経産省が「おもてなしスキル」の認定制度 サービス産業の人材確保策の新たな一手に?
経済産業省が10月16日、「おもてなしスキルスタンダード」の個人認定制度を開始すると発表した。これは、サービス産業に関わる現場人材のスキルを、資格として評価する仕組み。
現時点では「ベーシック認定」のみだが、上位資格として「アドバンス認定」も今後登場する予定だ。
背景にあるのは、第4次産業革命の到来。多くの雇用が人口知能(AI)やロボットに代替される可能性があるとされ、「非定型かつ高付加価値型のサービス」を提供できる人材の育成が求められている。
サービス産業は、資格がなくてもできるものが多い。業種別に民間資格は多数存在しているが、国家資格は美容師・理容師やクリーニング師など、特定の業種に限定されたものがいくつかあるのみ。包括的なサービススキルを体系化した資格は見当たらない。
人手不足が深刻化している現状を打開するのにも役立ちそうだ。たとえば、資格取得者を優遇する仕組みを導入することで、スキル底上げを促す効果が期待できる。
対外的にも、サービス向上に熱心に取り組む企業との評価を受けることができ、良質な人材が集まりやすくなるのではないか。さらに一歩進めて考えれば、「サービスパーソン」の地位向上にもつながる。
研修を受けるのみで研修時間も6~7時間と通常業務を妨げにくい設計で、公開セミナー型と社内研修型が用意されているので、事業内容や従業員数に応じて選べるのも見逃せないポイントだ。
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