インパクト投資など社会的リターンを求める動きが加速 不動産セクターでカギを握る「GRESB」とは?
環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に対する企業の取り組みを重視し銘柄を選定する「ESG投資」。
経済産業省がESG投資を促すインセンティブ制度創設を提言するなど日本でも浸透しており、昨年8月にQUICKが実施したアンケート調査(上場企業361社が回答)では、47%がESGに取り組んでいると回答した。
そこで今、注目したいのが不動産セクターだ。今年2月には国土交通省が、不動産会社やファンドが投資する不動産のESG領域における貢献度を数値で開示するためのガイドラインを策定する方針を示した。
また、最近では社会的リターンの生成を意図した「インパクト投資」も増えており、経済的リターンのみを求める投資からの転換を表している。
この投資手法はリターンを犠牲にする可能性もあるが、不動産セクターで投資判断する際に75社以上が活用しているのがGRESBだ。
GRESBのパートナーであるCSRデザイン環境投資顧問(株)の社長で、国交省の「ESG不動産投資のあり方検討会」委員も務める堀江隆一氏は、GRESB参加のメリットとして「ポートフォリオの経済的リターンを確保しつつ環境や社会へのインパクトを計測できる」
「サステナビリティに関する取り組みを同業他社と比較し、改善計画を策定できる」「投資家やステークホルダーに対し、サステナビリティの成果を伝えられる」を挙げた。不動産投資のトレンドを掴みたいなら、その動きをチェックして損はない。
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