ちば会計

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2019年10月

2019年10月30日 (水)

黒字申告割合は8年連続の上昇 申告所得金額も過去最高額を更新

 今年6月末現在の法人数は前年から0.8%増の313万2千法人で、うち2018年度内に決算期を迎え今年7月末までに申告した法人は、同1.2%増の292万9千法人だったことが、国税庁がこのほど公表した2018事務年度の法人税等の申告事績で分かった。

 

 その申告所得金額は同3.7%増の73兆3865億円と9年連続で増加して過去最高額となり、申告税額の総額も同2.6%増の12兆7922億円と2年連続で増加した。

 

 法人の黒字申告件数は101万7千件(前年対比2.8%増)で、黒字申告割合は前年度を0.5ポイント上回る34.7%となり、8年連続で上昇した。黒字申告割合は2014年度以降5年連続で30%台となった。

 

もっとも、法人の黒字申告割合は、過去最高だった1973年度(65.4%)の半分前後の低い数字が、1993年度から26年も続いていることになり、法人の黒字申告割合はいまだ低水準が続いている。

 

  黒字法人の申告1件あたりでは前年度に比べて0.9%増の7215万6千円となった。一方で、申告欠損金額は同▲4.8%減の13兆541億円、赤字申告1件あたりの欠損金額も同▲5.1%減の682万7千円と、ともに減少。

 

前年度は企業業績の二極化傾向にあったが、2018年度は全体が改善されたことがうかがえる。ちなみに、申告欠損金額のピークは1999年度の33兆2791億円だったので、2018年度は約39%まで減少したことになる。

 

 

 

フェイスブック主導の仮想通貨「リブラ」が発行中止 G20の規制合意、米規制機関のGFIN参加が示す意味

 フェイスブックは10月23日、仮想通貨「リブラ」の発行延期を発表した。同社が主導するリブラ・アソシエーションにはクレジットカード会社やPayPal、ウーバーなど名だたる企業が多数参画していたが、なぜ計画は頓挫したのか。

 

 リブラ最大の特徴は、価格が不安定な仮想通貨と異なり、その価値が現実の資産で担保される点。米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円等との連動が予定されていた。

 

また、仮想通貨は送金や決済が安くスムーズに行えるため、クレジットカード各社やEC取引を行う企業は、リブラの発行により巨大なブルーオーシャンへリーチできる。

 

一方、そこまで利便性の高い仮想通貨が普及すれば、米ドルやユーロが築いてきた経済圏がリブラに代わりかねない。そして、銀行口座経由での送金が必要なくなるため、従来の経済制裁が無効化する恐れもある。

 

政界・金融界の大物が相次いで批判したのも納得できよう。

 

 結果、10月18日のG20財務相・中央銀行総裁会議で「リブラなどのグローバルな『ステーブルコイン』は厳格な規制なしで発行を許可すべきではない」と合意。さらに、アメリカ証券取引委員会(SEC)などの米4政府機関が、英金融行為規制機構(FCA)主導の世界的な金融イノベーションネットワーク「GFIN」に加入。

 

リブラなど「ステーブルコイン」に対する規制の方向性を定めることになりそうだ。ただし、FCAは仮想通貨自体には友好的。現在の政界・金融界の思惑と「ステーブルコイン」の公益性との折り合いをどのようにつけるのか注目される。

 

 

2019年10月23日 (水)

受け取り方法で異なる満期保険金 一時金で受領した場合は一時所得

 生命保険契約の満期や解約により保険金を受け取った場合には、保険料の負担者、保険金受取人がだれであるかにより異なる。

 

所得税が課税されるのは、保険料の負担者と保険金受取人とが同一人の場合だ。この場合の満期保険金等は、受け取りの方法により、一時所得又は雑所得として課税される。

 

 保険料の負担者と保険金受取人とが同一人の場合で、満期保険金等を一時金で受領した場合には、一時所得になる。

 

一時所得の金額は、その満期保険金等以外に他の一時所得がないとすれば、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料又は掛金の額を差し引き、さらに一時所得の特別控除額50万円を差し引いた金額となる。課税の対象になるのは、この金額を更に1/2にした金額だ。

 

 満期保険金を年金で受領した場合には、公的年金等以外の雑所得になる。雑所得の金額は、その年中に受け取った年金の額から、その金額に対応する払込保険料又は掛金の額を差し引いた金額である。

 

年金を受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収される。年金が支払われる際は、「(年金の額-その年金の額に対応する保険料又は掛金の額)×10.21%」で計算した所得税及び復興特別所得税が源泉徴収される。

 

 一方、保険料の負担者と年金の受取人が異なる場合には、保険料負担者から年金の受取人に対して、年金を受け取る権利が贈与されたものとみなされ、給付事由発生時点で贈与税が課税される。

 

 

 

 

チューリッヒ生命 3大疾病に重点を置いた福利厚生制度を導入

 日本人の死因の5割以上を占めるがん、心疾患、脳血管疾患の「3大疾病」。とりわけがんは、2人に1人が生涯で罹患するとされ、確率の高さから厚生労働省もがん治療と就労の両立を事業者に促している。

 

しかし、9月に内閣府が発表した「がん対策・たばこ対策に関する世論調査」によれば、治療や検査のため2週間に1回程度通院する必要がある場合、「働き続けられる環境か」との設問に対し、「そう思わない」との回答が57.4%と6割近くを占めた。

 

 これを敏感に受け止めた人事労務対策を打ち出したのが、チューリッヒ生命。9月から3大疾病に重点を置いた福利厚生制度を導入。

 

「3大疾病に関する検診の自己負担額の50%を補助」「3大疾病で通院する場合は1日3時間を上限に就業扱いとする」「3大疾病で6カ月以上休職し復職した場合、復職一時金として20万円を支払う」など、就業継続の不安を軽減するとともに、治療と仕事の両立をサポートする内容となっている。

 

 ビジネスパーソンにとって最大のリスクは「働けなくなる」こと。会社員が加入する健康保険では「傷病手当金」が支払われるものの、最長1年6カ月分のため、長期の治療となった場合の医療費や生活費をまかなえるとは限らない。

 

そうしたことを踏まえると、チューリッヒ生命の取り組みは、ある程度の安心感を担保するものといえる。3大疾病を発症していない人にとっても「安心して働ける職場」とアピールできるため、採用戦略上の好影響も期待できるのではないか。

 

 

2019年10月21日 (月)

パソコン、残業規制、BCP、事業承継、人件費増加…中小企業を襲う「2020年問題」を改めて検証!

 

 2020年は、あらゆる分野でリスクが発生すると想定されている。まずはパソコンの問題から。Windows7のサポートが2020年1月14日に終了するが、ウェブ分析の世界的大手であるNet Applicationsによれば、今年8月時点でWindows7はOSシェア第2位。

 

30.34%を占めており、バージョンアップに踏み切っていない企業は多い。使い続けることは可能だが、セキュリティ更新プログラムの提供が受けられないため、ウイルス侵入や個人情報漏洩のリスクは高い。東京オリンピックに乗じたサイバー攻撃や、周辺機器が利用できなくなる可能性もあり、Windows7を使い続けるメリットは薄い。

 

 2020年4月1日から中小企業にも残業時間の上限規制が適用される。罰則が適用されるだけでなく、厚労省のサイトに社名が公開される可能性があるため無視できない。

 

その他、政府が2020年までに策定を求めているBCP(事業継続計画)にも対応する必要がある。大規模災害が頻繁に起こる今、重要性は高い。

 

団塊の世代が70歳以上となり、団塊ジュニア世代が50代に突入するタイミングであることも見逃せない。前者は事業承継や退職者が増えることを意味し、後者は人件費の増加を意味する。

 

キリンホールディングスが、昨年度決算で過去最高益をマークしたにもかかわらず、45歳以上の社員を対象とした早期退職を実施したのも、こうしたリスクを踏まえてのものだ。

 

これらの問題に対し、適切に対応できるかどうか。決して大げさではなく、それが2020年代を生き抜くための必要条件となるだろう。

 

 

 

相続税の電子申告、10月から開始 現在22種類の帳票の提出が可能

 

 確定申告も電子申告が行えるようになって、確定申告書の提出が楽になった。電子申告できる税目は、法人税、地方法人税、消費税、復興特別法人税、酒税、印紙税、所得税、復興特別所得税、贈与税だが、今月10月から相続税も電子申告が可能になった。

 

相続税は、他の税目と違い、添付書類の多さや相続人が連名で申告書を提出することになるため、対応が難しかったようだ。2019年1月1日以降に発生した相続が対象となる。

 

 相続税の申告には、法人税や所得税と異なり、遺産分割協議書や印鑑証明書など様々な添付書類の提出が必要になる。10月現在、基本的な22種類の帳票の提出が電子申告可能とされている。

 

ただし、非上場株式及び農地の納税猶予制度については電子申告を行うことができないとされている。添付書類に関しては、戸籍の謄本などの法定添付書類のほか、提出が必要な多くの書類をイメージデータにより提出することができる。

 

 相続税の申告は、不動産の評価が複雑などといった理由から、申告件数の8割以上を税理士が代理しているとみられる。

 

 そこで、税理士等の代理送信が可能だが、その場合は、1回の送信につき最大9名分までの財産取得者の申告をまとめて行うことができる。

 

また、税理士等が(1)税理士情報を入力し、(2)電子署名を付して代理送信することで納税者本人の電子署名を省略して申告書を提出(送信)することができる。

 

 

 

2019年10月16日 (水)

グーグルが3Dモデルを表示できるフォーマットをリリース ネットショッピングのスタイルを根底から変える可能性も?

 AR(拡張現実)を活用したマーケティング施策が目立つ。とりわけグーグルはARに力を注いでおり、9月下旬から、モバイル端末で動物名を検索をするとでARが表示されるようになった。

 

同じ9月に、3Dモデルを表示できるフォーマット「Swirl(スワール)」をリリース。サンプルとして用意されたスニーカーとスマートフォンを指で回すと、360度すべての角度から眺めることができる。

 

リアルで立体的な商品を画面上でこねくり回していると、店舗で商品に触れるのに近い視覚効果を感じられる。しかも、スマートフォンは内部まで見られるようになっている。

 

アイデア次第でリアル以上に高度な情報量と、リアルでは得られない没入体験が可能。次世代ネットショッピングの幕開けを予感させる。

 

 しかし、なぜグーグルはARに力を注ぐのか。理由のひとつは、「情報へのアクセスを容易に、使いやすく」したいから。前出例のスニーカーも、2次元の平面的な画像だとむしろ情報量の少なさが際立つ。

 

いくら複数方向から撮影した画像を掲載しても、実店舗での体験には到底かなわない。もうひとつは「Googleアナリティクス」などが統合される予定の「Googleマーケティングプラットフォーム」への布石と考えられる。

 

3Dモデルを活用した先進の「クリエイティブ」と「広告運用」「分析」を1か所にまとめたプラットフォームがスタンダードになれば、グーグルの存在感はさらに強まる。

 

「Swirl」の登場は、ネットショッピングのあり方を変えてしまう可能性があるといえそうだ。

 

18年分民間平均給与は約441万円 男性が545万円、女性が293万円

 国税庁が公表した2018年分民間給与実態統計調査結果によると、2018年1年間を通して民間企業に勤めた給与所得者の平均給与は440万7千円で、前年に比べ2.0%(8万5千円)増加したことが分かった。平均給与は6年連続の増加。

 

 調査結果によると、2018年12月31日現在の給与所得者数は、前年に比べ1.7%増加の5911万4千人だった。

 

そのうち、1年を通じて勤務した給与所得者数は、前年比1.6%増の5026万4千人(正規3321万7千人、非正規1167万2千人)となり、6年連続で過去最多を更新している。

 

 その平均給与約441万円の内訳は、平均給料・手当が同1.9%増の371万円と4年連続の増加、賞与は同2.5%増の69万7千円と2年連続で増加した。

 

 男女別の平均給与は、男性(平均年齢46.3歳、平均勤続年数13.7年)が前年比2.5%増の545万円、女性(同46.5歳、同10.1年)が同2.1%増の293万1千円で過去最高額となった。

 

また、正規、非正規別にみると、1人当たりの平均給与は、正規が同2.0%増の503万5千円(男性559万9千円、女性386万円)、非正規は同2.2%増の179万円(男性236万円、女性154万1千円)とともに増加したが、2.8倍の差がある。

 

 業種別にみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」が759万円と突出して高く、次いで「金融業、保険業」の631万円が続き、対して最も低いのは「宿泊業、飲食サービス業」の251万円だった。

 

2019年10月 8日 (火)

わずか9カ月間の実施で景気対策効果には疑問符「キャッシュレス・消費者還元事業」の真の狙いは?

 10月1日に消費税率が10%へ引き上げられた。増税による景気後退を防ぐ名目で実施されるのが、「キャッシュレス・消費者還元事業」。

 

キャッシュレス決済を利用すると、購入価格の2%もしくは5%分のポイントが還元される仕組みだ。

 

一見、消費者にも事業者にもメリットがあるようだが、その効果は疑わしい。

 

なぜなら、実施期間がわずか9カ月間と短く、利用しやすい大手店舗の還元率は2%で増税前と変わらないため、購買意欲を煽ることにつながるとは思えないからだ。

 

でも、「キャッシュレス・消費者還元事業」登録店舗への優遇措置は手厚く見える。決済端末導入費用を無料とし、期間中は国が手数料の3分の1を補助。実質2.17%以下となるため、クレジットカードの手数料が4~7%程度であることを踏まえれば大盤振る舞いだ。実際、政府はこの事業に2,789億円もの予算を投じている。

 

 そこまでキャッシュレス化を推進したい理由とは?考えられるのは、店舗の省人化だ。キャッシュレス決済が根付けば、人手不足に悩む小売業にとって追い風だ。

 

不透明な現金流通を抑制することもできるだろう。税収向上につながる他、50兆円ともされるタンス預金の解消も期待できる。

 

マイナンバーを活用して25%分のポイントを還元する「マイナポイント」の創設も決まっていることからも、国民の資産透明化が大きな狙いであることがわかる。

 

よく練られたシナリオだが、政府の思惑どおりにキャッシュレス化は進むのか。この先数カ月の小売業の動向にぜひ着目していきたい。

 

 

 

次世代住宅ポイント制度の発行戸数 新築・リフォームで計1万戸を超え」

 国土交通省がこのほど公表した次世代住宅ポイント制度の実施状況によると、8月末でポイント発行戸数が新築・リフォーム合わせて1万戸を超えたことが分かった。

 

 同制度は、消費税率10%が適用される一定の性能を有する住宅の新築やリフォームに対して、様々な商品等と交換できるポイントが発行される。

 

省エネ・耐震・バリアフリー、家事負担軽減に対応した一定性能の住宅の新築やリフォームをし、本年10月以降に引渡しを受ける住宅(一定期間内の請負契約・着工が要件)が対象で、ポイント発行申請をすることで様々な商品等と交換できるポイント(1ポイント1円相当)が受け取れる。

 

 申請受付は本年6月3日から始まり、8月末までの累計で新築1万1836戸、リフォーム2026戸の合計1万3862戸が申請し、審査の結果、1万618戸(新築8869戸、リフォーム1749戸)にポイントが発行された。

 

発行ポイント数は、合計31億5957万ポイントにのぼっている。

 

 ポイント発行申請期限は来年3月までを予定している(本年度1300億円の予算を計上していることから、予算の執行状況に応じて申請期限を公表)。商品交換申込は本年10月から来年6月まで。

 

交換商品は、家電からインテリア、雑貨・日用品、地場産品、食料品・飲料、スポーツ・健康増進など、幅広い商品が次世代住宅ポイント事務局ホームページに掲載されている。

 

 

 

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