インボイス制度の準備・登録申請 売上高1千万円以下事業者に遅れ
来年10月から消費税の「インボイス制度」が導入されるが、日本商工会議所が発表した「消費税インボイス制度に関する実態調査」では、制度適用に必要な適格請求書(インボイス)発行事業者の登録申請を行った事業者はわずか1割となっていることが明らかになった。
この実態調査は、各地商工会議所の会員企業に今年5月23日から6月23日までの期間にヒアリング調査(回答事業者数3771者)を実施して取りまとめたもの。
インボイス制度導入に向けての準備状況は、「特段の準備を行っていない」事業者の割合が全体の42.2%と、昨年同時期の調査(59.9%)からは減少したものの4割を超えている。
「請求書等発行システムや経理・受発注システムの入替・改修等を行っている」事業者はわずか7.0%だった。
特に、「特段の準備を行っていない」事業者は、売上高1千万円以下の事業者では60.5%にのぼり、小規模な事業者ほど準備が進んでいない実態が判明した。
また、国税庁への適格請求書発行事業者の登録申請状況では、「登録申請した」と回答した事業者は10.5%と1割のみ。
特に、売上高1千万円以下の事業者では僅か1.6%に過ぎず、「申請する予定」(11.5%)を含めても13%程度のほか、「取引先から要請があれば検討する」が24.7%、「登録申請は行わない」が23.9%、「制度内容を理解しておらず、検討していない」が21.2%と、全体の半数近くが自主的には申請は行わないようだ。
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