ヤフーとLINEの経営統合が意味するものとは? 「スーパーアプリ」の実現は生活を変える可能性も
日本最大級のポータルサイト「Yahoo! Japan」を運営するヤフーと、月間アクティブユーザー数8,000万人以上を誇る「LINE」のLINEが経営統合に合意した。
この統合を後押しした要因は、“キャッシュレス決済戦争”の結果だったのではないか。「LINEペイ」のユーザー数はヤフー傘下「PayPay」の半分以下。一方、ひとり勝ちと喧伝されている「PayPay」は期間限定ながら手数料無料。
信用スコアサービスへの布石として展開しているのは明らかだが、道筋はまだ出来上がっていない。こうした状況を踏まえると、両社の会見で「スーパーアプリ」という単語が何回も登場したのは大きな意味を持つ。
「スーパーアプリ」とは、1つのアプリでSNSや交通、eコマース、決済などあらゆるサービスを利用できる状態を指す。この状態を実現し、大量のユーザーを囲い込めば、まさに一大経済圏が誕生することとなる。
「統合によるデメリットを考慮するよりも、日本でいちはやく「スーパーアプリ」の土台を整えるべき」。これが、両社の思惑が一致したポイントではないか。
そして、「スーパーアプリ」が決済のプラットフォームとなれば、生活行動が一変する可能性もある。
生活にまつわる決済のすべてがスマホで完了してしまう――これはもはや未来予想図ではなく、現実。実際、30代の3割が、スマートフォンを利用するようになって銀行窓口へ行かなくなったという調査結果もあり、「振り込みのため銀行へ行く」「コンビニで各種料金を決済する」といったアクションがなくなるかもしれない。
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