巨大なムスリム向けハラル市場 ~2030年には1000兆円との予測も~
宗教上、イスラム教徒(ムスリム)は豚肉やアルコールの摂取が禁じられているが、数年後には人口20億人の巨大人口圏。食べられるのがハラル食品で世界市場は食品で約50兆円規模とされる。日本でここ数年、このハラル市場向けの食品開発、現地進出の輸出型ビジネスが活発化し、一方で国内向けハラル食品の普及、それに成田空港などムスリム観光客の呼び込み等、「貿易型ハラルビジネス」に注目が集まる。
2年前、ハラル認証を得るためには原料や調味料、製造工程から豚肉やアルコールを排除することが絶対条件の「ハラールビジネス推進協議会」が福岡市に生まれたのをきっかけに、国内見本市やセミナーなどにハラル市場への参入を検討する企業、イスラム圏との貿易を行う業者、国内でイスラム教徒向けの店を営む飲食業者らの意欲を刺激する。
成田国際空港(株)では、訪日観光客の受入れ強化に向け大幅な増加が見込まれるムスリム観光客のために、礼拝施設の機能強化や有料待合室でのハラル食品提供といった環境整備やサービスの拡充を図っている。NHKによれば、イスラム圏向けに食料品、生活必需品を一定の基準をクリアして製造された「HALAL」市場は拡大し続け、2030年には1000兆円と予測する。日本企業は「ハラル認証」という「ビジネスの壁」突破に技術と工夫でこの新たな商機に挑んでいる。
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