(47件)と続いた。

中分類で見ると、「広告・調査・情報サービス業」や「老人福祉・廃棄物処理などのサービス業」、そして「総合工事業」が上位を占めている。

違反内容の内訳では、「粉飾決算」による倒産が101件に達し、全体の26.6%を占めて最多。

これは過去最多であり、倒産時の負債規模も大型化している。

 こうした「粉飾決算」に次いで多かったのが、経営者の逮捕や訴訟トラブルによる支払い遅延といった「その他の違反」で、63件(構成比16.6%)。

続いて、労働安全衛生法違反や指定取消などの「業法違反」(62件)、資金の私的流用や悪質なM&Aを含む「資金使途不正」(61件)、さらには雇用調整助成金などの「補助金の不正受給」(55件)といったケースも多く、いずれも社会的信用の喪失が企業の存続に直結する厳しい現実が浮き彫りとなっている。 

2025年5月 2日 (金)

外国人建設技術者の採用・定着に向けて 国交省 中小企業向けの手引を公表

 国土交通省はこのほど、中堅・中小建設企業の経営者および実務担当者を対象とした「外国人建設技術者の採用・定着に向けたハンドブック」を公表した。

本ハンドブックでは、外国人技術者の受入れにあたって企業が実施すべき採用準備、受入環境の整備、定着支援までの一連のプロセスを体系的に解説しており、既に受入れを行っている企業の多様な事例も紹介されている。

 建設業界では、高齢化の進行や若年層の減少、新規入職者の確保難、離職率の増加といった構造的課題が顕在化しており、今後さらに監理技術者などの建設現場で活躍する技術者の不足が見込まれている。

こうした課題に対応するためには、国内人材の確保や生産性向上に加え、外国人高度人材の活用が重要であり、国土交通省はその受入れ支援に注力している。

 ハンドブックの第一章では、企業が自社の受入体制を点検できるチェックリストを掲載し、体制整備の現状を把握できる構成になっている。

第二章では、採用計画の立案、募集・選考、雇用手続きから、職場定着までの具体的な取組ステップを詳細に解説している。

第三章では、先進的な取組を行う中堅・中小建設企業の実例を紹介し、実務への応用が可能なヒントを提供している。

第四章では、外国人の入国後の生活支援、在留資格申請手続き、主要な送出し国の基礎情報などを網羅しており、各種情報にアクセス可能なQRコードやURLも掲載している。

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