再調査の請求・審査請求・訴訟 納税者救済・勝訴割合は減少
国税庁が公表した今年3月までの1年間(2022年度)の税務署等に対する再調査の請求の発生件数は、申告所得税等(48.5%増の536件)などが大きく増加したことから、全体では前年度から37.0%増の1533件となった。
処理件数は、「取下げ等」161件、「却下」124件、「棄却」1023件、「一部取消」45件、「全部取消」18件の合計1371件(前年度比14.4%増)。
納税者の主張が一部でも認められたのは計63件となり、処理件数全体に占める割合(救済割合)は前年度から▲2.3ポイントの4.6%だった。
また、国税不服審判所への審査請求の発生件数は、消費税等(43.9%増の1235件)などほとんどの税目が増加したことから、全体では前年度から22.2%増の3034件となった。
処理件数は、「取下げ」286件、「却下」385件、「棄却」2263件、「一部取消」153件、「全部取消」72件の合計3159件(前年度比38.4%増)だった。
納税者の主張が何らかの形で認められた救済割合は同▲5.9ポイントの7.1%となった。
一方、訴訟となった発生件数は、法人税(▲7.1%の39件)や消費税(▲32.0%の17件)、徴収関係(▲51.4%の17件)など多くの税目が減少したことから、全体では前年度を▲8.5%下回る173件だった。
訴訟の終結件数は、「取下げ等」13件、「却下」9件、「棄却」154件、「国の一部敗訴」4件、「国の全部敗訴」6件の合計186件(前年度比▲6.5%)。国側の敗訴(納税者勝訴)割合は同▲1.1ポイントの5.4%となった。
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