事業承継税制の認定件数が大幅増加 15年は過去6年年平均件数の2.6倍
2015年から事業承継税制(非上場株式の相続・贈与税の納税猶予制度)が使いやすくなったことでその利用が大幅に伸びていることが、経済産業省が公表した2017年度税制改正要望の資料で明らかになった。
資料によると、雇用要件の緩和など事業承継税制の新制度が施行された2015年の認定件数は推計456件で、過去6年間の年平均件数173件に対して約2.6倍に伸びている。
2015年分の相続税の認定件数は、2015年1月~10月の10か月分の実績値154件に、11月~12月の2ヵ月分についても、同数の認定がなされるものと推計し30件を上乗せしている。
この結果、相続税は2014年分の151件から推計184件に増加したが、特に、先代経営者の役員退任要件等が緩和されたことによる影響から、2015年の贈与税の認定件数は2014年の47件から272件へと5.9倍に増加している。
2015年1月からの事業承継税制の主な変更点は、(1)親族外承継を対象化、(2)相続・贈与前の雇用の8割を「5年間毎年」維持しなければならなかったところを、「5年間平均」で評価、(3)先代経営者は贈与時に役員を退任しなければならなかったところを、有給役員で残留可としたこと、(4)要件を満たせず猶予打ち切りとなった際に承継5年超で5年間の利子税を免除するなど納税猶予打ち切りリスクを緩和、などがある。
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