ちば会計

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2021年12月

2021年12月24日 (金)

2022年度与党税制改正大綱公表 賃上げ促進税制や住宅ローン減税

 自民・公明両党は12月10日、2022年度の与党税制改正大綱を決定し公表した。

来年度の税制改正は、「成長と分配の好循環の実現」、「経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し」等の観点からとりまとめ、賃上げを積極的に行う企業を対象にした賃上げ促進税制(所得拡大促進税制)の拡充などを盛り込んだ。

個人所得課税についても住宅ローン減税を延長した。

評価額の見直しの年となる固定資産税については、商業地のみを軽減する。


 賃上げ促進税制について、中小企業における所得拡大促進税制は、青色申告書を提出している中小企業者等が、一定の要件を満たした上で、前年度より給与等の支給額を増加させた場合、その増加額の一部を法人税(個人事業主は所得税)から税額控除できる制度。

雇用者全体の給与総額の増額分を法人税額から差し引く控除率が、大企業で最大30%(現行20%)、中小企業で最大40%(同25%)に引き上げられる。

 個人所得課税では、住宅ローン減税について、2025年12月末まで4年間特例を延長するが、ローン残高の1%を所得税等から差し引く控除率を0.7%に縮小する。

控除率を引き下げたのは、低金利が続くなかで住宅購入者の減税額がローンの支払利息額を上回る“逆ざや”が生じているとの会計検査院の指摘を是正する狙いがある。

新築の減税期間は原則10年間を13年間に延ばすが、所得要件は2000万円以下(現行3000万円以下)に引き下げる。

 

2021年12月22日 (水)

特例事業承継税制 令和9年12月末で終了へ

 事業承継の際の贈与税・相続税の納税を猶予する「事業承継税制」は、平成30年度税制改正で抜本的に拡充され「特例事業承継税制」として生まれ変わった。

これにより、同税制の適用の前提となる認定申請の件数は、拡充前は年間400件程度だったところ、拡充後は年間約6,000件まで増加。

中小企業の事業承継対策のスタンダードとなりそうな勢いだが、先日公表された令和4年度税制改正大綱の中で、制度が一部見直されることが明らかになっている。

 この特例事業承継税制の適用を受けるには、事前に「特例承継計画」を策定し、令和5年3月31日までに都道府県へ提出しておく必要があるが、この提出期限が令和6年3月31日まで1年間延長される。

この機会に中小企業の事業承継を押し進めたいということだろう。

 ただ大綱には、特例事業承継税制について「令和9年12月末までの適用期限については今後とも延長を行わない」ことも併せて明記された。

すなわち、令和10年以降は、通常の事業承継税制しか使えなくなるというわけだ。

 特例事業承継税制は、中小企業が発行したすべての株式について、その承継に係る相続税・贈与税の100%が納税猶予される制度。

一方、通常の事業承継税制では、対象となる株式は「総株式数の3分の2まで」で、猶予されるのは税額の「80%」。

つまり、無税で株式を承継することができなくなる。

そのため、事業承継を検討している中小企業では、早期に事業承継への取り組みをスタートし、本税制の活用について検討を行う必要があるだろう。

2021年12月21日 (火)

法人消費税調査、コロナで件数減 1件当たり追徴税額は約3倍増加

 消費税還付申告法人に対する税務調査が大きな成果を上げている。

これは、国税庁が先日公表した2020事務年度の法人税等の調査事績により明らかとなったもの。

コロナの影響により調査事務量の減少等から、法人税調査件数が大幅減少傾向にあるなか、消費税還付申告法人への追徴税額が前年を上回った。

国税庁のまとめによると、2020事務年度に実施した法人消費税の実地調査は2万5千件(対前年比▲69.8%)だった。

 このうち1万6千件(対前年比▲63.2%)から何らかの非違が見つかり、729億円(同0.9%増)を追徴している。

消費税還付申告法人についてみると、3066件(同▲47.5%)に実地調査を実施し、このうち510件の不正を含む2073件(同▲37.8%)から非違が見つかった。

これによる追徴税額は前年比3.0%増の219億円(うち不正還付は34億円)と増加。調査1件あたりの追徴税額は同96.2%増の714万円にのぼる。

 以上のように、法人消費税の実地調査は、新型コロナ感染症の影響で前年の3割程度にまで大きく減少したが、追徴税額は微増し、1件当たりの追徴税額は前年比約3倍増の297万円と大幅に増加。

不正計算があった件数は同▲57.9%の5千件、その追徴税額も同▲11.6%の178億円だったが、不正1件当たりでは同110.1%増の331万円だった。

これは、調査事務量が大きく制限されるなか、調査対象にはいつも以上の厳しい調査が行われたといえる。

2021年12月20日 (月)

令和4年度税制改正大綱が公表 今年も節税スキームにメス

  12月10日に令和4年度の税制改正大綱が公表された。

事前に報道されていた通り「賃上げ税制の拡充」や「住宅ローン減税の控除率引き下げ」などが盛り込まれたが、その影でひとつの節税スキームにメスが入ったことが話題となっている。

「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」に関する見直しがそれだ。

  近年、建設用の足場やドローン等を購入し少額減価償却資産として一括償却しつつ、それをリースに出すことでリース料収入を得る節税手法が一部で活用されている。

  例えば建設用足場の場合、多くは購入価格が一口100万円で、契約期間終了までの間にこれを上回るよう契約期間やリース料が設定されている。

このとき、当然ながらリース料収入には法人税が課税され、契約終了後に足場を売却すれば、その売却収入にも課税があるがトータルとして手元のキャッシュが増加する仕組みになっている。

建設用足場やドローン等の販売会社が、こうした手法を“決算対策”として営業活動を行い、結果として広く活用されてきたことがこの改正に繋がったと推測される。

 気になる改正の内容だが、税制改正大綱の中には「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例について、対象資産から貸付け(主要な事業として行われるものを除く。)の用に供した資産を除外した上、その適用期限を2年延長する」と記載されている。

同特例の対象から「貸付けの用に供した資産」が除外されるため、この手法は完全に終焉を迎えたと言えるだろう。

2021年12月17日 (金)

法人税、コロナ禍で調査大幅減も 1件当たり追徴税額は大幅増加

 国税庁がこのほど公表した2020事務年度の法人税等の調査事績によると、今年6月までの1年間(2020事務年度)においては、あらゆる資料情報と提出された申告書等の分析・検討を行った結果、大口・悪質な不正計算等が想定される法人など、調査必要度の高い法人2万5千件について実地調査を実施した。

その結果、申告漏れ所得金額は5286億円、追徴税額(法人税・消費税)は1936億円となっている。

 コロナ禍の影響で実地調査件数等が大幅に減少するなか、“簡易な接触”を活用し、自発的な申告内容等の見直し要請を6万8千件(前事務年度比56.5%増)実施。

その結果、申告漏れ所得金額は76億円(同79.2%増)、追徴税額は62億円(同128.7%増)。

簡易な接触とは、税務署において書面や電話による連絡や来署依頼による面接により、納税者に対して自発的な申告内容の見直しなどを要請するもの。

 以上、法人税等の調査は、新型コロナの影響から調査件数等は減少したが、実地調査1件当たりの追徴税額は780万6千円と、前年度(313万5千円)から約2.5倍に増加している。

 不正を業種別にみると、不正発見割合の高い10業種では、「バー・クラブ」が53.7%で19年連続のワースト1位。
「バー・クラブ」は、近年25年間で24回1位という不名誉な記録を持つ。
以下、「外国料理」(52.0%)、「美容」(37.5%)の順で続く。

2021年12月14日 (火)

事業再構築補助金 第3次は9021件が採択 早くも令和4年度の継続が決定的

11月30日、事業再構築補助金の第3回公募における採択結果が公表された。

応募総数は20,307件で、そのうち採択されたのは9,021件。採択率は約44%だった。

業種別の採択件数は、製造業(21.8%)、宿泊業・飲食サービス業(17.8%)、卸売業・小売業(17.7%)、建設業(9.3%)が頭ひとつ抜けているものの、これ以外は満遍なく採択されている状況だ。

 また、第3次公募より新たに「最低賃金枠」が設けられ、375件が採択されている。

今年の10月1日より最低賃金が時給930円へと引き上げられたが、この最低賃金枠は、最低賃金引上げが困難な中小企業等の事業再構築を支援する、いわば特別枠だ。

 ところで、同補助金のこれまでの応募総数は延べ46,288件で、採択件数は21,223件。
事実上、ものづくり補助金を超える大型補助金となった(令和元年度補正、令和2年度補正におけるものづくり補助金の総採択件数は17,978件)。採択率は約46%で、ものづくり補助金と、こちらはほぼ同水準である。

 一躍人気の補助金となった事業再構築補助金だが、11月26日に令和3年度補正予算案が閣議決定され、令和4年度も引き続き継続される予定だ。

原油をはじめ世界的な原料高が続く中、多くの中小企業が苦境に立たされており、さらなる制度の拡充を期待したいところ。

 同補助金の今後のスケジュールだが、年内は12月21日まで第4次公募の申請受付が行われており、第5回公募は令和4年1月中に開始される予定。

国の借金、9月末時点1215兆円 過去最大更新のペースを脱する

 財務省が公表した、2021年9月末時点での国債や借入金などを合計した「国の借金」は、過去最大だった2021年6月末から5兆4836億円減って1215兆1532億円となり、これまで続いていた過去最大更新ペースを脱した。

しかし、新型コロナ感染の拡大を受けて編成された2021年度予算では、追加歳出や歳入不足の財源を全て国債の発行に頼っており、さらに今後の経済対策への財政出動が予想され、国の財政は厳しい状況が続きそうだ。

 

 9月末の国の借金は、2021年6月末に比べ、国債は約▲8.6兆円減の約1058.2兆円で全体の約87%を占め、うち普通国債(建設国債、赤字国債等)は、約▲2.2兆円減の約939.8兆円となった。


その内訳は、長期国債(10年以上)が約9.3兆円増加して過去最大の約732.6兆円、中期国債(2年から5年)も約1.9兆円増の約166.8兆円と増加したが、短期国債(1年以下)が約▲13.4兆円減の約40.5兆円となって全体を押し下げた。


 この「国の借金」1215兆1532億円は、2021年度一般会計予算の歳出総額106兆6097億円の約11.4倍、同年度税収見込み額57兆4480億円の約21.2倍である。


年収500万円のサラリーマンが1億600万円の借金を抱えている勘定だ。


また、わが国の今年11月1日時点での推計人口1億2507万人(総務省統計局の概算値)で割ると、国民1人当たりの借金は、2021年6月末時点の約974万円からやや減少したが、約972万円にのぼる。

2021年12月 8日 (水)

政府 金融機関に柔軟な資金繰り対応を要請 企業はアフターコロナを意識し抜本的な対応を

 11月19日に「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」が閣議決定された。

これに伴い経済産業省では、金融機関に対して「現下の決算状況・借入状況や条件変更の有無等の事象のみで機械的・硬直的に判断せず、丁寧かつ親身に対応すること」「返済期間・据置期間の長期の延長等を積極的に提案するなど、既往債務の条件変更や借換等について、事業者の実情に応じた迅速かつ柔軟な対応を継続すること」を改めて要請している。

 

ただ、当の金融機関の状況は厳しく、特に地銀に至っては、いわゆる「ゼロゼロ融資」をほぼ無審査に近い状態で行ってきたため、不良債権予備軍とも言われる「要注意先」がコロナ禍で大幅に増加している。

当面は政府の要請もあり柔軟に対応すると見られるが、アフターコロナでは、これらの要注意先に対し一気に厳しい対応を迫る可能性が高いだろう。

 では、企業はどのような対応が必要だろうか。
まず資金繰りについてだが、安易なリスケジュールは避け、先に追加融資や借り換えを検討する必要がある。
貸出条件の緩和は自社の格付けにも影響するためだ。

 

 それから、アフターコロナに向けた事業計画・経営改善計画を立てるべきだろう。
アフターコロナにおける経営環境を分析し、経営課題を抽出。解決策を、スケジュールやリソースも明らかにしながら具体化する。


また、これらの施策を落とし込んだ予想財務諸表も作成すると良い。
企業が独自に策定できなければ、顧問税理士や、近隣の「認定支援機関」に頼るのもひとつの手だ。

 

 また、事業計画策定の段階で新規事業のヒントを得ることもあるだろう。
このような場合には「事業再構築補助金」や、設備投資を伴う場合には「小規模事業者持続化給付金」「IT導入補助金」などの活用も検討したい。

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