JR東日本が「自販機初のサブスク」をスタート! 月額2,480円という価格と限定募集から透ける思惑
Jエキナカ向け飲料事業を展開するJR東日本ウォータービジネスは、自社アプリを活用した自販機のサブスクリプションサービス「every pass」を開始すると発表した。
興味深いのは、抽選に当選した500名だけにサービスを提供するという点。しかも、2種あるプランのうち、月額980円の「アキュアメイドプラン」は1カ月限定。
2カ月目から自動的に月額2,480円の「プレミアムプラン」へと移行する。実質的には、1カ月お試し付きの月額2,480円のサービスだ。
150円の商品を月20日間購入すると3,000円。飛びつくほどの魅力があるかは疑問だ。
なぜ、このような“中途半端”な施策を打ったのか。ひとつは、自販機市場が縮小傾向にあることが挙げられる。
同社は、顔認証や気温と連動したレコメンド機能を付加したイノベーション自販機を展開。通常自販機の1.8倍もの売上を記録するなど成果を出してきたが、今後も自販機が必要とされるかは不透明。
限定募集がどの程度注目を集められるか観測し、エキナカ全体の販売戦略を構築するためのデータを収集する意図があるのだろう。また、開発コストの大きい自社製品を今後も展開すべきか見極める契機としても活用できるはずだ。
これらは一方的な推測に過ぎないが、「限定募集」やキャンペーン色の強い価格設定から、本気でサブスクリプションを進めんとする意図が感じられず、あくまでマーケティング戦略と受け止めざるを得ない。
こうした施策が吉と出るか凶と出るか、世間の反応を含め注目する価値はありそうだ。
« ふるさと納税、寄附額は過去最高 控除額は1.33倍の約3265億円に | トップページ | 軽減税率対応レジの補助金の要件 9月末までに契約完了すれば対象 »
「市場創出・就職・人材」カテゴリの記事
- 新規開業、女性の割合が過去最高 開業費用の平均値は985万円(2024.12.27)
- 広がりつつある価格転嫁の裾野 「発注企業からの申入れ」は28.3%に(2024.12.17)
- 政府の総合経済対策が閣議決定 103万円の壁解消に向け一歩前進(2024.12.10)
- 「フリーランス保護法」が施行 フリーランス取引の適正化など義務化(2024.12.03)
- 新規学卒就職者の3年以内離職率 大学卒が32%、高校卒が37%に(2024.11.19)
「IT関連」カテゴリの記事
- 暗号資産取引に対する課税 分離課税の“対象入り”は暗礁に!?(2025.01.14)
- 「フリーランス保護法」が施行 フリーランス取引の適正化など義務化(2024.12.03)
- 国税庁が勧める「優良な電子帳簿」 過少申告加算税が5%に軽減される(2024.10.31)
- 7月のテレワーク実施率は22.6% 「情報通信業」が56.2%で最上位(2024.09.30)
- 日証協、ネット取引会員は35.6% ネット取引口座数は4546万口座(2024.07.23)
« ふるさと納税、寄附額は過去最高 控除額は1.33倍の約3265億円に | トップページ | 軽減税率対応レジの補助金の要件 9月末までに契約完了すれば対象 »
コメント