雇用促進税制はフルタイム勤務に限定 対象地域も28道府県、101地域に縮減
雇用を増やす企業を減税する雇用促進税制は、2016年度税制改正において、適用対象となる雇用者をフルタイムの勤務者に限定し、また、対象地域を大幅に縮減した上で適用期限が2年延長される。
対象地域から、同税制の前提となる雇用促進計画をハローワークが受け付けた件数の上位である東京や神奈川、大阪、愛知などは除外され、28道府県、ハローワークの管轄区域では101地域に縮減される。
改正案は、雇用促進税制における地方拠点強化税制以外の措置について、適用の基礎となる増加雇用者数を地域雇用開発促進法の同意雇用開発促進地域内にある事業所における無期雇用かつフルタイムの雇用者の増加数(新規雇用に限る)とした上、その適用期限を2年延長する、としている。
対象となる雇用者は、これまで雇用保険の一般被保険者に該当すればパートやアルバイトも対象となったが、改正後は無期雇用かつフルタイムの雇用者で新規雇用に限定される。
この結果、税額控除額の計算は、現行の「増加した雇用保険一般被保険者の数×40万円」から、改正後は「同意雇用開発促進地域内の事業所における新規増加の無期雇用かつフルタイムの一般被保険者の数×40万円」となる。
「同意雇用開発促進地域」とは、最近3年間又は1年間のハローワークにおける求職者に対する求人数の割合(常用有効求人倍率)が全国平均の3分の2以下などの要件に当てはまる地域。
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