ビットコインの所得の計算方法示す 適正な確定申告を促すことが狙い
国税庁は8月末、ビットコインなどの仮想通貨の取引で得た利益の所得区分について「原則として、雑所得に区分する」との取扱いを明らかにしているが、このほど、仮想通貨の計算方法や具体例等を説明するFAQを公表した。
FAQは、仮想通貨の売却や、仮想通貨での商品の購入など9項目で、架空の事例を基に所得の計算方法などを示している。
例えば、3月9日に200万円(手数料を含む)で4ビットコインを購入し、5月20日に0.2ビットコイン(同)を11万円で売却したケース。
このように、保有する仮想通貨を売却(日本円に換金)した場合、その売却価額と仮想通貨の取得価額の差額が所得金額となる。
計算式は、「11万円(売却価額)-(200万円÷4BTC)(1ビットコイン当たりの取得価額)×0.2BTC(支払ビットコイン)=1万円」で、1万円が所得金額となる。
そのほか、仮想通貨の取引により、雑所得の金額に損失が生じたが、この損失は、給与所得等の他の所得と通算できるのかとの問いに対し、雑所得の金額の計算上生じた所得については、雑所得以外の他の所得と通算できないことを改めて示している。
今回のFAQは、ビットコインの市場規模の急拡大や価格高騰を踏まえ、確定申告の対象となる仮想通貨の損益やその具体的な計算方法等を示すことによって、適正な申告を促すことが狙いだ。
給与所得者は、給与以外に20万円超の所得があった場合は、確定申告をする必要がある。
« 1口1万円の不動産投資で京町家を再生 2分で4,000万円を集めた新たなフィンテック | トップページ | 調査日数は1日か2日で終了が64% 調査結果は「修正申告」が75.0% »
「市場創出・就職・人材」カテゴリの記事
- パート起業家の4割以上が女性 自己資金の割合「100%」が7割(2023.01.27)
- 2021年日本の労働生産性は27位 時間当たり労働生産性は5006円(2023.01.04)
- 税理士試験の合格者数は620人 最難関科目は消費税法の11.4%(2022.12.02)
- 22年公認会計士試験の合格者 11年ぶりに高水準の1456人(2022.11.23)
- 「後継者問題」が急速に改善へ 22年後継者不在率、初の60%割れ(2022.11.18)
「国税・法案・申告・e-tax」カテゴリの記事
- 暦年課税や精算課税など見直し 生前贈与加算を7年以内に延長(2023.02.01)
- 2021年分相続税の申告状況公表 課税割合15年以降最高の9.3%(2023.01.10)
- 地方交付税不交付団体を再算定 当初算定より6団体減の67団体(2022.12.26)
- 2021事務年度法人税調査を公表 申告漏れ所得金額6028億円把握(2022.12.14)
- 税金徴収漏れ約1億6千万円指摘 46税務署にて徴収不足が72事項(2022.11.15)
「株式・投資」カテゴリの記事
- 金融庁、2023年度税制改正要望 NISAの抜本的拡充等が中心(2022.09.23)
- 大学発ベンチャーは最多の3306社 「東京大学」が329社で最も多い(2022.06.15)
- 株の配当所得 大口株主の判定基準が改正「同族会社と合計で3%以上」なら総合課税に(2022.02.09)
- 2021年の新規上場社数は125社 14年ぶりに100社を上回る!(2022.02.01)
- 上場株式の配当所得に課税強化 個人住民税や社会保険料に影響(2022.01.05)
« 1口1万円の不動産投資で京町家を再生 2分で4,000万円を集めた新たなフィンテック | トップページ | 調査日数は1日か2日で終了が64% 調査結果は「修正申告」が75.0% »
コメント