21年度の滞納残高は2年連続増加 消費税の新規発生が17年連続最多
国税庁がこのほど公表した2021年度租税滞納状況によると、今年3月末時点での法人税や消費税など国税の滞納残高が22年ぶりに増加した昨年度に引き続き増加したことが明らかになった。
これは、新型コロナウイルス感染症の経済対策で特例猶予制度が適用され、滞納の新規発生が抑えられていた分が、猶予期限を過ぎて上積みされたことなどが要因。
新規発生滞納額は前年度に比べ27.2%増の7527億円と2年連続で増加した。
その上、整理済額が6956億円(前年度比34.2%増)と新規発生滞納額を下回ったため、今年3月末時点での滞納残高は6.9%増の8857億円と2年連続で増加した。
ただし、今年3月までの1年間(2021年度)に発生した新規滞納額は、最も新規滞納発生額の多かった1992年度(1兆8903億円)の約40%まで減少。
また、2021年度の滞納発生割合(新規発生滞納額/徴収決定済額)は前年度比0.2ポイント増の1.1%と低水準で推移。
滞納発生割合は、前年度の2020年度は国税庁発足以来、最も低い割合の0.9%だった。
この結果、滞納残高はピークの1998年度(2兆8149億円)の約31%まで減少している。
税目別にみると、消費税は、新規発生滞納額が前年度比15.7%増の3997億円と2年連続で増加し、税目別では17年連続で最多、全体の約53%を占める。
一方で、整理済額が3692億円と下回ったため、滞納残高は9.4%増の3551億円と、2年連続で増加した。
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