消費税のみなし仕入率の経過措置 ~届出書の提出期限は9月30日まで~
2014年度税制改正において、消費税の簡易課税制度における金融業・保険業、不動産業のみなし仕入れ率が引き下げられ、2015年4月1日以後に開始する課税期間から適用されるが、その際設けられた経過措置を受けるための「消費税簡易課税制度選択届出書」の提出期限である9月30日が迫っている。今回見直された対象業種で簡易課税の選択を考えている事業者は、早期の決断が必要になる。
簡易課税制度の見直しは、金融業及び保険業が第4種事業(みなし仕入率60%)から第5種(同50%)へ、不動産業が第5種事業から新設の第6種事業(同40%)へそれぞれ変更され、みなし仕入率が現在の5区分から6区分になる。また、経過措置では、2014年9月30日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、最大2年間、旧税率が適用できる。つまり、経過措置は、2015年4月1日以後に開始する課税期間であっても、その届出書に記載した「適用開始課税期間」の初日から2年を経過する日までの間に開始する課税期間については、改正前のみなし仕入率が適用できるというものだ。
例えば、不動産業を営む3月31日決算法人が、2014年9月26日に届出書を提出した場合は2015年4月1日から2017年3月31日までの2年間が経過措置の対象となる。3月決算法人の場合は、届出書の提出は一般的に3月ごろとなるケースが多いが、経過措置を受けるためには、通常より6ヵ月早い今月末までに届出書を提出する必要があるのだ。
« 約款 契約ルールで民法に明文化か? ~消費者視点でトラブル回避の声高く~ | トップページ | 消費生活アドバイザーは営業・宣伝役 ~消費者視点経営に欠かせないPRマン~ »
「消費税」カテゴリの記事
- 23年度国税の滞納残高は9276億円 消費税の新規滞納増で4年連続増加(2024.10.03)
- 23年度税収は4年連続過去最高額 見込みを2.6兆円上回る72兆円に(2024.08.21)
- 消費税の申告件数が約9割増加 2割特例適用の申告者は73万人(2024.07.12)
- 4月から始まる自動ダイレクト!法定納期限当日は納税額制限に注意(2024.04.23)
- インボイス制度の対応は概ね完了 課題は「業務負荷の増加」が最多(2024.03.26)
« 約款 契約ルールで民法に明文化か? ~消費者視点でトラブル回避の声高く~ | トップページ | 消費生活アドバイザーは営業・宣伝役 ~消費者視点経営に欠かせないPRマン~ »
コメント