労働者派遣法改正案の施行、9月 パートは時間選択で働き手に考慮
労働者派遣法改正案が2回も廃案となり、施行が9月延びた。一説には厚労省は派遣法の生みの親として「派遣法はモノを扱うように乱暴な制度だった」として猛省しているという噂が飛んだ。
3回目も①派遣社員の受け入れ期限(3年間)を事実上なくす、②業務区分の廃止――の2つの骨格は残す。
しかし人が入れ替われば同じ仕事をそのまま派遣社員に任せられるようになる仕組みで人事担当者や派遣元企業には「派遣社員の固定化につながるのでは」との声も出ている。
この改正派遣法には、時代遅れの感が漂い「飽きあき」している雰囲気がある。逆にいうと企業側の担当者には人材確保という「待てない」事情を抱える。
14年の総務省の労働力調査によると就業が週34時間以下の短時間労働者は1669万人と前年よりも84万人増えた。中でもその6割にあたる50万人は女性だ。
内訳は医療介護で14万人増、卸小売業で7万人増、運輸業4万人増と人手不足の業種へ雪崩を打ったように労働力が集中している。短時間勤務でも時間給の単価が高ければ、派遣にこだわるという人は減っていく。
イオンは一日2時間パート、ユニクロは週20時間の正社員という制度を始めている。介護のツクイは就業希望日を合わせる仕組みで介護資格者を大量に採用した。
派遣とパートは同じ土俵では語れないが、制度は生き物で廃案も勇気のいる決定なのだ。
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