スキルを証明する仮想通貨「SKILLCOIN」 活況の人材仲介業界に一石を投じられるか
最近の深刻な人手不足、人材紹介会社を活用している企業は少なくない。求人広告と違って成功報酬型が一般的なため、効率的な採用活動が可能だが、それだけにコストもかかる。
仲介手数料の相場は求職者が得る年収の30~35%程度であるため、1人採用すれば1年目の人件費は少なくとも3割増しと考えなければならない。確保したい人数が多ければ多いほど、その負担は増していく。
有効求人倍率が高水準をマークしている昨今、この負担を重く感じている業界は多いだろう。
こうした状況を一変させるかもしれないプラットフォームを開発したのが、DeNA社の社員が立ち上げた株式会社SKILLだ。
同社は人材のスキルを客観的に証明する機能を有した仮想通貨「SKILLCOIN」を発行。求職者がアップしたスキルや職歴情報を第三者が保証し、ブロックチェーンに保存する機能を装備、企業は自由にそのデータを検索・閲覧できる。
企業と人材をP2Pでつなげる仕組みを作り上げ、仲介業者なしでも成立する人材市場を生み出そうとしているのである。
仮想通貨を取り巻く状況が未だ不安定であることを踏まえれば、SKILLCOINが持続的に存在するプラットフォームとなるかは未知数だ。とはいえ、真っ向から既存の人材仲介ビジネスに戦いを挑もうとするこの動きに、近い将来、ドラスティックに人材ビジネスの構造を変えていく可能性を感じる人も多いだろう。
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