18年度の査察、計121件を告発 消費税受還付事案は16件を告発
国税庁がこのほど公表した2018年度査察の概要によると、査察で摘発した脱税事件は前年度より19件多い182件、脱税総額は前年度を3.6%上回る約140億円だった。
今年3月までの1年間(2018年度)に、全国の国税局が査察に着手した件数は166件と、前年度を8件下回った。
継続事案を含む182件(前年度163件)を処理(検察庁への告発の可否を最終的に判断)し、うち66.5%に当たる121件(前年度比8件増)を検察庁に告発。この告発率66.5%は前年度を2.8ポイント下回った。
2018年度は、消費税の輸出免税制度を利用した消費税受還付事案(16件告発)や、自己の所得を秘匿し申告を行わない無申告ほ脱事案(18件告発)に積極的に取り組み、消費税受還付事案は過去5年間で最も多くの告発を行っている。
近年、査察における大型事案は減少傾向にあり、2018年度の脱税総額139億9900万円は、ピークの1988年度(714億円)の約20%にまで減少している。1件当たり平均の脱税額は7700万円(前年度8300万円)で、ここ5年は1億円を下回っている。
告発分の脱税総額は前年度を11億7500万円上回る111億7600万円、1件当たり平均の脱税額は9200万円(同8900万円)となっている。
告発分を税目別にみると、「法人税」が前年度から6件減の55件で全体の約45%を、脱税総額でも約45億円で約40%をそれぞれ占めた。
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