印紙税減税で税務調査が厳しくなる? ~印紙税の取扱いは十分な注意が必要~
2013年度税制改正での印紙税減税を受けて、印紙税の調査が厳しくなりそうだ。領収書などに貼付する印紙に係る印紙税の非課税枠(免税点)が、現行の「記載金額3万円未満」から2014年4月1日以降に作成される受取書からは「5万円未満」に引き上げられるほか、「不動産売買契約書」や「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置が拡充される。
来年4月以後に作成される契約書については、1千万円超の契約書の税率がさらに引き下げられ、1千万円以下の契約書についても、契約金額に従って4区分に応じた税率を、それぞれ本則税率の半分とする軽減措置が導入される。
改正が行われた部分については税務調査でのチェックも厳しくなる傾向があるので要注意だ。
調査官は、記載金額が3万円以上なのに収入印紙が貼っていない領収書を見つけると、白紙の領収書なら架空取引を疑い、記載金額の支払い方法や、払出口座などを確認。またボールペンの色が一部変わっていたり、異なる筆跡が混ざったりしたら、経費の水増しを疑う。数字の頭に1を足したり、1を4に書き換えるなどはよくある手口で、インクの色や筆跡、筆圧などの違いから見抜くこともできるという。
印紙税を貼っていないことによるペナルティは納付しなかった税額の3倍。消印していない場合は、その収入印紙の額面と同額の過怠税が徴収される。印紙税は会社の必要経費になるが、過怠税は必要経費にできない。印紙税の取扱いには十分な注意が必要となる。
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