教育資金特例は外国国籍者も対象 ~外国所在の金融機関は取り扱えず~
2013年度税制改正において贈与税緩和の目玉として創設された「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の特例は、本年4月1日から適用が始まっており、教育資金を預かる信託銀行の新サービスも順調な滑り出しをみせているが、その適用対象者には、外国国籍者や日本国内に住所がない者も含まれることが、国税庁の通達や同通達のあらまし、財務省の2013年度税制改正の解説等で明らかになっている。
同特例は、贈与者である祖父母等の直系尊属が、受贈者である子・孫名義の口座等(教育資金口座)を金融機関に開設し、教育資金を一括して拠出した場合、この資金について子・孫ごとに1500万円(学校等以外に支払う金銭については500万円)までを限度として非課税とするというもの。直系尊属である贈与者と信託銀行などの金融機関との間で教育資金管理契約を締結する日において満30歳未満の受贈者が適用対象となる。
法律では、この教育資金を預かり管理する金融機関の営業所を「この法律の施行地にあるもの」と規定しているため、日本の金融機関の海外支店を含め外国に所在する金融機関では取り扱えないことになる。
このことから勘違いしがちだが、実は適用対象者については、国籍や住所に制限を設けていないことから、満30歳未満という年齢と直系尊属からの贈与という要件を満たせば、適用が受けられることになる。
« 女性管理職割合「10%未満」約8割 ~女性登用に対する企業の意識調査~ | トップページ | 自給自足のミニ電力会社活発化 ~自治体も応援し地産地消狙う~ »
「税制改正」カテゴリの記事
- 2021年度税制改正関連法が成立 住宅ローン控除の特例の延長など(2021.04.09)
- 19年度租特、適用件数206万件 最も多いのは「法人税率の特例」(2021.02.17)
- 住宅ローン減税の特例措置延長 40~50㎡の小規模物件も対象に(2020.12.26)
- 先行取得土地の特例、譲渡期限 12月決算法人は2020年12月末(2020.11.26)
- 国税関係書類の押印不要を検討 2021年度税制改正で成立目指す(2020.10.29)
« 女性管理職割合「10%未満」約8割 ~女性登用に対する企業の意識調査~ | トップページ | 自給自足のミニ電力会社活発化 ~自治体も応援し地産地消狙う~ »
コメント