グリコ置き菓子商法、年45億円売上 ~オフィス禁煙など健康ブーム後押し~
今、オフィスの一角に「置き菓子」用、「オフィスグリコ」の小箱が目につく。「禁煙」時代になって「お菓子が売れた」という江崎グリコ。形はオフィス内委託販売だが、大都市部の会社を中心に約10万カ所に広がり、なんと年間売上額は45億円という“小さな稼ぎ頭”。
置き菓子のアイデアは富山の薬売り「配置薬商法」にヒントがあったという。置き薬のルーツは江戸時代だが、商人は「先用後利」(使ったお薬代は後でいただきます)の商法で現在のクレジット&リースの原型ともいわれる。
グリコ置き菓子が始まった14年ほど前は「オフィスでお菓子?」と男性社員は見向きもしなかった。しかし「禁煙」が徐々に徹底されてくると、お菓子の買い手は、タバコを吸いたい(または止めたい)男性中心になってきた。実は病院の「禁煙外来」では缶コーヒーとタバコは相関関係にあるとにらんでいる。コーヒー党(またはコーラ党)には喫煙者が多いというデータもある。
業界統計で5~6年前から自動販売機の缶コーヒーの売り上げが落ち、かわって「紅茶」が、そして男性の甘党が伸びている。グリコは3年後に3割増やす計画という。置き売りビジネスは、サラダ宅配、総菜・コーヒーなどへと広がり追随する企業が増えた。世は健康ブームと宅配ブーム、それに意外だが「ビル中」(オフィス)にビジネスヒントがあるのではないか。
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