府内の人手不足企業割合は34.4% 2020年前のコロナ禍前水準に上昇
大阪シティ信用金庫が発表した「中小企業における人手不足の実態と対応策等調査」結果(2023年4月上旬に実施・有効回答数1317社)によると、人手の過不足感は、「適正」と答えた企業が64.5%で最も多く、これに対し、「過剰」とする企業は1.1%、「不足」とする企業は34.4%だった。
これを前回調査(2021年)と比べると、「過剰」が6.6ポイント、「適正」が12.0ポイントそれぞれ減少する一方、「不足」が18.6ポイントと大幅に増加した。
人手不足と答えた企業の割合は、新型コロナ禍真っ只の2020年に急低下し、16.0%を記録。
翌2021年も15.8と低い水準だったが、本格的なアフターコロナを迎えたことで経済活動が再開され、コロナ禍前の水準に戻ったようだ。
業種別でみると、「不足」とする企業の割合は「運輸業」(53.7%)で5割を超えた。
トラック運転手の労働時間が年720時間に制限されることで人手不足が生じる「2024年問題」を目前に控えた状況だが、すでに他業種よりも不足感が強い。
人手不足の深刻度合いについて「かなり深刻」と答えた企業は12.1%、「やや深刻」と答えた企業は59.9%。
合わせて7割超(72.0%)にも上っており、多くの企業にとって「人手不足解消」が喫緊の経営課題となっていることがわかる。
業種別でみると「深刻」と答えた企業割合は「サービス業」で80.0%にも上り、全業種の中で最も高くなっている。
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