仮想通貨の補償金は雑所得で課税 非課税の損害賠償金には該当せず―国税庁
仮想通貨の不正送金に関する補償金の課税関係に関心が寄せられるなか、国税庁はこのほど、「仮想通貨交換業者から仮想通貨に代えて金銭の補償を受けた場合」の取扱いを公表した。
仮想通貨交換業者から受け取った補償金は、非課税となる損害賠償金には該当せず、雑所得として課税対象になることが明らかとなった。
その理由は「一般的に、顧客から預かった仮想通貨を返還できない場合に支払われる補償金は、返還できなくなった仮想通貨に代えて支払われる金銭であって、
その補償金と同額で仮想通貨を売却したことにより金銭を得たのと同一の結果となり、本来所得となるべきもの又は得られたであろう利益を喪失した部分が含まれていると考えられる」というもの。
なお、補償金の計算の基礎となった1単位当たりの仮想通貨の価額がもともとの取得単価よりも低額である場合には、雑所得の金額の計算上、損失が生じることになるため、その場合には、その損失を他の雑所得の金額と通算することができる。
仮想通貨NEMの流出事件では、被害額が580億円にのぼったものの、取引所運営者のコインチェックが今年1月、対象となるNEM保有者約26万人に対し、自己資産から捻出して不正流出相当額を日本円で返金する方針を明らかにしていた。
しかし、この仮想通貨に代えて支払われる補償金の税務上の取扱いについては、非課税扱いの損害賠償金となるのか。雑所得となるのかが注目されていた。


« 赤字法人割合は7年連続の減少 所得金額は59.5兆円で過去最大を記録 | トップページ | 「ポイント」で投資できる資産運用サービス! 低リスク・手軽さが金融商品のトレンドになるか »
「市場創出・就職・人材」カテゴリの記事
- 新規学卒就職者の3年以内離職率 大学卒が32%、高校卒が37%に(2023.11.16)
- 事業承継、後継者が決定は26% 高齢の経営者でも後継未定も…(2023.11.08)
- 新入社員の理想の上司・先輩は「丁寧に指導する人」が約8割(2023.10.11)
- 国税庁定員、1191人の増員要求 8年連続となる差引純増は51人(2023.09.29)
- 23年大企業の夏季賞与1.59%増 2年連続での80万円台の水準に(2023.09.15)
「国税・法案・申告・e-tax」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
- マイナカードとe-Tax用いて 確定申告がさらに便利になる!(2023.09.20)
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
- 空き家税の導入を目指す京都市 事業用の非居住住宅等は課税免除(2023.08.24)
「所得税」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
- iDeCoの加入者が300万人を突破! 来年は拠出限度額の引上げも予定(2023.09.25)
- マイナカードとe-Tax用いて 確定申告がさらに便利になる!(2023.09.20)
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
「確定申告」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
- iDeCoの加入者が300万人を突破! 来年は拠出限度額の引上げも予定(2023.09.25)
- マイナカードとe-Tax用いて 確定申告がさらに便利になる!(2023.09.20)
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
「株式・投資」カテゴリの記事
- iDeCoの加入者が300万人を突破! 来年は拠出限度額の引上げも予定(2023.09.25)
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
- 「タワマン節税」防止に見直し案 実勢価格の60%へ評価額を引上げ(2023.08.16)
- TOB成立後上場廃止での株式 譲渡所得の申告漏れが目立つ(2023.08.02)
- 23年度税制改正法案が可決成立 NISAの抜本的拡充・恒久化(2023.04.26)
「IT関連」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- インボイス、65.1%が順調に対応 ただ「懸念事項あり」企業も9割(2023.11.13)
- マイナカードとe-Tax用いて 確定申告がさらに便利になる!(2023.09.20)
- 利用率が高まる日本のChatGPT 認知率68.8%、利用率15.4%に(2023.07.28)
- ICT利用の所得税等申告書提出 前年比2.3ポイント増の81.5%に(2023.07.06)
« 赤字法人割合は7年連続の減少 所得金額は59.5兆円で過去最大を記録 | トップページ | 「ポイント」で投資できる資産運用サービス! 低リスク・手軽さが金融商品のトレンドになるか »
コメント