ちば会計

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2013年11月

2013年11月28日 (木)

赤字法人調査で1割強が黒字転換 ~1件当たりの申告漏れは1288万円~

 今年6月までの1年間(2012事務年度)における法人の黒字申告割合は27.4%で2年連続増加したが、低水準は変わらず7割強の法人が赤字だ。このような状況に便乗して実際は黒字なのに赤字を装う企業が後を絶たない。

 2012事務年度中に法人税の実地調査をした9万3件のうちほぼ4割に当たる3万7千件は無所得申告法人の調査に充てられ、うち1割強(12%)の約4千社が実際は黒字だったことが、国税庁のまとめで判明した。

 調査結果によると、実地調査した3万7千件のうち、約7割にあたる2万6千件から総額4803億円にのぼる申告漏れ所得金額を見つけ、加算税79億円を含む416億円の税額を追徴した。調査1件あたりの申告漏れ所得は1288万円となる。また、実施調査したうちの22.3%の8千件は仮装・隠ぺいなど故意に所得をごまかしており、その不正脱漏所得金額総額は1516億円にのぼった。不正申告1件当たりの不正脱漏所得は1819万円となる。

 2012事務年度の無所得申告法人調査は、実地調査件数が国税通則法改正の影響で前年度比32.6%減、申告漏れ件数も30.6%減とともに大幅減少なった。この結果、黒字となった法人が約4千社あったわけだが、調査で把握された1件あたりの申告漏れ所得1288万円は、前年度から16.8%増加し、法人全体の平均1071万円を大幅に上回る。ここに、赤字の仮装などの観点から、無所得法人に対する調査を重点的に実施する背景がある。

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医療施設にもQCサークル運動を ~国民皆保険を守るためのカイゼン~

 元炭鉱の町として名をはせた福岡県飯塚市で全国から医師や病院経営者らが集まって「医療版トヨタ生産方式」の勉強会があった。医療版カンバン方式とは耳慣れないが、「病院でもムダを省いていこう」というのは歓迎されること。

 「2014年診療報酬改定を少しでもプラス改訂」論議のさ中だから意義があるかもしれない。
会議のテーマはずばり「病院もムダのないカイゼン運動に取り組もう」だった。主催した飯塚病院の医療版品質管理プログラム(TQM)を全国で共有したいということが動機にある。

 日本企業の改善運動は1960年代後半から、一部では「提案運動」と名を変えて全国的な大きなうねりとなった。時代を経て「QC(品質管理)サークル」へと発展する。ただしQCサークルなどの手法は絶対ではない。ムダ排除や品質管理を一丸となって取り組む姿勢が重要なのだ。

 発表された飯塚病院での実践成果を列挙すると、「施術患者への説明から術前処置終了までの待ち時間163分→26分に短縮」、「針や注射器の容器、置き方を統一」(救命救急センター)、「転院時の待ち日数(ベッドの空き)平均13.5日→9.7日」など、画期的な効果を上げることに成功したのだ。

 患者の満足度などが向上すれば病院関係者のモラールも高まる。すると安全など「質」が高まり経営の安定にもつながる。だから、国民皆保険制度を死守するための策がカイゼンなのだ。

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2013年11月20日 (水)

新卒大学生3年以内離職率 再び3割台 ~宿泊・飲食サービス業 全産業平均31%~

 新卒大学生の3年以内の離職率が再び3割台へ逆戻り。これは厚生労働省が公表した2010年3月卒業の高校生、大学生など新規学卒者の3年以内の離職率である。このような企業は「イエローカード企業」として学校、学生、職安の評価を下げる。今は若者を使い潰すと批判が出ている「ブラック企業」ともいわれ、労働法全般を守らない問題企業を指すようになった。

 大卒者は31%(前年比2.2ポイント増)、短大などが39.9%(同0.6ポイント増)、高卒者39.2%(同3.5ポイント増)、中卒者62.1%(同2.1ポイント減)で、中卒を除き離職率が上昇した。全産業平均は31%だった。

 産業別では、宿泊・飲食サービス業、教育・学習支援業が5割前後と高く、生活関連・娯楽45%、不動産・リース、医療・福祉、小売が35~39%と高い。高い理由に、もともと就職難であった、そこへリーマン・ショック後の荒波があって、条件で劣る小企業や離職率の高い業種への就職割合が高くなったとの説が有力だ。

 しかし「新卒入社3年・3割離職率」は10年以上も続いていて驚くことではないのかもしれない。企業側の建前では定着は願うがミスマッチも計算内で日常茶飯で起こる。何よりも現代企業は戦力化までは3年以上待てないかもしれない。したがい生徒を送り出す学校・親・本人らの自己変革が必須な時代なのだ。もはや「石の上には3年までしか残れない」!?

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ICカード利用に1円単位運賃導入 ~自動券売機は10円単位運賃のまま~

 国土交通省は、来年4月からの消費税率8%への引上げに伴い、鉄道やバスの運賃支払いにパスモやスイカなどのICカードを利用している場合には、「1円単位運賃」の導入を認めることを明らかにした。

 自動券売機では1円や5円などの少額硬貨の取扱いなどを考慮して、引き続き10円単位の運賃となる。

 ICカードの利用割合は、関西圏の約4割に対し首都圏では約8割と高い。これを反映してか、主に首都圏の鉄道事業者、バス事業者の中には1円単位運賃の導入を希望しているところがある。

 1円単位運賃が、消費税率の引上げ分をより正確に転嫁することから運賃改定申請が出た場合の方針を示したもので、原則、ICカード運賃は、現金運賃と同額かそれより安くする。端数処理は、事業全体として108/105以内の増収を前提に、鉄道、バスの利用特性を踏まえて現実的に対応する。

 現行150円の鉄道運賃を例にとると、108/105は154円なので、ICカードは154円にする。ICカード運賃は、現金運賃より高くできないので、現金運賃は切上げを認め160円とする。
バスの場合も鉄道運賃と考え方は同じだが、バスは現金利用割合が高い一方、定期券運賃による調整の余地が小さいことから、四捨五入を基本とし、ICカード運賃が現金運賃より高くならないようにする。

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健康寿命伸長産業は3分野で構成 ~健康ビジネスはICTの活用不可欠~

 経産省では、健康寿命伸長産業を3つの分野で構成し、これらの現状が16兆円、これを2020年に26兆円に拡大する目標を掲げる。大別して①予防・健康維持、②治療、③介護・自立の3分野だが、経産省は「健康」と「医療」を分け、観光庁も加えて外国人向け観光ビジネス+高額な医療サービス(保険外)も可能だ。

 国は予防・健康維持の運動や食事サービスを数値化し、ロコモティブシンドロームにならない健康寿命延伸の実現を推進していくという。

 そのため健康診断や各種検査、レセプト等のデータなど既に収集・蓄積されているものもある。ICTの活用と組み合わせ生活習慣や医療等のデータを分析し、どのような生活習慣をしていると病気になりやすいか統計的な傾向を見出せば、未然に病気を防ぐことにもつなげられる。


 企業でも、貴重な人材の能力を最大限に発揮するため、社員食堂(例・タニタ)での健康管理、禁煙運動、社内でのリラックススペースの充実化など「健康経営」も企業力の目安だ。


 近年は、スマートフォンや手軽な健康センサー機器を用いる健康管理アプリケーション類の普及が進んだ。さらに情報通信機器自体の開発・普及に加え、そこで得られたデータを健康管理や健康増進と結び付けるような商品・サービスの開発に向け、食料品、外食、旅行、金融、農業など安倍政権の規制緩和も追い風となって多種多様なビジネスが動き出している。

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12年度法人の申告漏れ額、9992億円 ~調査件数は通則法改正の影響で27%減~

 国税庁がこのほど公表した今年6月までの1年間(2012事務年度)における法人税調査事績によると、不正計算が想定されるなど調査必要度の高い9万3千法人(前年度比27.4%減)を実地調査した結果、うち約73%にあたる6万8千件(同26.0%減)から前年度に比べ15.0%減の総額9992億円の申告漏れを見つけた。追徴税額は2098億円(同3.6%減)。1件あたりの申告漏れは同17.2%増の1071万円となる。

 実地調査件数は、1月の国税通則法の改正で、課税理由の説明などが原則義務化されて事務作業量が増加した影響から、1件当たりの調査期間が平均2.6日伸びたため大きく減少した。

 また、調査した18.3%(不正発見割合)に当たる1万7千件(前年度比32.1%減)が故意に所得を仮装・隠ぺいするなどの不正を行っており、その不正脱漏所得は前年度比9.6%減の2758億円だが、1件当たりでは同33.0%増の1613万円と3年ぶりに増加した。

 不正を業種別にみると、不正発見割合の高い10業種では、「バー・クラブ」が45.4%で11年連続のワースト1位。「バー・クラブ」は、近年25年間で24回1位という不名誉な記録を持つワースト業種の常連。以下、「パチンコ」(29.8%)、「土木工事」(29.1%)の順で続く。

 一方、1件あたりの不正所得金額が大きい10業種では、1位は「非鉄金属製造」の5626万円、2位は前年まで2年連続トップの「パチンコ」の5037万円、3位は「電気通信機械器具卸売」と続く。

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2013年11月 7日 (木)

途上国支援など社会貢献債が認知 ~個人向け販売額が累計で5000億円~

 発展途上国支援や地球温暖化対策などを目的に投資家から資金を集めるなどを目的とする「社会貢献型」の債券の国内販売が伸びている。

 主に国際機関や海外の政府機関が発行し、調達資金を途上国支援や環境対策に充てる仕組みで社会貢献型債券とも呼ばれている。

 今年の発行額は既に1000億円を突破し、個人向け販売額が累計で5000億円を突破する見通しという。利回りが比較的高い上「投資を通じて社会貢献できる」という商品特性が魅力で、個人投資家に受け入れられているとみられる。新型債券が国内で着実に認知されつつある。

 社会貢献債は、世界銀行やアジア開発銀行などの政府系金融機関(発行者)が、貧困対策や環境保護などの目的で資金を集めるために新興国の通貨建てで発行する。これらの金融機関は、集めた資金を企業や途上国の政府、金融機関などに投融資し、債券を買った投資家には年2回利息を支払い、満期時には元本を払い戻す。利回りが年8%を超える比較的高い教育支援債(発行者―アフリカ開発銀行)のような商品もあるが、これは集めた資金を利回りの高い新興国の債券で運用することによる。

 一方で心配なのは融資先企業などが債務不履行(デフォルト)になる可能性もある。しかし信用力が高い政府系発行機関が責任を持って投資家に返済する仕組みで、これまでにデフォルトとなったケースはないという。

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拡充される所得拡大促進税制に注目 ~2013年度にさかのぼって適用可能~

 10月1日に公表された民間投資活性化等のための税制改正大綱には、雇用と賃上げの後押しのため、2013年度税制改正で創設されたばかりの所得拡大促進税制が、適用期限が2018年3月末まで2年間延長された上、早くも拡充されることになり、企業の注目を集めている。

 現行の同税制は、一定の要件を満たし給与等支給総額を増加させた場合、支給増加額の10%の税額控除(法人税額の10%、中小企業者等は20%が限度)ができる制度だ。要件は、(1)基準年度と比較して国内雇用者の給与等総支給額が5%以上増加、(2)給与等総支給額が前事業年度以上であること、(3)平均給与等総支給額が前事業年度以上であること、の3つ。

 今回の見直しでは、まず(1)の給与等支給増加率が、現行の「5%以上」から「2013~2014年度は2%以上、2015年度は3%以上、2016~2017年度は5%以上」に緩和される。また、すでに2013年度決算を終了しており、給与等支給増加率の要件が現行の5%に満たなかった企業についても、2%を満たしていれば、2013年度当初にさかのぼって適用し、2014年度の税額控除に上乗せできることになる。

 さらに、(3)に関しては、現在は相対的に高賃金の団塊世代の高齢者の退職と低賃金の若年層の採用が平均給与を減少させるため、比較対象を「国内雇用者に対する給与」から「継続雇用者に対する給与」に見直される。つまり、新制度では、退職者や再雇用者、新卒採用者を除いた継続雇用者だけで比較できることになる。

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