3月末時点の国の借金過去最大 普通国債の増加が全体を押上げ
財務省が公表した、2023年3月末時点での国債や借入金などを合計した「国の借金」は、過去最大だった2022年12月末から13兆4999億円増えて1270兆4990億円となった。
2023年度の税収総額は約69兆円と4年連続で過去最高を更新する見通しだが、高齢化による社会費の膨張に加え、防衛費の増加などの歳出の拡大に追い付かず、約35.6兆円の新規国債発行で歳入不足を賄う。
国の財政は厳しい状況が続きそうだ。
3月末の国の借金は、12月末に比べ、国債は約20.9兆円増の約1136.4兆円で全体の約89%を占め、うち普通国債(建設国債、赤字国債等)は約21.3兆円増の約1027.1兆円と過去最大となった。
その内訳は、長期国債(10年以上)が約7.9兆円増の約778.3兆円、中期国債(2年から5年)が約0.9兆円増の約183.5兆円、短期国債(1年以下)も約12.5兆円増の約65.3兆円と軒並み増加して全体を押し上げた。
この「国の借金」約1270.5兆円は、2023年度一般会計予算の歳出総額114兆3812億円の約11倍、同年度税収見込み額69兆4400億円の約18.3倍にあたる。
年収500万円のサラリーマンが9150万円の借金を抱えている勘定だ。
また、わが国の今年4月1日時点での推計人口1億2447万人(総務省統計局の概算値)で割ると、国民1人当たりの借金は、2022年12月末時点の約1006万円から約1021万円に増加している。
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