24年大手企業の賃上げ率5.58% 1991年以来、33年ぶりの高水準
日本経団連が発表した「2024年春季労使交渉・大手企業業種別妥結結果」の第1回集計によると、大手企業の定期賞与とベースアップを合わせた賃上げ率は2023年実績を1.70ポイント上回る5.58%となった。
同調査は、原則、東証一部上場企業、従業員500人以上の主要22業種大手244社を対象に実施。
最終集計は、21業種151社(61.9%)で妥結しているが、このうち平均金額不明などの62社を除いた89社の回答を集計したもの。
調査結果によると、賃上げ幅は2023年実績から6358円上昇して1万9480円となり、比較可能な1976年以降で最も高い水準。
賃上げ率5.58%は1991年の5.6%以来、約33年ぶりの高水準となった。
この背景には、新型コロナウイルス禍が落ち着いてきたことから経済が正常に戻り、企業の業績が全体的に堅調なことに加え、人材の確保・定着という観点から賃金を引き上げた企業が増えたことなどが大きな要因となったことがある。
製造業・非製造業別にみると、製造業(77社)平均は、妥結金額が1万9920円、賃上げ率が5.85%で、2023年実績と比べ、金額で7252円増、賃上げ率で2.02ポイント上昇とともに増加。
また、非製造業(12社)平均は、妥結金額が1万8168円、賃上げ率が4.85%で、2023年実績と比べ、金額で3594円増、賃上げ率で0.85ポイント上昇と、製造業、非製造業ともに大きく増加した。
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