劣化したビジネスモデルの再構築!? ~リクルート上場 時価総額は1兆円超~
リクルートHDの株式上場が今秋という情報が伝わっている。同社の2013年度の連結売上高(営業収益ベース)は1兆1915億円と過去最高を達成した。市場では上場後の時価総額は1兆円を超えることが確実視されるくらいの「超大型上場」だ。すでに関連株が人気先行している。
リクルートは2000年代からインターネット事業に軸足を移し、02年にはNTTデータと資本・業務提携した。大きな転機になったのは07年の人材派遣業界の最大手、スタッフサービスHDを1700億円で買収したことだ。当時、リクルートは求人や転職支援などの人材紹介事業・出版でリードしていたが人材派遣進出には出遅れていた。現在インターネット事業と人材派遣業などを2本柱とし、世界16カ国に約900拠点、67の海外子会社を持つ。
しかし、経済誌のアナリストによれば、真の狙いは「劣化したビジネスモデルを再構築するための技術獲得と資金調達」だというのだ。現在の商品構成とノウハウを、もっと斬新、強固にしたい。つまり成功事業モデルは永遠ではない―それは日本の製造業の呻吟を見るまでもなく、経営革新は経営者の誰もが望む悲願だ。
同社の株主は社員持株会と取引先(印刷・製紙会社、広告・TV局など)が主力という。皮肉に見れば構造的不況の取引先も、上場で一時的には朗報となろう。とはいえ株式をすぐに売りさばくというわけにはいかないが…。
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