ネットでヒト・モノ・カネを集める ~「クラウドファンディング」に脚光~
iPS細胞研究でノーベル賞に輝いた山中伸弥教授が、iPS細胞の開発研究のための資金援助(募金)に、クラウドファンディング方式を採用した、という逸話は有名だ。研究開発や商品企画、新規開拓には大金がかかり、ベンチャー起業数は伸び悩んでいるのが現状。
今日本で、このネットを介して行うクラウドファンディングが脚光を浴びるのは、一つにはネット社会の定着とネットサービスの熟成度が貢献しているといえる。グーグルなどの様々なネットサービスがあってこそ可能だ。
最近では震災復興に取り組む気仙沼市(宮城県)で、地元の高校生たちが地元産『なまり節ラー油』を商品企画・製造・営業を担い話題になっている。専門的な資金や人材、製造設備、広告制作等のノウハウはネットを通して多くのプロや賛同者の知恵を借りた。
このようにクラウド(多くの賛同者)とファンディング(資金調達)が揃ってヒト・モノ・カネを一堂に集め、起業が形作られ、販路が定まって市場が形成されていく。気仙沼市の場合、全国の賛同者からわずか2か月間で170万円が集まり、専門家は手弁当で参加、1個800円のラー油は今年の11月から売り出される。
被災地に限らず地方の商店街、地場産業は中央の大資本と少子高齢化の大波に飲まれ苦境にある。クラウドファンディングのサービス会社8社が集めた資金は6億円を超え増加中という。
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