日商、税・社会保険制度に関する提言 配偶者控除・扶養手当等の見直しを
日本商工会議所は、女性の活躍推進を制約する要因の一つとして指摘されているいわゆる「103万円・130万円の壁」と称される税制・社会保険上の阻害要因を最大限解消するための提言を発表した。
まず、現行の所得控除制度(基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除)は、累進税率の下では高所得世帯ほど税負担が軽減されており、多くの子育て世帯が含まれる低所得者世帯(年収300~400万円)には税負担の軽減効果が小さい。
そのため、配偶者控除については、見直しに当たって、基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除を一本化し、所得額によらず税負担の軽減額が一定となる税額控除制度への移行を求めた。
次に、社会保険制度の見直しを提言。社会保険(厚生年金、健康保険)の保険料負担によって急激な手取り額の減少が生じる「130万円の壁」の最大限解消のため、世帯単位で見た手取り額の減少幅を縮小するための保険料負担の段階的減額など、制度改正や政策的措置の総合的検討を要望した。
また、企業による扶養手当の見直しを提言。約5割の企業が103万円、2割の企業が130万円を基準として扶養手当を支給しており、世帯単位での手取り額の逆転に拍車をかけていると指摘。
これも社会保険と同様、なだらかな支給に変えていくなどの検討が必要であり、政府はそうした企業の取組みを後押しするインセンティブの付与を検討すべきとしている。
« 訪日客ビジネス活況、異業種呼びこむ 1800万人市場 外貨決済、翻訳サービス | トップページ | 14年分民間平均給与は2年連続増加 平均給料は横ばいも賞与が押し上げ »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 新規学卒就職者の3年以内離職率 大学卒が32%、高校卒が37%に(2023.11.16)
- 事業承継、後継者が決定は26% 高齢の経営者でも後継未定も…(2023.11.08)
- 「タワマン節税」抑止の通達公表 新算定ルールは来年1月から適用(2023.11.03)
- 社長が住む街トップは「港区赤坂」 東京都港区の6.6人に1人が社長(2023.10.31)
- 新入社員の理想の上司・先輩は「丁寧に指導する人」が約8割(2023.10.11)
「社会保険・労務」カテゴリの記事
- 時間外労働の割増賃金率引上げ 6割超の中小企業が肯定的回答(2023.03.03)
- 21年労働災害、死亡者数は867人 死傷者数は1998年以降では最多(2022.07.05)
- 全国社長の平均年齢は高齢化鮮明 21年は過去最高の62.77歳に上昇(2022.06.06)
- 国民負担率は46.5%となる見通し 租税負担率27.8%、2年ぶり低下(2022.03.23)
- 政府 金融機関に柔軟な資金繰り対応を要請 企業はアフターコロナを意識し抜本的な対応を(2021.12.08)
「企業」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- 新規学卒就職者の3年以内離職率 大学卒が32%、高校卒が37%に(2023.11.16)
- インボイス、65.1%が順調に対応 ただ「懸念事項あり」企業も9割(2023.11.13)
- 事業承継、後継者が決定は26% 高齢の経営者でも後継未定も…(2023.11.08)
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
「税制改正」カテゴリの記事
- 「タワマン節税」抑止の通達公表 新算定ルールは来年1月から適用(2023.11.03)
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
- 「タワマン節税」防止に見直し案 実勢価格の60%へ評価額を引上げ(2023.08.16)
- 23年度税制改正法案が可決成立 NISAの抜本的拡充・恒久化(2023.04.26)
「法律」カテゴリの記事
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
- 税制改正法案は衆院から参院へ 可決後、7項目の附帯決議付す(2023.03.22)
- 2022年税関の輸入差止件数公表 3年連続2万6千件超の高水準(2023.03.14)
- 国外財産調書、約1.2万人が提出 前年比6.9%増で8年連続の増加(2023.02.20)
- 時間外労働の割増賃金率を引上げ 来年4月から月60時間超は50%(2022.11.02)
「中小企業」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- 新規学卒就職者の3年以内離職率 大学卒が32%、高校卒が37%に(2023.11.16)
- インボイス、65.1%が順調に対応 ただ「懸念事項あり」企業も9割(2023.11.13)
- 事業承継、後継者が決定は26% 高齢の経営者でも後継未定も…(2023.11.08)
- iDeCoの加入者が300万人を突破! 来年は拠出限度額の引上げも予定(2023.09.25)
「国税・法案・申告・e-tax」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
- マイナカードとe-Tax用いて 確定申告がさらに便利になる!(2023.09.20)
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
- 空き家税の導入を目指す京都市 事業用の非居住住宅等は課税免除(2023.08.24)
「年末調整」カテゴリの記事
- 国税庁、年調手続き電子化をPR 企業・従業員双方にメリット多い(2022.10.12)
- e-Tax利用件数は順調に増加 申告では5.6%増加の約454万件(2022.09.01)
- 会社員の副業収入の税金に注意!年間20万円超は確定申告が必要(2022.03.18)
- 2021年度税制改正関連法が成立 住宅ローン控除の特例の延長など(2021.04.09)
- アルバイトの源泉徴収計算に注意 副業かどうかの確認がポイント(2020.09.28)
「法人税」カテゴリの記事
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
- 23年大企業の夏季賞与1.59%増 2年連続での80万円台の水準に(2023.09.15)
- 再調査の請求・審査請求・訴訟 納税者救済・勝訴割合は減少(2023.07.25)
- 22年度査察、着手件数は145件 告発件数103件で告発率74.1%(2023.07.14)
- 納付書の事前送付を一部取りやめ 2024年5月以降に送付する分から(2023.06.23)
「所得税」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
- iDeCoの加入者が300万人を突破! 来年は拠出限度額の引上げも予定(2023.09.25)
- マイナカードとe-Tax用いて 確定申告がさらに便利になる!(2023.09.20)
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
「確定申告」カテゴリの記事
- 法人税申告オンライン利用率9割 キャッシュレス納付割合が35.9%(2023.11.20)
- AIが自動回答、チャットボット 10月から年末調整の相談を開始(2023.10.25)
- iDeCoの加入者が300万人を突破! 来年は拠出限度額の引上げも予定(2023.09.25)
- マイナカードとe-Tax用いて 確定申告がさらに便利になる!(2023.09.20)
- タワマン節税抑止の通達案公表 従来の評価額に評価乖離率で補正(2023.09.01)
「マイナンバー」カテゴリの記事
- マイナカードとe-Tax用いて 確定申告がさらに便利になる!(2023.09.20)
- わずか9カ月間の実施で景気対策効果には疑問符「キャッシュレス・消費者還元事業」の真の狙いは?(2019.10.08)
- 軽減税率制度導入のシステム改修費 新たな機能の追加等がなければ「修繕費」に(2018.11.21)
- 来年1月から「スマホ申告」開始 対象は年末調整済みの給与所得者(2018.10.29)
- 相続税申告書への被相続人の個人番号 2016年10月以降提出分は記載不要に(2016.10.31)
« 訪日客ビジネス活況、異業種呼びこむ 1800万人市場 外貨決済、翻訳サービス | トップページ | 14年分民間平均給与は2年連続増加 平均給料は横ばいも賞与が押し上げ »
コメント