復興特別所得税の記載漏れに注意 ~記載漏れ申告者は年末までに行政指導~
復興特別法人税は2014年度税制改正において1年前倒しで廃止されたが、復興特別所得税は昨年1月から2037年12月31日まで25年間にわたって課税される。国税庁では、その最初の適用となった2013年分確定申告において、復興特別所得税の申告漏れ(記載漏れ)が数多く把握されている。
復興特別所得税は、2011年12月に施行された復興財源確保法で創設され、2013年分から2037年分までの各年分の基準所得税額(配当控除など所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の所得税額)に2.1%の税率を乗じた額を、所得税とともに申告・納付することになっている。
国税当局は、2013年分の申告が制度導入の初年度となることから、記載漏れ防止に向けて昨年より周知を行っていた。しかし、先の2013年分確定申告状況では、手書きによる申告書を中心に記載欄を“空欄”のまま提出していた納税者が約45.7万人にものぼり、記載漏れ割合は、所得税の全申告書提出人員2143.4万人のうちの2.1%を占めたという。このため国税庁では、記載漏れている申告書を提出した納税者に対して、年末までに通知(行政指導)を行うこととした。今後24年間を残す課税期間を考えれば、周知・指導は不可欠といえよう。
なお、行政指導に基づいて自主的に修正申告書を提出した場合は、過少申告加算税は付加されず本税と延滞税のみとなるが、期限後に申告して記載漏れだった場合は原則5%の無申告加算税も付加される。
« 鉄道各社、エキカン開発競う ~エキナカ+高架下ビジネス~ | トップページ | 半年で41人死亡、増える被災地の労災 ~建設需要高まる背景に深刻な人手不足~ »
「所得税」カテゴリの記事
- 帳簿の提出がない場合等の整備 過少申告加算税等の加重措置(2022.08.08)
- 2021年度物納申請はわずか63件 件数はピーク時のわずか0.5%(2022.08.04)
- 2022年度税制改正法が可決成立 賃上げに係る税制措置の拡充等(2022.04.15)
- 所得税等の振替納付日4月21日 申告期限延長の場合は5月31日(2022.04.08)
- 個人住民税の公的年金控除額算定 2022年度分以後は退職手当含めず(2022.04.04)
« 鉄道各社、エキカン開発競う ~エキナカ+高架下ビジネス~ | トップページ | 半年で41人死亡、増える被災地の労災 ~建設需要高まる背景に深刻な人手不足~ »
コメント