広がりつつある価格転嫁の裾野 「発注企業からの申入れ」は28.3%に
経済産業省はこのほど、「価格交渉促進月間(2024年9月)フォローアップ調査」の調査結果を公表した。
これによると、前回調査(2024年3月)「発注側企業から申し入れがあり、価格交渉が行われた」割合は、前回調査(2024年3月)から約2ポイント増の28.3%。
また、「価格交渉が行われた」割合も前回から約1ポイント増の86.4%だった。
一方で、「価格交渉が行われなかった」割合は、前回の14.8%から13.6%に減少している。
発注企業からの申し入れは浸透しつつあるものの、引き続き、受注企業の意に反して交渉が行われないケースが存在しているようだ。
こうした現状について経産省は「引き続き、労務費指針の徹底等による価格交渉・転嫁への機運醸成が重要」とコメントしている。
今回の調査では、2023年11月に「労務費指針(労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針)」が策定・公表されたことを踏まえ、「労務費について価格交渉ができたか」についても調査を行っている。
それによると、価格交渉が行われた企業(54.9%)のうち70.4%が労務費についても交渉を実施(前回68.9%)している一方で、7.6%の企業が「労務費が上昇し、価格交渉を希望したが出来なかった」と回答している(前回8.8%)。
前回よりは減少したものの、依然として1割弱が労務費を価格転嫁できていないことから、経産省は、公正取引委員会等と連携し、労務費指針を周知・徹底していく方針だ。
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